永代供養の場合は位牌を作らない?必要としない場合と作る場合について紹介
「永代供養の場合位牌は作らないといけないの?」
「そもそも位牌は何のためにあるの?」
「永代供養を検討しているけど、今ある位牌はどうなるの?」
近年永代供養を選択する方が増えていますが、このような疑問や不安を感じる方も少なくありません。
本記事では位牌の基礎知識を始め、永代供養における位牌の必要性、既存の位牌の扱い方と費用相場、位牌を作る場合のポイントを紹介しています。
この記事を読むことで、永代供養における位牌の役割や扱い方を知ることができます。また、永代供養への理解も深められるため、自分たちが位牌を作るのか作らないのか考えるきっかけになるでしょう。
永代供養を選ぶ際に、位牌をどうするべきか迷っている方はぜひ参考にしてください。
永代供養とは?
永代供養とはさまざまな事情によりお墓参りができない遺族に代わって、寺院や霊園がお墓を管理してくれる埋葬方法のことです。
永代供養をすると寺院や霊園が永代に渡ってお墓を管理してくれるため、遺族や子孫がお墓を管理・継承する必要はありません。
近年では身寄りのいない方や、お墓に関する負担を子供世代にかけたくないという方が永代供養を選択するケースが多くなっています。
位牌について
位牌は故人の霊を祀るために戒名などを記して、寺院や霊園の位牌檀や家の仏壇に安置している木製の札のことです。位牌についての考え方は色々ありますが、遺族が故人を偲んで供養する際に、遺族の呼びかけに応えて下りてきた故人の魂の依代になるとされています。
しかし、位牌を目にする機会があったとしても、位牌のことはよくわからないという方も少なくありません。ここでは、位牌について詳しく解説します。
位牌に刻まれているもの
位牌には、故人の戒名・没年月日・俗名・享年などが記されています。戒名とは、仏様の弟子になった証として与えられる名前のことです。
通常は1つの位牌につき故人1人の戒名が記されていますが、夫婦2人の戒名を記した夫婦位牌もあります。
位牌の種類
位牌は役割によって2種類に分けられます。
亡くなってからすぐに用意する位牌を「白木位牌」といいます。白木位牌は仮の位牌で、葬儀における故人の依代として、四十九日法要まで使用するのが一般的です。
故人の魂が成仏するとされる四十九日法要を終えると「本位牌」に替え、不要になった白木位牌は寺院などに納めた後、お焚き上げして処分します。
位牌のおおよその費用
本位牌は形や加工でタイプが異なり、大きく分けると塗位牌・唐木位牌・モダン位牌の3種類があります。
塗位牌の場合、本漆であれば4万円~10万円程度、合成漆であれば1万円程度が相場です。唐木位牌の価格相場は2万円~7万円程度ですが、彫刻が施されている高級なものになると30万円以上になることもあります。
モダン位牌はデザインや素材によりますが、2万円程度が相場です。他の位牌と比較すると、価格相場も手頃といえるでしょう。
永代供養のとき位牌は必要?作らない?
永代供養を選ぶ理由の1つとして、家族に迷惑をかけたくない、ということから位牌を作らないという方も多くいます。
しかし、永代供養を選択したとしても、家で位牌に手を合わせてお参りすることは問題ないため、位牌を作ることも可能です。また、寺院によっては、位牌を安置できる永代供養を提案しているところもあります。
永代供養をする場合の位牌の有無は、遺族の考え方・感じ方によって決められるため、故人を供養する上でどうするのが良いのかよく話し合ってから選択しましょう。
永代供養で位牌を作らない場合とは
浄土真宗ではその教義によって位牌は作らず、位牌の代わりに戒名を記載する過去帳を仏壇に祀る形をとっている場合もあります。位牌は供養のために必ず必要なものではないため、作らない場合もあることを知っておきましょう。
また、位牌というのは仏教独自の考え方であり、無宗教の方であれば位牌は必要ありません。
永代供養する場合の既存の位牌の扱い方
永代供養を選ぶ際、すでに所有している位牌はどのように取り扱うべきなのか疑問を抱く方もいるでしょう。
ここでは、永代供養する場合の位牌の取り扱い方を解説します。手元にある位牌をどうすれば良いのか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
位牌も永代供養してもらう
位牌は、遺骨と同様に永代供養が可能です。 自分の望む期間は位牌堂での安置をお願いし、契約期間が過ぎたら位牌は永代供養することになります。
位牌堂の契約期間はお寺によって異なりますが、一般的に三十三回忌までが目安の期間になるでしょう。位牌を永代供養する場合の費用は、1名あたり10万円~40万円程度が相場です。
一時的に預かってもらう
寺院によっては、月単位もしくは年単位で位牌を一時的に預かってくれる場合があります。位牌を処分するか迷っている場合や、しばらく位牌で法要を行いたいが家に置けない、といった事情がある方には一時預かりがおすすめです。
今までお世話になった菩提寺や、これから永代供養をする寺院に相談してみると良いでしょう。一時預かり料の費用相場は、1年につき1万円~3万円程度です。
閉眼供養をした上でお焚き上げしてもらう
位牌の魂抜きの方法である「閉眼供養」は、寺院に依頼します。 これは位牌や仏壇など供養の対象だったものを、「モノ」に戻してもらう儀式です。
費用は「お布施」として寺院に渡すことになりますが、3万円~5万円程度が相場とされています。閉眼供養が終わった後は、仏壇や位牌のお焚き上げをお願いします。
「お焚き上げ」とは、閉眼供養後に位牌や仏壇をお寺で引き取ってもらう方法です。 お焚き上げは、閉眼供養の費用に足して1万円程度で引き受けてもらえるため、位牌や仏壇を大切に供養したいという方は依頼してみることをおすすめします。
自宅で祀る
基本的に永代供養を選択した場合でも、位牌は自宅に保管できます。 永代供養にしたけれど自宅でも供養をしたいという方や、今まで通り法要や法事を行いたいという方は自宅の仏壇などで保管すると良いでしょう。
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永代供養でも位牌を作る場合
位牌を用意する時期
位牌は葬儀から四十九日を迎えるまでに、白木位牌と本位牌の2種類用意する必要があります。白木位牌は、葬儀の際に用いられる仮の位牌のことで、四十九日が終わると寺院でお焚き上げをしてもらいます。
本位牌は、四十九日法要まで用意するのが一般的です。これは、四十九日を過ぎると故人の魂が成仏するため、四十九日を迎えるタイミングで故人の魂を本位牌に移す必要があるからです。
本位牌は注文してから手元に届くまで、少なくとも1週間~2週間程度かかります。四十九日に間に合わせるには、なるべく早めに本位牌の手配をしましょう。
購入する前に確かめておくこと
実際に位牌を購入する前に確かめておきたいのがサイズです。
1つ目の目安として、位牌のサイズは御本尊の大きさを超えないものという基準があります。御本尊というのは宗教の信仰対象のことで、それらを模した仏像や掛け軸のことを指しています。
2つ目の目安は先祖の位牌がある場合、その位牌と同じくらいか小さめのサイズを選ぶということです。
また、位牌を置く場所にも決まりがあり、向かって右側に先祖の位牌を置き、新しい位牌を向かって左側に置きます。意外にスペースが必要になるため、保管場所はあるか購入前に確かめておきましょう。
永代供養は位牌を作らないという選択肢もあることを覚えておこう
仏教において、位牌とは故人の魂が宿る大切なものです。しかし、永代供養の場合、位牌は必ずしも準備しなくてはならないものではありません。子供世代に負担をかけたくないという理由から、位牌を作らない方もいます。
また、すでにある位牌を処分するにしてもいくつかの方法があり、自分たちの希望に沿って選べます。永代供養で位牌を作るか迷っている方は、この記事を参考に位牌について検討してください。
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