終活のお金はいくら必要?50代から始めるやることリストと費用・資産管理まで解説
「終活のお金って、いくら必要なの?」
「何から手をつければいいかわからない…」
「50代から終活を始めるには、どう準備すればいい?」
終活にかかるお金は、葬儀・お墓・相続・医療・介護など多岐にわたります。「いざ必要になってから、慌てた」という声は少なくありません。早めに全体像を把握して、計画的に準備しておくことが大切です。
●本記事では下記についてわかりやすく解説します。
・終活にかかる費用(お金)の内訳とやることリスト
・50代から始める資産・財産の管理方法
・老後資金の運用プランと相談先
終活のお金の準備は、早く始めるほど選択肢が広がります。まずは全体像を把握するところから始めましょう。
※本記事は、供養を通じて多くのご家族に寄り添ってきた「霊園・墓石のヤシロ」が執筆しています。
なお、記事内にはヤシロの霊園・樹木葬・納骨堂サービスへのご案内を含む場合があります。(2026年9月20日更新)
終活にかかるお金はいくら?費用の全体像を解説
◇終活にかかるお金は、一度にすべてが必要なわけではありません。
年齢や状況に応じて、少しずつ準備を進めることができます。まずは全体の費用感を把握しておきましょう。
終活にかかるお金|費用項目の内訳
終活でかかる主な費用をまとめると以下の通りです。
| 項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| 葬儀費用 | 30万円〜200万円程度 |
| お墓・納骨堂 | 5万円〜200万円以上 |
| 永代供養墓・樹木葬 | 5万円〜80万円程度 |
| 遺言書の作成(公正証書) | 10万円〜30万円程度 |
| 生前整理・遺品整理 | 5万円〜50万円程度 |
| 成年後見制度 | 月額2万円〜6万円程度 |
| 介護施設への入居 | 月額10万円〜30万円程度 |
葬儀やお墓だけでなく、法律・介護・整理など幅広い費用がかかることがわかります。全てを一度に準備する必要はありませんが、早めに全体像を把握しておくことが大切です。
[永代供養の費用相場]
・永代供養の相場はどれくらい?墓じまい~永代供養の手順ごとに掛かる費用の相場を解説!
[納骨堂の費用相場]
・【2026年版】納骨堂と永代供養の費用相場は?内訳・種類を比較
優先的にやることリスト
終活で取り組むべき「やることリスト」を、優先順位の高い順にまとめました。
●優先順位の高い順|終活でやることリスト
①資産・財産のリスト作成
銀行口座・保険・不動産などを一覧にまとめる
②エンディングノートの作成
万が一の時に家族が困らないよう、自分の意思を記録する
③保険・年金の確認
不要な保険の解約や、受取人の確認を行う
④遺言書の作成
財産の分け方を明確にしておく
⑤お墓・葬儀の生前準備
希望する供養の形を決めておく
⑥生前整理・断捨離
不用品を処分して家族の負担を減らす
「何から始めればいいかわからない」という方は、まず①の資産・財産のリスト作成から始めてみましょう。費用もほぼかからず、家族への大切な情報共有にもなります。
50代・60代・70代、年代別の費用目安
◇終活は年代によって優先すべきことが変わります。
無理なく段階的に進めていきましょう。
●50代
・エンディングノートの作成
・資産・財産のリスト作成
・お墓・葬儀の情報収集
・費用の目安:ほぼゼロ~数千円
●60代
・遺言書の作成
・お墓・永代供養の契約
・老後資金の運用見直し
・費用の目安:10万円~80万円程度
●70代
・成年後見制度の検討
・介護施設の情報収集
・葬儀社への生前契約
・費用の目安:月額数万円~
年代が上がるほど準備にかかる費用も大きくなる傾向があります。50代のうちから少しずつ始めることで、費用の負担を分散できます。
[生前にできる相続トラブル回避のポイント]
・相続トラブルを回避する対策とは?多い事例と、生前にできるトラブル回避7つのポイント
終活でやるべきお金の管理と資産の整理
◇終活で最初に取り組みたいのが、お金と資産の整理です。
「自分が亡くなった後、家族が困らないように」という視点で、今持っている資産を整理・管理しておきましょう。
資産リストの作り方と保存方法
◇資産リストとは、自分が持つすべての財産を一覧にまとめたものです。
家族が相続手続きをスムーズに進めるために、なくてはならない情報源になります。
資産リストに記載すべき主な項目は以下の通りです。
●資産リストの主な項目
・銀行口座(金融機関名・支店名・口座番号)
・不動産(所在地・登記情報)
・生命保険・医療保険(保険会社・証券番号・受取人)
・株式・投資信託・債券
・年金(種類・受給額)
・ネット銀行・電子マネー・サブスクリプション
・借金・ローン(残高・返済先)
資産リストは作っただけでは意味がありません。保存方法も重要です。
紙に書いてエンディングノートと一緒に保管するのが基本ですが、デジタルデータで管理する場合はIDやパスワードの管理方法も記載しておきましょう。
また、家族の誰かに保管場所を伝えておくことも忘れずに進めてください。
[エンディングノートとは]
・エンディングノートとは?終活に必要?ノートに書く8項目と、メリット・デメリットは?
銀行・投資信託・保険の整理方法(お金をまとめる)
◇資産リストを作ったら、次は不要なものを整理してまとめていきます。
複数の金融機関に口座が分散していると、家族の手続きが煩雑です。
●不要なものを整理しまとめる
①銀行口座の整理
使っていない口座は解約しましょう。口座が多いほど相続手続きが複雑になります。また、長期間取引のない口座は「休眠口座」となり、手続きが必要になる場合があります。
②投資信託・株式の整理
証券口座の数を絞り、取引内容をシンプルにまとめておくと家族が把握しやすくなります。運用中の商品については、内容と評価額を定期的に確認しておきましょう。
③保険の整理
加入している保険を見直し、不要な保険は解約を検討しましょう。特に確認しておきたいのは受取人の設定です。離婚や死別などで受取人が変わっている場合は、速やかに変更手続きを行いましょう。
[終活で知りたい生命保険]
・生命保険の死亡保険金に掛かる相続税の非課税枠とは?所得税や贈与税が掛かるケースは?
財産の承継と信託の活用
◇財産をどのように引き継ぐかを事前に決めておきます。
家族間のトラブルを防ぐためにも重要です。
●遺言書の作成
財産の承継で最も確実な方法が遺言書の作成です。特に公正証書遺言は法的効力が高く、家庭裁判所での検認手続きが不要なため、家族の負担を大幅に減らせます。費用は10万円~30万円程度です。
●家族信託の活用
家族信託とは、財産の管理・運用・処分を信頼できる家族に託す制度です。認知症になった場合でも、あらかじめ信託契約を結んでおけば、家族が財産を管理できるようになります。判断能力が低下する前に検討しておくことが大切です。
●お墓・供養の生前準備
財産の承継と合わせて、お墓や供養の希望も事前に決めておきましょう。永代供養墓や樹木葬を生前契約しておくことで、家族の費用負担や手続きの手間を大きく減らせます。
[スタッフのマメ知識]
終活で資産リストを作る際、意外と見落としがちなのがデジタル資産です。ネット銀行・電子マネー・有料サービスのサブスクリプションなど、家族が気づかないまま放置されるケースが増えています。
特にネット銀行は通帳がないため、家族が存在自体を知らないことも少なくありません。IDとパスワードの管理方法もあわせてエンディングノートに記載しておくと、いざという時に家族が困らずに済みます。
終活のお金を準備するプランと運用方法
◇終活にかかる費用を把握したら、次はどうやって準備するかを考えましょう。
老後資金の準備は早いほど選択肢が広がります。自分に合ったプランを見つけていきましょう。
老後資金はいくら必要?良い費用の考え方
◇老後資金は「いくら必要か」と聞かれると、人によって大きく異なります。
生活スタイルや家族構成、健康状態によって変わるため、一概には言えません。ただし、目安として以下の考え方が参考になります。
総務省の家計調査によると、65歳以上の夫婦二人暮らし世帯の毎月の生活費は約25万円程度とされています。公的年金だけでは不足する分を、貯蓄や運用でカバーする必要があります。
●老後資金の考え方として押さえておきたいポイントは以下の通りです。
・毎月の生活費から年金受給額を引いた「不足分」を計算する
・平均寿命から逆算して、何年分の資金が必要かを考える
・医療・介護費用として別途500万円~1,000万円程度を確保しておく
・葬儀・お墓費用として100万円~300万円程度を見込んでおく
「老後2,000万円問題」が話題になりましたが、必要な金額は人それぞれです。
まずは自分の年金受給額を確認し、毎月の生活費との差額を計算するところから始めましょう。
[参照]
・総務省「家計調査」
・金融庁「金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書(2019年)」
※「老後2,000万円問題」は、金融庁の金融審議会が2019年に発表した報告書が元になっています。
[老後資金はいくら必要?]
・【2026年度最新版】老後資金はいくら必要?65歳でいくら貯蓄?年金で生活できる?
[老後2000万円問題とは(2024年)]
・「老後2000万円問題」とは?その発端や根拠は?「老後2000万円問題」が嘘とは?
費用を備えるための運用・管理プラン
◇老後資金の準備方法は大きく分けて「貯蓄」と「運用」の2つがあります。
それぞれの特徴を理解した上で、自分に合ったプランを選びましょう。
●貯蓄で備える
最もリスクが低い方法です。定期預金や普通預金で確実に積み立てていく方法で、元本割れの心配がありません。ただし低金利の現在では、物価上昇に対応するには不十分な場合もあります。
●NISAで備える
少額から始められる非課税の投資制度です。運用益に税金がかからないため、長期的な資産形成に向いています。50代から始めても十分な効果が期待できます。
●iDeCo(個人型確定拠出年金)で備える
掛け金が全額所得控除になるため、節税しながら老後資金を積み立てられます。60歳まで引き出せないという制約はありますが、確実に老後資金を確保できるメリットがあります。
●生命保険で備える
終身保険や養老保険を活用して、万が一の場合の保障と貯蓄を兼ねる方法です。葬儀費用や残された家族の生活費をカバーするために活用できます。
[NISAとiDeCo]
・【老後に破産しない資金計画】NISAとiDeCo・つみたてNISA、老後資金に選ぶ3つの違い
自治体や専門家(プロ)に相談・サポートを受ける方法
終活のお金に関する準備は、一人で抱え込まずに専門家に相談することをおすすめします。
●自治体の相談窓口
多くの自治体では、終活や相続に関する無料相談窓口を設けています。まずは住んでいる市区町村の窓口に問い合わせてみましょう。
●専門家への相談
内容に応じて、適切な専門家に相談することが大切です。
・相続・遺言の相談…司法書士・行政書士・弁護士
・資産運用・保険の相談…ファイナンシャルプランナー(FP)
・税金・相続税の相談…税理士
・お墓・供養の相談…霊園・葬儀社
●終活セミナーへの参加
最近では、霊園や葬儀社が主催する終活セミナーが各地で開催されています。同じ悩みを持つ方と情報交換できる場としても活用できます。
[ヤシロの終活サポート]
・安心の終活サポート
終活のお金でよくある質問
終活のお金について、よくいただくご質問をまとめました。
費用が払えない場合はどうする?
◇「終活をしたいけど、費用が用意できない」という方も少なくありません。
終活は必ずしも大きなお金が必要なわけではありません。まずは費用がほとんどかからないことから始めましょう。
①エンディングノートの作成
1,000円~3,000円程度で始められます。資産リストの作成は紙とペンがあれば無料でできます。自治体の無料相談窓口を活用することで、専門家への相談費用も抑えられます。
②お墓や葬儀の費用を抑える選択肢
合祀タイプの永代供養墓や樹木葬は5万円程度から対応しているプランもあります。家族葬であれば一般葬に比べて葬儀費用を大幅に抑えることができます。
「費用が足りないから終活できない」ではなく、できることから少しずつ始めることが大切です。
[50代からの手作り終活ノート]
・50代から備える!手作り終活ノートの作り方|家族が助かる13項目・注意点とポイント
[墓じまい費用が払えない時の対処法]
・墓じまいの費用が高額で払えない時にできる3つの対処法とは?費用を抑える方法もある?
終活のやることリスト、何から始める?
「終活を始めたいけど、何から手をつければいいかわからない」
という方が多いですよね。
●まずは以下の順番で進めることをおすすめします。
①資産・財産のリスト作成
費用もほとんどかからず、家族への大切な情報共有にもなります。
②エンディングノートの作成
自分の意思や希望を書き留めておくことで、家族が万が一の時に困らずに済みます。
③保険・年金の確認
不要な保険の解約や受取人の確認をしておきましょう。余裕が出てきたら、遺言書の作成やお墓・葬儀の生前準備へと進めていきます。
「完璧にやろう」と思わず、まず一つだけ始めることが終活を長続きさせるコツです。
[家じまい・墓じまいの費用と手順]
・家じまい・墓じまい・実家じまいの手順とは?掛かる期間や費用は?放置で起きる問題は?
お墓・葬儀にかかる費用の目安は?
◇お墓と葬儀は終活の中でも特に費用がかかる項目です。
事前に費用の目安を知っておくことで、計画的に準備ができます。
●葬儀にかかる費用の目安
・一般葬…100万円~200万円程度
・家族葬…30万円~100万円程度
・直葬(火葬のみ)…10万円~30万円程度
●お墓にかかる費用の目安
・一般墓(新規建立)…100万円~200万円以上
・納骨堂…30万円~100万円程度
・永代供養墓…5万円~30万円程度
・樹木葬…5万円~80万円程度
近年は家族葬や直葬を選ぶ方が増えており、葬儀費用を抑える傾向にあります。後継者がいない方や費用を抑えたい方には、永代供養墓や樹木葬が人気です。
[お客様の体験談]
夫が突然倒れた時、どこに何の資産があるかわからなくて本当に困りました。通帳も保険証券もバラバラで、銀行口座がいくつあるのかも把握できていませんでした。結局、相続手続きに1年以上かかってしまいました。
あの経験から、私自身は終活でまず資産リストを作り、エンディングノートにまとめました。「家族への一番の贈り物になる」と実感しています。終活は自分のためだけでなく、残される家族のためでもあると気づかされました。
(大阪府・60代女性)
[種類で違う葬儀費用の目安と内訳]
・葬儀の費用は平均的にどれくらい?一般葬と家族葬では何が違う?抑えたい費用内訳とは?
[遺族がもらえるお金と手続き]
・家族の死亡で遺族がもらえるお金と手続き一覧。葬儀費用(埋葬料・葬祭費)提出期限は?
まとめ|終活のお金は早めに備えることが大切
◇終活にかかるお金は、葬儀・お墓・相続・介護など多岐にわたります。
全てを一度に準備する必要はありませんが、早めに全体像を把握して計画的に進めることが大切です。
●今回ご紹介した内容を改めて整理します。
・終活にかかる費用は葬儀・お墓・相続・介護など合計で数百万円になることもある
・まずは資産リストとエンディングノートの作成から始めるのがおすすめ
・50代から少しずつ準備することで費用の負担を分散できる
・NISAやiDeCoを活用した老後資金の積み立ても早めに始めるほど効果が大きい
・お墓・葬儀は永代供養墓や樹木葬など費用を抑えられる選択肢もある
・不安なことは自治体の無料相談窓口や専門家に相談する
「終活は高齢になってからするもの」と思っている方も多いですが、50代から少しずつ始めることで選択肢が広がり、家族への負担も大幅に減らせます。
終活のお金の準備は、自分のためだけでなく、残される家族への大切な贈り物でもあります。まずは今日から一つだけ、始めてみましょう。
[おひとりさま老後への備え]
・おひとりさま老後に多い6つの不安を解決!身元保証・介護問題、お金や不動産管理は?
【執筆・監修:永代供養ナビ編集長】
株式会社霊園・墓石のヤシロ 営業本部長 藤橋 靖雄
1998年入社。お墓販売、商品企画を経て、多様化する供養の形に応えるサービス・霊園プロデュースだけでなく、営業企画、WEBマーケティングなど幅広い埋葬、葬送事業を担当。また、墓じまいや終活に関する各地域の終活イベント・セミナーにも講師として登壇し、終活のお悩みごとを解決するトータルアドバイザーとしても活躍中。
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