ペット供養とは?ペットの遺骨をどうする?6つの方法と費用相場、選び方のポイントとは
ペット供養とは、ペットが亡くなった時に人と同じように弔い供養をすることです。 人とは違い法的な決まり事はありませんので、ペットの見送り全般を「ペット供養」と言うこともあるでしょう。
・ペット供養とは
・ペットが亡くなったらどうする?
・ペットの遺骨、6つの供養方法
現代に広がる「ペット供養とはなにか?」についてメリット・デメリットを、ペットの遺骨をどうするか?6つの納骨先と費用相場とともにお伝えします。
ペット供養とは
◇「ペット供養」の定義はありませんが、ペットが亡くなった時のお見送りや、ペットの霊を弔い供養することです
「ペット供養」に明瞭な定義はありません。 そのため「ペット供養=ペット葬儀」など、それぞれに解釈は異なりますが、ペットのお見送り全般、ペットの葬送(葬り見送ること)を差すことが多いでしょう。
<ペット供養とは> |
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ペット供養 |
・ペットの葬送全般 |
ペット葬儀 |
・火葬時の儀式 |
ペット火葬 |
・ペットの火葬 |
ペット法要 |
・ペットの法要 |
特に「ペット供養」は、火葬したペットの遺骨を納骨する葬送を差します。 ただペットが亡くなっても、法的に火葬や墓地での埋葬が義務付けられている訳ではないので、ペット供養用語の境界線は曖昧です。
ペットが亡くなったらどうする?
◇ペットが亡くなったら、①ペット火葬・②ご遺体を埋葬・③自治体に連絡、のいずれかを選びます
ペットが亡くなったらまず、死後のご遺体を丁寧に処置する「エンゼルケア」を済ませた後、ご遺体の葬送方法を3つのいずれかから選ばなければなりません。
ペット専用の火葬場が全国的になかった昔は、ペット火葬の選択肢がなかったものの、現代のペット供養では「まずペット火葬を」と考える家族が多いです。
<ペットが亡くなったら> |
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[方法] | [費用相場] | [内容] |
①ペット火葬 |
約15,000円~45,000円 |
火葬業者へ連絡 |
②ご遺体を埋葬 |
約0円~50,000円 |
自宅の庭などへ埋葬 |
③自治体に連絡 |
約0円 |
自治体に引き取ってもらう |
ペット火葬はペットの大きさや火葬方法によって価格帯に幅があります。 「火葬車」も登場したため、ペット火葬場まで行けない時には、自宅近くでのペット火葬も可能です。
ペット供養、6つの方法
◇返骨された遺骨をどうするか…、ペット供養の方法は大まかに6つの方法があります
返骨された遺骨をどうするか…、ペット供養の方法を選ぶ時には、「納骨後のペット供養をどのように進めたいのか」を考慮して選ぶと、後々の後悔がありません。
ペット供養を選ぶポイントは、納骨後の法要やお参りの頻度、個別にお参りしたいかどうか、遺骨を残したいかどうか、の3点への希望を固めることです。
<ペットの納骨:メリット・デメリット> |
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[供養の方法] | [メリット] | [デメリット] |
①庭に埋める |
・費用が掛からない |
・引っ越し時の対応 ・掘り返されるリスク ・近隣住民から苦情の可能性 |
②納骨堂(納骨棚) |
・予算に合わせて選べる |
・納骨料が掛かる |
③合同墓(合同慰霊碑) |
・費用が安い |
・納骨料が掛かる ・他の遺骨と合祀される (個別の遺骨は残らない) ・一度納骨すると遺骨は還らない |
④ペットと一緒に入るお墓 |
・ペットと一緒に入るお墓 |
・費用が割高 ・年間管理料が掛かる ・家族の理解が必要 |
⑤手元供養 |
・費用を調整できる |
・家族の理解が必要 ・最終的に遺骨が残る |
⑥自然葬(散骨、樹木葬など) |
・最初の支払いのみ |
・納骨料が掛かる ・遺骨は還らない |
そして選ぶペット供養の内容によって、0円~100万円台まで価格幅も広いです。 また手元供養などでは、予算に合わせて調整ができますので、最初にペット供養の予算を立てて、予算面からの選択でも良いでしょう。
永代供養とは
◇永代供養(えいたいくよう)とは、霊園や納骨堂などの施設側の管理者が、家族に代わり遺骨を永代に渡って供養・管理をすることです
そのためペット供養で個別墓を選んだとしても、永代供養が付いているなら、自分亡き後の管理者(継承者)を探す必要がありません。
●永代供養では契約年数があります
契約年数を過ぎると個別での管理・供養を終えて、合同墓などへ他の遺骨とともに合祀埋葬されます。 契約年数を超えて個別に遺骨をペット供養したい時には、契約更新をしましょう。
ペット供養とは①庭に埋める
◇今、庭に埋めるペット供養では、ご遺体ではなく遺骨を埋める家族が多いです
亡くなった姿のまま埋めてしまうと、雨風に晒されたり、野生動物によって掘り起こされてしまう可能性があるためです。 またご遺体のままでは、長い年月で土に還る過程で、悪臭が起きてしまう心配もあります。
・ペット火葬
・骨壺から遺骨を取り出す
・土に埋める
・お墓を置く
・お参りをする
家族の自由ですが、遺骨を骨壺から出して埋めることで、長い年月を掛けて土に還元される「自然葬」も可能です。
いつかお墓から遺骨を取り出すならば骨壺ごと埋葬しますが、取り出した時には遺骨にカビが生えていたり、水が出ている可能性があります。 天日干しや、ひどい時には再火葬などのメンテナンスが必要です。
お墓プレート
◇最近は庭にお墓を作るための「墓石」が販売されています
プレート型から大きなお墓まで、墓石によって約5,000円~60,000円と費用幅は広いです。
タイル式のお墓プレートが人気で、ペットの名前や没年月日、ペットのイラストなどを彫刻できるものが多くあります。
<お墓プレート> |
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タイル製ペットのお墓プレート |
約4,500円(参考価格) |
ワンプレート型ペットのお墓 |
約15,800円(参考価格) |
写真入り御影石のペット墓 |
約38,500円(参考価格) |
4寸骨壺が収まるペット墓 |
約44,000円(参考価格) |
天然御影石のペット墓 |
約85,800円(参考価格) |
などなど、人のお墓で利用する墓石・御影石が素材のお墓プレートが多いため、比較的劣化もしにくい傾向です。
ペット供養とは②納骨堂(納骨棚)
◇ペット専用の納骨堂や納骨棚で、遺骨を収蔵します
ペット納骨堂(納骨棚)は、個別スペース・共同スペース・納骨棚(共同)
と、いくつかのスペースがあるので、予算に合わせて納骨棚を利用する家族が多い傾向です。
「納骨棚」は棚にペットのご遺骨が並ぶ安置方法で、いくつものご遺骨と一緒に並びます。
<ペット供養②:納骨堂(納骨棚)> |
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[納骨堂の種類] | [初期費用] | [年間管理料] |
①ペット納骨堂 |
約10,000円~300,000円 |
約5,000円~33,000円 |
②人と入れる納骨堂 |
約500,000円~850,000円 |
約15,000円~20,000円 |
③合祀納骨堂 |
約0円~30,000円 |
「合祀納骨堂」とは、他のペットの遺骨とともに合祀納骨されている納骨堂です。 合祀納骨堂では個別の遺骨が残らないので、特徴としては合同墓になるでしょう。
●納骨堂には永代供養が付いている施設が多いです
永代供養の期間は3年・5年などがありますが、施設によって違うので契約時に確認し、必要があれば契約更新をします。
※ペット火葬場で提供される納骨棚は、自社で火葬を終えたペットの遺骨のみ受け付ける納骨堂(納骨棚)もあるので、予め確認をしてください。
大阪近郊のペット納骨堂
◇ペット納骨堂(納骨棚)は、ペット供養業者が提供する施設が多いです
ペット納骨堂は火葬場を供えた、ペット供養業者の施設内で提供
している傾向にあります。 ペット火葬後、遺骨の安置場所として納骨棚のみ提供している施設も少なくありません。
<ペット供養:大阪近郊の納骨堂> |
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[納骨堂の種類] | [料金] | [電話番号] |
大阪ペット斎場 |
合同納骨…税込22,000円~ |
0120-24-8494 |
アイムペットメモリアル |
納骨棚…税込11,000円/年間 |
0120-594-162 |
ペットマザー |
納骨棚…税込13,000円~(初年度) |
0120-128-176 |
ペット供養業者で提供する納骨堂では、納骨棚・小さい個別スペース・大きな個別スペースなど、複数のランクを提供する施設が多いです。
ペット供養とは③合同墓(合同慰霊碑)
◇合同墓(合同慰霊碑)によるペット供養は、他のペットの遺骨とともに合祀埋葬されます
合同墓(合同慰霊碑)は合祀墓とも呼ばれ、他のペットの遺骨とともに合祀埋葬されるため、後々個別の遺骨を取り出すことはできません。
合同墓(合同慰霊碑)は、ペット霊園・ペット納骨堂・人の霊園内のペット専用区画に建つ種類があります。
<ペット供養③:合同墓> |
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[霊園の種類] | [初期費用] | [施設例] |
ペット霊園 |
約10,000円~25,000円 |
ペットマザー |
ペット納骨堂 |
約10,000円~30,000円 |
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霊園内のペット合同墓 |
約16,500円 |
ヤシロペットセレモニー |
合同墓(合同慰霊碑)を選ぶと永代供養が無料で付くので、支払いは納骨時の費用のみです。 火葬した遺骨を施設に納骨するペット供養のなかでは、最も安い方法でしょう。
ペット供養を合同墓(合同慰霊碑)とする場合、ペット火葬で合同火葬もできます。 ペット火葬場には合同墓(合同慰霊碑)が敷地内にある施設が多いため、合同火葬のまま、火葬場合同墓(合同慰霊碑)に合祀埋葬される流れが多いでしょう。
・ペット火葬とは?メリット・デメリット、火葬の種類と費用相場、大阪で選ぶ5つの火葬場
ペット供養とは④ペットと一緒に入るお墓
◇ペット専用区画を設けた霊園では、ペットと一緒に入るお墓も提供しています
人が利用する霊園内にペット専用区画を設け、そのなかでペットの遺骨も納骨できる個別墓を購入する仕組みです。
そのためペット供養とともに家族としては、自分達が入るお墓を生前契約する、終活の役割もあります。
<ペット供養④:ペットと入るお墓> |
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[お墓の種類] | [初期費用] | [特徴] |
樹木葬型 |
約100万円~180万円以上 |
永代供養付 |
洋墓型 |
約180万円~280万円以上 |
永代供養付 |
屋内墓所型 |
約70万円~150万円以上 |
永代供養付 |
ペットと一緒に入るお墓も永代供養が付いていますが、契約期間は最後の人が納骨された時点からのカウントが一般的です。
お墓を建てるので墓石代が掛かり割高ですが、家族で入るお墓でもあります。 霊園でお墓を建てると年間管理料が掛かりますが、公園型樹木葬では年間管理料が掛かりません。
ペットと一緒に入るお墓のなかには、先にペットが納骨できない施設もあるので、契約時に確認してください。
ペット供養とは⑤手元供養
◇手元供養は、ペットのご遺骨を手元に置いてペット供養する方法です
ペット火葬後、返骨された遺骨を骨壺のまま祀ったり、ペンダントトップなど、アクセサリーに収納して持ち歩き供養します。 そのため予算に合わせて自由に調整できる点もメリットです。
<ペット供養⑤:手元供養> |
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[種類] | [内容] | [初期費用] |
自宅供養 |
骨壺を祀る(祭壇) |
約10,000円~800,000円 |
手元供養 |
アクセサリー |
約1,000円~1,000,000円 |
※粉骨(パウダー加工) |
遺骨をパウダー状にする |
約3,300円~30,000円 |
手元供養のアクセサリーも、キーホルダーなどであれば1,000円台から購入できますが、なかにはゴールドや遺灰ダイヤモンドに加工して持ち歩く人もいます。
ペットの手元供養では遺骨を粉骨してパウダー状にし、コンパクトにした状態で小さな骨壺やアクセサリーに納める方法が一般的です。 現代ではペット火葬場で粉骨サービスを提供している施設が多いでしょう。
・ペットの手元供養とは?ずっと自宅に安置していい?費用相場や方法、メリットデメリット
ペット供養とは⑥自然葬
◇散骨は、返骨されたペットの遺骨を粉骨(パウダー加工)して、海や山林に撒くセレモニーです
◇樹木葬は、木や花のもと、大地に埋葬するタイプです
海に撒いたり、土に還るペット供養になるため、ご遺骨が残りません。 ご遺骨を残したいならば一部を残す「分骨」をして、残しましょう。
<ペット供養⑥:自然葬> |
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[種類] | [内容] | [施設例] |
散骨 |
約33,000円~ |
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庭園型樹木葬 |
約50,000円 |
法的に散骨は問題ありませんが、ご遺骨を撒くため近隣住民とのトラブルもあります。 散骨業者に依頼して散骨しましょう。
ペット供養は、後々まで決めましょう
ペット供養に納骨堂(納骨棚)や手元供養を選んだ場合、遺骨がキレイなまま保管されるので、途中から他の方法を選ぶこともできます。
ずっと手元供養でペット供養を続けてきたものの、高齢などの事情でお世話が難しくなれば、永代供養が付いた合同墓(合同慰霊碑)や納骨堂(納骨棚)を選ぶこともできるでしょう。
また手元供養でペット供養を続けてきた家族が高齢になったことを機に、ペットと一緒に入るお墓を生前契約したケースも多くあります。 ペット供養も年齢やステージに合わせて、柔軟に変更しても良いでしょう。
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