納骨式は家族のみでも良い?納骨後の挨拶は?会食はなしで良い?注意する3つの配慮とは
・納骨式は家族のみで良い?
・納骨式を家族のみで行った後の挨拶は?
・納骨式を家族のみで行う流れは?
・家族のみの納骨式に参列する服装は?
・家族飲みの納骨式での注意点はある?
家族親族が離れて暮らし忙しい現代、納骨式を家族のみで執り行う家が増えました。
ただ納骨式に参列しなかった親族、友人知人はもちろん、菩提寺のご住職へも配慮が必要です。
本記事を読むことで、納骨式を家族のみで執り行う際、失礼にならない配慮やマナー、状況で違う納骨式の流れや進め方が分かります。
納骨を家族のみで行う時に期限はない
◇納骨式は四十九日が理想ですが、期限はありません
「納骨」とは、遺骨を埋葬することです。
先祖代々墓など既存のお墓がある場合、一般的に全国では四十九日法要後に納骨を済ませる家が多いですが、期限はありません。
<納骨とは> | |
[納骨とは] | ●焼骨した遺骨を納める ・お墓 ・納骨堂 |
[期限] | ●期限はない ・四十九日法要後 ・一周忌後 …など |
[目的] | ・葬儀の最後の区切り ・供養 |
[注意点] | ●納骨しなくても法律違反ではない ・散骨 ・手元供養 |
そのため四十九日法要で集まった親族が、そのまま参列する流れが多かったのですが、今では先祖代々墓に入る人も少なくなりました。
百か日や一周忌、時には法要とは関係のない日取りで、納骨を行う家も増えています。
納骨は家族のみでも良い
◇納骨は、家族のみで行っても問題はありません
前述したように先祖代々墓に遺骨を納骨する場合、四十九日法要で親族が集まった流れで納骨式まで参加しますが、本来はそもそも納骨に参加する決まりはないためです。
ただ昔ながらの納骨式は家族のみで行わず、親族を呼ぶことが一般的でした。
そのため施主は準備を下記のような要領で進めてきました。
<法要と併せて行う納骨式の準備> | |
①僧侶に読経供養を依頼 | |
②スケジュール調整 | ・墓地管理者 ・参列者 ・僧侶 |
③参列者へのご案内 | |
④供花・お供え物 | |
⑤会食の手配 |
ただ現代では、家が信仰する菩提寺から離檀(りだん)し無宗教になった家も増え、「そもそも読経供養も行わない」納骨式も少なくありません。
家族のみの納骨式に会食は必要?
◇近年では、会食の場を設けない家族のみの納骨式も増えました
納骨式を家族のみの小規模で執り行う場合でなくとも、昔ながらの納骨式では施主が会食の場を設け、精進料理を振る舞う風習がありましたが、現代は変化しています。
<家族のみの納骨式:会食なし> | |
●会食なしを伝える | ・納骨式の案内状 |
●僧侶への配慮 | ・御膳料を包む |
納骨式に参列する側としては家族であっても、会食の場がある場合に、会食のお代金を香典に加えて多めに包むでしょう。
そのため納骨式の案内などで、予め会食がない旨を伝えておきます。
また読経供養を依頼した僧侶には、御膳料を包むと良いでしょう。
・【図解】お布施マナーとは?封筒や書き方、金額は?お札の入れ方・渡し方もイラスト解説
納骨式を家族のみで行う流れ
◇現代の納骨式は、読経供養を行わない納骨もあります
納骨を家族のみで行う場合、親族など参加者に配慮する必要がないため、比較的カジュアルな納骨式になる傾向です。
けれども納骨が家族のみであっても、読経供養を依頼する僧侶には配慮しなければなりませんので、下記の点をまず判断する必要があります。
①読経供養(納骨式)を行う
②読経供養(納骨式)を行わない
僧侶に読経供養を依頼せず、石材業者に依頼して行う納骨であれば家族のみなので、服装やマナーに気を使わず、家族で示し合わせてて準備をするのみのカジュアルなものが多いです。
①読経供養(納骨式)を行う
納骨を家族のみで行う際、僧侶に読経供養を依頼する場合には、僧侶への礼儀として、服装も地味な色目のワンピースやダークスーツなど、一定のマナーに沿って準備をすると良いでしょう。
<読経供養を行う納骨式> | |
[準備] | ①僧侶に読経供養を依頼 ②霊園と僧侶とで、日取りを調整 |
[当日] | ③お墓に遺骨を納骨 ④僧侶の読経供養 ⑤お焼香とお供え物 ⑥僧侶へお布施を渡す ⑦(行う場合)家族で会食 |
[納骨後] | ⑧関係者へ納骨後の挨拶状 |
現代では納骨を家族のみで済ませた後、親族や知人友人など関係者へ事後報告としてハガキを送る判断が増えています。
けれども納骨を家族のみで行う選択が広がっていない頃には、納骨前に報告ハガキを送りながら、納骨を家族のみで行う旨を一文添える判断が多くありました。
納骨を家族のみで行う場合にも、基本的には忌明けとなる四十九日法要を目安に行う家が多い傾向です。
・四十九日法要の準備とは?いつから始める?何を用意する?呼ぶ範囲や、お布施の金額は?
②読経供養(納骨式)を行わない
◇僧侶を呼ばない納骨は、カジュアルな傾向です
僧侶に読経供養を依頼せず、納骨を家族のみで行う場合は、服装もチノパンにポロシャツなど、カジュアルなドレスコードで集まる家族も少なくありません。
特に山林などにある墓地にお墓が建つ場合、動きやすい服装で納骨に参加する家族の様子も多く見受けます。
<読経供養を行わない納骨> | |
[寺院墓地のお墓] | ①ご住職には納骨式を行わない理由を伝える ②当日は本堂に挨拶をする |
[納骨当日の流れ] | ③お墓の掃除 ④遺骨を納骨する ⑤お焼香・お供え物 |
[納骨後] | ⑥関係者へ納骨後の挨拶状 |
すでに離檀(りだん)して特定の信仰する菩提寺がない場合、無宗教なので問題はありません。
●ただ遺骨を納骨するお墓が寺院墓地に建つ場合、その寺院墓地の管理者である寺院は菩提寺です。
寺院墓地にお墓が建っているのに読経供養(納骨式)を行わないことは失礼にあたるので、この点は事前に菩提寺のご住職に相談をしながら進めると、トラブルにもなりにくいでしょう。
お墓の開け閉めは石材業者へ依頼
◇お墓の開け閉めは安全面から、石材業者へ依頼しましょう
お墓を墓主が自分で開閉する行為は、法的にお墓の開け閉めを自分たちで行うことは問題はありません。
けれども重い墓石を開け閉めすることは危険も伴います。
<お墓の開け閉め> | |
[石材業者へ依頼] | ・費用…約1万5千円~3万円 ・手配…墓地管理者、葬儀社 |
[自分で開閉] | ・複数人の要員が必要 (一人では危険) |
一般的にも納骨を家族のみで行う場合も、石材業者へ依頼する家がほとんどですが、それでも自分たちで墓石の開け閉めを行う場合、1人では危険です。
確かに複数人であれば墓石の蓋を開け閉めできないことはありません。
けれどもお墓の内部の構造を把握していないため、怪我の原因になった体験談も多くあります。
・【大阪で墓じまい】費用負担で後悔しない業者の選び方。3つの種類とメリットデメリット
納骨を家族のみで行う服装
◇納骨を家族のみで行う場合、基本的には平服が適切です
・黒やネイビーのスーツ(男性)
・黒や地味な色目のワンピース(女性)など
一般的な納骨式でも、施主の案内ハガキで動きやすい平服、(辺境地の墓地など)足元はスニーカーを指定する場合がありますが、特に納骨を家族のみで行う場合、よりカジュアルになりやすいでしょう。
いずれにしても事前に示し合わせ、参加者全員の服装(ドレスコード)を合わせるようにします。
・法要とともに行う納骨式…礼服
・四十九日法要以降に行う納骨式…平服(地味な色目など)
平服指定であってもあまりにカジュアルな服装や、派手な色目は避けてください。
納骨を家族のみで行う場合でも、墓地に合った服装、そして読経供養を行う僧侶にも配慮した服装を選びます。
納骨を家族のみで行う注意点
①親族や家族など周囲の関係者
◇トラブルを避けるには、納骨前に家族のみで行うことを報告する
今では納骨後に初めて訃報ハガキを出す判断も増えましたが、納骨を家族のみで行う場合、最もトラブルを避ける判断は、納骨前に親族や知人友人など周囲の関係者に報告をすることです。
・納骨前、ひと言伝えておく
・納骨後、お礼とともに報告ハガキを出す
本来納骨は家族のみで行っても良いのですが、お墓事や法事法要への「常識」は人や地域それぞれであったりもします。
そのため納骨を家族のみで済ませて、呼ばれないまま事後報告を受けると、気を悪くする人もいるでしょう。
事前に一言伝えるだけでも、今後のトラブル発展防止になります。
納骨前に家族のみで行うことを報告し、納骨後にお礼とともに報告ハガキを出す手順が安心です。
②菩提寺があればご住職
◇読経供養を依頼しない納骨であれば、菩提寺があればご住職へ報告します
菩提寺の寺院墓地に建つお墓に納骨する場合はもちろんのこと、家に菩提寺があり、遠方にある自宅近くで納骨を行う場合でも、菩提寺との関係性によってはご住職へひと言伝えると、失礼がありません。
・僧侶に読経供養を行わない理由を伝えます。
僧侶の断りなく、独断で納骨をしてしまうと失礼にあたりますが、事前に僧侶に伝えておけば問題はありません。
③墓地管理者への配慮
◇宗旨宗派を問わない民間霊園でも、納骨を家族のみで行う報告をします
基本的に施主は納骨の日程調整を行う際、霊園へ日時を報告してください。
また石材業者と提携している霊園が多く、時には提携石材業者以外が入ったことで起きるトラブルも見受けます。
・墓石を開け閉めする石材業者の相談
・(無宗教の場合)読経供養を依頼する僧侶の相談
・納骨を行う日時を報告
・納骨を家族のみで行うこと(納骨式の規模)を報告
以上を済ませると墓地管理者とのトラブルも回避できるでしょう。
墓石を開け閉めするにあたり、特定の石材業者に依頼したい時にも、その希望を伝えておくと安心です。
まとめ:納骨式は家族のみが増えました
近年では納骨式を家族のみで執り行う判断が増えています。
特に墓じまいをした家族など、寺院墓地からお墓を撤去して、菩提寺のない無宗教になった家庭では顕著です。
納骨式を家族のみで執り行う場合、なかにはジーパンやTシャツなどのカジュアルな服装での参列も見受けます。
それでも僧侶へ読経供養を依頼した時には、僧侶への配慮として、畏まったお出掛け着「平服」ほどには整えた方が良いでしょう。
墓石は思う以上に重いですので、納骨を家族のみで執り行う場合でも、墓石業者には依頼をすることをおすすめします。
まとめ
家族のみで納骨を行う注意点
●家族のみの納骨、2つの選択
①読経供養(納骨式)を行う
②読経供養(納骨式)を行わない
●納骨を家族のみで行う注意点
・事前に家族のみで納骨することを伝える
・事後にお礼とともに納骨したことを報告(ハガキ)
・菩提寺があればご住職にも伝える
・墓地管理者にも報告
・服装は平服を目安に整えると安心
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