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納骨堂とは?特徴や増えている理由・メリットとデメリットも詳しく紹介

納骨堂とは?特徴や増えている理由・メリットとデメリットも詳しく紹介

「納骨堂とは一体どんなものなのだろう?」
「納骨堂のメリットとデメリットは何がある?」
「納骨堂を選ぶ時に注意すべき点や費用相場は?」
このように、納骨堂の契約を検討している方の中には、さまざまな疑問や悩みを持っている方も少なくないでしょう。

 

本記事では、納骨堂の特徴やメリット・デメリットに加え、納骨堂のタイプやそれぞれの特徴、費用相場、納骨堂を選ぶ時の注意点などを紹介しています。

 

この記事を読むことで、納骨堂の特徴や他のお墓との違い、自分に合った納骨堂のタイプなどについて把握できるでしょう。その知識をもとに納骨堂を探すことで、自分の希望通りの納骨堂を見つけるのに役立つでしょう。

 

納骨堂での供養を検討している方は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。

納骨堂とは?

納骨堂とは遺骨を納めるための屋内施設です。建物の中に、遺骨を骨壺のまま収蔵できる納骨スペースがたくさん用意されています。

 

夫婦や家族など、さまざまな単位で利用可能です。個人向けの供養プランもあり、ニーズの高まりから大規模な施設も増えています。

 

運営母体によって、寺院が運営する「寺院納骨堂」と自治体が運営する「公営納骨堂」と宗教法人などが運営する「民営納骨堂」の3種類に分けられます。

大きく分けて4種類に分かれるお墓の一種

日本のお墓は大きく分けると4種類あり、納骨堂もその中の1つです。お墓というと「〇〇家の墓」や「先祖代々之墓」などと彫られた墓石をイメージしますが、そういったお墓の他に納骨堂、合祀墓、樹木葬があります。

 

元々納骨堂は、墓石に納骨するまでの一時預かりの場所として利用されていました。しかし、最近では永代供養の場として選択する人が増えています。永代供養といっても、将来的には合祀墓へ移されることが多いです。

お墓の種類 特徴 場所 利用期間
一般墓 代々子孫に引き継がれる伝統的なスタイルのお墓 屋外 管理費を支払う限り永年
納骨堂 建物の中に納骨スペースがたくさん並んでいる 屋内 プランによる
合祀墓(永代供養墓) 他人の遺骨と一緒に埋葬される 屋外・屋内 永年
樹木葬 樹木の周辺に遺骨を埋葬する 屋外 霊園による

利用期間を選択する場合が多い納骨堂

納骨堂は利用期間が決まっていて、利用期間が終了すると合祀墓へ移されるのが一般的です。三十三回忌までのことが多いですが、三回忌までや十三回忌までなど、施設によってさまざまなプランが用意されています。

 

中には、一般墓と同じように無期限で利用できる施設もあります。維持費を支払い続ける必要がありますが、維持費を支払い続けると期間の延長が可能です。施設を決める際は、利用期間もきちんと確認しましょう。

納骨堂が増えている理由

納骨堂が増えている理由としては、子供がいない家庭や生涯独身の人が増えており、お墓の継承が難しくなってきたことが背景にあります。子供や孫がいても、負担をかけたくないと考える人も多いでしょう。

 

また、都市部に人口が集中していることから、墓地用地の確保が困難になっている他、地方にあるお墓の管理ができず墓じまいをする人も増加しています。さまざまな事情を反映し、納骨堂が増えているのです。

納骨堂を利用するメリット

納骨堂にはさまざまなメリットがあり、納骨堂を供養の場として昔ながらのお墓の代わりに選ぶ人が増えています。

 

では、一般的なお墓とはどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、納骨堂を利用するメリットをご紹介します。

墓石を建てる費用が掛からず安く済む

納骨堂の大きなメリットといえるのが、墓石を建てなくていいため、一般的なお墓と比べると費用が安く済むところです。

 

一般墓を購入する場合は、墓石代と墓地の永代使用料を合わせると、総額で100万~350万円程度の費用が掛かります。納骨堂の場合は、個人用であれば50万円程度、家族用でも100万円程度の費用で済むのです。

 

最近は納骨堂の種類が増えており、中には高級なタイプもありますが、ほとんどの場合は一般墓より安く済むでしょう。

管理の手間が不要

一般的なお墓と比べると、管理の手間がかからないところもメリットです。納骨堂は屋内施設となっているため、一般墓ほど汚れることがなく、雑草も生えません。そのため、掃除をしたり草むしりをしたりする必要がありません。

 

墓地は屋外にあり、一年中雨風にさらされているため、定期的に掃除や草むしりをする必要があります。放置すると荒れてしまい、見た目が悪くなるだけでなく、周囲のお墓にまで迷惑をかける場合があるでしょう。

アクセスがいい

納骨堂の多くは都市部に建てられていて、利便性が高いです。駅から近くて、公共交通機関と徒歩でアクセスできるため、車がなくてもお墓参りに行きやすいでしょう。思い立ったら、ふらっとお参りできます。

 

墓地や霊園は広大な土地を必要とするため、街中から離れた郊外に作られる場合が多いです。自然に恵まれていて、周囲の環境がいい点はメリットといえますが、アクセスが不便なケースは多いでしょう。

屋内で快適にお墓参りできる

納骨堂は屋内施設となっているため、季節や天候に関係なく快適にお墓参りできます。空調が設置されているため、暑い日や寒い日、悪天候の日でもゆっくりお墓参りができて、気温や天候を気にする必要がありません。

 

また、バリアフリー構造になっている施設が多いため、高齢者や体が不自由な方もお参りしやすいでしょう。エレベーターやトイレがきちんと完備されていて、施設によっては休憩所なども用意されています。

承継者や無縁仏などの心配がいらない

納骨堂は承継者がいない人でも利用できて、自分が亡くなった後に無縁仏になる心配をする必要がありません。

 

無縁仏とは、供養をしてくれる親類縁者がいないお墓のことです。一般的なお墓だと承継者が管理や供養を行う必要があり、承継者がいないと無縁仏になってしまいます。承継者がいないと、契約できない場合も多いです。

 

納骨堂の場合は承継者がいなくても契約が可能です。初期費用に永代供養料が含まれていて、家族の代わりに供養をしてくれます。個別供養期間が過ぎると、合祀墓へ移されるため、身寄りのない人でも安心でしょう。

納骨堂を利用するデメリット

一般的なお墓と比べると、納骨堂は費用が安く済むとはいえ、決して安い買い物とはいえません。 いくつかのデメリットもあるため、契約を検討する際はデメリットもしっかり把握しておく必要があります。

 

ここでは、納骨堂を利用するデメリットをご紹介します。契約後に後悔しないように、ぜひ参考にしてください。

お線香を焚けない

お墓参りといえば線香を持参するのが一般的ですが、納骨堂は火の使用が禁止されているところも多いです。火災を防ぐためのルールであるため、その場合は火をつけずにお供えするか、電子線香を活用しましょう。

 

中には、共有の参拝スペースでのみ線香を焚いていい施設や火を使わない焼香台が用意されている施設もあります。 ルールは施設によって異なるため、必ず施設のルールを確認しておきましょう。

納骨堂によってはお参りをする場所が共用

お参りをする場所が他の家族と共用になっている施設もあります。お盆などのお墓参りをする人が多い時期だと、参拝スペースが混み合って、順番待ちをしなくてはいけない場合もあります。

 

もし混雑する時期にしかお墓参りができないとなると、ゆっくりと参拝できない可能性もあるため注意しましょう。

納骨スペースに制限がある

納骨堂の多くは納骨スペースが狭いため、大人数の遺骨を収蔵するのには向きません。夫婦とその両親くらいの人数であれば一緒に供養できますが、先祖代々の遺骨もまとめて供養したい場合は注意が必要です。

 

墓じまいをして遺骨を納骨堂へ移動したいと考えているのであれば、人数分のスペースがあるか確認しておきましょう。

最終的には他の人の遺骨と一緒に合祀される

納骨堂は個別供養期間が決まっていて、期間が終了すると最終的には合祀墓へ移されます。合祀後は他の人の遺骨と混じってしまうため、個別にお参りしたり、他のお墓に遺骨を移したりはできなくなります。

老朽化が避けられない

納骨堂は建物の中にあるため、雨風に直接さらされることはないものの、経年による建物の老朽化は避けられません。

 

また、地震などの災害で建物が倒壊する可能性がないとも限りません。建物の修繕計画や災害対策が考えられているか確認しておきましょう。

色々なタイプがある納骨堂

一口に納骨堂といっても、さまざまなバリエーションの納骨堂があります。納骨堂のタイプによって、特徴やメリットが異なります。

 

個別に参拝したいのか、費用を安く抑えたいのか、立地を優先したいのかなど、自分や家族の希望によって選ぶ納骨堂のタイプは変わるでしょう。ここでは、代表的な納骨堂のタイプを3つご紹介します。

ロッカー型の納骨堂

ロッカー型は、同じサイズの扉付きの納骨スペースが、コインロッカーのようにたくさん並んでいるタイプの納骨堂です。

 

スペースは狭いものの、個別に供養できる点がメリットです。施設によっては、写真や思い出の品なども一緒に入れられます。

 

サイズや利用期間によって変わりますが、比較的価格が安いです。収蔵人数は1~4人程度で、家族での利用にもおすすめです。

自動搬送式の納骨堂

自動搬送式の納骨堂は、お墓参りの際にICカードをかざすと、バックヤードに保管されている骨壺が自動で参拝スペースに搬送されるタイプの納骨堂です。ビルが丸ごと納骨堂になっていて、マンション型とも呼ばれます。

 

近年増えてきた新しいタイプで、土地不足の都市部を中心に作られています。駅の徒歩圏内にあるため、お墓参りがしやすい点がメリットです。価格が高めですが、収蔵人数が少ないものだと価格を抑えられます。

仏壇型の納骨堂

仏壇型は、収蔵スペースが二段構造になっていて、上段に仏壇、下段に納骨スペースがあるタイプの納骨堂です。

 

お寺が運営する納骨堂に多いタイプで、収蔵人数8~10人程度と個別のスペースが広めな点がメリットです。扉を開くとお参りができて、遺影やお供え物なども置けます。家族で代々受け継ぐことも可能です。

 

価格はスペースの広さや装飾の豪華さなどによって変わりますが、他のタイプより割高になる場合が多いです。

納骨堂の費用相場は?

費用相場はタイプによって異なり、ロッカー型は20~100万円程度、自動搬送型は50~150万円程度、仏壇型は100~200万円程度です。

 

納骨堂の費用内訳は、永代供養料と管理費に分けられます。その他に、戒名料・銘板彫刻料・法要料などが追加される場合もあります。

納骨堂を選ぶ時の注意点とは

お墓に入るのは自分だとしても、お墓参りをするのは残された家族や親戚です。納骨堂を選ぶ際は、お墓参りをする人のことも考えて、その人にとって負担の少ない立地の納骨堂を選ぶことも大切になります。

 

1人で決めてしまい、契約後にトラブルにならないように、契約する前に家族や親戚ともしっかり話し合いましょう。

家族や関係者で話し合い納骨堂を利用するか考えよう

納骨堂にはさまざまなメリットがあります。しかし、デメリットもあるため、納骨堂に抵抗を感じる人も少なくありません。伝統的なお墓を希望する人はまだまだ多いです。

 

お墓を選ぶ際は、家族みんなが納得できるようによく話し合って、そのうえで納骨堂を利用するか決めましょう。

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永代供養ナビ編集長

株式会社霊園・墓石のヤシロ 営業本部長藤橋 靖雄

【経歴・プロフィール】

1998年入社。お墓販売、商品企画を経て、多様化する供養の形に応えるサービス・霊園プロデュースだけでなく、営業企画、WEBマーケティングなど幅広い埋葬、葬送事業を担当。
また、墓じまいや終活に関する各地域の終活イベント・セミナーにも講師として登壇し、終活のお悩みごとを解決するトータルアドバイザーとしても活躍。

【掲載メディア・登壇イベント】

株式会社エイチームライフデザイン運営

【保有資格】

終活カウンセラー 2級

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