
樹木葬にはハナミズキが人気なの?シンボルツリーや埋葬場所について詳しく解説

樹木葬の墓地へ出かけると、さまざまな木や花が植えられています。ハナミズキなど、普段歩いている途中によく目にする木が、墓標として使われている場合もあるでしょう。果たして、樹木葬に使える木や花には決まりがあるのでしょうか。
また、使用する樹木以外にも、埋葬方法や埋葬場所など樹木葬の内容をよく知らない方は多いでしょう。メリットのたくさんある樹木葬ですが、選ぶ上で注意しておきたい点もあります。
本記事では、ハナミズキやバラなどの樹木が樹木葬に選ばれる理由や、埋葬に関して説明するとともに、選ぶ前に知っておきたい情報も紹介していきます。
記事に目を通しておくと、樹木葬がお墓選びの選択肢の一つになるか、ふさわしい樹木がどれか判断しやすくなるでしょう。樹木葬について深く知りたいときに、ぜひ役立ててください。
自然葬の一つである「樹木葬」
樹木葬では、遺骨をそのままの状態か分解されやすい素材の骨壷などに入れて、シンボル近くの決められた場所に納めて土に還します。一定年数、カロートなどへ納めるケースもあるため、すぐに自然へ還す方法とは言えません。
自然葬と呼ばれるものはほかにも、遺骨を海上へ撒く海洋葬、空から散骨、散灰する空中葬やバルーン葬などがあります。遺骨を納めた場所へ足を運びお参りできる自然葬のスタイルを望む場合は、樹木葬がおすすめです。
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樹木葬にかかる費用
樹木葬のシンボルツリーとしてよく使われる樹木
シンボルツリーには、人々に馴染みがあり親しみを感じられる樹木がよく使われます。選ばれやすいのは、きれいな花を咲かせる低木や青空に映える緑が美しい樹木です。
樹木葬のタイプによっては募集時にシンボルツリーが決められており、好きな樹木を選べないこともあるでしょう。
ここからは、実際に使われている樹木と使われる理由を紹介します。
ハナミズキ
街路樹として道行く人を楽しませてくれるハナミズキは、樹木葬でも使われます。ハナミズキは、アメリカヤマボウシという別名を持つ北アメリカ原産の落葉樹です。
春の終わりに花のように見える部分は、花の集まりを守る苞葉と呼ばれるもので品種により、白、ピンク、赤と色が違います。夏の終わりには実が付き、秋になると葉の色が赤く染まる、一年を通じて違った雰囲気を味わえる点がハナミズキの魅力でしょう。
サクラ
樹木葬で使う木として多く植えられているのが、ハナミズキと同様にきれいな花が咲くサクラです。咲き誇る花の華麗さ、儚げに散りゆく姿が心に響くサクラは、古くから日本人に親しまれてきました。シンボルツリーに選ぶと、春先にお墓参りをしながら花も愛でられます。
サクラは、自生種と園芸種を合わせ200以上と種類が豊富です。種類によっては枯れにくいため、シンボルツリーにふさわしい樹木と言えるでしょう。
ヤマツツジ
半落葉樹のヤマツツジも、よく使われる樹木です。ハナミズキに比べ低木で個別の区画に植えやすく、年に一度、赤やピンクの鮮やかな花が彩を添えてくれます。開花時期は主に春ですが、地域や場所によって差があるとされています。
日本で最初に樹木葬を行ったとされるお寺でも使われており、花の季節になると里山の各墓所へ植えられたヤマツツジが一斉に咲く光景が見られるでしょう。個々の墓標を望むときに、向いている樹木の一つです。
クスノキ
大きく育つクスノキ、は周りに遺骨を埋葬するタイプのシンボルツリー向きです。春には新芽、5月末頃には房状の小さな花、秋には黒っぽい実と四季折々の変化を見せてくれます。
ご神木として祭られている木や天然記念物に指定されている大木を見ると分かりますが、きちんと手入れしていれば長寿です。シンボルとして近くにあると、安らかな眠りを見守っているように感じるでしょう。
バラ
バラは、同じ花が咲く樹木でもハナミズキやサクラとはイメージが異なります。開花時期が長く香りのよいバラを樹木葬へ使用すると、外国の庭のような雰囲気になるでしょう。種類や色が豊富で、一種類でも多種類使用しても華やかさを醸し出せます。
バラは洋風庭園風の墓所で使用される場合が多く、明るくきれいな場所で永眠できるため、女性からの人気が高い木です。
埋葬方法の種類別でみる樹木葬
樹木葬は、種類により埋葬方法が違います。お墓のタイプによりお骨を納めるのに必要なものも変わるため、チェックしておきましょう。
ここからは、個別型、集合型、合祀型それぞれの樹木葬における埋葬方法について詳しく解説します。
個別型の埋葬方法
骨壷に入れたまま与えられた区画へ個々に埋葬できるのが個別型です。一区画に対し樹木を一本植えて、シンボルツリーとします。完全に区切られているため、家族単位での使用も可能です。また、個々にお参りできるため、お墓を持つのとあまり変わらないと言えます。
個別型は、個別安置期間が設定されているケースがほとんどです。期間を過ぎると、基本的に複数が一緒に供養される合祀型へ移されます。
集合型の埋葬方法
集合型は、公園型など都市型の樹木葬に多いタイプです。樹木や花壇の周りに作られた個別の区画に埋葬します。個別型との違いは、シンボルを複数人で共有する点です。埋葬する際は、後で遺骨を取り出せるよう骨壷や専用容器などを利用して納めます。
集合型も、個別型と同じように、一定期間過ぎると合祀墓へ移る契約を結ぶ場合が多いでしょう。個別に管理される期間は管理料がかかるため、合祀型よりも費用がかさみやすいです。
合祀型の埋葬方法
自然葬を望む場合は、合祀型を選ぶといいでしょう。合祀型の樹木葬は、シンボルツリーの近くへ血縁関係のない人々と一緒に埋葬されます。ほかの合祀墓は他人の骨とまとめられてしまいますが、掘った穴へ個別に入れる樹木葬は、混ざるのを避けられる可能性が高いでしょう。
遺骨はそのままか、自然に還る素材を使用した袋や容器に入れて埋葬します。何らかの事情により遺骨を引き上げたくても、埋葬後は取り出せないため注意しましょう。
埋葬場所別でみる樹木葬
樹木葬は、埋葬する場所によって使用する樹木や雰囲気、お墓参りのしやすさなどが変わります。場所は、どのような樹木葬にするか決める際に大切な要素です。
ここからは、自然たっぷりの場所、公園に似た環境の霊園、庭園タイプの霊園の3タイプについて特徴を説明します。
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自然の山林
山林の区画内に埋葬する樹木葬は里山型と呼ばれ、土に遺骨をそのまま埋葬します。山や森、林の一部となる方法は、自然回帰を目指す方に向いているでしょう。
山林を利用した樹木葬で墓標に使用するのは樹木です。シンボルツリーの下に遺骨を納める、自然の樹木を活かしてシンボルにするなど、管理している施設により埋葬方法は違います。
自然豊かな土地を使用しているため、場所によっては足を運ぶのに時間がかかることがあります。
公園のような墓域
お墓とは思えない公園のような墓域へ埋葬する樹木葬は、公園型と呼ばれています。芝生や花壇などを活かして整備した空間は、墓石が立ち並ぶ従来の墓地とは違い、明るいイメージがあると言えます。山林を利用した里山型に比べ利便性が高いため、参拝者は訪れやすいでしょう。
墓標代わりに使用するシンボルツリーは、個々で植える場合と、サクラやハナミズキなどの樹木を周辺に眠る複数人で共有する場合があります。
霊園内の庭園
和風庭園や洋風庭園風の樹木葬用墓所を設けている霊園も、多く見られます。庭園の樹木葬で注目されているのが、イングリッシュガーデンのような趣のあるガーデニング型です。
個別に埋葬するのが一般的ですが、墓碑の周囲へ直に植樹する、プランターを利用するなど、草花の植え方にはさまざまなパターンがあります。色とりどりの花で庭園全体が清々しいイメージになるため、明るい気持ちで参拝できるでしょう。
樹木葬のメリット
樹木葬を選択するのは、自然回帰願望を抱いている人ばかりではありません。樹木葬は、そのほかの理由でも選ばれています。
ここからは、樹木葬を選んだ場合のメリットをご紹介します。樹木葬にするかどうかで悩んだときの参考にしてみましょう。
- 費用が抑えられる
- お墓を継承する負担が抑えられる
- お墓を管理する負担が抑えられる
- 宗教を問わず利用できる
- 雰囲気や空気が明るい
費用が抑えられる
樹木葬は、墓石を使用した一般的なお墓を建てるよりも出費を抑えられます。永代供養のお墓を購入する際は、墓石や納骨にかかる費用以外に、永代使用料や永代供養料が必要です。
お墓を建てるとすべて合わせて数百万円かかる場合もありますが、樹木葬の場合、形態によっては十分の一程度ですみます。費用をできるだけ抑えたいときは、合祀タイプの樹木葬を検討してみましょう。
お墓を継承する負担が抑えられる
樹木葬を選ぶと、お墓の継承について考えずにすむようになります。お墓がある場合、管理者が亡くなった後、管理していく継承者が必要です。継承者がいない場合は、墓じまいも検討することになるでしょう。
ほとんどの樹木葬は登録制になっており、申し込み時点で使用者が限定され、受け継ぐことはできません。よって、継承者がいない人や親族などへの継承を希望しない人も選びやすいでしょう。
お墓を管理する負担が抑えられる
樹木葬は納骨後、家族や親族でお墓を管理する必要はほとんどありません。公園や庭園タイプでは、樹木の剪定、花壇の手入れを含めたお墓の管理を、霊園やお寺などの施設側が行います。
通常のお墓であれば、掃除やトラブルが起きたときの対処も自分で行い、メンテナンスの費用もかかります。すべてお任せできるタイプの樹木葬を選ぶと、管理に関する負担は軽くなるでしょう。
宗教を問わず利用できる
雰囲気や空間が明るい
お墓がずらりと並んだ厳かな印象の墓地に比べ、樹木葬の墓所は明るいイメージを持たれやすいです。どの埋葬場所も自然を肌で感じられ、清々しい印象を抱かれるでしょう。
花や木々が配置された都市型の公園や庭園風の樹木葬は開放感があり、参拝者も心穏やかな時間を過ごしやすいです。太陽の光を浴びて輝く緑や花のある空間に埋葬する樹木葬は、従来のお墓参りの雰囲気をがらりと変えてくれるでしょう。
樹木葬の注意点
メリットが多い樹木葬ですが、選ぶ際には注意しておきたい点もあります。きちんと理解せずに申し込んでしまうと、後々困る面が出てくる可能性もあるでしょう。
ここからは、樹木葬で気をつけたい5つの点をみていきます。後悔しないよう、デメリットとなる部分もチェックしておきましょう。
納骨人数が多いと向かない場合がある
樹木葬は、納骨人数が多いと向かない場合もあるため、注意が必要です。永代供養の個別や集合型樹木葬の多くは、契約した人数までしかお墓に納められません。納骨後に供養する年数が決まっているため、人数制限が設けられています。
利用する施設やタイプによりますが、一人用と複数の家族、親族を納骨できるものがあります。数人一緒に納める予定のときは、申し込み前に埋葬可能な人数を確認しておきましょう。
遺骨の取り出しは難しい
合祀型の樹木葬を選ぶと、個々の穴またはともに眠るすべての方々とまとめて遺骨を埋葬します。
直接埋葬した遺骨は、徐々に分解が進んでいき土へと還っていくため、時間が経ってから取り出すのは難しく、まとめられた中から故人の分だけを取り出すことも簡単にはできません。
個別安置期間がある個別型や、骨壷などに入れた状態で納める集合型も、期間終了後に合祀へ移ると取り出しにくくなります。
遺骨の場所が把握しづらい
埋葬する場所や方法により、遺骨を納めた位置を把握しづらくなるケースがあります。個別に納骨した場合や合同のカロートへ骨壷を納めた際は、遺骨の場所がはっきりしていますが、目印を置けない区画のない合祀墓は特定が難しいでしょう。
里山型も、遺骨の場所が分からなくなることがあります。木々の成長により周りの様子が変わり墓標にした樹木を探し出せない、自然災害に見舞われるなど、予期せぬ出来事が起こる可能性があるでしょう。
家族の理解を得ておく
樹木葬は、まだまだ一般的な埋葬方法であるとは言えません。選ぶ際は、お墓を継承できないことをはじめ通常のお墓との違いを伝え、家族や親族の理解を得ておくことが必要です。
遺族が個々のお墓の前でのお参りを望んでも、樹木葬のタイプによっては叶わない場合があります。自宅から遠い墓所を選べば、頻繁に訪れることもできません。身近な人々の思いや考えにも耳を傾け、しっかり話し合ってから決めましょう。
合祀墓に移されるまでの期間を確認する
樹木葬の個別型、集合型は、個別のスペースを使用できる期限が設定されていることがあります。途中で合祀墓へ移す契約をする際は、いつまで個別管理が可能なのか確認しておきましょう。
合祀墓へ移すまでの期間は、納骨する施設によりそれぞれ決められています。仏教で行う年忌法要に合わせて、使用期限が設定されている場合が多いでしょう。
樹木葬を詳しく知って自分に合ったシンボルツリーを選ぼう
本記事では、シンボルツリーや埋葬に関することに触れてきました。
樹木葬はメリットが多い反面、注意点も存在します。お墓を樹木葬に決めるときは、家族や親族のことも考える必要があります。自分自身が理解を深め、家族に説明し同意を得てから動き出しましょう。
この記事を通して埋葬場所や方法を絞り、合うシンボルツリーを探す際にぜひ役立ててください。
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