永代供養のお墓参りの流れとは?お供え物などの注意点や法事についても解説
「永代供養のお墓参りは普通と違うの?」
「永代供養に法事は必要?」
永代供養とは、寺院や霊園などの施設が遺族に代わって、故人の遺骨の管理と供養をしてくれる方式のことです。永代供養という言葉を聞いたことがあっても、一般のお墓参りや法事とどのように違うか知らないという人も多いでしょう。
本記事では、永代供養のお墓参りの方法や持ち物などの注意点、さらに遺族が法事を行うメリットと注意点について解説します。
この記事を読めば、永代供養による埋葬方法の種類と、それぞれのお墓参りの流れがわかるでしょう。永代供養での法事の考え方も知ることができるため、遺族で法事を行うかどうか選択する際に役立ちます。
永代供養について詳しく知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
そもそもお墓参りをする理由って?
お墓参りをする一番の理由は、ご先祖様やご縁のあった故人の冥福を祈るためでしょう。
お墓を掃除し、花や水を供えて線香を焚くことで、日頃見守っていてくれることへの感謝と安らかに眠れるようにという気持ちを伝えます。
また、お墓の前で手を合わせて故人に近況報告や悩みを相談することで、自分の気持ちを整理するという意味もあるでしょう。
永代供養のお墓参りの方法
永代供養の場合は、一般供養のお墓とは違った形でのお墓参りとなります。
永代供養墓の受付または管理事務所に声をかけてから故人の墓所にお参りしますが、永代供養の形式によって方法が異なる場合があるため、確認しておきましょう。
個別式のお墓参り
個別式は個別安置型とも呼ばれ、遺骨を個別に区画された納骨スペースに安置する方式です。故人の名前が刻印されたプレートや墓石で、誰の遺骨がどこに納められているかがわかるようになっています。
遺骨が単独で納骨されているため、分骨などの理由があって後から取り出したいという場合にも対応できるのが特徴です。
また、個別式ではお墓参りを個別のスペースで行えるので、一般のお墓と同じような感覚でお墓参りができます。お供え物は、運営する施設によってスペースを設けていない場合もあるため、事前に問い合わせしておきましょう。
集合式のお墓参り
集合式は集合安置型とも呼ばれ、複数の故人の骨壺を1ヶ所にまとめて安置する方式です。同じスペースに安置するものの、合祀と違って他の人の遺骨とは別々に骨壺を納められるため、個別式のように途中で取り出すこともできます。
集合式のお墓参りでは、共通のスペースに花を供え、大きな香炉に線香をあげるスタイルの施設が多いです。個別でのお墓参りはできませんが、個別式よりも費用を抑えることができ、管理もまとめて行ってもらえるのがメリットです。
納骨式のお墓参り
納骨式は、屋内に設けられた納骨堂に骨壺を安置する方式です。納骨堂の運営元や規模によって費用が異なり、納骨方法もロッカー式や仏壇式、位牌式などのバリエーションがあります。
お墓参りの方法も、施設によって異なります。お供え物や花が禁止の施設や、遺骨の安置場所まで立ち入ることができないケースもあります。
予約不要でお参りできる施設が多いですが、夜間などは施錠していて立ち入り不可の時間帯もあるため、お墓参りの方法と受付時間を確認してからお参りしましょう。
樹木葬のお墓参り
樹木葬は、シンボルとなる樹木を墓石の代わりとして、その周りに納骨する方式です。自然に還るというイメージから、近年人気が上がっています。
都市の霊園に埋葬する公園型や霊園型では、シンボルツリーや故人の名前が刻印されたプレートが墓石の代わりになるので、その前でお墓参りをします。花やお供え物は施設のルールにもよりますが、一般のお墓と同じ感覚でお墓参りできるでしょう。
山奥の土地に埋葬する里山型は、埋葬場所が自然と一体化しているため制約があります。山火事を防止するために、線香やろうそくは禁止です。花瓶も設置できないため、花は地面に直接置きましょう。
永代供養のお墓参りの注意点
永代供養を選択した場合、お供え物や持ち物など一般のお墓参りと異なる点があるため、その違いを知っておきましょう。ここからは、永代供養のお墓参りをするときに注意しておきたい点について、説明していきます。
お供え物
永代供養墓では集合式、個別式に関わらずお供え物を供えられますが、集合式の場合はお供え物を置くスペースが十分にないということから、お供え物を持たずにお参りすることが一般的です。
集合式でお供え物をどうしても置きたい場合は、他の方の迷惑にならないように花などを選ぶと良いでしょう。生ものは管理者に迷惑がかかるため避けましょう。
服装
永代供養だからといって、お墓参りの服装に特別な決まりはありません。法要の場合は、一般の法要と同じく喪服を着用します。普段のお墓参りであれば喪服を着る必要はなく、落ち着いた雰囲気の普段着で良いでしょう。
山の中の樹木葬なら、多少カジュアルになっても、歩きやすさを優先した服装がおすすめです。納骨堂など屋内の施設にお参りする場合は、脱ぎ履きしやすい靴を選びましょう。
持ち物
先ほど説明したように、永代供養の場合は基本的にお供え物が不要のため、手ぶらで大丈夫です。花や線香を供えるスペースが用意されている施設なら、持って行ってお供えしても良いでしょう。
また、屋内にお墓参りする場合、素足はマナー違反です。夏場のサンダル履きの時期などは、靴下やストッキングを持って行きましょう。樹木葬や屋外のお墓参りでは、虫除けスプレーがあると虫刺され対策になります。
永代供養でも法事をすることができる
永代供養では、 納骨先の寺院や霊園などの施設が、遺族に代わって長期的に遺骨の供養と管理を行ってくれます。そのため、必ずしも遺族が法事を行う必要はありませんが、行ってはいけないというわけでもありません。
永代供養で法事を行う際のメリットや注意点を紹介します。
法事を行う時期の例
永代供養では、施設が定期的に法事を行ってくれます。契約によって時期や内容が異なりますが、春と秋のお彼岸、年忌法要、回忌法要、祥月命日、月命日などのタイミングが一般的です。
法事を行うメリット
永代供養で遺族が法事を行うことで、故人に対する追善供養ができます。追善供養とは、故人が極楽往生できるようにと遺族が行う供養のことです。法事という善行を遺族がすることで、故人が徳を積むことができると考えられています。
また、法事の場では、遺族や故人の友人などが故人を偲ぶために集まります。疎遠になっていた人とも、故人を通じて親交を深めることができるでしょう。
法事を行う際の注意点
永代供養の法事の場合は、喪服を着用する方が無難です。もしくは、黒のスーツやワンピースを着用して、靴や鞄などの小物も黒で揃えます。近しい人のみで行う法事であれば、事前に相談の上、落ち着いた普段着でも良いでしょう。
また、法事で読経してもらう僧侶に渡すお布施の用意も、忘れてはいけません。その他にも招待する人の範囲や規模、場所や法事後の会食の有無など、永代供養でも一般的な法事と同様に事前に決めておく必要がある点には注意しましょう。
永代供養のお墓参りや法事についての知識を身に付けよう
永代供養のお墓参りは、埋葬されている場所や施設のルールによって方法が異なります。一般のお墓参りと違って、花や線香などをお供えできない場所もあるため、お墓参りに行く前に確認しておきましょう。
そして、永代供養では施設が定期的に法事を行いますが、遺族が故人を偲んで行うのも追善供養になるためおすすめです。法事を行う際には、一般の法事と同じように招待する人や規模などを事前に遺族の間で決めておきましょう。お布施なども忘れずに用意します。
永代供養のお墓参りの方法や法事の考え方を知って、故人を供養する際に役立てましょう。
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