お金がない時の、最も安い永代供養はどれ?安い永代供養の注意点や選び方、対策も解説!
・最も安い永代供養はどれ?
・安い永代供養を選ぶ時の注意点は?
・安い永代供養で後悔しない対策は?
安い永代供養を選ぶことで、費用を抑えた葬送が実現しますが、家族や親族間のトラブルが起きたり、後になって後悔した声も少なくありません。
ただ安い永代供養の仕組みを理解して、対策を取りながら希望に見合った適切なプランを選ぶことで、後々後悔する心配も解消されるでしょう。
本記事を読むことで、最も安い永代供養や後々後悔しない選び方、契約前に理解したい注意点が分かります。
最も安い永代供養は?
◇最も安い永代供養は、合祀埋葬の永代供養墓です
そもそも「永代供養」とは、家族が墓地管理者やご遺骨の供養や管理を永代に渡って任せるもので、これといった形あるものではありません。
そのため「永代供養」とひと口に言っても、その形は納骨堂や永代供養墓などの他、一般墓にも永代供養を付けることができます。
確かに永代供養は一般墓と比べて安い傾向にありますが、当然、お墓や納骨堂施設など、ご遺骨を安置する「箱」に費用がかかれば、その分永代供養にかかる費用も高くなるでしょう。
ですから最も安い永代供養選びは「ご遺骨がどれくらいまで個別に残るか?」がポイントです。
①一般的な永代供養の費用目安は?
◇一般的な「永代供養料」の費用相場は、約40万円ほどです
例えば一般墓に永代供養を付加する際の費用相場は、約40万円ほどですが、一般墓の場合は永代供養料の他に、墓地代(永代使用料)や墓石代がかかります。
また一般墓に永代供養を付加した場合、建てた後も毎年の年間管理料がかかるでしょう。
一方で、永代供養墓(合祀墓)など、他のご遺骨と一緒に埋葬する永代供養では、ご遺骨1柱のための費用がかからないため、約3万円~10万円ほどでおさまるものもあります。
このように永代供養料の費用幅は広いです。
②最も安い永代供養の埋葬方法は?
◇最も安い永代供養の埋葬方法は、合祀です
「合祀(ごうし)」とは、最初から骨壺や骨袋から取り出して、他人のご遺骨と一緒にひとつの納骨スペース「カロート」に納骨される埋葬方法となります。
ただし合祀埋葬は最も安い永代供養である一方、納骨時点で他人のご遺骨と混ざるため、後々になって個別に取り出すことができません。
将来的にお墓を建ててご遺骨を納骨したい人は、納骨堂などの個別安置ができる施設で、個別にご遺骨を残せる永代供養を選びましょう。
③最も安い納骨方法は?
◇個別に残したい場合、ロッカー型納骨堂が安い永代供養です
個別のご遺骨を残したいならば「ロッカー型納骨堂」が、最も安い永代供養でしょう。
簡素な造りになりますが、その分、個別のご遺骨を残しながらも安い費用で抑えることができます。
ロッカー型納骨堂とは、上下左右のロッカーが並ぶように、ご遺骨の個別スペースが並ぶ屋内施設です。
将来的にお墓を建ててご遺骨を納骨したいなど、将来的にご遺骨を移動して供養したいご家族にとって、一時的なご遺骨の安置場所としても利用されています。
④自然葬と永代供養では、どちらが安い?
◇自然葬も永代供養同様に安い葬送が期待できます
永代供養の他には、樹木葬や散骨などの「自然葬」も安い葬送方法です。
特に墓石の代わりに草花や樹木を墓標とした樹木葬は、新しく購入したお墓全体の40%以上シェア率を誇るなど、一般墓を抑え現代の主流となりました。
永代供養と同等に安い価格帯の自然葬では、散骨という選択肢もあるでしょう。
ご遺骨を2mm以下のパウダー状に粉骨して、里山や海、空などに散骨する葬送です。
⑤永代供養の他に、安い葬送は?
◇手元供養も、予算に合わせた遺骨供養ができます
「手元供養」とは、ご遺骨を自宅で安置・供養する葬送方法です。
仏壇に祀る方法もありますが、ご遺骨のみを安置して香炉を置き、日々お線香をあげながら供養する方もいるなど、予算に合わせた葬送ができます。
現代の手元供養は、ご遺骨を粉骨して小さな骨壺に納め、祭壇にまつる自宅供養や、同じく粉骨したご遺骨をキーホルダーやネックレスのペンダントトップに納めて持ち歩く方法もあるでしょう。
ご遺骨を粉骨する専門業者もある他、手元供養用のキーホルダーなども約3千円ほどから販売されています。
・【手元供養の体験談】娘の手元供養。娘の遺骨を納骨できないまま5年、分骨をして祭壇へ
最も安い永代供養の注意点と対策は?
◇合祀埋葬では、遺骨を再び取り出すことができません
最も安い永代供養の方法は、永代供養墓(合祀墓・合葬墓)に合祀埋葬する方法です。
そのため一度合祀されてしまうと、再びご遺骨を取り出すことができません。
この点が、最も安い永代供養を選ぶ注意点です。
永代供養の費用には、個別に納骨できる期間「個別安置期間」は大きく影響します。
また合祀による永代供養は安い一方で、参拝対象が共同になるので、埋葬後の参拝も一般墓とは大きく違うでしょう。
・納骨堂のお参りマナーとは?お墓と納骨堂で違うお参り、迷惑を掛けない5つのポイント!
①家族や親族に理解を得る
◇家族や親族に反対を受けても、取り返しがききません
納骨堂などご遺骨が個別に残る永代供養では、納骨後に家族や親族から反対を受けても、後々ご遺骨を取り出してお墓に改葬(引っ越し)ができます。
けれども最も安い永代供養は合祀埋葬となりやすく、一度納骨してしまうと、後々家族や親族から反対を受けても、どうすることもできません。
そのため永代供養を進めてしまう前に、まず家族や親族に相談をして、理解と協力を得たうえで進めると良いでしょう。
②合祀後の供養方法を確認する
◇永代供養墓では、定期的な合同供養が執り行われます
永代供養墓(合祀墓・合葬墓)に合祀埋葬をした後も、定期的な合同供養を執り行う霊園や寺院が多いです。
ただ永代供養に決まり事はないため、合同供養の頻度や規約は、毎月・3か月に一度など、霊園や寺院によって違うでしょう。
また合同供養に家族が参列できる霊園や寺院が一般的ですが、なかには家族参加ができないこともあります。
合同供養に参列する際にお布施は必要かどうか?お布施を包む場合の費用目安も確認することで、安心して永代供養ができるでしょう。
③個別法要やお参り規定を確認する
◇永代供養墓では、共通の参拝対象へお参りします
安い永代供養となる合祀埋葬は、仏像など共通の参拝対象に向かってお参りする方法が基本となるため、お参りの仕方に独自のマナーや規約がある霊園や寺院も多いです。
・香りがあるお花を供えることができるのか?
・墓前での個別法要はできるのか?
など、実際にお参りをする様子をイメージして、気になる点は確認をしましょう。
また共通の参拝対象に向かってお参りをするため、お参りシーズンになる春と秋のお彼岸やお盆時期は参拝客で混雑する可能性もあります。
④寺院墓地は入檀条件があるか確認する
◇寺院墓地の永代供養では、入檀の必要があるかも確認します
一般的に永代供養墓(合祀墓・合葬墓)の場合、寺院墓地であっても宗旨宗派を問わないプランが多いですが、なかには契約の際に、檀家に入ることを条件とする寺院があるかもしれません。
「檀家(だんか)」とは、その寺院に属して宗派に属し、経済的に支える存在です。
そのため檀家に入ると、毎年年間管理料にあたる「護持会費」を支払ったり、家族の法事にはご住職に供養を依頼する関係性が生まれます。
最も安い永代供養を探している人々にとっては、思わぬ負担になる可能性も高いため、寺院墓地では予め、入檀の条件があるかも確認しておくと良いでしょう。
⑤少しだけ遺骨を分けておく
◇ご遺骨を分けることもできます
安い永代供養は合祀埋葬が多いため、納骨すると手元に戻ることはありません。
けれども合祀前に、ご遺骨を少しだけ分ける「分骨」も可能です。
一般的には故人が亡くなった後、火葬場で骨上げをする際に分骨を済ませて、火葬場スタッフに分骨証明をいただくことができます。
最も安い方法で永代供養をしなければならないものの、故人を偲び、将来的に残しておきたいと考えるならば、ほんの少しだけ分骨して手元に置く選択肢も一案です。
お金がない場合、永代供養はどう選ぶ?
◇安い永代供養を選ぶとともに、家族や親族にも相談します
お金がない場合に安い永代供養を選ぶならば、基本的に永代供養墓(合祀墓・合葬墓)に合祀埋葬となりますが、故人やご遺骨供養への想いは人それぞれです。
・納骨後も負担のない葬送がしたい
そのためお金がかかるために永代供養の形を選べない場合には、ロッカー型納骨堂や手元供養でご遺骨を残し、対策を取る時間を設ける選択肢も良いでしょう。
また自分がお金を工面するばかりではなく、自治体の補助金制度を調べたり、家族や親族と相談しながら、分担して適切な永代供養を選ぶ方法もおすすめです。
・墓じまいで補助金はもらえる?自治体で違う補助金制度と費用を抑える方法|永代供養ナビ
①まとまったお金がない時、永代供養の支払いは?
◇永代供養のお金は分割して支払うこともできます
家族や親族と分担してお金を調整できるとベストですが、手元にお金がないけれど永代供養をしなければならない場合には、分割を検討するのも一案です。
・メモリアルローン
・多目的ローン
「メモリアルローン」とは、永代供養やお墓、葬儀などの葬送に関する費用のみに適用するローンで、主に霊園や寺院から紹介されます。
もしくは用途が多岐に渡る多目的ローンやカードローンもありますが、特にカードは金利が高くなる傾向ですので、注意も必要です。
・メモリアルローンとは?永代供養での利用は?カードローンとの違い、メリットデメリット
②生活保護では納骨は無料?
◇「生活保護葬」によりご家族の負担がなくなります
家族が亡くなったものの生活保護により納骨が困難になった場合には、生活保護葬を選ぶことで、葬祭扶助の範囲になるでしょう。
生活保護葬では、ご家族が亡くなってから火葬を済ませた後、ご遺骨は火葬場・もしくはご家族から、福祉事務所が引き取ります。
引き取られたご遺骨は自治体により異なりますが、供養塔に合祀される流れが多いでしょう。
安い永代供養だけではない、全般の注意点
◇永代供養とお墓では考え方が違います
永代供養は、ご家族に代わって永代に渡り供養を行いますが、ご遺骨を永久に残すことを意味していません。
永代供養のなかには「継承型」と呼ばれる、更新をすることで代々継承できるプランもありますが、多くは契約した一定年数が過ぎると、最終的に合祀されるでしょう。
家族が代々に渡り継承し守っていくお墓とは、考え方が異なりますので、この点を理解することが重要です。
①永代供養は最終的に合祀される
◇永代供養は、永遠に個別の墓標が残る訳ではありません
永代供養は、あくまでも故人の霊や遺骨に対して、永代に渡り供養や管理を行うサービスです。お墓や納骨堂など、墓標に対して約束するものではありません。
個別の墓標が一定年数残る永代供養もありますが、最終的には他の遺骨と一緒に埋葬する「合祀」を行います。
[合祀型の永代供養]
・納骨時に合祀される
[個別型の永代供養]
・一定年数の後、合祀される
(契約期間を確認)
ただし現代の霊園では、一般墓にも永代供養が付加されるのが基本です。
そこで個別の墓標を残したい場合、契約期間内に更新をすることで、個別の墓標を残すことができる仕組みもあります。
・お墓を購入する流れとは?費用相場と選び方のポイント、お墓が建つまで6つの手順を解説
②永代供養の倒産リスク
◇永代供養は、霊園や墓地管理者があってのサービスです
そのため霊園や寺院墓地などの管理者が倒産・閉鎖した場合、永代供養契約も解消される可能性があります。
ただし日本のお墓に関する「墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法)」により、埋葬・納骨された遺骨は守られることでしょう。
●霊園、納骨堂、火葬場の運営や閉鎖は、都道府県知事の許可を得なければなりません。
永代供養の契約をした企業が倒産した場合の注意点としては、新しい運営が入ることで料金形態が変わる可能性などが挙げられます。
ただ現代は民間霊園・寺院墓地関わらず、倒産や閉鎖の可能性を抱えている側面もあるため、運営会社の企業規模や実績など、自身で調べて納得できる霊園・墓地を選ぶと良いでしょう。
・霊園とはなに?墓地とは違うの?大阪の民間霊園・寺院墓地・公営墓地、3つの違いを解説
③年間管理料がかかる永代供養もある
◇個別安置スペースがある場合、年間管理料がかかります
永代供養墓や合祀墓など、最初からご遺骨を骨壺や骨袋から取り出して、他のご遺骨と一緒に安置・埋葬する永代供養の場合、基本的に永代供養の費用のみです。
そのためご遺骨を永代供養してしまえば、その後の追加費用はかからないプランが多いでしょう。
けれども屋内型納骨堂など、一定期間の個別安置期間を伴う永代供養の場合、個別安置期間においては年間管理料を毎年支払うシステムが一般的です。
永代供養に適した人々
◇永代供養は、継承者がいない・立てたくない人々に向いています
永代供養は、生前に自分亡き後のお墓や葬儀、相続の準備を進める「終活」を進める人々に人気です。
「子どもや孫に迷惑を掛けたくない」と終活を始める人々にとって、生前契約により死後の納骨から遺骨の供養、管理まで担ってくれる永代供養はスタンダートとも言えるでしょう。
①お墓を任せる人がいない
◇永代供養は、継承者のいない人に適しています
永代供養はお墓を管理する継承者を必要としないため、子どもがいない夫婦など、継承の目途が立たない人が契約できるサービスです。
・娘しかいない夫婦
・独身
自分亡き後、お参りに来る人がいるのであれば納骨堂や集合墓などによる永代供養も良いですし、合祀墓であれば安い価格帯で、永代供養の契約ができます。
②子どもに継承の負担を掛けない
◇子どもや孫がいても、継承の負担を掛けたくないならば、永代供養は最適です
現代は人々の暮らしもグローバルになり、子どもや孫が同じ地域で一生を暮らすことも少なくなりました。
・子や孫に任せたくない
またお墓を継承すると経済的な負担ばかりではなく、親族とのお付き合いや、寺院墓地であれば菩提寺のご住職とのお付き合いを負担と感じる人もいます。
お墓を継承することで自分が苦労してきた経験から、終活を通して永代供養を選ぶケースも少なくありません。
③先祖代々の墓に入りたくない
◇先祖代々の墓はあるが入りたくない場合、永代供養の選択肢があります
例えば、嫁ぎ先の姑との確執などから「一緒のお墓に入りたくない!」と、個人や夫婦のみで永代供養を契約するケースです。
・遠方のお墓が無縁墓化している
この他にも、先祖代々墓が辺境地にあり、お墓の管理が大変だった人が、「この苦労を子や孫に背負わせたくない」と、生前に墓じまいを済ませて永代供養を契約するケースも少なくありません。
・【樹木葬の体験談②】離婚した父、長男は「一緒のお墓に入りたくない」親族からは猛反対
④墓じまいをして永代供養
◇先祖代々墓を墓じまいして、自分達は生前に永代供養の契約をするなどです
前項でお伝えしたような、辺境にある先祖代々墓の他、今では、継承した先祖代々墓の老朽化が進んだことをきっかけに、墓じまいをするケースもあります。
・継承の目途が立たない
・高齢になりお墓の管理が大変
この他、寺院墓地に先祖代々墓があり、代々菩提寺との関係を続けてきたものの、ご住職との相性が合わない、関係維持が難しい、などのケースもあるでしょう。
・「檀家」とは?かかる費用や義務、檀家になる・やめるには?檀家にならず法要はできる?
安い永代供養「合祀」とは?
◇永代供養には、合祀型と個別型があります
永代供養は目的や予算に合わせたさまざまな種類がありますが、個別の墓標があるかないかで分かれる、「2つの型」を理解して選ぶと、後々後悔がありません。
・合祀型…最初から合祀
・個別型…一定期間の個別供養後に合祀
霊園や墓地管理者に供養や管理を任せる永代供養は便利ですが、選び方によっては遺骨が残らず、「後悔先に立たず」の事態にもなり兼ねませんので、注意をしてください。
①合祀型の永代供養は安い傾向
◇他の人々の遺骨とともに、合祀埋葬・供養されます
最初からひとつの納骨スペース(カロート)に、骨壺や骨袋から遺骨を取り出し、他の遺骨とともに合祀埋葬、合同供養する方法です。
・後からの改葬はできない
・費用が安く抑えられる
「改葬(かいそう)」とは、遺骨を取り出してお墓を引っ越すことを差しますが、合祀型の永代供養は、他の遺骨と混ざり埋葬されるため、個別に取り出すことができません。
・合祀墓とは?メリットとデメリットや永代供養との違い、決断前3つの確認|永代供養ナビ
②個別型の永代供養は高い傾向
◇一定期間、遺骨を個別に供養した後、最終的に合祀されます
契約時に交わした最初の一定期間は、遺骨を個別に納骨できるプランです。
一定期間はプランや永代供養の内容により異なり、期間が長くなるほど、費用も高くなる傾向があります。
・一定期間は改葬も可能
・契約更新ができるプランもある
・個別の納骨期間は、管理料が掛かる
・合祀型と比べて割高傾向
個別に納骨されている期間内であれば、遺骨を取り出し改葬も可能ですので、この期間内に遺骨の扱いを決めるケースもあるでしょう。
・継承者のいない永代供養でも個別に安置できる?終活でできる5つの選択肢|永代供養ナビ
注目される合祀型
◇現代は合祀型の永代供養を利用したい人々が多いです
昔は「他の人々と一緒に埋葬されるなんて!」と合祀墓は避けられるイメージがありましたが、現代は多くの人々に違和感なく受け入れられつつあります。
また2023年1月、全国石製品協同組合により実施されたインターネットアンケート調査によると、「永遠に合祀されたくない」と答えた人は683人中32.7%に留まり、全体の7割弱の人々が合祀供養を肯定的に捉えています。
・全国石製品協同組合「お墓へ納骨されているご遺骨を“合祀”するまでの期間」アンケート調査結果
安いだけで選ばない、永代供養5つの種類
◇永代供養には、予算や目的で違う5つの種類があります
永代供養は形がないので、どのような形にも付けることは可能です。
一般墓に永代供養を付けたり、お墓を持たず納骨堂を選ぶこともあるでしょう。
ただし自然葬では、そもそも永代供養を必要としません。
・樹木葬…いずれ土に還る
・散骨…故人の遺骨を撒いているため対象がない
けれども霊園などで樹木葬の契約をした場合、埋葬後も定期的な合同供養が行われ、家族が参加できるサービスも多いです。
散骨した場合にも、なかには散骨者の石碑を用意し、名前を掘ってくれるため、お参りができる霊園や墓地もあります。
①納骨堂タイプ
◇個別の納骨スペースに、骨壺を収蔵する屋内施設です
骨壺のまま収蔵できる納骨スペースが提供され、家族は開館時間内であればいつでも気軽にお参りができます。
[個別型]個人、家族の納骨スペース
[お参り]開館時間はいつでも可能
[価格帯]約25万円~125万円/1スペースほど
墓石を建てる必要がないので、基本的に割安傾向にあります。
近代では仏壇型や室内墓所など、さまざまな納骨堂があるため、複数の納骨堂を見学すると良いでしょう。
②樹木葬タイプ
◇永代供養を行う樹木葬タイプは、ガーデニング型樹木葬です
遺骨を土に還元する自然葬による樹木葬には、里山型や植樹型がありますよね。
・シンボルツリー型樹木葬…大樹の麓に埋葬する
・植樹型樹木葬…個別スペースに埋葬し、植樹する
ただ「ガーデニング型樹木葬」では、一定期間は遺骨を個別に収蔵し、最終的に永代供養を行います。美しい花々や樹々に彩られた庭園内に、小さなお墓を建てる形式です。
●ガーデニング型樹木葬
[個別型]個人、家族の納骨スペース
[お参り]開園時間はいつでも可能
[価格帯]約50万円~150万円/1スペースほど
ガーデニング型樹木葬はワンプレートなどの墓石がある、小さなお墓の形式を提供する施設が多いですが、一般墓とは違い、一基ではなく、個人(入る人数分)での料金形態になるでしょう。
複数で入る場合、合祀までの一定期間は、最後の人が入ってからのカウントとするプランが多い傾向です。
③一般墓タイプ
◇一般墓タイプの永代供養は、一般墓に永代供養を付けたものです
子どもや孫がお彼岸などにしっかりとお墓参りができるよう、お墓を建てたいものの、継承による経済的・体力的・精神的な負担を掛けたくない人に好まれます。
[個別型]個人、家族の納骨スペース
[お参り]開園時間はいつでも可能
[価格帯]約100万円~200万円/1基以上
一般墓と同じく墓石を建てるので、他の永代供養と比較して費用は割高です。
ただし、一般墓タイプは一基での料金形態なので、お墓の引っ越し(改葬)などで複数の遺骨を埋葬する場合には、結果的に安くなるかもしれません。
・永代供養墓とは?一般墓や「永代供養」との違いは?メリット・デメリットや注意点
④集合墓タイプ
◇集合墓タイプの永代供養では、分譲マンションのように、大きな集合墓の一区画を購入します
まとまったスペースに小さな墓標を設け、一定期間のみ個別に納骨されます。納骨堂タイプの屋外バージョンです。
[個別型]個人、家族の納骨スペース
[お参り]開園時間はいつでも可能
[価格帯]約50万円~125万円/1スペースほど
ただし集合墓タイプは、あまり多くの霊園では見かけないかもしれません。
リゾート地など、ロケーションの良い地方では屋外のお墓はお墓参りに良いですが、都心部では屋内の納骨堂が便利で人気があるためです。
⑤合祀墓タイプ
◇合祀墓タイプの永代供養は、最初から他の遺骨とともに合祀埋葬されます
最初から他の人々の遺骨とともに、骨壺から出したご遺骨を納骨(埋葬)します。他の人々と一緒に納骨(埋葬)されるので、一度納骨されると取り出せません。
[合祀型]合祀埋葬、合同供養
[お参り]開園時間はいつでも可能
[価格帯]約10万円~50万円/1柱ほど
ただ、その分費用は安く抑えることが可能です。
近年の合祀墓は、納骨後も丁寧な供養やサービスが期待できます。
・墓標に名前を彫刻
霊園や墓地によりサービス内容はさまざまですが、月1回など定期的な合同供養を行い、家族は自由に参列できる合祀墓などがあるので、納骨後のサービスで比較検討するのも良いでしょう。
ペットと入る永代供養とは?
◇永代供養のなかには、ペット専用区画を敷地内に提供する霊園もあります
まだ数は少ないですが、ペットを家族の一員と考える家族が増えるなか、ペットと一緒に入るお墓や、ペットのお墓が建つ専用区画を提供する霊園も人気です。
専用区画に永代供養墓を提供するスタイルが多いため、ガーデニング型樹木葬の形式と近いでしょう。
[個別型・合祀型]専用区画に合祀墓、個別墓を提供
[お参り]開園時間はいつでも可能
[価格帯]
●ペットのみ
・合祀墓…約2万円~5万円/1柱ほど
・個別墓(集合墓)…約10万円/1柱ほど
●ペットと入る
・家族墓…約150万円~200万円/1基ほど
ペットと入る永代供養墓を契約した場合、多くの霊園でペットのみが入ることができない規約が多いです。
そのため自分が亡くなるまでは手元供養で供養し、自分の遺骨とともに一緒にお墓に入る選択などを見受けます。
安い永代供養を選ぶチェックポイント
◇永代供養とお墓の建立は考え方が全く違います
お墓を建てる時に得る永代使用料は、お墓を建てるために必要です。
お墓一基を建てるにあたり、墓地や墓石、建立費用がどれくらいかかるかを考慮し、予算内に収めますが、永代供養は考え方が全く違う点は注意をしてください。
永代供養は当然、お墓を建てることを目的とはしていません。
永代供養は故人ひとりひとりの供養を目的としています。
①永代供養を依頼する柱数(人数)
◇永代供養はご遺骨の柱数(人数)を考慮する
永代供養は供養をするご遺骨の柱数によって、費用を算出します。
そのため永代供養を選ぶ大きなポイントは、永代供養を依頼するご遺骨の柱数を把握し、柱数と予算を考慮して選ぶことです。
墓じまいなどで現在、手元にあるご遺骨はもちろんのこと、将来的に家族も一緒に入りたいのであれば、将来的に入るであろう自分たちも数に入れる必要があります。
②年間管理料、追加費用を確認する
◇費用を抑えるならば追加費用を確認します
永代供養を選ぶ方の多くが、費用を抑えることを目的としていますよね。
特に永代供養墓は多くの供養方法のなかでも安く、納骨後も年間管理料や追加費用が掛からないシステムが一般的です。
けれども寺院墓地など、施設によっては永代供養を依頼するにあたり入檀が必要になり、永代供養墓であるにも関わらず、毎年年間管理料にあたる檀家料を求められることもあります。
また屋内型の永代供養である納骨堂の多くは、個別安置スペースが設けられている期間については、年間管理料が発生する施設が多いです。
あらかじめ予算を決めること、また、納骨後の年間管理料など支払いまで考慮して、希望に見合った永代供養を選びましょう。
③現地見学をする
◇現地見学をして立地や個別安置スペースを確認しましょう
永代供養の後、お参りをしたいのであれば、現地見学をして現地までのアクセス環境や、霊園や寺院内での施設の位置環境もチェックすることで、契約後に後悔するリスクが少なくなります。
個別安置スペースのある永代供養であれば、スペースの広さや環境もチェックしましょう。
また屋内型の永代供養であればお参りについて規約があるかどうかもポイントです。
香りのあるお花を供えたり、火気を伴うお線香は禁止とする施設も多いでしょう。
実際にお参りをすることを想定し、公共機関も利用しながら現地見学をすることで、より納得できる選び方が可能です。
まとめ:安い永代供養は永代供養墓がおすすめです
安い永代供養を検討するならば、永代供養墓(合祀墓・合葬墓)が最も安くなるでしょう。
最初から他のご遺骨と合祀されますが、だからこそ墓石代もかからず、納骨後の年間管理料の支払いもありません。
また安い永代供養に相当する葬送方法には樹木葬もおすすめです。
樹木葬にもさまざまな種類がありますが、こちらも合祀埋葬されるシンボルツリー型が最も安くなります。
どちらも共同の参拝対象に向かって参拝しますが、現代では定期的な合同供養も手厚く、家族が参列できる霊園や墓地が多いです。
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