
夏の法要の服装マナー|暑い時期の選び方や素材、注意点と便利な工夫

「夏の法要、どんな服を着ればいいの?」
暑い夏の季節に行われる法要・法事では、服装選びに悩む方も多いもの。
「喪服で行くべき?」「平服ってどこまでOK?」「暑さ対策しても大丈夫?」──
マナーを守りながら、夏の暑さにも配慮した装いが求められます。
この記事では、夏の法要・法事にふさわしい服装マナーを、立場や関係性別にわかりやすく解説。
加えて、素材選びのポイントや、子供・妊婦の服装、家族だけの小さな法要・法事での注意点など、実際のシーンで迷いやすいケースにも対応しています。
夏でもマナー違反にならず、かつ無理のない服装で――
心をこめて故人を偲ぶ、その気持ちを装いにも映すために。ぜひ参考にしてください。
夏の法要、服装マナーの基本を紹介

暑い季節でも礼を欠かさない服装選びが求められる夏の法要・法事や葬儀・葬式。以下では、季節感を考慮した適切な服装のポイントを押さえていきましょう。
法要と葬儀の違いとは?
法要・法事と葬儀・葬式は、いずれも故人を偲ぶ大切な儀式ですが、目的やタイミングが異なります。
葬儀・葬式は、故人を見送り、遺族・関係者が最後の別れを告げる「終末の儀式」です。一方で法要・法事は、葬儀・葬式の後に営まれる追善供養のこと。四十九日や一周忌、三回忌など、一定の節目に行われ、仏教行事としての側面が強くなります。
そのため、服装マナーも微妙に異なることがあります。葬儀・葬式では喪服が必須とされるのに対し、法要・法事では「平服でお越しください」と案内されるケースも増えてきました。
とはいえ、夏場の法要・法事であっても「場の格式をわきまえた服装」が基本となる点は変わりません。
服装マナーの基本:平服・礼服・喪服の違い
法要・法事にふさわしい服装を選ぶうえで重要なのが、「平服」「礼服」「喪服」という言葉の違いを理解することです。
●喪服:葬儀や初七日などで着用する最も格式の高い服装。男性はブラックスーツ、女性は黒のワンピースやアンサンブルなどが一般的です。
●礼服:冠婚葬祭すべてに対応するフォーマルな装い。喪服も礼服の一種に含まれます。
●平服:「普段着」と誤解されやすいですが、実際には略礼服や準喪服といった控えめなフォーマルウェアを指すことが多く、ジーンズやTシャツはマナー違反とされます。
特に夏の法要・法事では、「平服」と書かれていても露出が多い服装やカジュアルすぎる格好は避けるのがマナー。素材やデザインで涼しさを工夫しつつ、落ち着いた色味と品のあるスタイルを意識しましょう。
・弔事での「平服」は普段着ではない?「平服でお越しください」と指定されたらどうする?
参列者の立場別マナー(男性・女性・子ども)
服装マナーは、参列者の立場や性別・年齢によっても細かな違いがあります。
● 男性の場合
ブラックまたは濃紺のスーツが基本。夏場は通気性のよいサマーウールやシャドーストライプなどの礼服素材を選ぶと、暑さにも対応しやすくなります。シャツは白無地、ネクタイは黒を選びましょう。
● 女性の場合
黒やグレーのワンピース、アンサンブル、またはパンツスーツなどが適しています。ノースリーブやレースの多いデザインは避け、ストッキングも黒か肌色で着用を。夏場は、裏地が少ないものや接触冷感素材を選ぶと快適です。
● 子どもの場合
子どもに厳密な礼服は求められませんが、制服があればそれを着用し、ない場合は白シャツ+黒や紺のボトムスなど、清潔感と落ち着きのある服装を心がけましょう。乳幼児であれば、体調を優先しつつも、派手すぎない色味の服が理想です。
案内状にドレスコードがあれば安心ですが、地域性もありますので、不安があれば家族や親族へ相談し、服装を揃えて行くと安心でしょう。
暑い時期の服装選び|夏の素材や色の工夫で快適に

暑い夏の時期における法要・法事では、礼儀を守りつつも、快適さを保つ服装選びが重要です。以下では、女性も男性も、子供も高齢者にも共通した、暑さを和らげながらも失礼にならない服装のポイントをご紹介します。
夏に適した素材と色とは?
夏の法要・法事では、マナーを守りながら暑さにも対応できる服装選びが大切です。とくに、素材と色の選び方が快適さを左右します。
まず素材は、通気性と吸汗性に優れたものを選びましょう。おすすめは以下のような素材です:
● サマーウール:礼服にも用いられ、涼しく見た目もきちんと感がある
● ポリエステル混素材:しわになりにくく、軽量で動きやすい
● リネン風合いの素材(目立たない織りのもの):ナチュラルで清涼感があり、きちんとした印象にも
また、色は基本的に黒・濃紺・チャコールグレーなど、落ち着いた寒色系が無難です。ただし、日差しが強い季節にはやや明るめのグレーやネイビーを選ぶことで、暑さをやわらげつつマナーも保てます。
汗・ニオイ・透け対策|暑さ対策の便利グッズ
夏場の法要・法事では、屋外移動や会場の空調環境などにより、汗やニオイ、インナーの透けが気になることも。以下のような対策で、快適に乗り切ることができます。
● インナーの工夫
薄手で吸湿性の高い汗取りインナーを着用するだけで、背中や脇の汗ジミを大きく軽減できます。特に「消臭機能付き」タイプは、長時間の会食や移動にも安心です。
● 汗ジミ対策アイテム
最近は「汗ワキパッド」や「襟元ガード」など、目立たず貼るタイプの対策グッズも豊富。フォーマルな装いの下に忍ばせれば、見た目を損なわずに過ごせます。
● 透け防止
薄手のブラウスやワンピースを選ぶ場合は、インナーキャミソールやペチコートを重ねて着ると安心。ストッキングも、肌色の中でもベージュ寄りを選ぶと透けにくいです。
暑い夏は、法要の服装選びに悩むこともありますが、以下のポイントを押さえておけば心配無用です。
通気性の良い素材を選ぶこと、長袖シャツやブラウスを着用しフォーマルさを保つこと、日除け用の帽子や日傘を使用しても問題ありません。
これらのポイントを踏まえて、暑さ対策と礼儀を両立させた服装を心掛けましょう。
夏に見た目と快適さを両立するポイント
「見た目にきちんとしつつ、暑さにも耐えられる」服装は、ちょっとした工夫で実現可能です。以下のポイントを押さえて、スタイルと快適さのバランスを取りましょう。
● 裏地の少ないデザインを選ぶ
裏地付きのフォーマル服は蒸れやすいため、透けない範囲で裏地を省いたタイプを選ぶと快適です。
● 袖丈・丈感に注意する
半袖や七分袖は夏向きですが、ノースリーブはマナー的にNGな場合も多いため、羽織り物(ボレロ・ジャケット)との組み合わせが安心です。
● ストレッチ素材を上手に取り入れる
ピタッとしすぎず、動きやすく通気性のよい伸縮素材なら、長時間の着用も快適に。特に椅子に座る時間が長い法要では重宝します。
服装は「自分のため」だけでなく、「周囲への礼儀」でもあります。
涼しさと礼儀を両立させた装いで、夏の法要・法事も心地よく過ごしましょう。
参列者の関係性で異なる服装マナー

夏の法要・法事に出席する際の服装選びは、参列者の関係性によっても異なります。親しい親族として出席する場合と、知人や友人として参列する場合で、選ぶ服装に違いが出ることがあります。以下では、関係性に応じた服装のポイントをご紹介します。
夏に身内だけ・親族として出席する場合
身内や親族として法要・法事に参列する場合は、より丁寧な服装マナーが求められます。とくに故人との関係が深い場合や、施主側(主催側)にあたる場合は、略式ではなく正式な喪服または礼服を選ぶのが基本です。
夏場でも、男性は黒の礼服または濃紺スーツに白シャツ・黒ネクタイが基本。女性は黒無地のワンピースやアンサンブルに黒ストッキングを着用し、肌の露出は控えめに整えましょう。
また、アクセサリーはパールなどの一連ネックレス程度にとどめ、派手な柄や光沢のあるバッグ・靴は避けるのが無難です。
「家族のみ」「身内だけ」といった表現が案内状に記載されている場合も、その小規模さに甘えてカジュアルになりすぎないよう注意が必要です。落ち着いた装いで、故人への敬意を形にしましょう。
・納骨式は家族のみでも良い?納骨後の挨拶は?会食はなしで良い?注意する3つの配慮とは
友人や知人の夏の法要に参列するときの注意点
故人のご家族との関係性がそこまで深くない場合や、紹介を通じて知り合った友人・知人の法要・法事に招かれた場合は、過度に格式ばった服装よりも、控えめな準礼服・平服スタイルが適しています。
ただし、「平服で」と書かれていても、TシャツやデニムなどはもちろんNG。
● 男性は落ち着いた色合いのスーツ+白シャツ(ネクタイは黒または濃紺)
● 女性は黒・ネイビー・グレー系のワンピースまたはパンツスタイル(ジャケットやカーディガンを重ねると安心)
といった、きちんと感のある装いを心がけましょう。
夏の屋外移動なども考慮して、汗対策・インナー透け対策も忘れずに。遺族側に失礼のないよう配慮することが、何よりのマナーとなります。
・【図解!】香典の正しい書き方・入れ方とは?表書きの違いや金額の書き方、渡し方も解説
・香典の金額相場とは?実家や友人、親戚・義実家はいくらぐらい?家族で1つ包めば良い?
・香典は郵送できる?手紙は添える?同封する短い例文、タイミングや送り方・マナーを解説
夏の妊婦の服装はどうする?無理のないマナーとは
妊娠中の参列では、体調を最優先にしたうえで、できる範囲で礼を尽くすことが大切です。
「マナーを守らなければ」と無理をしてしまうと、体に負担がかかりかねません。
● 服装はゆったりとした黒やネイビー系のマタニティワンピースが安心。
● ストッキングは体調に応じて着脱OKですが、肌色タイプで清潔感を保つと◎。
● 靴はヒールではなく、滑りにくい黒系のぺたんこ靴やバレエシューズで安全を優先してください。
また、体調が不安な場合は、途中退席や不参加の連絡を事前に行うこともマナーの一環です。夏場の法要・法事は気温も高く、会場の空調によっては冷えすぎる場合もあるため、冷房対策の羽織ものも忘れずに用意しましょう。
夏の四十九日法要での服装は?

同じ法要・法事でも、故人が亡くなってからの年数や宗派によって服装の選び方に違いがあります。特に四十九日法要は初めての法要にあたります。夏場の法要では、暑さ対策をしながらも礼節を守ることが求められます。以下では、夏の法要に適した服装のポイントをご紹介します。
三回忌までは夏でも喪服が好ましい?
四十九日法要や一周忌、三回忌までは、比較的格式の高い追善供養とされており、服装も「正式な喪服または準喪服」が望ましいとされています。特に施主側や親族側で出席する場合は、ブラックフォーマルの着用が基本です。
夏場であっても、男性は黒のスーツ(夏用礼服)、女性は黒無地のワンピースやアンサンブルを選びましょう。素材はサマーウールや通気性のあるフォーマル素材を活用し、涼しさとのバランスを取ると快適です。特に四十九日法要はドレスコードの確認が必要でしょう。
一方、招かれた立場(友人・知人など)であれば、「平服でお越しください」と案内される場合もあり、その際は略式の礼服や落ち着いた色味の装いでも構いません。ただし、あくまでも“礼儀のある平服”を選ぶことが大切です。
法事と法要の違い
「四十九日法要」と呼ばれることが多い一方で、「法事」という言い方も耳にします。両者は似ていますが、実は意味に違いがあります。
● 法要:僧侶を招いて読経をしていただく仏教儀式そのものを指します。
● 法事:法要に加えて、その後の会食などを含めた一連の行事全体のことです。
つまり、法要は宗教的な部分、法事は人間関係を含めた総合的な行事という位置づけになります。
服装を考える上でも、「法要部分」と「会食部分」の両方を意識することが重要です。たとえば、会場で座敷に上がる場合は、脱ぎやすい靴・ストッキングの補強なども考慮に入れるとよいでしょう。
● 四十九日法要の準備とは?いつから始める?何を用意する?呼ぶ範囲や、お布施の金額は?
会食まで参加する服装注意点
四十九日法要のあとには、親族や参列者での会食(お斎/おとき)が設けられることも多くあります。法要とは雰囲気が異なるため、服装にもさりげない配慮が求められます。
● 長時間の着席を想定し、締めつけの少ない服装やストレッチ素材を選ぶ
● 食事中の汗・ニオイ対策に、インナーや消臭アイテムを活用
● 女性の場合、膝が出ない丈感や着崩れしにくい服装が安心
また、親族間での紹介や挨拶があることも多いため、きちんとした印象を保ちつつリラックスできるスタイルが理想です。
なお、夏場は冷房が効きすぎている会場もあるため、軽い羽織り物を持参すると安心です。
● お斎(おとき)とは?精進落としとは違うの?お弁当でも良い?お斎の相場や準備を解説!
子供の夏の法要・法事での服装は?

子供には無理のない服装選びが大切です。特に夏場の暑い時期には、子供の快適さと礼儀を兼ね備えた服装を心掛けたいものです。次に、子供の法要での服装選びのポイントを詳しく見ていきましょう。
男の子の場合
男の子が法要に参列する場合、制服がある年齢なら制服が最も無難です。制服がない場合は、白シャツに黒や紺のズボンといった、シンプルで清潔感のある服装を選びましょう。
靴は黒のローファーやスニーカーでOKですが、派手なデザインやキャラクターものは避けるのがマナー。靴下も白や黒など落ち着いた色を選ぶと、全体が引き締まった印象になります。
また、夏の法要では汗や暑さ対策も重要です。吸汗速乾性のあるインナーを取り入れたり、襟のあるシャツでも風通しの良い素材を選ぶことで、快適さを保てます。
女の子の場合
女の子の服装も、制服があればそれが第一選択肢になります。私服で参加する場合は、黒・紺・グレー・白を基調にしたワンピースやスカート+ブラウススタイルが好印象です。
フリルやレースが多すぎるもの、ピンクなどの明るすぎる色は避け、地味すぎず派手すぎないバランスを意識しましょう。
靴は黒のパンプスやフォーマルシューズが理想ですが、まだ足が小さい子には、シンプルな黒・ネイビー系のバレエシューズやストラップシューズでも構いません。
また、透け防止のためのインナーや、冷房対策のカーディガンを用意すると、会場内外での寒暖差にも対応できます。
乳児や幼児の場合
乳児や幼児の服装については、「無理をさせないこと」が第一です。マナーを守ろうとするあまり、子どもが不快に感じたり、体調を崩してしまっては本末転倒です。
基本は、黒・白・グレー・紺など落ち着いた色味の普段着に近い服装でOK。フォーマル感を出すなら、襟付きのシャツ風ロンパースや、無地のカーディガン付きワンピースなどを選ぶとよいでしょう。
靴は歩きやすいものを。法要会場では靴を脱ぐこともあるため、靴下も落ち着いた色を用意しておくと安心です。
また、汗をかきやすい時期なので、着替えやタオル、飲み物なども持参し、快適に過ごせるよう配慮しましょう。親のマナーとして、必要に応じて途中退席も選択肢に入れておくと、周囲への配慮にもつながります。
家族のみの小さな法要・法事での服装は?

近年では家族のみで小さな法要を行うケースが増えていますが、夏の法要においても服装のマナーは男女問わず、守る必要があります。暑い季節だからこそ、涼しさを保ちながらも礼儀正しい装いを心掛けることが大切です。次に、夏の法要に適した具体的な服装のポイントを見ていきましょう。
家族のみでは葬式(家族葬)や法要の服装も変わる?(男女)
最近では、葬儀・葬式や法要を家族のみ・親族のみの少人数で行う「家族葬」や小規模法要が増えています。そうした場では、男女共に喪服や礼服の形式もある程度柔軟に対応されることが多いのが特徴です。
たとえば、「平服でお越しください」と案内がある場合、格式ばったブラックフォーマルではなく、黒や濃紺などの控えめな服装で問題ないケースもあります。
とはいえ、家族だけとはいえ供養の場であることに変わりはありません。以下のような服装を心がけましょう。
● 男性:黒やダークグレーのスラックス+白シャツ(ノーネクタイ可)
● 女性:黒や紺のワンピース、カーディガン+スカートなど
● 子ども:黒やグレー系のきれいめな普段着で十分
形式よりも、「故人を敬う気持ち」が服装にも現れるように整えるのが、家族葬におけるマナーです。
とても暑い時のスタイルは?選び方のポイントは?
真夏の法要や家族葬では、「形式にとらわれず、涼しく過ごせる服装にしたい」というのが本音かもしれません。とはいえ、暑いからといってカジュアルすぎる装いは避けるべきです。以下のようなポイントを意識すると、暑さと礼儀のバランスが取りやすくなります。
● 素材選びがカギ:サマーウールや接触冷感素材、通気性の良いポリエステル混素材がおすすめ
● 袖丈や丈感に配慮:七分袖や五分袖が好ましく、ノースリーブは避けるのがマナー
● 軽い羽織りで調整:会場の冷房対策にもなるカーディガンや薄手のジャケットを用意すると便利
さらに、汗対策のインナーや制汗シートなどを活用することで、服装が乱れたり、見た目に影響が出るのを防げます。
靴も通気性を考慮しつつ、黒系のローファーやスリッポンなど脱ぎ履きしやすく落ち着いたものを選ぶと、会場での対応もスムーズです。
家族だけの場こそ、「あえて整える心配り」が、さりげない思いやりとして伝わることもあります。
暑さ対策をしながらも、心のこもった装いを選びましょう。
よくある疑問とケース別の対策

ここでは、夏の法要に適した服装について詳しく説明します。暑い季節においても礼儀を守りつつ、快適に過ごすためのポイントを押さえておきましょう。
「平服で」と書かれている場合の選び方
法要の案内状に「平服でお越しください」と記載されていると、「普段着でいいのかな?」と迷ってしまう方も多いでしょう。
しかし、この「平服」はカジュアルな日常着とは意味が異なります。
平服とは、「略礼服」や「準喪服」にあたる、控えめで落ち着いたフォーマル寄りの服装のこと。具体的には以下のような装いが適しています:
● 男性:黒やグレー、濃紺のスーツ/白シャツ+黒・濃色系のネクタイ
● 女性:黒や紺のワンピース/パンツスタイル+ジャケットやカーディガン
派手な柄、鮮やかな色、ノースリーブやミニ丈などは避け、あくまでも「TPOに配慮した場にふさわしい服装」であることが大切です。
カジュアルになりすぎない法要の服装とは
「平服で」と言われる場でも、カジュアルすぎる服装は避けるのがマナーです。特に以下のようなアイテムは法要の場には不向きとされています:
× Tシャツ、ポロシャツ、ジーンズ、ショートパンツ
× 派手なプリント柄、鮮やかな色のワンピースやブラウス
× スニーカー(派手な色)、サンダル、厚底シューズ
代わりに、以下のような控えめだけれども落ち着きがあり、きちんと見える服装を意識しましょう。
● 黒・グレー・ネイビーなど落ち着いた色味
● シンプルなデザインのワンピースやパンツスタイル
● 肌の露出を抑えた袖丈・丈感
● 無地・小さな柄など、目立たない装飾
「無料の貸衣装」や「葬儀社が提携するフォーマルレンタル」などを利用するのも一つの手段です。自前で用意できない場合は、事前に会場や喪主へ相談することもマナーの一部となります。
法要・法事当日の急な参列、用意がないときは?
急な訃報や、当日になって法要への出席が決まった場合、手持ちの服で対応せざるを得ない場面もあります。そのような場合は、できる範囲で“丁寧さ”と“落ち着き”を意識した装いを心がけましょう。
● 男性はダーク系のジャケット+白シャツ(ネクタイがなければ黒・紺の無地スカーフやボタンを整えて対応)
● 女性は黒・紺・グレーの無地ワンピースやパンツ+羽織りもの、ナチュラルメイク
バッグや靴も、黒系の無地で装飾の少ないものを選びましょう。派手なロゴ入りやエナメル素材などは避けるのが無難です。
どうしても服装に自信がない場合は、「急なお呼ばれで、失礼がありましたら申し訳ありません」と一言添える気遣いが、マナーを補う重要な要素になります。
まとめ|夏の法要・法事は、心と装いのバランスを大切に

夏の法要では、暑さや環境に配慮しながらも、故人への敬意や場の雰囲気にふさわしい装いを選ぶことが大切です。
喪服や平服、素材や色の選び方はもちろん、参列者の立場や関係性によってもマナーは微妙に変わってきます。
特に、家族のみの小さな法要や、子ども・妊婦などが参加する場合は、無理のない範囲で“整える気持ち”を大切にすることが、最も誠実なマナーといえるでしょう。
形式よりも、気持ちが伝わる服装を心がけること。
暑さを乗り越える工夫と、控えめな気遣いが合わさった装いは、きっと故人やご遺族にも伝わるはずです。
お電話でも受け付けております
