大阪で起きた離檀トラブルにどう対応する?離檀料の金額相場や体験談に見る5つの解決策
・離檀トラブルには、どんなものがある?
・離檀トラブルは、どうやって対処するの?
・離檀トラブルを解決した事例は?
離檀トラブル相談には「法外な離檀料を請求された」「遺骨を移動できない」などが多いです。
円満な離檀が一番ですが、そうも行かない離檀トラブルも多いですよね。
本記事を読むことで、相談の多い離檀トラブルの体験談により、起きてしまった離檀トラブルの解決策が分かります。どうぞ最後までお読みください。
離檀トラブルには、どんなものがある?
◇法外な離檀料を請求される他、墓じまいや改葬が進まない事例があります
離檀トラブルが深刻化する理由には、墓じまいやお墓の引っ越し「改葬(かいそう)」をしたいお墓が、寺院墓地にある点です。
行政手続きや作業は、離檀トラブル相手である菩提寺の理解と協力なしには進まないため、長引くと墓じまいや改葬が滞ります。
・「檀家」とは?かかる費用や義務、檀家になる・やめるには?檀家にならず法要はできる?
離檀トラブル[1]法外な離檀料
◇最も相談の多い離檀トラブルが、法外な離檀料の請求です
離檀トラブルには「450万円の離檀料を請求されたが、払わなければならないでしょうか?」などの相談も多くあります。
「払わなければならないかどうか?」で言えば、必ず払わなければならない性質のお金ではありません。
●そもそも「離檀料」は、本来お布施です。
・離檀料の目安…約5万円~20万円
お布施は請求されるものではなく、包む側が気持ちをお金で表します。
もともと「離檀料」は、離檀するにあたり檀家が今までの感謝を込めて、多めにお布施を包む習慣でした。
そのため「離檀料」の言葉自体が近年登場したもので、法的にも支払い義務はありません。
離檀トラブル[2]埋葬証明書
◇改葬手続きで必要な「埋葬証明書」を、菩提寺が発行してくれない離檀トラブルです
離檀料は必ずしも払う必要はありませんが、納得しない離檀により、菩提寺が手続きのうえで不可欠な書類「埋葬証明書」を発行してくれない離檀トラブルがあります。
「埋葬証明書」とは、遺骨が墓地に埋葬されていることを証明する書類で、お墓の引っ越しを許可する「改葬許可証」の申請時に必要です。
●役所に事情を話し相談をしてみると、菩提寺の捺印がなくても改葬許可証を発行してくれることがあります。
離檀トラブルにより埋葬許可証が発行されない時は、まず新しい遺骨の納骨先を探すのも一案です。
新しい納骨先から遺骨の埋葬や収蔵を受け入れる「受入許可証」をもらうことで、受入許可証のみで、改葬許可証を発行してもらえるケースもあります。
・【大阪の墓じまい】行政手続きの手順。墓じまいと改葬(お墓の引っ越し)は何が違うの?
離檀トラブル[3]墓石業者が入れない
◇墓じまいにあたり、墓石業者を墓地内に入れない離檀トラブルです
お墓を残したまま離檀をすると、残されたお墓は無縁墓として処理されます。
お墓は解体して撤去され、取り出した遺骨は他の遺骨とともに、名前のない遺骨として、供養塔に合祀埋葬される流れです。
そのため離檀をする時には、自分達で墓じまいをして遺骨を取り出し、新しい埋葬先に埋葬します。
けれども墓石業者が墓地内に入れないことで、墓じまいができない離檀トラブル相談事例もありました。
●特定の墓石業者と提携している墓地や霊園が多いためです。
そのため、墓じまいにあたり墓石業者に依頼する際には、自分達で手配する前に、菩提寺に相談してみると良いでしょう。
とは言え、多くの霊園や墓地で他の墓石業者が入ることを許可されますから、意図的であった場合には、他の機関へ相談し解決しなければなりません。
離檀トラブル[4]法外な墓じまい費用
◇墓石業者から、法外な墓じまい費用を請求された離檀トラブルです
墓石業者から法外な墓じまい費用を請求された離檀トラブル事例の多くは、菩提寺により指定された、提携墓石業者に依頼した相談主が多くいます。
[墓じまいの相場]
・お墓の撤去のみ…約20万円~30万円
・永代供養まで…約30万円~300万円
しばしば墓じまいの費用相場は約30万円~300万円とされますが、これは取り出した遺骨の永代供養を考慮した金額です。
「永代供養」とは、家族に代わり霊園や墓地管理者が永代に渡って故人の霊や遺骨の供養をすることを差しますが、形のないサービスなので、永代供養の形によって費用幅が広くなります。
・永代供養とは?メリット・デメリットやリスクはなに?永代供養5つの種類を費用まで解説
離檀トラブルはどう対応する?
◇弁護士に相談する前に、関係者に相談してみましょう
大阪でこのような離檀トラブルが起きた場合、あまりに深刻化すると最終的には弁護士に依頼します。
ただ弁護士費用も掛かりパワーも必要ですので、最終手段にしたいところです。
では弁護士に依頼する以前に、どのような解決策があるのでしょうか。
大阪でいくつかの離檀トラブル体験談からお伝えします。
・大阪弁護士会「総合法律相談センター」
離檀トラブルの相談先:役所
◇行政手続きが滞る場合、役所に一度相談してみましょう
埋葬許可証など、離檀トラブルにより必要書類が発行されないケースでは、一度役所で相談してみることで、解決策を見出せます。
事情を話して相談をすることで、自治体によっては、埋葬証明書なしで改葬許可証を発行してくれる可能性もあります。
離檀トラブルの相談先:総本山
◇菩提寺の宗派の総本山に相談します
「総本山」とは、仏教宗派の大元締めです。
離檀トラブルにより、法外な離檀料の請求や、改葬や墓じまいの妨害行為など、明らかに菩提寺による原因があれば、総本山によるサポートが期待できます。
・【大阪の墓じまい】本山納骨とは?永代供養3つの選択肢と費用目安、チェック事項を解説
離檀トラブルの相談先:石材業者
◇寺院墓地と同じ業界である、石材業者へ相談します
石材業者は霊園や寺院墓地と同じ業界で、複数の霊園や墓地を見ています。
墓じまいや改葬に携わる業種なので、多くの離檀トラブルも遭遇していることでしょう。
石材業者に相談をすることで、トラブル解決の適切なアドバイスや、サポートを受ける可能性があります。
離檀トラブルの相談先:納骨先
◇納骨先が菩提寺との交渉に入ってくれるなど、サポートが期待できます
墓じまいや改葬による離檀を検討しているなら、先に納骨先を決めておくことで、新しい納骨先が、力強くサポートしてくれるケースもあるでしょう。
・墓じまいから納骨までを進めてくれた
納骨先の施設により対応は変わりますが、同じ業界・業種であり内部事情も分かっているため、心強い存在です。
離檀トラブルによりお墓の閉眼・開眼供養ができない時でも、適切な僧侶の派遣や紹介も期待できます。
・霊園とはなに?墓地とは違うの?大阪の民間霊園・寺院墓地・公営墓地、3つの違いを解説
離檀トラブルの相談先:行政書士
◇弁護士に相談する前に、行政書士に相談するのもおすすめです
トラブルがいよいよ深刻化して、訴訟を検討するまでになれば、弁護士に依頼することになるでしょう。
けれども弁護士に相談する前に、「町の法律専門家」である行政書士に行政手続きを代行してもらう方法も検討してみてはいかがでしょうか。
無用な離檀トラブルを避けるために
◇離檀トラブルを避けるためには、菩提寺への配慮と理解が必要です
現代こそ檀家離れが進み、引き留める菩提寺による檀家トラブルが散見されるようになった背景には、菩提寺と檀家、強いては集落の関係性が変化しているためでしょう。
●菩提寺は「地域密着型」だった
・法事は地域の集まり「隣組」で行う
・菩提寺で法要や会食を行ってきた
・寄合所としても親しまれた
・地域ボランティアとして菩提寺の掃除を行う
・お布施を出し合い菩提寺の修理修繕をしてきた
その昔は地域の誰かが亡くなると、身内ばかりではなく、近所の集まり「隣組」が菩提寺の台所を利用して法事や会食の手伝いをしてきました。
法事ばかりではなく、年中行事ごとに地域住民が集まり作業をしたり、準備をするなど、菩提寺はとても身近な「地域密着型」の墓地だったのです。
このような菩提寺の歴史も理解しながら、事務的ではなく、代々家がお世話になってきた感謝も込めて、丁寧に相談することで、離檀トラブルを回避できることもあるでしょう。
・離檀とは?檀家をやめる離檀のやり方、メリットデメリット、トラブル対策をくわしく解説
相談自体ができない…
◇誠意を持って早めに相談する方法がベストですが、代行業者も業者もいます
また最近では「そもそも離檀の相談がしにくい」との相談も多いです。
例えば、菩提寺に離檀を切り出せないまま、うやむやに月日ばかりが経っているケースなどがあります。
・墓じまいパックで、墓じまいから任せてしまう
新しい納骨先を決める際、なかには古いお墓の墓じまいから、全ての手続きやお墓の撤去、遺骨の取り出しまで、代行してくれる業者もあります。
ただ、できれば最初は誠意を持って菩提寺へご相談したいところです。
・大阪で利用する「墓じまいパック」5つの内容☆業者選びの3つのポイントや注意点を解説
離檀トラブルは、関わる機関に相談しましょう
離檀トラブルに遭遇した時には、当事者間では話し合うごとに問題が大きくなってしまいがちです。
今回の離檀に伴う墓じまいや改葬に関わる業者など、複数の専門的な第三者に相談することで、中に入って交渉してくれたり、解決策をアドバイスしてくれることでしょう。
離檀トラブルの相談先には、消費者センターなどの公的機関もあります。
ただし消費者センターでは、アドバイスに留まるケースも少なくありません。
お電話でも受け付けております
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