
墓じまい代行業者とは?業者の選び方と注意点、メリットやデメリット|代行範囲も解説!

・墓じまい業者とは?選び方は?
・墓じまい業者選びに注意点はある?
・依頼するメリット、デメリットは?
・墓じまい業者に依頼できること、できないことは?
・墓じまいを安く抑える代行業者の選び方は?
「墓じまい代行業者」とは、代わりに墓じまいを進めてくれる業者です。
墓石の撤去などの作業や、行政手続きなどを代わりに行ってくれます。
本記事を読むことで墓じまい代行業者の賢い選び方や注意点、メリット・デメリットが分かります。
墓じまい代行の流れも解説していますので、どうぞ最後までお読みください。

墓じまい代行業者とは

◇墓じまい代行業者とは、墓じまい作業や手続きを代行してくれる業者です
墓じまい代行業者は、墓石の撤去や遺骨の取り出し、納骨先の紹介など、墓じまいに必要な事柄を代行・サポートしてくれます。
母体業者は墓石業者や霊園業者、行政書士事務所などさまざまで、母体業者の特徴により主なサポート、得意とするサポートが変わるでしょう。
墓じまいはその時々で墓石業者や霊園、粉骨業者など、さまざまな業者に依頼しますが、「墓じまい代行業者」は墓じまい全般を通してサポートするプランが多いです。
墓じまい代行業者に依頼するメリット
墓じまい代行業者に依頼するメリットは、経験の少ない一般の人々が墓じまいを進めるにあたり、経験豊富で専門的な業者スタッフが並走してくれる点です。
●墓じまいの煩雑さを一本化できる
・専門業者のサポート
・時間を短縮できる
・行政手続きのサポート
墓じまい代行業者の提案するプランによっては、古い先祖代々墓など、墓じまいをまる任せすることもできます。
墓じまい代行業者に依頼するデメリット
墓じまい代行業者は信頼できる業者を選ばなければなりません。
本来「墓じまい」は遺骨を移動する「改葬」が行政手続き上の名称です。
葬送業界で親しみを込めて広告に「墓じまい」と称されたことから始まり、以降急速に民間へ広まりました。
そのため墓じまい代行業者にはさまざまな種類があります。
墓じまい代行業者の選び方を間違ると、後々のトラブルにもなり兼ねません。
信頼のできる母体の墓じまい代行業者が良いでしょう。
墓じまい代行業者のできること・できないこと
◇墓じまい代行業者は、作業代行やサポートです
墓じまいの流れは後ほどお伝えしますが、墓じまいを始める前の親族間の話し合いなど、感情が伴う個人的な事柄はサポートができません。
・行政手続きの代行
・新しい納骨先の紹介
・墓石の撤去等作業
墓じまいに伴う閉眼供養、納骨式も施主は墓主本人となりますが、僧侶の手配や供物の準備まで進めてくれる業者もあるでしょう。
菩提寺のご住職への相談も、墓主本人が行うことでトラブルリスクも少なくなりますが、墓じまいは離檀へ繋がるためトラブルも起きやすく、中に入ってくれる業者もあります。
墓じまい代行業者の選び方

◇墓じまい代行業者は、信頼できる母体かを確認します
現代はさまざまな業種から墓じまい代行サービスを提供しています。
安心できる墓じまい代行業者を選ぶために必要なことは、経営母体をチェックです。
①墓地管理業者
②石材業者
③代行業者
[補足]行政書士事務所
最後の「代行業者」とは、葬送業界以外の他業種が提供する墓じまい代行です。
そのため民間霊園など墓地管理業者が提供する際、「墓じまいパック」など、「代行」と記載しないサービスも多いでしょう。
下記より、経営母体による種類それぞれの墓じまい代行業者へ依頼するメリット・デメリットを解説します。
①墓地管理業者
◇墓地管理業者は、取り出した遺骨の納骨先が豊富です
民間霊園など墓地管理者が提供する墓じまい代行業者は、主に取り出した遺骨の埋葬先探しで出会うことが多いでしょう。
[メリット]
・取り出した遺骨の埋葬先であれば、割安になる可能性がある
・母体が大きな霊園であれば、複数の埋葬先から選択できる
[デメリット]
・役所手続きなどは自分で進める施設が多い
また民間霊園に建つお墓を墓じまいする場合、既存霊園(墓地)の管理業者に相談することで、墓じまい代行サービスの提案をしてくれることもあります。
②石材業者
◇石材業者による墓じまい代行業者は、高め傾向です
石材業者の主業は建墓なので、墓じまいに積極的ではない業者もあります。
霊園と提携する石材業者が多いため、墓地管理業者から紹介されるケースも多いでしょう。
[メリット]
・墓石撤去に詳しい
・遺骨の埋葬先を紹介してくれる
(提携している霊園墓地や施設がある)
[デメリット]
・価格が高め傾向にある
(業者により異なる)
・提携墓石業者しか入れない施設もある
(墓地管理者に確認する)
民間霊園や寺院墓地の多くは、特定の石材業者と提携しています。
現代は少なくなりましたが、墓地によっては提携する石材業者以外は敷地に入ることができないトラブルも過去にありました。
そのためまず現存の墓地管理者へ相談すると、より安心です。
前述のように霊園や墓地によっては、提携する石材業者による、墓じまい代行業者を紹介してくれるかもしれません。
③代行業者
◇「代行業者」とは、他業種の第三者による墓じまい代行仲介サービスです
墓じまいが近年ニーズが高いため、大手企業による墓じまい代行も見受けます。
代行業者は費用を一括し、全ての業者へ代行手続きを取る仕組みです。
[メリット]
・遺骨の納骨先の選択肢が多い
(第三者による紹介のため)
・行政手続きも依頼しやすい
[デメリット]
・「代行料」が追加される(割高傾向)
・窓口担当者に専門性はない
(知識が浅い傾向)
不動産仲介業者とも似ていますが、代行業者は葬送業界が経営母体の種類とは違い、窓口ではニーズに合わせて適切な業者を紹介し、サポートする業務なので、「代行料」が墓じまい費用に追加する業者が多いでしょう。
[補足]行政書士事務所
◇行政書士事務所による「墓じまい代行サービス」も見受けます
行政書士事務所が提供する墓じまい代行サービスは、自治体窓口による行政手続きをメインをし、仕組みとしては代行業者と同じです。
基本的にはお墓に関する内部調査や墓地解体・撤去作業もろもろは、提携業者へ依頼をして、行政書士事務所では監督・管理作業を行います。
・複雑な行政手続きを任せられる
・墓じまい費用を一括できる
霊園など墓地管理業者や石材業者による墓じまい代行サービスには、行政手続きが含まれていないことも多いです。
この場合、複雑な行政手続きを自分で行わなければならないため、困った時には行政書士事務所のサポートは役立つでしょう。
墓じまい代行業者選びの注意点
◇ホームページや経営母体、実績をチェックします
継承者問題が深刻化する現代、墓じまい代行業者のニーズが高まっているため、葬送業界でなない、あらゆる業種から参入しています。
葬送業界でなくとも代行料を把握したうえで、経営母体が大手企業などで信頼できれば良いのですが、時には悪質な業者もあるので注意が必要です。
[チェック項目]
・ホームページ
・経営母体の業種
・実績
・口コミ
・理念
[相見積もりを取る]
・費用相場を理解する
・サービス内容を確認する
[相談する]
・誠意ある対応か
・少ない予算での対応
・知識は十分にあるか
一般人は墓じまい知識を持っていない人が多く、専門業者に頼りがちですが、そこに付け込んで費用を割り増しする悪質な業者も見受けます。
墓じまい代行業者と墓じまいの流れ

◇「墓じまい代行業者」は墓じまいに関わる業者をとりまとめてくれます
墓じまいは自分で進めることもできますが、それぞれの行程でさまざまな業者が関わってくるため、たくさんのステップのなかで作業が増大してしまうでしょう。
特に墓じまいに慣れている人は少ないため、専門的知識が必要となる作業は負担が大きいです。
<墓じまいの流れと関わる業者> | |
①お墓の内部調査を依頼 | [相談先] ・霊園、墓地、施設 ・墓石業者 ・墓じまい代行業者 …など |
②遺骨の納骨先を決める | ・霊園、墓地 ・納骨堂 ・仏壇仏具店 ・散骨業者 …など |
③墓じまい手続き | [墓地管理業者] ・現存の墓地、施設 ・納骨先の墓地、施設 ・行政書士 ・墓じまい代行業者 |
④お墓の撤去 | ・霊園 ・石材業者 |
⑤閉眼供養 | ・僧侶 |
⑥遺骨の取り出し | ・墓石業者 ・遺骨の手入れ業者 (粉骨業者など) |
⑦遺骨の納骨 | ・納骨先の墓地、施設 ・僧侶 ・墓石業者 |
墓じまい代行業者は、業界に詳しい専門的なスタッフが墓じまい全般において業者をとりまとめてくれる心強いサポーターです。
下記からは、墓じまい代行業者の流れを、より詳しく解説していきます。
①お墓の内部調査を依頼
◇無料の内部調査サービスも多いです
墓じまい相談では、納骨されている柱数や状態を確認するため、無料でお墓の内部調査に入ってくれる業者が多いでしょう。
最初の相談先は墓石業者や霊園業者、墓じまい代行業者などです。
母体が違う墓じまい代行業者に複数相談をして、相見積もりを取ると比較検討ができます。
②遺骨の納骨先を決める
◇墓じまい代行業者は納骨先の紹介もしてくれます
墓じまいでは取り出した遺骨の納骨先によって、費用幅が大きいです。
一般的に墓じまいは継承を必要としない納骨先を選ぶため、他の遺骨と一緒に埋葬される合祀墓や、土に還る自然葬が選ばれています。
・合祀墓
・納骨堂
・樹木葬
・海洋散骨
・手元供養
…などがあり合祀墓であれば霊園(墓地)、納骨堂であれば施設管理者です。
「手元供養」とは自宅で遺骨を保管する方法ですが、この場合も一般的に遺骨をパウダー状に粉骨する「粉骨業者」や仏壇仏具店と関わります。
③墓じまい手続き
◇「改葬許可証」が必要です
墓じまいはお墓が建つ地域の自治体窓口で行政手続きを行い、「改葬許可証」を受け取って進めなければなりません。
<墓じまい手続き> ●行政書士への依頼も可 |
|
[場所] | [必要書類] |
①現存の墓地 | ・埋葬証明書 |
②新しい納骨先 | ・受け入れ許可証 |
納骨先がない手元供養など行政手続きが複雑になるかもしれません。
墓じまい代行業者には行政書士など、手続きを得意とする母体もあります。
④お墓の撤去
◇墓石業者に依頼してお墓を撤去します
墓じまい代行業者の流れでは、まず遺骨を取り出して墓石を撤去し、更地にして墓地管理会社へ返還する規定です。
石材業者に依頼しますが、自治体が運営する公営墓地以外の民間霊園、寺院墓地では、提携する業者を持つケースが多いでしょう。
墓じまい代行業者に依頼した場合は、業者が直接墓地管理者と進めてくれるケースが多くあります。
賃貸住宅とは違い、契約時に支払った永代使用料が返還時に戻ってくる訳ではないので、この点も注意をしてください。
⑤閉眼供養
◇お墓の魂を抜く「閉眼供養」を行います
一般的に日本では仏教に倣い、遺骨が納骨されているお墓のカロートを開く前に、読経供養による「閉眼供養」を行います。
閉眼供養により入魂された魂が抜かれ、祭祀財産から「墓石」になるためです。
菩提寺があればご住職へ依頼しますが、墓じまい代行業者は必要ならば僧侶の手配もしてくれる業者が多くあります。
ただしお布施は墓じまい代行業者へ支払う費用とは別に、現金でお包みするケースが多く、約3~5万円/1回の読経供養が目安です。
⑥遺骨の取り出し
◇遺骨は手入れが必要なケースも多いです
取り出した遺骨は湿気を含み、カビも生えている状態がほとんどです。
洗骨や骨壺の水抜き・乾燥など、遺骨の手入れ業者に依頼する流れもあるでしょう。
取り出した遺骨を納骨せず、自宅で保管する手元供養を選んだ場合には、パウダー状に粉骨してコンパクトにまとめる人が多いです。
⑦遺骨の納骨
◇納骨先の墓地・施設で納骨を行います
一般的に仏教に倣い、納骨式を執り行い遺骨を納骨する流れが多いです。
他の遺骨と一緒に埋葬する合祀墓であっても、納骨式ができる霊園や施設は多いでしょう。
墓じまい代行業者では最終的な納骨式まで想定して、僧侶の手配を進めてくれる、僧侶を紹介してくれる業者も少なくありません。
まとめ:墓じまい代行業者はサービス内容も確認します

墓じまい代行業者は、煩雑な墓じまい代行作業や行政手続きを代わりに進めてくれる力強いサポーターです。
けれども墓じまいはニーズが高いため多くの業界から参入しています。
経営母体や口コミ、実績をチェックして信頼できる業者選びをしましょう。
また墓じまいの決断は費用面から親族間でしっかり話し合い納得したうえで、足並みを揃えて進めます。
墓じまい代行業者選びでは相見積もりを取りますが、費用の比較検討だけではなく、サービス内容を確認しなければなりません。
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