「檀家」とは?かかる費用や義務、檀家になる・やめるには?檀家にならず法要はできる?
先祖代々墓を継承したものの「檀家」として費用(お布施)が家計を圧迫する、遠方で義務が果たせないなどの事情で、檀家をやめる家も増えましたよね。
そこで先祖代々墓を継承して初めて檀家制度を知り、費用以前に「そもそも檀家とは?」との相談も多いです。
・「檀家(だんか)」とは?
・檀家になるメリットとデメリットは?
・檀家になると掛かる費用は?
・檀家になるには?
・檀家をやめるには?
・檀家にならずに法要はできる?
今回は、先祖代々墓を継承して初めて檀家を知った人へ向け、「檀家とは何か?」を檀家制度の仕組みや費用、メリット・デメリットなどともに、変化する檀家制度の流れについても解説します。
そもそも「檀家」とは?
●「檀家(だんか・だんけ)」とは、ひとつの寺院の信家・信徒として、その寺院をお布施などで経済的に支える代わりに、葬儀・法事の供養を担ってもらう家や人です
始まりは江戸幕府が1612年に禁教令を出し、キリシタンへの弾圧を進めるにあたり、いずれかの寺院に籍を置き証明書を持つことを義務付けた「寺請け制度(てらうけせいど)」から始まりました。
そのためその昔の「檀家制度(だんかせいど)」は、現代の戸籍に近い存在として、現代まで地方では多くの家で、いずれかの寺院の檀家であり、菩提寺を持っています。
①檀家(だんか・だんけ)
・ひとつの寺院に代々仏事を依頼する
・お布施によってひとつの寺院を経済的に支える
②檀那寺・旦那寺(だんなでら)、菩提寺(ぼだいじ)
・家が帰依している寺院
③檀家制度(だんかせいど)
・家が代々、ひとつの寺院の檀家となること
※浄土真宗では「信徒(しんと)」「門徒(もんと)」
一般的には「檀家制度」と言いますが、寺檀制度(じだんせいど)、手次寺(てつぎでら)と呼ぶ地域や家もあるでしょう。
寺請け制度は決まり事はないものの、多くは江戸時代の檀家制度であることが多く、その場合は戸籍としてその寺院の檀家である証明書「寺請証文」を発行するまでの幕府が行った宗教対策を差します。
「外檀家」とは?
●「外檀家(そとだんか)」とは、菩提寺の運営する寺院墓地にお墓を持たないものの、葬儀や法事では、読経供養を依頼する檀家です
産まれた集落で一生を過ごす人も多かった昔の檀家制度では、菩提寺が運営する寺院墓地に先祖代々墓を建てました。
そして家族が亡くなると、先祖代々墓に遺骨を納骨してきましたが、近年ではお墓の引っ越し「改葬(かいそう)」をして、住まいの近くにお墓を移動する墓主も増えましたよね。
●菩提寺が運営する寺院墓地に墓がない
・法要や納骨など、読経供養の依頼はする
・宗旨宗派不問の墓苑や霊園にお墓がある
・他の墓苑や霊園、自宅まで出張してもらう
現代の墓地は運営母体で分けると下記3種類があり、寺院墓地以外であれば、宗旨宗派不問でお墓が建つうえ、外部から僧侶をお呼びすることもできます。
①寺院墓地…宗旨宗派あり
②民間霊園…宗旨宗派不問
③公営墓地…宗旨宗派不問
※あくまでも一般的な傾向です。
民間霊園では、どこの寺院の檀家でもない場合、僧侶を手配してくれる霊園もあります。
このように宗旨宗派不問の霊園が増えた流れから、「外檀家」の選択も増えました。
「墓檀家]とは?
●「墓檀家(はかだんか)」とは、ひとつの寺院墓地にお墓を建てる、納骨するなどの、お墓事だけを依頼する家や人です
言い方を変えると「檀家にならないまま寺院墓地にお墓を建てることが可能」となり、檀家としてのお布施や参拝などの義務もありません。
●寺院墓地にお墓はあるが檀家ではない
・納骨や開眼供養など、お墓事の法要は依頼する
・お布施の義務はない
・寺院の宗派である必要はない
墓檀家のメリットはそのままで、檀家にならなくても寺院墓地にお墓が建ち、ご住職との関係性を持てることです。
法事で困った時にはご住職に頼ることもできる寺院が多いでしょう。
一方でデメリットがあるとすれば、他の寺院で檀家になっていたとして、複数の寺院への配慮や関係性を持つことではないでしょうか。
「外檀家」や「墓檀家」の注意点
●「外檀家」や「墓檀家」は、寺院によって受け入れの可否が分かれます
ただし、この「墓檀家」は近年言われるようになり、昔からある言葉ではありません。
宗旨宗派不問の民間霊園が増えたことで、檀家を辞める「離檀(りだん)」も増えました。
そこで柔軟な対応を求められた寺院墓地により、生まれた言葉とも言えます。
●全ての寺院墓地で外檀家・墓檀家を受け入れている訳ではない
・宗派は自由でも、宗旨は仏教である寺院が多い
・他に菩提寺がある場合、複数の寺院と関係を保つ
・親族や家族への説明と理解が必要
「外檀家」と「墓檀家」の違いは、「外檀家」はお墓こそ建っていないものの、その寺院の檀家であり、「墓檀家」はお墓こそ建っているものの、その寺院の檀家ではない、点です。
・外檀家…その寺院の檀家
・墓檀家…その寺院の檀家ではない
檀家であれば檀家としての義務も生じますが、ご住職との関係性も深く、優先的に法事などの相談ができるでしょう。
「檀徒」とは?
●「檀徒(だんと)」とは、ひとつの寺院に個人で入っている檀家です
寺請け制度から始まった檀家制度で、檀家は家が入るものであり、先祖代々続くものです。
けれども近年では、「家」から「個人」へと変化しつつあります。
●永代供養墓(遺骨が埋葬されている)
・合祀墓などに入る人
・合祀墓などに入った人の家族
●個人墓(個人のお墓がある)
・個人の墓がある
●信仰により信徒になる(遺骨やお墓はない)
・個人でひとつの寺院を信仰する人
(A)法要の依頼がある
(B)法要の依頼はない
現代は合祀墓や納骨堂などに遺骨を納めても、檀家になる必要がない寺院墓地が多いのですが、個人の判断で信徒になる事例などが、これにあたるでしょう。
また家族に代わり寺院が遺骨を永代的に供養する継承者のいらない「永代供養墓」なども登場したことで、個人でお墓を建てる事例も見受けます。
近年では、寺院墓地にお墓を建てるか否かも関係なく、例えば7日間の体験修行を経て、その寺院の信徒になる事例も増えました。
檀家になるメリットは?
●檀家になるメリットとは、①故人への手厚い供養が期待できる、②仏事の相談ができる、③優先的に供養をしてもらえる、の主に3点です
特定の寺院の檀家になることで、檀家名簿に家が記載され、一般的な依頼よりも優先的に読経供養を行ってくれます。
そのためお彼岸やお盆などご住職にとって繁忙期であっても、対応してくれる可能性が高いです。
・故人への手厚い供養が期待できる
・仏事に関して相談ができる
・優先的に供養をしてもらえる
「家族を失った悲しみから納骨に踏み切れない」「弔い上げを早めにしたい」などなど、仏事に関するさまざまな悩みも相談できる、頼りになる存在です。
檀家になるデメリットは?
●檀家になるデメリットとは、①お布施を納める、②仏事の依頼先が菩提寺に限られる、③菩提寺の決まり事を守る、の主に3点です
一方で昔ながらの檀家制度におけるデメリットは、入檀料や檀家料など、費用が発生する点や、戒名や法要の依頼先が特定される点ではないでしょうか。
例えとして檀家に多いトラブルでは、「葬儀社に紹介したもらった僧侶に戒名を付けてもらったところ、寺院墓地での納骨を拒否された」などの事例があります。
・お布施を納める(入檀料、檀家料など)
・仏事の依頼先が菩提寺に限られる
・菩提寺の決まり事を守る
ただ近年では、寺院墓地であっても昔ながらの「檀家制度」を廃止して、いわゆる「会費制」に近い仕組みを取り始めた寺院も増えました。
このような新しい檀家制度の流れに乗っている寺院の場合、寺院によって対応はさまざまですが、ご相談によって柔軟な対応を取ってくれるかもしれません。
檀家になると掛かる費用は?
●檀家になって掛かる費用は主に、①入檀料、②檀家料(年間管理料・修繕費)、③葬儀・法要でのお布施、の3項目です
葬儀や法要を除いたとして、檀家になると入檀料を納めます。
その後は檀家料を納めますが、これは民間霊園の年間管理料と同じです。
最近では、総代さん名義で「檀家費のご請求」などと来る寺院もありますが、本来は仏道の修行「財施(ざいせ)」として、「お布施」の名目で納めます。
①入檀料(志納金)
・離檀料
②檀家料(年間管理料)
・修繕費
③葬儀・法要でのお布施
・合同法要
・法要の依頼
・戒名の依頼
などなどがありますが、以前の檀家制度で一般の人々が問題視した点は、「菩提寺以外で仏事のお願いをしない」ルールがあるため、菩提寺の言い値で決まってしまう点でした。
現代ではネットを中心に、門戸の広い「僧侶派遣」や「戒名名付け」サービスサイトが現れ、費用を比較検討できるようになったため、「菩提寺は高い」として離檀する家や人が増えた背景があります。
そこで判断はさまざまながら、市場料金に合わせる寺院も見受けるようになりました。
・【2023年春のお彼岸】お彼岸に必要なお布施とは?宗派で違う金額相場や渡し方とは?
①入檀料(志納金)
●「入檀料(にゅうだんりょう)」とは、檀家に入る時に納める費用です
・入檀料(志納金)…約10万円~30万円
「入檀(にゅうだん)」とは、檀家になることを差します。
そのため入檀料とは、檀家になる最初の時だけ納めることになるでしょう。
また入檀料は「志納金(しのうきん)」とも言います。
離檀料とは
●「離檀料(りだんりょう)」とは、檀家をやめる時に納める費用です
・離檀料…約5万円~20万円
現代では、特定の寺院から檀家をやめる「離檀(りだん)」に踏み切る家や人のほとんどは、その寺院墓地からお墓を引っ越す「改葬(かいそう)」を決めた時でしょう。
(実は、離檀料の支払いは義務ではありません。)
改葬時には、既存の墓地から遺骨が埋葬されていることを証明する「埋葬証明書」を発行してもらわなければならなりません。
そこで「○○円の離檀料を納めないと、認めないぞ!」と破格の離檀料を提示する寺院がいるなどの、「離檀料トラブル」も見聞きしますが、今までの良い関係性があれば、このようなトラブルも起こりにくいので、冷静に進めると良いでしょう。
②檀家料(年間管理料)
●「檀家料(だんかりょう)」とは、墓地やお墓の維持管理費用です
・檀家料…約5千円~2万円
名目こそ違うものの民間霊園や公営墓地で言うところの「年間管理料」です。
「護寺会費(ごじかいひ)」とも言いますね。
・公営墓地(年間管理料)…約千円~5千円ほど
・民間霊園(年間管理料)…約5千円~2万円ほど
・寺院墓地(檀家料)…約5千円~2万円ほど
公営墓地はその目的から、民間霊園や寺院墓地と比べると、年間管理料が低い傾向にありますが、寺院墓地だからと言って檀家料が破格に高い寺院はほとんど見かけません。
修繕費とは
③葬儀・法要でのお布施
●葬儀や法要における「お布施(おふせ)」とは、現代では読経供養など供養へのお礼として包むお金です
お布施は「○○円」など決まった料金提示はありませんが、地域や家で包むお金の相場はあるでしょう。
・合同法要
・法要の依頼
・戒名の依頼
そのため親族や家族の他、どうしても分からない場合には、「皆さまどれくらい包まれているでしょうか?」と、ご住職に直接伺っても失礼にはなりません。
・合同法要でのお布施
●「合同法要」とは、永代供養墓への合同供養の他、寺院が主催する彼岸会などの法会です
・合同法要…約3千円~1万円
永代供養墓に家族が埋葬されている場合、寺院によって合同法要の回数は、毎月1回や年4回など、寺院によって回数はまちまちです。
・施餓鬼会(せがきえ/8月頃)
・盂蘭盆会(うらぼんえ/お盆頃)
・秋の彼岸会(ひがんえ/9月頃)
…などなど寺院が主催する法会の回数も、寺院によって違いますが、大まかに4回~8回ほど行う寺院を見受けます。
・法要の依頼
●「葬儀・法要」では、主に読経供養を依頼します
・葬儀・法要の読経供養…約3万円~7万円/1回の読経供養
読経供養のお礼で包むお布施のお金は、家や地域によっても相場は違うので、親族や家族に伺っても良いですが、約3万円~7万円/1回の読経供養、が相場とされてきました。
ただ法要の内容によっても包む金額相場が違います。
①一周忌法要まで…約3万円~10万円ほど/1回の読経供養
・葬儀(通夜)
・四十九日(納骨式)
・一周忌
②三回忌以降…約1万円~5万円ほど/1回の読経供養
・三回忌
・七回忌
・十三回忌
・十七回忌
・二十三回忌
・二十七回忌
・三十三回忌
1回の読経供養に対するお布施の費用相場なので、例えば四十九日法要後に納骨式を行った時には、2回分の読経供養としてお金を包みます。
●また以降法要を執り行わない「弔い上げ」では、多めにお布施を包む家が多いでしょう
・目安としては、今までのお礼を込めて約5万円~10万円を包みます。
以前は一般的に三十三回忌を弔い上げとしましたが、現代は繰り上げを行い七回忌や十三回忌など、早いうちから弔い上げを行う家や人も多いです。
・【大阪の法要マナー】施主が進める年忌法要の準備は?7つの手順と当日5つの流れを解説
・戒名の依頼
●「戒名(かいみょう)」はお釈迦様の弟子として、お名前をいただくことです
・寺院に依頼した、戒名の名付け…約15万円~100万円以上
戒名の料金が約15万円~100万円以上と料金幅が広くなるのは、宗派やランクによって料金が大きく変わるためです。
また今ではネットで安く戒名の名付けを行うサービスが増えましたが、檀家になり菩提寺を持つ場合、戒名は菩提寺のご住職へ依頼します。
●菩提寺のご住職へ戒名を依頼した時の相場です
【一般的な戒名】
・信士・信女…約15万円~30万円ほど
・釋・釋尼…約15万円~30万円ほど
・居士・大姉…約30万円~50万円ほど
【院号付き】
・院信士・院信女…約50万円~80万円ほど
・院釋・院釋尼…約15万円~30万円ほど
・院日信士・院日信女…約80万円以上
・院居士・院大姉…約100万円以上
・院殿大居士…約500万円ほど
…家族が亡くなると、通夜や葬儀、納骨式などで行う読経供養の他に、戒名料も考慮して、檀家はお布施の費用を用意しなければなりません。
ただ檀家でなくとも、通夜や葬儀などの法要で僧侶を手配して読経供養を依頼したり、戒名の名付けを依頼する人や家が多いです。
この場合には、それぞれ依頼した先へ料金を納める必要があります。
ネットを通した戒名料
●ただ現代では、菩提寺を持たない家や人へ向け、戒名の名付けサービスを行う寺院や業者も見受けるようになりました
・自分で依頼した、戒名の名付け…約2万円~7万円
ここで離檀の理由にもなりがちなポイントが、現代は菩提寺を持たない人や家に向け、格安で戒名を名付けるサービスが現れた点です。
あまり知られていないのですが、実は戒名自体は誰が付けても問題はありません。
そこで最近では、戒名の名付けの料金を市場に合わせる寺院も見受けるようになりました。
●ネットなどに見る、戒名の費用です
【一般的な戒名】
・信士・信女…約2万円~5万円ほど
・釋・釋尼…約2万円~5万円ほど
・居士・大姉…約3万円~7万円ほど
【院号付き】
・院信士・院信女…約6万円~10万円ほど
・院釋・院釋尼…約6万円~10万円ほど
・院日信士・院日信女…約7万円~15万円ほど
・院居士・院大姉…約7万円~15万円ほど
ただしネットで一元的に戒名を依頼する場合、あくまでも一時的であることまで理解しなければなりません。
本来の戒名は、生前の徳行の積み重ねにより高いランクを得るもので、支払う金額で決めるものではないためです。
●寺院墓地にお墓があり、特定の菩提寺を持つ場合、菩提寺のご住職以外へ戒名を依頼すると、納骨を拒否されるなどのトラブルもあります
この場合は納骨のために、菩提寺のご住職へ戒名をあらためて依頼し解決した事例も多いため、檀家でありながら戒名を他で依頼したい場合には、予め相談をして進めてください。
檀家料を払わないとどうなる?
●菩提寺の墓地に建つお墓は無縁墓と判断され、墓石は撤去されます
これは民間霊園でも、年間管理料を支払わないと、段階を踏んでお墓は撤去されるでしょう。
取り出した遺骨は、墓地内の供養塔などに合祀埋葬されることが多いです。
①菩提寺のご住職から連絡がくる…連絡が付かない
②書面で檀家料の催促がくる…音沙汰がない
③墓地に檀家料催促の看板が立つ…音沙汰がない
④無縁仏として判断される…檀家名簿から削除
⑤お墓の撤去…遺骨は供養塔などに合祀埋葬
檀家になり檀家料などの費用を支払わない状態の場合、多くはこのような流れになりますが、何らかの事情で檀家料を納めるだけの経済的な余裕がないならば、まずは早めに相談をすることをおすすめします。
一度関係性が悪いままに離檀したり、檀家名簿から削除されるなどのトラブルが起きると、すくなくとも同じ宗派の寺院には、入檀できない事例が多いです。
檀家になるには?
●檀家になることを「入檀(にゅうだん)」と言います
現代、檀家になるきっかけの多くは、寺院墓地にお墓を建てる時ですが、「外墓」で解説したように、檀家になるからと言って、必ずその寺院墓地にお墓を建てる訳ではありません。
①寺院の決まり事を理解する
②寺院に申し入れる
・お墓を建てる場合はそのまま入檀が多い
・以前の宗旨宗派は問題ない
・施主は20歳以上でなければならない
③入檀料を納める
④契約を交わす
・檀家契約書
・墓地契約書
(お墓を建てる場合)
詳しくは寺院によってさまざまですので、直接寺院へ行き、確認をしてください。
檀家をやめるには?
●檀家をやめることを「離檀(りだん)」と言います
最近では離檀トラブルなども聞くために「檀家をやめることはできるの?」などの相談もありますが、基本的に菩提寺は檀家から離檀を申し入れられた時に、それを拒否することはできません。
①親族へ相談し、理解を得る
●お墓がある場合
・改葬手続きを進める
・改葬先から「受入証明書」をもらう
②菩提寺に離檀の意思を伝える
・早めに「ご相談」する
・手紙で伝える人もいる
③離檀料を納める
・離檀料は義務ではない
・離檀料の費用相場内
(約5万円~20万円)
●お墓がある場合
・改葬先へ遺骨を移動する
・墓石の撤去
・墓地の整地
今、寺院墓地では「檀家離れ」の問題が深刻化しています。
そのためご住職にとっても離檀はあまり嬉しい申し入れではありません。
そのことにも配慮して、早い段階で「ご相談」から離檀を進めると良いでしょう。
また寺院によっては、前述したような「外檀家」なども可能性がありますし、墓じまいであれば、取り出した遺骨を菩提寺の合祀墓に埋葬するなどの選択もあります。
・大阪で利用する「墓じまいパック」5つの内容☆業者選びの3つのポイントや注意点を解説
檀家にならずに法要はできる?
●離檀など、ひとつの寺院の檀家でなくても、僧侶の手配は可能です
・僧侶の手配…約3万円~5万円/1回の読経供養
現代では、公営墓地の他にも宗旨宗派不問の民間霊園も増え、離檀して無宗教になった家、実家から独立して特定の菩提寺を持たない人々が増えました。
そこで宗旨宗派不問の民間霊園や仏壇仏具店、葬儀社スタッフなど、その時々でお世話になった業者に相談すると、僧侶の手配をしてくれる流れが多いです。
・葬儀社スタッフへ相談する…通夜や葬儀など
・霊園で相談する…お墓事など
・ネットで僧侶の手配をする
・仏壇仏具店で相談する…仏壇事など
例えば霊園などで一人の僧侶に依頼したら、その団体からその後も僧侶を指名して依頼が可能なケースも多く見受けます。
施主が僧侶を手配しなければならない手間暇はありますが、離檀後も僧侶をお呼びして仏式の法要を行いたい場合、執り行うことは可能です。
最後に
以上が先祖代々墓の継承で初めて知る人も多い「檀家とは?」、檀家として納める費用や相場、檀家になる方法、やめる方法をお伝えしました。
現代は檀家としての費用の負担面や、ご住職とのお付き合いなどの事情から、離檀を検討する家が増えましたが、自分の代だけではなく、先祖代々お世話になってきた菩提寺も少なくありません。
・一方的に離檀を申し出るのではなく、事情を伝える
・今までお世話になったお礼の気持ちを忘れない
また菩提寺と檀家の関係性は、代々続くものであることが基本です。
そのため、これから檀家になる場合には、入檀時の契約書が後々の代まで保管できるよう、自分だけではなく、家族と保管場所を共有すると良いでしょう。
・大阪の法要でお布施を渡す時、施主が押さえるマナーとは。御香典とは違う渡し方を解説!
まとめ
檀家とは?掛かる費用、檀家をやめるには?
●檀家とは
・ひとつの寺院に代々仏事を依頼する
・お布施によってひとつの寺院を経済的に支える
・外檀家…お墓が菩提寺にない檀家
・墓檀家…檀家にならずにお墓のみを建てる
・信徒…個人で寺院を支える人
●檀家になるメリットは?
・故人への手厚い供養が期待できる
・仏事に関して相談ができる
・優先的に供養をしてもらえる
●檀家になるデメリットは?
・お布施を納める(入檀料、檀家料など)
・仏事の依頼先が菩提寺に限られる
・菩提寺の決まり事を守る
●檀家になってかかる費用は?
①入檀料…約10万円~30万円
・離檀料…約5万円~20万円
②檀家料…約5千円~2万円
・修繕費…寄付(1口数万~数十万円)
③葬儀・法要でのお布施
・合同法要…約3千円~1万円/1回
・法要の依頼…約3万円~7万円/1回
・戒名の依頼…約15万円~100万円以上
●檀家になるには?
①寺院の決まり事を理解する
②寺院に申し入れる
・お墓を建てる場合はそのまま入檀が多い
・以前の宗旨宗派は問題ない
・施主は20歳以上でなければならない
③入檀料を納める
④契約を交わす
・檀家契約書
・墓地契約書
(お墓を建てる場合)
●檀家をやめるには?
①親族へ相談し、理解を得る
<お墓がある場合>
・改葬手続きを進める
・改葬先から「受入証明書」をもらう
②菩提寺に離檀の意思を伝える
・早めに「ご相談」する
・手紙で伝える人もいる
③離檀料を納める
・離檀料は義務ではない
・離檀料の費用相場内
(約5万円~20万円)
<お墓がある場合>
・改葬先へ遺骨を移動する
・墓石の撤去
・墓地の整地
●檀家料を払わないとどうなる?
・檀家名簿から削除
・お墓は無縁墓として撤去
※早めに相談することが大切!
●檀家にならずに僧侶を手配する
・葬儀社スタッフへ相談する
・霊園で相談する
・ネットで僧侶の手配をする
・仏壇仏具店で相談する
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