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散骨とは?誰でもできる?日本では違法?費用目安やメリット・デメリット、進め方を解説

散骨とは?誰でもできる?日本では違法?費用目安やメリット・デメリット、進め方を解説

・「散骨」とは?違法ではないの?
・散骨は誰でもできる?
・散骨の費用目安は?
・散骨のメリット・デメリットは?
・散骨の進め方は?

 
「散骨」とは、粉骨して粉状にした遺骨を海や山林、空などの自然に撒くことです。
「法的に問題ないの?」と心配する声もありますが、ガイドラインに沿って散骨すれば、法に問われることはありません
 
本記事を読むことで、遺骨を自然に還す散骨とは何か?進め方や費用目安、メリット・デメリットや注意点が分かります。
 

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散骨とは?

散骨とは?

◇「散骨」とは、ご遺骨を粉状にして自然に撒く葬送です
 
散骨(さんこつ)」とは、粉状にしたご遺骨を海や山林など、自然に撒くことを差し、現代では新しい供養の形として認知されています。
 
散骨は樹木葬など自然葬のひとつとされ、海や山林など、撒く場所により種類がさまざまにあるでしょう。
 

<散骨とは>
●粉状の遺骨を自然に撒くこと
[散骨の種類] [撒く場所]
[海洋散骨] ・海
[里山散骨] ・山林
[空葬]
(バルーン葬)
・空
[宇宙葬] ・宇宙

 
最も知られる散骨は海洋散骨で、ご遺族はチャーター船を利用して海で粉状にした遺骨を撒きます。
また詳細は後ほどお伝えしますが、遺骨を託した委託散骨の選択もあるでしょう。
 
近年では風船に粉状にした遺骨を入れて飛ばす「バルーン葬」、ヘリコプターなどで空へ飛び、上空から遺骨を撒く「空葬」なども見受けます。
 
この他、費用は高くなりますが、人工衛星などで遺骨を宇宙に飛ばして撒く「宇宙葬」も登場しました。
 

 

散骨は違法ではないの?

◇散骨は法的に禁止する規定はありません
 
遺骨の扱いに関する法律は「墓地・埋葬等に関する法律」略して「墓埋法(ぼまいほう)」で定められています。
 
墓埋葬法で遺骨は「都道府県知事が認めた、墓地以外に埋葬してはならない」とされますが、散骨についてはグレーゾーンで、禁止する規定は盛り込まれていません。
 
そこで散骨については、1991年に法務省が見解を示しています。
 

<散骨は違法ではない?>
(散骨については)
葬送のための祭祀として、節度をもって行われる限り遺骨遺棄罪に違反しない」

 
つまり故人を弔うセレモニーとして散骨を取り粉う限り、罪に問われることはない、とする見解です。
 
遺体遺棄罪は刑法190条にあたり、指定された「墓地」以外で人骨を埋葬、捨てるなどの行為があった場合、遺体遺棄罪に問われます。
 

[刑法190条]
「死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、三年以下の懲役に処する。」

 

散骨は自分で行ってもいいの?

◇散骨を自分達で勝手に行うことは、トラブルの原因です
 
散骨は法的に禁止する規定はありませんが、自治体が散骨禁止条例を施行する海域も多くあります。
 
散骨はグレーゾーンと言うように、散骨のための行政手続きの義務はありませんが、人骨を撒くため、地域住民の反発を受けることもあるためです。
地域住民とのトラブルを避けるためには、一定のルールを守ります。
 

<散骨のルール>
●自治体の条例に従う
[海洋散骨] 水源地を避ける
・漁業を行う海域を避ける
[一般散骨] 観光エリアを避ける
・田畑を避ける

 
けれども、よほど地域に精通していなければ、漁業海域や水源地へ続く海の海流も分かりません。
そこで散骨は一般的に、専門的な散骨業者に依頼するものとなっています。
 

<散骨は業者に依頼する>
[メリット] ・自治体の条例を把握している
・地域住民とのトラブルを防ぐ
・地域に精通している
[デメリット] ・費用が掛かる

 
一般的に海洋散骨は沿岸で行うことはほとんどなく、住民に迷惑が掛からない沖合までチャーター船を出して撒くことになるでしょう。
山林散骨では業者が所有する里山などで、決められたエリアに撒きます。
 
魚や水源地など衛生面ばかりではなく、海水浴場では風評被害も問題です。
また沖合まで出航できる船を所有する個人は、そう多くはありません。
さまざまな理由から、散骨業者に依頼する流れが基本です。
 

遺骨は粉骨して散骨する

◇遺骨は粉骨することで、散骨セレモニーであることが証明できます
 
散骨は法的に禁止する規定はなく、法務省でもセレモニーとして執り行う限りは、遺体行きたいとして罰せれらないと見解を示しました。
 
けれども遺骨を駅構内に放置するなどの行為は、罰せられる行為です。
そのため遺骨を散骨する際は粉骨して、散骨セレモニーであることを証明します。
 

<散骨における遺骨の粉骨>
[ルール] ●遺骨は2mm以下まで粉骨する
・遺骨の形を留めない
・欧米のルールを採用
[粉骨費用] ●約1万円~3万円
・骨壺のサイズ
・散骨とセットだと安い傾向

 
2017年には妻の死後、後妻を迎えた夫が、JR東京駅構内のコインロッカーに妻の遺骨を放置したとして、遺骨遺棄で逮捕されました。
 
遺体遺棄罪として罪に問われることのないよう、粉骨業者に依頼して、欧米に倣った2mm以下まで粉骨しましょう。
 

散骨の費用目安は?

散骨の費用目安は?

◇散骨の形式により、約2万円~50万円以上まであります
 
費用が掛かる散骨セレモニーは海洋散骨です。
委託や遺族の同行など、散骨セレモニーの形式によって費用も大幅に違います。
 
ただし散骨にあたり粉骨作業は必要です。
個人で行っても法的に罰せられることはありませんが、家族の遺骨を約2mm以下に粉骨する作業は現実的ではありませんので、粉骨業者に依頼することになるでしょう。
 

<海洋散骨の費用目安>
[費用目安] [内容]
①委託
・約2万円~10万円
・業者に遺骨を預ける
業者が代理で散骨する
②合同散骨
・約10万円~30万円
・遺族が遺骨を散骨する
複数の遺族と乗り合わせ
③個人散骨(貸切散骨)
・約15万円~50万円以上
・遺族が遺骨を散骨する
1家族で船を貸し切る

 
ただ安いから良い、と言う訳でもありません。
経営母体が葬儀社や霊園業者など、もともと葬送に精通した業者であれば、永代供養、墓碑へ名前の彫刻など、その後のケアも充実しています。
 
また定期的に散骨したエリアまでチャーター船を出す業者を利用すると、散骨後もその海域まで行き、故人を弔うことが可能です。
 

山林散骨の費用目安は?

◇山林や里山散骨は、約1万5千円~30万円ほどが目安です
 
山林散骨も海と同じく、2mm以下の粉状に粉骨した遺骨を撒きますが、どこでも撒いて良い訳ではありません。
 
自治体の条例はもちろん、例え私有地であっても周辺住民への配慮が必要です。
また散骨を行った後は、環境整備を行って迷惑を掛けないようにしましょう。
 

<山林散骨の費用目安>
[費用目安] [内容]
①個人で散骨
・約1万5千円~5万円
・私有地で散骨
・粉骨を依頼する
②業者に依頼
・約10万円~30万円
・業者の山林で散骨
・私有地で散骨
・粉骨を依頼する

 
前述した墓埋法では、都道府県知事が認めた墓地以外に「埋葬」してはいけないとされますが、散骨は「埋葬」ではないので、その限りではありません。
 

<富士山頂上での散骨は違法>
●なお「富士山の頂上で散骨したい」などの相談がありますが、富士山は八合目から頂上が、富士山本宮浅間大社の私有地です。

 
そのため自分が所有する山など、私有地であれば散骨はできるのですが、充分な粉骨や住民への配慮、自治体の条例確認などが整っていなければ、遺棄罪とされるリスクもあるでしょう。
 
そのため山林であっても散骨業者に依頼すると安心です。
 

散骨のメリットとは

散骨のメリットとは

◇散骨を希望する遺族の多くが、故人を自然に還す目的です
 
散骨は故人が生前に自然を愛していた、海を愛していたなどの理由から、故人を偲び弔うために選ぶ遺族が多くいます。
 
また生前に自分の最期を準備する「終活」が広がる今、故人本人が遺言やエンディングノートを通して、散骨の遺志を示すケースも増えました。
 

<散骨のメリットとは>
●散骨は遺骨を自然に還す「自然葬」
[供養] ・自然を愛する故人を弔う
・故人の遺志を叶える
[費用] ・費用を抑えた供養
・維持管理費が掛からない
・継承者を立てる必要がない

 
費用面でのメリットは、お墓や納骨堂などは納骨後も年間管理料が掛かりますが、散骨は自然に還る自然葬なので、お墓が必要ないばかりではなく、散骨後に支払う費用がありません
 
継承者も必要ない、その時の支払いのみで済ませる遺骨の供養です。
 

 

散骨のデメリットとは

◇散骨の最大のデメリットは、遺骨が残らないことです
 
散骨に限らず樹木葬など、遺骨を自然に還す自然葬全般に言えることですが、遺骨を自然に撒くため、セレモニー後は遺骨が残りません
 
また新しい供養の形として認知されつつあるものの、高齢の親族のなかには反対する人もいるでしょう。
 

<散骨のデメリットとは>
●遺骨が残らない「0葬」
[デメリット] [対策]
①遺骨が残らない ・分骨をする
②墓標が残らない ・墓誌に彫刻
・証明書の発行
③お墓参りがない ・定期的に船を出す業者を選ぶ
④親族の反対 ・話し合いをする
・分骨をする

 
散骨や樹木葬などの自然葬など、遺骨が残らない0葬を選ぶ際、後々遺骨が残らないことを不安に思うならば、分骨をしておく方法もあります。
 
分骨は火葬場で骨上げの時に行うことが可能です。
火葬場では分骨証明書を発行してくれるので、後々埋葬もできるでしょう。
また分骨をした残りを手元供養にする人も増えています。
 

 

散骨の進め方

散骨の進め方

◇散骨に行政手続きは基本的にありません
 
散骨の進め方は、まず散骨業者を複数社ピックアップし、自分達の希望に見合った適切な業者を比較検討して、相談をすることです。
 
散骨には下記の手順がありますが、行政手続きを必要としないため、散骨業者に依頼することで、後は業者が誘導してくれるでしょう。
 

<散骨の進め方>
[デメリット] [対策]
①散骨業者を決める [決める要素]
・サービス内容
・散骨後の供養
(墓碑の彫刻など)
②粉骨をする [粉骨方法]
・散骨業者で粉骨
・粉骨専門業者に依頼
・自分で粉骨(△)
③散骨形式を選ぶ [散骨の形式]
・委託散骨
・合同散骨
・個人散骨
④散骨

 
散骨後の供養では、料金ばかりで決めるのではなく、墓碑への彫刻や定期的な合同供養、法要のための船の出航サービスなども確認します。
 
また前述したように遺骨が残らない0葬ですので、分骨も検討しながら、散骨後の供養方法を確認すると良いでしょう。
 

まとめ:散骨は法的に問題ないものの、業者に依頼します

まとめ:散骨は法的に問題ないものの、業者に依頼します

散骨は法的に禁止されていないものの、遺骨は2mm以下の粉状に粉骨をしないと、遺体遺棄罪とされるリスクもあるでしょう。
 
また観光地や漁業の盛んな地域、かつて散骨による住民トラブルが起きた地域などでは、自治体により散骨禁止条例が施行されています。
 
そのため散骨場所が所有する山であっても、後々のあらぬトラブルを回避するため、まず散骨業者に相談すると安心です。
 
ただ散骨にあたり、特別な行政手続きは必要としません。
信頼できる業者と出会えれば、比較的スムーズい進めることができるでしょう。
 

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永代供養ナビ編集長

株式会社霊園・墓石のヤシロ 営業本部長藤橋 靖雄

【経歴・プロフィール】

1998年入社。お墓販売、商品企画を経て、多様化する供養の形に応えるサービス・霊園プロデュースだけでなく、営業企画、WEBマーケティングなど幅広い埋葬、葬送事業を担当。
また、墓じまいや終活に関する各地域の終活イベント・セミナーにも講師として登壇し、終活のお悩みごとを解決するトータルアドバイザーとしても活躍。

【掲載メディア・登壇イベント】

株式会社エイチームライフデザイン運営

【保有資格】

終活カウンセラー 2級

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