集合墓で永代供養する5つのメリットとは|お墓の種類や注意点も詳しく紹介
「子供に迷惑が掛からなくて、葬儀費用が安く済む方法はないかしら?」
「共同墓地や納骨堂、合葬墓と永代供養の違いは?永代供養と無縁仏の違いも知りたい。」
「集合墓は個人墓とどう違うの?合同墓や合葬墓との違いは?」
人生最後のイベントである、葬儀やお墓に対する悩みがある方も多いのではないでしょうか。
本記事では、個人墓よりも費用が安く管理も楽な集合墓等のお墓の種類について説明します。また、集合墓のメリット・デメリット、選ぶ際の注意点も解説します。
この記事を読んで、集合墓についての見識を深めていただき、終活の足掛かりにしてください。また、個人墓だけではないお墓の選択肢を増やし、自分や大切な人に合った葬儀方法を選択しましょう。
集合墓とは?
集合墓・集合墓地とは、複数人の遺骨や遺体を一カ所にまとめて埋葬するお墓のことです。
霊園や寺院によっては、集合墓のことを「合葬墓」「合祀墓」「永代供養墓」などさまざまな呼び方をしています。ほぼ同じ内容ですが、霊園や寺院によって内容が違う場合もあるため確認しましょう。
お墓の種類
お墓の種類には、合同墓・合祀墓・供養塔・合葬墓・共同墓・集合墓・樹木葬・散骨と8つあります。
集合墓・合同墓・同祀墓・合葬墓・共同墓は、少し異なる部分もありますがほぼ同じです。ただし、霊園や寺院によって内容が異なる場合があるため、霊園等に形態を確認しましょう。
また、納骨堂とは寺院等の屋内に納骨施設がある建物(お堂)です。雨天でも気軽にお参りでき、掃除も寺院が行ってくれます。種類は以下のものがあります。
・棚型
・ロッカー型
・仏壇型
・自動搬送型(マンションタイプ)
最後の自動搬送型は広い土地のない、都心部でよく見られるでしょう。
合同墓
合同墓(ごうどうぼ)とは「数人の契約者が合同で使用するお墓」です。
一般的には、血縁関係のない他人と一緒にお墓に入ります。そのため、仲のいい友人と同じお墓に入りたい場合でも利用可能です。
合祀墓(ごうしぼ)や合葬墓(がっそうぼ)とも呼ばれます。霊園や寺院によっては区別して使っている場所もありますが、大体は同義です。合同墓(ごうどうぼ)の相場は3~30万円程度です。
合祀墓
合祀墓(ごうしぼ)とは「数人の遺骨を一緒に埋葬するお墓」です。
合同墓(ごうどうぼ)や合葬墓(がっそうぼ)とも呼ばれます。霊園や寺院によっては区別して使っている場所もありますが、大体は同義です。合祀墓(ごうしぼ)の相場は3~30万円程度です。
供養塔
供養塔(くようとう)とは「先祖や死者の供養のために建てられた塔」のことです。集合墓や合同墓と同じように複数人の遺骨が納められます。また、個人墓とは違い墓石を用意する必要はありません。
供養塔は戦争災害等たくさんの死者が出たときに、身寄りのない無縁仏が納められる場合もあります。供養塔は石で作られており、いくつかの種類があります。
合葬墓
合葬墓(がっそうぼ)とは「数人の遺骨を埋葬する墓」です。
合祀墓(ごうしぼ)や合同墓(ごうどうぼ)とも呼ばれます。霊園や寺院によっては、区別をして使っている場所もありますが、大体は同義です。合葬墓(ごうそうぼ)の相場は3~30万円程度です。
共同墓
共同墓(きょうどうぼ)とは「数人で同じ場所に納骨すること」です。合祀墓(ごうしぼ)や合同墓(ごうどうぼ)、合葬墓(がっさいぼ)とも同義です。
大きい供養塔の内部に数人の遺骨を納める、合祀型のお墓を指します。身寄りのない友人・知人がお金を出し合って共同墓とする方法もあります。共同墓(きょうどうぼ)の相場は10~30万円程度です。
集合墓
集合墓(しゅうごうぼ)とは「数人の遺骨を埋葬する墓」です。
合祀墓(ごうしぼ)や合同墓(ごうどうぼ)とも呼ばれます。霊園や寺院によっては、区別をして使っている場所もありますが、大体は同義です。集合墓(しゅうごうぼ)の相場は3~30万円程度です。
樹木葬
樹木葬とは、墓石の代わりに「樹木をシンボルとしたお墓」です。
合祀タイプ、共同埋葬タイプ、個別埋葬タイプなど埋葬方法を選ぶこともでき、四季折々の緑や花々等の自然に囲まれて眠りたいという方におすすめです。
別途料金がかかりますが、墓石を置くこともできる霊園等もあります。
散骨
散骨とは「遺灰を山や海等の自然に撒く供養」です。自然葬の一つで、生前に思い入れのある土地や場所で行われます。
散骨を行うにあたり気を付けたいのが、他人の私有地や条例によって禁止されている地域など、散骨を行うことが禁止されている場所がある点です。
トラブルを避けるためにも、散骨できるのかを市区町村に確認を取りましょう。業者に依頼して散骨をしてもらう場合、散骨方法やプランによって大きく費用が異なるため、料金の確認をしましょう。
出典:散骨に関するガイドライン(散骨事業者向け)|厚生労働省
集合墓で永代供養する5つのメリット
集合墓で永代供養するメリットは「管理がしやすい」「費用が抑えやすい」「宗派に制限が少ない」「誰が継承するか心配が減る」「墓じまいの必要がなくなる」の5つです。
ここからは、それらのメリットについて具体的に説明していきます。
- 管理がしやすい
- 費用が抑えやすい
- 宗派に制限が少ない
- 誰が継承するか心配が減る
- 墓じまいの必要がなくなる
1:管理がしやすい
集合墓で永代供養するメリット1つ目は、管理のしやすさです。
個人墓は定期的な掃除が必要となります。しかし、集合墓なら霊園や寺院が一括管理をしてくれるため、手間がかかりません。さらに、永代供養を行っている霊園や寺院なら、遺骨の供養や管理を請け負ってくれます。
そのため、お盆や正月のみの参拝になってしまっても、お墓の管理を心配する必要がありません。
2:費用が抑えやすい
集合墓で永代供養するメリット2つ目は、費用が抑えやすい点です。
個人墓では、墓石代やお墓を置く土地の使用料、毎年の管理費などの料金が発生し、それらが高額になる場合があります。
しかし、集合墓では永代使用料、埋葬料、永代供養料、永代管理料のみで済む場合が多いため、10万円程度と金銭的な負担が少なくなるでしょう。
3:宗派に制限が少ない
集合墓で永代供養するメリット3つ目は、宗教・宗旨・宗派を問わずに利用することが可能な点です。
霊園やお寺の宗教・宗派によっては、遺骨の供養や埋葬ができないと断られてしまう場合があります。しかし、集合墓はどのような宗派に属していても受け入れてくれる場合が多いです。そのため、家族で一人だけ別の宗派という場合でも利用可能です。
4:誰が継承するか心配が減る
集合墓で永代供養するメリット4つ目は、継承の不安がないことです。
子供が遠くに住んでいる、子供に迷惑をかけたくない等の思いがある場合、集合墓での永代供養なら霊園や寺院が遺骨の供養や管理を請け負ってくれるため、お墓を継ぐ相手がいなくても心配がありません。
5:墓じまいの必要がなくなる
集合墓で永代供養するメリット5つ目は、墓じまいの必要がなくなることです。
墓じまいとは、端的に言うとお墓のお引越し(改葬)のことです。古くなったお墓や、管理できなくなったお墓等を撤去して遺骨を新しい場所で供養することを指します。墓じまいにはさまざまな手続きや作業が必要になり、さらに費用も掛かります。
しかし、集合墓なら墓じまいの必要がないため、面倒な手続きも追加の費用も発生しません。
集合墓で永代供養する4つのデメリット
集合墓で永代供養するデメリットは「見知らぬ人と一緒に埋葬される」「個別法要に制限がある」「遺骨が取り出しにくい」「お墓の移動ができない」の4つです。
ここからは、それらのデメリットについて具体的に説明していきます。デメリットをしっかり確認して、後悔しない選択をしましょう。
1:見知らぬ人と一緒に埋葬される
集合墓で永大供養するデメリット1つ目は、見知らぬ人と一緒に埋葬されてしまうことです。
集合墓は血縁関係のない人と同じ場所に遺骨を埋葬します。個人墓に比べて、故人とのつながりを感じにくくなってしまうことがデメリットとなることもあるでしょう。
お墓は故人との思い出に浸る場所でもあります。故人とのつながりを大切にしたい場合は、個人墓をおすすめします。
2:個別法要に制限がある
集合墓で永代供養するデメリット2つ目は、個別法要に制限がある点です。
集合墓の場合、個別ではなく合同で法要が執り行われます。個別法要も希望すれば行えますが、別途料金が発生します。
3:遺骨が取り出しにくい
集合墓で永代供養するデメリット3つ目は、遺骨が取り出しにくい点です。
集合墓では他の人の遺骨と一緒に埋葬されるため、故人の遺骨を取り出しにくくなってしまいます。一度他人の遺骨と混ざってしまうと、見分けがつかなくなり回収はできません。
他の遺骨と混ざってしまうことに抵抗がある場合は、個人墓をおすすめします。
4:お墓の移動ができない
集合墓で永代供養するデメリット4つ目は、お墓の移動ができなくなってしまうことです。
集合墓では一緒に埋葬した遺骨と混ざってしまうため、故人の遺骨を回収することが困難です。墓じまい(改葬)の必要はなくなりますが、遺族の引っ越しに伴うお墓の移動はできなくなります。
そのため、引っ越しの可能性も考えて、公共交通機関の利用のみで行くことができる墓地を選びましょう。
集合墓で永代供養する際の注意点
集合墓で永代供養する際の注意点は「宗派が限られているか確認する」「お墓参りに行きやすいか確認する」「供養期間に問題がないか確認する」「費用に問題がないか確認する」「親族の合意が得られているか確認する」の5点です。
霊園や墓地によって内容が異なる場合があるため、以下の注意点を参考に霊園や墓地に問合せしましょう。
宗派が限られているか確認する
集合墓で永代供養する注意点1つ目は、宗派が限られているかの確認です。
先ほども説明しましたが、集合墓は宗教・宗派は関係なく入ることのできるお墓です。しかし、霊園や寺院によっては宗教(仏教のみ、キリスト教のみ)や宗派によって制限がある場合もあります。
信仰している宗教や宗派に合った永代供養墓を探しましょう。
お墓参りに行きやすいか確認する
集合墓で永代供養する注意点2つ目は、お墓参りへのアクセスです。
車の場合はお盆やお彼岸等は渋滞の可能性もあるため、立地にも注意が必要です。公共交通機関で行ける場所なら、車の運転ができなくてもお参りをすることができます。
供養期間に問題がないか確認する
集合墓で永代供養する注意点3つ目は、供養期間に問題がないか確認することです。
集合墓での永代供養には「一定期間個人墓としてお参りできる」「すぐに他人の遺骨と埋葬される(合葬)」の2種類あります。
合葬されてしまえば遺骨は他人の遺骨と混ざってしまうため、合同の供養のみになってしまいます。
費用に問題がないか確認する
集合墓で永代供養する注意点4つ目は、費用に問題がないか確認することです。集合墓には、永代使用料、埋葬料、永代供養料、永代管理料などが掛かります。費用は墓地の運営団体(公営、民営、寺院)で変わってくるため、注意が必要です。
公営の集合墓では、数万円と安い費用で済むのが特徴です。ただし、地域によってばらつきが出てしまうことや、人気があるため抽選になってしまうこともあるでしょう。
民営の集合墓では、公営よりは高い費用がかかります。しかし、その分サービスが充実しており宗派等の制限もなく利用できます。
寺院の集合墓は公営・民営に比べれば費用が掛かりますが、墓地が寺院内にあるため法要がスムーズに行える点がメリットです。
親族の合意が得られているか確認する
集合墓で永代供養する注意点5つ目は、親族の合意が得られているかを確認することです。
集合墓に対して、無縁仏が入るための墓といったイメージを抱いている人もいるでしょう。家族がいるのに集合墓を選択することを、快く思わない親族もいる可能性があります。集合墓のメリットやデメリットを話し合い、トラブルを避けるためにも合意を得ましょう。
事前によく話し合って集合墓で永代供養するか決めよう
集合墓で永代供養をするメリットは、個人墓に比べて費用が抑えやすく継承の心配もない点です。また、寺院や霊園が管理をしてくれるため、遺族が高齢であっても安心して参拝できるでしょう。
しかし、遺骨を取り出すことが難しくなったり、お墓の移動ができなかったり等のデメリットもあります。集合墓で永代供養することが世間に広まってきていますが、「無縁仏が入る墓」という印象を持っている人も少なくありません。
遺す相手や自分のためにも、事前によく話し合って納得がいく終活をしましょう。
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