【大阪で終活】墓じまい後のご遺骨の行く先はどうする?故人との繋がりで選ぶ3つの選択肢
大阪では墓じまいを、終活をきっかけにして行う方も多いですよね。
その昔はお墓を継ぐことは家督を継ぐことにも繋がりましたが、現在の法律ではお墓を継いだからと言って相続する財産が増える訳でもなく、経済的負担と精神的負担が重なる「負の遺産」とも言われるほどです。
そのため大阪の終活では墓じまいを最も大きな柱とする墓主も多いですが、ここで「取り出したご遺骨はどうするの?」との質問が多くありました。
そこで今回は、大阪で墓じまいにより取り出したご遺骨はどこへ行くのか…、故人との関係性3つのパターンによって選択できる行く先をお伝えします。
【大阪で終活】墓じまい後のご遺骨の行く先、繋がりで選ぶ3つの選択肢
直接会ったことのない、ご先祖様のご遺骨
故人の供養はどのご遺骨も同じではありますが、お墓やお仏壇は生きる身にとってのグリーフケア(※)の役割を果たします。
大阪の終活で墓じまいの対象となるお墓の多くは、代々の継承を必要とする「家墓(いえはか/いえぼ)」「先祖代々墓(せんぞだいだいばか)」が多いでしょう。
供養からの視点ではどちらも手厚く供養することには代わりありませんが、グリーフケア(※1)の視点から見た時、供養する側の生きる身が直接会ってきた、暮らして来た家族と、会ったことのないご先祖様では、選択肢が変わることは多いです。
(※1)グリーフケア… グリーフが死別など大切な人を失った時の喪失感や悲しみを差し、その喪失感や悲しみをケアすることを「グリーフケア」と言います。
(1)合葬墓(がっそうぼ)/合祀墓(ごうしぼ)
→予算は一柱10万円ほどからの施設が多いでしょう。先祖代々墓ではご先祖様のご遺骨が多いお墓もあり、予算的に合葬墓を選ぶ方は多くいます。
(2)本山納骨(ほんざんのうこつ)
→寺院墓地に建つお墓を大阪で墓じまいした場合、その寺院の総本山にある合葬墓(合祀墓)に埋葬することも多い傾向です。
※どちらも他のご遺骨とともに埋葬され、合同で合祀供養されますが永代供養(子や孫に代わり永代に渡り供養されること)の形を取ります。
ただ、その宗旨宗派へ深い信仰があれば本山納骨を行う傾向にありますが、総本山が大阪から遠く、墓じまいをきっかけに離檀(りだん=檀那から離れること)するケースは多いです。(※2)
今は宗旨宗派不問の民間霊園などもありますから、離檀(りだん)をして交通の便が良く参拝しやすい霊園へご先祖様の遺骨を移す(改葬)する選択肢があります。
予算があまりない場合は、条件が整えば合葬墓のある公営墓地も良いかもしれません。
(※2)離檀(りだん)については、しばしば多額の離檀料を請求された、遺骨の取り出しや改葬(遺骨の引っ越し)ができないよう、必要な書類を拒まれた…、などのトラブルも見受けます。詳しくは下記の記事をご参照ください。
・【大阪の墓じまい】離檀料の相場はいくら?離檀トラブルの対策
・大阪で起きた離檀トラブル!経験者に聞いた解決事例とは
身近な家族のご遺骨、行く先を決める
大阪で墓じまいをした時、身近な家族の遺骨に関しては家によって対応はさまざまです。
● 他のご先祖様のご遺骨とともに合葬墓に埋葬して合祀供養をしながら、定期的に合同供養に参加したり、合葬墓へお墓参りをする家も見受けます。
→ ただし埋葬後に頻繁にお墓参りがしたい、合同供養に参加したいと言う時には、合葬墓の管理施設がどのような供養行事を行っているのか…、個人でのお墓参りができるのか…、後悔する前にシステムをよくよくチェックする方が良いでしょう。
合葬墓の供養方法や参拝システムは、管理施設によってさまざまですが、他のご遺骨と一緒に埋葬される特性上、一度家族のご遺骨を埋葬してしまうと、二度と取り出すことはできません。
(1)樹木葬(じゅもくそう)
→ シンボルツリー型と植樹型の二種類が多いでしょう。花々がいっぱいの庭園に、小さなプレートのお墓が並ぶ公園型もグリーフケアの一助をしてくれます。
(予算目安はシンプルなもので10万円ほど~)
※植樹型やプレートのお墓が並ぶ公園型は、施設によりさまざまですが3年・5年など、一定期間は個別に埋葬されるシステムが多いです。
(2)納骨堂(のうこつどう)
→室内の専用スペースにご遺骨を収蔵するシステムです。
ロッカー型が昔の主流でしたが、現代では機械式で参拝時に自動でご遺骨(お墓)が繰り出されたり、お仏壇やお墓が並ぶ、室内型墓地のようなものもあります。(上記画像をご参照ください。)
(予算目安はシンプルなもので10万円ほど~)
(3)手元供養(てもとくよう)
→ご遺骨をネックレスなどのアクセサリーに入れて持ち歩いたり、自宅に仕立てた仏壇に祀り供養する形です。
(予算目安は3万円ほど~)
※ご遺骨の小さな欠片のみ残して、残りは合葬墓に埋葬したり、散骨をする方が多いです。小さな欠片をそのまま供養する方もいますが、最近ではご遺骨を粉骨するサービスの利用が増えています。
樹木葬もシンボルツリー型であれば、供養内容は他のご遺骨とともに埋葬した合同供養なのですが、樹木葬を選ぶことで、その樹々や自然を見る度に、亡き大切な人が見守っているような気持ちになり、グリーフケアに繋がる体験談は多いです。
春生まれや春が好きだった方は桜葬、夏が好きだった方はひまわりなど、その方をイメージできる花々や樹々を選ぶことで、より優しくグリーフケアが進みます。
セレモニーをして「0葬送」を行う
「0葬」は火葬後にご遺骨を受け取らない、ご遺骨が「0」になる葬儀ですが、大阪の墓じまいでは、より故人の遺志や個性を意識して、温かな「0葬送」セレモニーも見受けるようになりました。
残された生きる身としてはご遺骨が残らない点は寂しさもありますが、海洋散骨や空中散骨などで粉骨した遺骨を撒くセレモニーです。
また「やはり手元に遺骨が残らないのは寂しい」と言う方は、散骨の時に分骨して欠片ほどのご遺骨を残し、ペンダントトップにするなど手元供養を選ぶ傾向にあります。
(1)海洋散骨(かいようさんこつ)
→セレモニーとしての自然葬で最も人気があるサービスです。大阪で墓じまいの後、近郊の海の他、家族旅行で訪れたなど、思い出の海に撒く方も多いでしょう。
※ご遺骨を郵送して散骨を代行してもらったり、船ごとチャーターして海洋散骨セレモニーを行ったりと、サービスはさまざまです。
(費用目安は散骨代行で3万円ほど~、散骨同行のシンプルなもので10万円ほど~)
(2)バルーン葬、空中葬
→海ではなく、空に散骨する葬送セレモニーです。バルーン葬は粉骨したご遺骨をバルーンに入れて飛ばし、空中葬ではヘリコプターなどで空から撒きます。空中葬にはこの他、気球葬もありますね。
※葬送方法で費用目安には幅があります。シンプルなバルーン葬では20万円ほどが目安です。
…この他、山林散骨や宇宙葬などもありますが、どれもご遺骨を粉骨して空や山林に撒くため、分骨をしなければ手元に残ることはありません。
その代わり前項の樹木葬でお伝えしたように、毎年春一番の風が吹いたら故人の魂を感じたり、空を見上げる度に故人を想うなど、常に近くにいるような感覚によりグリーフケアができる点がメリットです。
いかがでしたでしょうか、今回は大阪で墓じまい後のご遺骨をどうするか…、大阪の終活で墓じまいをした時々の状況や、ご遺骨との関係性によって3つのパターンによる選択肢をお伝えしました。
大阪の終活で墓じまいをする場合、最も注意したいポイントは、残された家族・生きる身のグリーフケアです。葬送の現場では、合葬墓に埋葬することを決断したものの、埋葬当日にキャンセルする、埋葬後に後悔の念に苛まれるご家族も少なくありません。
故人の魂がいかに供養されるか、よりも、生きる身の喪失感や悲しみ(グリーフ)にいかに寄り添う決断なのか…、を大切に選択してください。
そしてこれは、大阪の終活で墓じまいをした場合、自分が亡き後のご家族についても同じです。生前契約により自分のご遺骨の行く先を決める場合は、しっかりと話し合いを進めると良いでしょう。
※大阪の終活で墓じまいをした後、お墓のない自身のご遺骨の生前契約については、別記事「【大阪で終活】墓じまい後、自分の遺骨はどうする?散骨や自然葬、お墓のない3つの葬送」もぜひ、ご参照ください。
まとめ
墓じまい後、関係性による選択肢とは
(1)直接関わりのないご先祖様
・合葬墓
・本山納骨
(2)思い出のあるご家族のご遺骨
・樹木葬
・納骨堂
・手元供養
(3)故人の遺志や個性を重んじた0葬送
・海洋散骨
・空中葬(バルーン葬)
※グリーフケアを最も意識して選ぶ
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