
ロッカー式納骨堂での永代供養の特徴と価格相場とは?メリット・デメリットと選び方

「ロッカー式納骨堂は、駅のロッカーのような造りなの?」
「納骨堂がお墓の代わりになるのでしょうか?」
「狭い場所に収めてご先祖様の供養ができるのかな?」
このような「ロッカー式納骨堂」に、疑問や不安を感じる方は多いのではないでしょうか。
ここ最近注目されている「ロッカー式納骨堂」ですが、新しい納骨方法だからこそ情報が少ないため、どういったものなのかよくわからないという方もいるでしょう。
この記事では、「ロッカー式納骨堂」を選ぶメリット・デメリットや価格の相場、選ぶ際の注意点など詳しく説明しています。この記事を読むことで、「ロッカー式納骨堂」について詳しく知れるため、お墓選びの参考になります。
「ロッカー式納骨堂」について理解したいと考えている方は、ぜひチェックしてみてください。
ロッカー式納骨堂での永代供養とは
もともと納骨堂は、寺院や霊園が遺骨を一時的に預かるための施設でした。納骨堂が墓所として利用されるようになったのは最近で、おもに市街地に作られ、新しいお墓のスタイルとして注目が集まっています。
納骨堂のスタイルはさまざまですが、中でも「ロッカー式納骨堂」は低価格、宗教にこだわらない、独身でも契約できるなど、一般墓より手軽に購入できる点が好まれています。「ロッカー式納骨堂」は、永代供養であることが多く、お墓の承継者が不要なことも利点です。
ペットとともに入れる納骨堂もあり、現代のライフスタイルにそったお墓と言えるでしょう。「ロッカー式納骨堂」以外の納骨堂のスタイルが知りたい!と思った方は、下記の資料を請求してみましょう。
そもそも永代供養って何?
ロッカー式納骨堂とはどんなお墓
「ロッカー式納骨堂」はロッカーのように、区画割された棚に扉が付いている納骨堂です。ロッカー型の棚には、意匠が施されており、扉に銘板が取り付けられているものが多く、棚の中に形見や位牌を納められます。
骨壺のまま遺骨を納め、施錠できるため安心して遺骨を安置できます。仏具は共有で、お参りの際は遺骨を取り出すタイプ、区画の前でお参りするタイプなどがあります。
ロッカー式納骨堂でのお参りはどうするのか
「ロッカー式納骨堂」の参拝は一般墓とは異なるルールや規制があります。屋内のため火気厳禁である場合が多く、お供え物や花などをそのままにできないこともあります。
また、上下左右にロッカーが並んでいるため、参拝が込み合った場合や上下でかち合った場合は、お参りしにくさを感じるでしょう。さらに、さまざまな宗教の方が利用するため、周囲に迷惑にならないような気遣いも必要です。
寺院や霊園のルールを確認したうえで、気持ちよくお参りしましょう。
永代供養できる納骨堂のタイプ
納骨堂はロッカー式以外にも、いくつか種類があり特徴や価格がそれぞれ異なります。一般墓に比べて安価とはいえ、いずれも数十万円以上の費用がかかります。
お参りのしやすさや経済性、納める遺骨の数などに加え、自分が好ましく思うデザインや、雰囲気といった視点からも比較することをおすすめします。
ロッカー式
「ロッカー式納骨堂」は1体~4体を納められるタイプが主流ですが、8体納められるタイプもあります。価格の相場は20万円~80万円程度で比較的安価でしょう。
費用の安さ、個別に納骨ができる点、遺品や位牌などを一緒に収められるといったメリットがあります。また、最近はデザイン性も向上しており、上質な内装の納骨堂が増えていますが、庫内の狭さや下の段になるほどお参りしにくい、違和感があるといったデメリットもあります。
自動搬送式
「自動搬送式納骨堂」は、ICカードで遺骨を自動的に参拝スペースへ移動させるシステムです。参拝スペースは、個別に仕切られていることが多く、ゆったりとお参りできるでしょう。
価格は80万円~150万円程度で、機械のメンテナンスなどの費用が含まれるため、納骨堂としては高めの設定です。デメリットとしては、停電や故障でお参りできないといったトラブルが考えられます。
仏壇式
「仏壇式納骨堂」は上段に仏壇が備え付けられており、下段に遺骨を納める戸棚が付いています。自宅用の仏壇と同じように、位牌や焼香具、花立などを置くスペースがあります。
遺骨を納める庫内は広めで、価格は仏壇のデザインや大きさによって幅があります。
棚式
「棚式納骨堂」は扉のない棚に、遺骨を安置します。左右が区切られているタイプ、区切りがなく棚に並べるだけのタイプがあり、本来は一時的に遺骨を安置する目的で利用されています。
遺骨は納骨堂内の棚に並べられており、お参りはほかの方と一緒になります。永代供養料ではなく、お寺や霊園に預かり料を納めます。
位牌式
「位牌式納骨堂」は、遺骨と位牌を一緒に安置するタイプと、遺骨と位牌が別の場所に安置されるタイプがあります。
遺骨と一緒のタイプは、スペースが必要となるため高額になりますが、遺骨を身近に感じられるメリットがあります。価格は30万円~80万円程度と比較的安価でしょう。
墓石式
「墓石式納骨堂」は「室内墓地」ともよばれ、一般墓のように墓石の下に遺骨を納める納骨堂です。
墓石は小さめですが、献花やお線香をあげることができ、一般墓と同じようにお参りできるメリットがあります。デメリットは墓石を使用するため、ほかの納骨堂よりも高額で一般墓に近い点です。
書架式
「書架式納骨堂」は、辞書のような形の箱に遺骨を納めるタイプになります。箱の中には、遺骨や故人の持ち物などを納められ、価格も35万円からと安価です。
比較的新しい納骨堂のスタイルで、参拝スペースに納骨箱を安置してお参りします。
ロッカー式納骨堂で永代供養するメリット

少子高齢化や核家族化による承継者の不在が、納骨堂の見直しに一役買っているとみられます。特に独身の方や、ペットとともにお墓に入りたい方にも人気があるでしょう。
ここからは「ロッカー式納骨堂」にどのようなメリットがあるのかについて、ひとつずつ解説します。「ロッカー式納骨堂」について相談したい!と思った方は、下記の資料を請求してみましょう。
- お墓の後継者の心配がいらない
- 生前予約もできる
- 宗旨宗派不問が多い
- 屋内で天候の影響がない
- 通常のお墓より価格が安い
- アクセス・利便性が良いものが多い
- お墓掃除の必要がない
お墓の後継者の心配がいらない
お墓の承継者がいない場合や、子供たちがお墓に関心がなく世話をしてくれそうにない場合など、お墓造りの悩みは尽きません。
しかし「ロッカー式納骨堂」の多くは永代供養のため、代々お墓を守る必要がありません。そのため、子孫に負担をかけることなく、独身の方も安心してお墓を用意できます。
生前予約もできる
宗旨宗派不問が多い
「ロッカー式納骨堂」の多くは宗派や宗旨を問いません。そのため、無宗教の方は納骨のために檀家に入る必要がなく、お布施や法要がいりません。
ただし、さまざまな宗教の方と同じスペースを利用するため、お参りの際には配慮が必要です。
屋内で天候の影響がない
「ロッカー式納骨堂」は屋内に作られており、天候を気にすることなくお参りが可能です。
屋外の一般墓のように雨やほこりで墓石が汚れないため、墓石の手入れは不要です。また、カロートに雨水が入らないため、遺骨の浸水・バクテリアの浸食などもなく、遺骨をきれいな状態で安置できるでしょう。
通常のお墓より価格が安い
納骨堂の費用の相場は20万円~150万円程度というなかで、「ロッカー式納骨堂」の相場は20万円~80万円程度と比較的安価です。納骨スペースがコンパクトであること、仏具が共有であることなどが価格を抑えられている要因と考えられるでしょう。
アクセス・利便性が良いものが多い
遺骨を安置するスペースがコンパクトで、一般墓のように面積を必要としないことから、アクセスの良い場所に多いことも「ロッカー式納骨堂」の特徴です。
駅に近い場所にある場合は、高齢の方でも気軽にお参りができるため、改葬(お墓を移す)を検討する方も増えていると言われています。
お墓掃除の必要がない
屋内の納骨堂は雨風の影響がないため一般墓と違って掃除用具などが不要で、墓石を磨いたり、除草したりする手間がいりません。また、墓石の劣化でお墓を立て直すといった費用もかからず経済的と言えるでしょう。
墓所の維持・管理は、寺院や霊園に任せ、いつでも整った墓前にお参りできるという点もメリットの1つです。
ロッカー式納骨堂での永代供養のデメリット
永代供養付個別墓の中で「ロッカー式納骨堂」は安価で購入しやすい、参拝しやすいといったメリットがある反面、狭い、画一的、といったデメリットもあります。
ここからは「ロッカー式納骨堂」のデメリットを解説します。
- いずれ合祀されることが多い
- 納骨できる遺骨数には限りがある
- 一時預かりのイメージがある
- お参りの方法・お供えが制約される
- 供養の満足感が少ない
- 遺骨は取りだせない
いずれ合祀されることが多い
「ロッカー式納骨堂」の多くは、永代供養で期限付きの契約です。そのため、契約期間を終えると、不特定多数の人たちと一緒に「合祀」されます。
「合祀」された後は、個別に参拝できなくなり、遺骨を取り出せません。ほかの方と一緒に埋葬されることに抵抗を感じる方は、ほかの埋葬方法を検討することをおすすめします。
納骨できる遺骨数には限りがある
一般墓では、カロートの中がいっぱいになると骨壺から遺骨を出して土に還し、次に納骨される方のためにスペースを開けます。しかし、「ロッカー式納骨堂」はそれができません。
「ロッカー式納骨堂」は納骨できる人数に制限があり、納められる人数は1~4人が中心で、多くても8人ほどです。購入後に予定が変更になっても、同じ区画に入れず、区画を増やすことになりかねません。そのため、購入前に何名を納骨するのか考えておく必要があります。
一時預かりのイメージがある
そもそも納骨堂とは、お墓に納骨する前に一時的に遺骨を安置する場所、遺骨の引き取り手がいない場合に安置する場所、という役割を担っていました。
そのため、現在でも一時預かり的なイメージが強く、納骨堂を墓所として考えにくい、供養に違和感があるという方もいるでしょう。とくに生前契約されるときは、納骨堂の知識を家族と共有し、反対がないように意向を確認しあう必要があります。
お参りの方法・お供えが制約される
「ロッカー式納骨堂」では、お参りの方法にルールや制限を設けている場合があります。ほとんどの納骨堂で、お参りをした後の花やお供え物は持ち帰らなくてはなりません。
また、火気厳禁で、お線香やろうそくの使用を禁止されていることもあります。さまざまな宗教の方が利用しているため、お経をあげる際は注意が必要であるなど、一般墓にはないルールや禁止事項がある点もデメリットに感じるでしょう。
供養の満足感が少ない
「ロッカー式納骨堂」はコンパクトで均一的な造りのため、味気ない・冷たいといった印象を抱く方も少なくありません。
また、「ロッカー式納骨堂」は構造上、上下左右にほかの方たちが納骨されており、参拝の際に窮屈さや不便を感じる場合があります。そのため参拝スペースの有無や、納骨堂が推奨するお参りの方法といった点からも検討しましょう。
遺骨は取りだせない
「ロッカー式納骨堂」は、永代供養の期間を過ぎると「合祀」されるため遺骨を取り出せなくなります。「合祀」とは、ほかの方たちと一緒に埋葬されることです。
一部、延長の手続きができる納骨堂もありますが、ほとんどは自動的に期間終了となります。そのため、購入前に永代供養の期間を調べておく必要があるでしょう。
ロッカー式納骨堂の価格・費用相場
一般墓のような墓石代や区画料などが不要な「ロッカー式納骨堂」は、購入価格が安価で注目されています。しかし納骨堂は、寺院や霊園が維持・管理するため、購入費以外の費用がかかります。
また、年間維持費はおもに承継者が支払うことになるため、いくらかかるか気になる方も多いのではないでしょうか。
ここからは契約時と、契約後に支払う費用の内訳と金額を解説します。
使用料
納骨堂の購入費に含まれる費用として、納骨堂の「使用料」がありますが、遺骨の安置期間や納骨する人数、上段か下段かによって使用料は異なります。
基本的には契約時に永代供養料と合わせて支払い、相場は10万円~200万円程度となっています。
永代供養料
「永代供養料」とは、承継者の代わりに、永代にわたって寺院や霊園が故人を供養するための費用です。永代使用料と区別され、基本的には購入時に一括で支払います。
相場は20万円~100万円程度と、供養の内容により幅があるため注意しましょう。
維持管理料
納骨堂の維持管理料の相場は、年間1万円~2万円程度です。永代供養によって33年、50年と、納骨堂の使用期間が決まっている場合は、購入時に一括で支払うケースもあります。
維持管理料は承継者が払うことが多く、費用面で面倒をかけたくないときは、契約時に一括で払えるか確かめましょう。なお、永代供養料に維持管理料が含まれている納骨堂もあります。
お布施(戒名代)
墓誌彫刻料
「ロッカー式納骨堂」の扉には銘板が取り付けられており、戒名や家名、亡くなった日付などが彫刻されています。費用の相場は3万円~5万円程度で、永代供養料に含まれる場合と別途かかる場合があります。
ロッカー式納骨堂での永代供養を検討してみよう
一般墓は墓石を使うため高額で、お墓を管理する承継者が必要です。また、墓所にはある程度の面積が必要となるため霊園は郊外にあることが多く、高齢者の場合には参拝が負担になることもあるでしょう。
一方で「ロッカー式納骨堂」はコンパクトなため、市街地など身近な場所に作られることが多く、利便性に優れています。最近では、趣向を凝らしたデザインや、荘厳な造りの納骨堂も増え、訪れる人の心を癒してくれる環境を整えています。
この記事を参考に、お墓の購入を検討する際には、納骨堂も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
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