法要の準備7つの手順とは?いつから始める?タブーの日とは?当日の持ち物や5つの流れ
・法要の準備を進める手順は?
・法要の準備はいつから始める?
・法要当日の流れは?
初めて施主として法要の準備を進めるとなると戸惑う人は多いですよね。
スケジュール調整を考慮すると、法要の4週間以上前から準備を進めると安心です。
法要の準備ではまず、会場を手配して菩提寺のご住職と日程調整をします。
ただ最近では、菩提寺から離檀したために、僧侶の手配に戸惑う声も増えました。
本記事を読むことで、初めて施主が法要を進める準備、7つの手順や当日の流れが分かり、スムーズに進めることができます。
法要の準備:4週間前から
◇年忌法要の準備は、命日より前に設定します
三回忌などの年忌法要は、本来は命日に執り行うものです。
けれども忙しい現代、実際には命日の年忌法要はほとんどありません。
一般的には関係者が参列しやすいよう、命日よりも前、土日などの休みに設定する施主が多いでしょう。
(ただし西日本では命日以降に法要を執り行う地域もあります。)
(1)日程を決める
(2)僧侶の手配
(3)案内状を送る
法要日程は命日直前の土日が理想的ですが、できることなら遠方の親族へ相談しながら、参列しやすい日時を選ぶと良いでしょう。
法要の準備(1)日程を決める
◇法要の日程は、僧侶・会場の手配から始めます
法要の日程を決めるには、まず会場と僧侶の手配をしなければなりません。
納骨式など、墓前で行う法要の準備では、墓地管理者にも連絡をします。
かつての寺院墓地では、法要会場を提供する寺院墓地も多くありました。
近年の霊園や納骨堂でも、法要会場を用意する施設が多くあります。
墓前で行う法要の場合、そのまま会食会場を利用できると便利なので、まず施設に法要会場やスケジュールを確認してみると良いでしょう。
<法要日程を決める> | |
①忌日直前の土日を設定 | ・親族にも相談 (参列しやすい日時) |
②法要会場を予約 | [法要会場の探し方] ・斎場 ・法要準備を葬儀社に依頼 ・墓地内の法要会場 |
③僧侶を手配 | [手配の仕方] ・菩提寺に相談 ・葬儀社、霊園に相談 ・インターネットで手配 |
※墓地管理者と日程調整(墓前法要の場合) |
法要会場は霊園や寺院以外にホテル会場や葬儀会館も利用できるでしょう。
また昔ながらの法要では、自宅を会場とすることも多いです。
法要の準備(2)僧侶の手配
◇民間霊園や公営墓地では、自分で僧侶を手配します
最初の法要の準備は僧侶の手配です。 寺院墓地にお墓を持つ家は、寺院墓地を管理する「菩提寺」のご住職に、読経供養を依頼します。
一方、宗旨宗派不問の民間霊園や公営墓地では、施主が自分で僧侶を手配しなければなりません。
ただ民間霊園や法要を執り行う斎場などに相談をすると、信頼できる僧侶を紹介してくれることが多いです。
<僧侶の手配> | |
[寺院墓地] | ・ご住職に連絡 |
[民間霊園] | ・墓地管理者に相談 ・斎場で相談 |
[公営墓地] | ・斎場で相談 ・近隣の寺院に相談 ・ネット派遣などを利用 |
公営墓地でも僧侶を紹介してくれる自治体もありますが、僧侶の手配に困った場合には、今ではインターネットで依頼できる「僧侶派遣」もあります。
おおむね約3万円~/1回で受け付けてくれるので、検討してみてはいかがでしょうか。
法要の準備(3)案内状を送る
法要の準備:2週間前から
◇参列者の人数が決まったら、会食や香典返しの手配をします
法要の準備を進める場合、早め早めに行うに越したことはありませんが、人数の決定など、分からないとできない準備もあります。
2週間前から準備ができる事柄は、下記があります。
(4)会食の手配
(5)引き物の手配
(6)お仏壇とお墓の掃除
(7)お布施を準備
ただ法要によっては特別に必要な準備もあるでしょう。
例えば四十九日法要であれば、それまで仮位牌だった位牌が本位牌に代わります。
本位牌には戒名を入れる(掘る)などの作業があるため、発注から長くて2週間は見積もりたいところです。
そのため大阪の四十九日法要であれば、初七日早々に本位牌の手配をします。
法要の準備(4)会食の手配
◇会食会場や仕出し弁当の手配をします
参列者の人数が定まったら、まずは会食の手配です。
寺院の法要会場などが提供されていれば、仕出し弁当屋へ手配をすると良いでしょう。
またコロナ禍以降、会食の時間を設けずに仕出し弁当を、手土産としてお渡しする施主も増えましたので、いずれかを判断します。
①会食会場の手配
②仕出し弁当の手配
(レストランなどでは必要ない)
③手土産とする場合
・香典返しと一緒に手渡す準備
会食会場を設ける場合は仕出し弁当の他に小瓶のお酒なども手配し、飲み物とともにお渡しするのが一般的です。
法要の準備(5)引き物の手配
◇引き物は約2千円~5千円ほどが目安です
法要の準備で「引き物」とは、施主として法事に参加してくれた人々へのお礼として、お帰りの時にお渡しする品です。
<法要の準備:引き物の表書き> | |
●一般 | ・忌明志 ・志 …など |
●四十九日法要 | ・満中陰志 ・粗供養 …など |
内容は賞味期限の長い、個包装の渇き菓子や海苔、お茶、コーヒーなどの他、誰もが使うタオルや布巾などの実用品も見受けるでしょう。
「香典返し」はいただいた香典に対するお礼で、本来は香典をいただいてから1か月以内を目安に、それぞれ香典の1/2~1/3ほどの金額を目安にお送りするものです。
法要では友人知人であれば、一般的に約5千円を包みますから、香典返しの当日お渡しを予定する場合、約3千円~8千円ほどを目安に準備をすると良いでしょう。
法要の準備(6)お仏壇とお墓の掃除
◇お墓や自宅が法要会場の場合、掃除をします
自宅を会場とした法要、墓前法要の準備では、前日にはお仏壇やお墓の掃除が必要になるでしょう。
施主が遠方に住んでいる場合には、お墓の掃除代行を利用するのも一案です。
葬儀会館での法要の準備ならば、多くはスタッフが行うので必要はありません。
菩提寺の法要会場を利用する場合、当日の朝に掃除をすることもあります。
・仏壇は乾拭き、お墓は掃除
・お供えを整える
・お線香の準備
・供え花を交換する
昔の法要の準備では、自宅を会場としない場合にも、前日や当日にお仏壇を清浄にして、故人へ法要を行うご報告をしてきました。
法要の準備(7)お布施を準備
◇僧侶へのお布施は、現金を包みます
なかには後日、改めてお布施をお渡しに伺うこともありますが、一般的に僧侶へお渡しする「お布施」は、当日の現金渡しです。
お布施はご香典とは違うので、関西では白×黄色の祝儀袋に包む地域もありますが、厚手の白封筒に入れ「お布施」の表書きで準備をすると、失礼に当たりません。
・約3万円~5万円/1回の読経供養
現代では一般的に読経供養1回につき、約3万円~5万円を目安とします。
そのため四十九日法要当日に納骨式を依頼する場合、2回の読経供養分として約5万円~7万円を包む家は多いでしょう。
ちなみに法要では偶数は陰数、奇数は陽数です。
奇数の方が縁起が良いとして奇数枚を包む地域が少なくありません。
そこで6万円を避けて、5万円もしくは7万円を包む施主が多い傾向にあります。
・【図解】お布施マナーとは?封筒や書き方、金額は?お札の入れ方・渡し方もイラスト解説
法要の準備:当日の流れ
◇法要では施主挨拶の準備も進めます
当日に向けて施主が行う法要の準備では「施主挨拶」があるでしょう。
四十九日法要など、故人が亡くなって間もない法要の準備では、遺族代表として支えていただいているお礼や、前を向いて歩く意思なども伝えます。
(1)施主の挨拶
(2)読経供養
(3)お焼香
(4)僧侶の法話
(5)施主の挨拶
法要で施主は僧侶の近くに着席してください。
参列者が全て入場し、着席するのを待ってから、法要が始まります。
法要当日(1)施主の挨拶
施主は参列していただいたことへの感謝とともに、開会の挨拶を行ってください。
法要当日(2)読経供養
施主が挨拶を終えたら、僧侶が入場して読経供養を始めます。
読経供養が始まりしばらくすると、僧侶が施主へ合図をしてくれるでしょう。
法要当日(3)お焼香
僧侶の合図を確認したら、施主から故人と関係性の深い順番からお焼香を進めます。
法要当日(4)僧侶の法話
昔ながらの大阪の法要では、全ての参列者がお焼香を終えた後、僧侶による法話が開かれますが、現代では法話のない法要も少なくありません。
お焼香、法話がおわると僧侶はここで退場します。
法要当日(5)施主挨拶
まとめ:法要の準備は親族や関係者に相談しましょう
法要の準備は以上ですが、施主が忙しい、親族など手伝ってもらうあてがない法要の準備であれば、葬儀社などに進行を依頼しても良いでしょう。
また、法要を行うにあたり多い質問として、「どこまでの人をご案内すれば良いの?」と言う声があります。
実は法要にご案内する参列者について、仏教の教えとしても慣習としても、ハッキリとした決まり事はありません。
あくまでも施主の判断で、故人が生前に近しく、共に故人を偲んでくれる人々をお呼びします。
まとめ
施主が行う法要の準備、7つの手順
●法要の準備7つの手順
(1)法要のスケジュールを決める
(2)僧侶の手配
(3)案内状を送る
(4)会食の手配
(5)御香典返しの手配
(6)お仏壇とお墓を掃除する
(7)お布施や心づけを準備する●法要当日5つの流れ
(1)施主の挨拶
(2)読経供養
(3)お焼香
(4)僧侶の法話
(5)施主の挨拶
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