
お墓を建てる費用はどれくらい?平均的な費用と内訳、安く抑える方法まで|永代供養ナビ

2022年現在、お墓を建てる費用は約100万円~150万円、平均値では125万円ほどと言われています。
ひと昔前はお墓を建てる費用は約300万円~600万円とも言われてきましたが、現代ではお墓のコンパクト化などにより、安く抑えるお墓を見受けるようになりました。
・墓地の広さ
・霊園の立地
・墓石の大きさ
・デザイン
・石材の種類
・彫刻などの複雑さ
ただ現代でも上記の要素によっては、お墓を建てる費用も幅が出てくるでしょう。
今回は、現代お墓を建てる費用の平均的な費用と内訳、安く抑える3つのポイントをお伝えします。

今、お墓を建てる費用平均は、約125万円

●現代、お墓を建てる費用は約100万円~150万円/1基ほど、全国平均では125万円です
ひと昔前は約300万円以上とされてきたため驚く人も多いかもしれません。
ではなぜ、ひと昔前よりもお墓を建てる費用が安くなったかと言えば、下記のような要素です。
(1)コンパクトなお墓が増えた
(2)ガーデニング樹木葬なども、お墓にカウント
(3)室内墓所も、お墓にカウント
(4)シンプルな洋墓が増えた
(5)永代供養付きの個別墓の登場
…ですから、お墓を建てる費用を安く抑えようとするならば、上記のような要素の墓所を探せば良い訳です。
住まいと同じく、注文戸建て住宅であれば高くなりますが、分譲住宅ではより安くなります。
さらに分譲マンションなど、ひとつの敷地を大勢で利用するならば、より価格帯は下がりますよね。
お墓を建てる費用に当てると、例えば集合墓や納骨堂、室内墓所などがそれになるでしょう。
…それでは、下記よりそれぞれ詳しく解説します。
(1)コンパクトなお墓が増えた
現代では大阪や東京の霊園を中心に、先祖代々墓が主流だった昔のお墓よりも、コンパクトな区画が登場しています。
●さらに分譲住宅で言う「規格住宅」ではないですが、「墓地区画+規格墓」のセット販売を行う霊園も登場しました。
注文住宅と分譲住宅で価格帯に大きな差があるのと同じように、コンパクトな規格墓はその分安くなる訳です。
さらにコンパクトにデザインされているため、お墓を建てるに当たり最も費用が掛かりやすい墓石を、以前よりも多く使用せずに済み、節約できます。
・1.8聖地の墓地+墓石セット→約108万円
・1.6聖地の墓地+墓石セット→約195万円
[参考]金剛生駒霊園
※1聖地=約0.81㎡、目安として2聖地で畳1枚ほどです。
(2)ガーデニング樹木葬なども、お墓にカウント

また、近年人気が高い遺骨の葬送先が、ガーデニング樹木葬です。
花々に囲まれた果樹園のような霊園のなか、遺骨が小さなスペースに一定年数納骨される形式を、一般的にガーデニング樹木葬と言います。
●お墓を建てる費用一例として
・ペットと一緒のお墓…家族4名+ペットで約120万円ほど~
・夫婦で一緒のお墓…夫婦2名約70万円ほど~
・家族で入るお墓…家族4名約130万円ほど~
[参考]北摂池田メモリアルパーク
「樹木葬」と付くため自然葬のひとつとして、大樹の麓に穴を掘り、遺骨を取り出して埋葬するイメージがありますが、ガーデニング樹木葬では一定年数、遺骨を収蔵するスタイルが一般的です。
7年/10年/15年など、一定年数が過ぎると合祀墓などに埋葬される永代供養付きがほとんどでしょう。
(3)室内墓所も、お墓にカウント

「お墓」のイメージは霊園に建つ屋外のお墓ですが、近年の調査では家族で入る室内墓所もカウントされるようになりました。
けれども室内墓所は、遺骨を収蔵して参拝時に専用の参拝ルームへ案内するシステムになるため、一基一基、高い石材で墓石を建てる屋外のお墓と違い、遺骨の柱数が多い家族や先祖代々のお墓でも、比較的費用を安く購入できます。
●室内墓所の費用一例として
・夫婦のお墓(2柱の収蔵)…約70万円/1基ほど~
・家族のお墓(人数制限なし)…約100万円/1基ほど~
[参考]真言宗国分寺派宝蔵寺「大阪御廟」
家族のみで使用できるプライベート空間での参拝ができるプレミアムプランで契約をしても、家族墓として制限人数なしで、約170万円/1基ほど~などです。
屋外の一般墓が大きな区画で建てると約300万円以上になることを考慮すると、室内墓所の利用で、お墓の費用が抑えられることが分かります。
(4)シンプルな洋墓が増えた
ひと昔前は先祖代々墓を建てることが多かったため、それぞれの家の宗派に倣った和型の三段墓が一般的でした。
けれども最近では、夫婦両家の親や祖父母が入るなど、「先祖代々墓」にこだわらないお墓も多く、結果的にシンプルな洋墓が増えています。
●墓石によるお墓の費用を決める要素は下記です。
・使用する石材の大きさ
・彫刻の複雑さ
・デザインの複雑さ
…この点3段の墓石を組み立て、花活けや線香置きなどに複雑な彫刻を施すような和墓と比べると、シンプルな洋墓が安くなります。
(5)永代供養付きの個別墓の登場
前項でも少し触れましたが近代では民間霊園を中心に、家族の代わりに墓地管理者が遺骨を永代に渡り管理し供養する「永代供養」サービスを付加するお墓が増えました。
世間的に「永代供養」と言うと、合祀墓への合祀埋葬や、納骨堂をイメージしますが、実は屋外の個別墓でも永代供養を付けることができます。
●継承者を必要としない永代供養を、お墓に付けられるようになっため、下記のようなお墓が増えました。
・個人や夫婦でお墓
・自由なお墓
・カジュアルなお墓
今までの先祖代々墓では、お墓を建てる費用を抑えて小さな洋墓を建てたくても、親族の意見を考慮しなければならず、結果的にお墓を建てる費用も掛かるケースが多くありました。
ただ、昔ながらの先祖代々墓であっても、今では親族からの出資がなく、墓主がひとりで負担する事例も増え、建て替え費用や継承問題に悩んだ結果、墓じまいをする家も増えました。
・【大阪の永代供養まとめ】勘違い「永代供養」はお墓じゃない!最初に押さえる7つの記事
お墓を建てる費用を安く抑える

以上、現代お墓を建てる費用がひと昔前よりも安くなった理由ですが、さらにお墓を建てる費用を安くしたいならば、下記3つの方法もあります。
(1)アウトレット墓石
(2)郊外の墓地
(3)公営墓地
ただし、もともと安くなったお墓を建てる費用を、さらに抑えるため、それぞれにデメリットがある点は否めません。
デメリットを確認したうえで問題なければ、進めると良いでしょう。
それぞれのデメリットを下記より解説していきます。
(1)アウトレット墓石
家電や洋服と同様、墓石にもアウトレット品があります。
●下記の理由でアウトレットになるため、品質的には従来の墓石と同じです。
・展示品の入れ替え
・在庫処分等
また「新品の墓石と同じように、アウトレット墓石にもアフターサービスがつくの?」との質問が多いですが、アウトレット墓石もアフターサービスが付くケースがほとんどでしょう。
・在庫に限りがある
アウトレット墓石の取り扱いをしない石材業者も多いです。
(2)郊外の墓地
都心部と郊外部では、土地の値段に影響が出ることはご存知ですか?
住宅地で都心部と地方で地価が変わるように、墓地でも郊外にお墓を建てることで、費用を抑えることができます。
(お墓の場合は墓地を分譲する永代使用料の違いです。)
●ただし郊外の墓地に建てることで、お墓の維持管理がより困難になりやすいでしょう。
・定期的なお墓掃除の交通費
・お墓参りなどで集まりにくい
そのため近年の傾向では、郊外の墓地に建っていた先祖代々墓を墓じまいして、都心部の納骨堂や墓地にお墓を移す「改葬(かいそう)」ニーズが広がっているほどです。
(3)公営墓地
墓石や工事代の内訳

お墓を建てる費用は、石材業者からの見積もりで予算立ててをします。
複数の石材業者に見積もりを出してもらい比較検討する「相見積もり」も、お墓を建てる費用を抑えるポイントです。
ただ「どこにお金が掛かっているのかよく分からない」と言う声も少なくありません。
(1)墓石代
(2)外柵代
(3)墓誌代
(4)付属品代
(5)彫刻代
お墓を建てる費用を安く抑えながらも、後々まで満足できるお墓を建てるためには、「建墓費用」などと大雑把な見積もりを取る石材業者ではなく、以上のような細かな項目でお墓を建てる費用を出した業者を選ぶと良いでしょう。
(1)墓石代
●墓石代は、墓石、石塔、花立や墓石加工費用がかかる項目です
お墓を建てる費用が大きく分かれるのもこの項目で、御影石など、墓石の生産地やランクによって、差が出てくるでしょう。
(2)外柵代
●外柵は、お墓の周りに柵を設け取り囲む柵です
墓石や加工エリアが広がるほどお墓を建てる費用も高くなるので、当然外柵の有無や、形状によって金額に幅が出るでしょう。
柵なしにすればさらに費用が低くなります
(3)墓誌代
●墓誌とは、墓石の隣に、故人が亡くなられた年月日、享年が彫られた石です
お墓に入る人が増えた頃、墓誌を建てることもできるので、入る遺骨の柱数によって検討するのも良いでしょう。
(4)付属品代
お墓に付随する花立や卒塔婆立など、さまざまな付属品に掛かる費用です。
付属品の種類は「塔婆立」「花立」「化粧砂利」などが挙げられます。
①塔婆立
②花立
③化粧砂利
それぞれ素材や品質によって費用幅があり、ひとつひとつは小さい価格幅ですが、積み重なることでお墓を建てる費用も大きく変わるでしょう。
①塔婆立
●塔婆を建てる土台です
・ステンレス
・アルミ製
・石製
大きさによって費用は異なりますが、大体1万円前後を見てください。
②花立
●花を立てる花瓶です
・ステンレス製[耐久性に優れている]
・プラスチック製[劣化が激しい]
プラスチック製の方が値段は安くなりますが、その分すぐに壊れやすい点は注意しましょう。
花立の費用目安は数千円から2万円前後です。
③化粧砂利
●お墓の見栄えを良くする砂利です
ネット通販だと安価に取引されていますが、業者に頼むと外柵代とセットになっていることが多いでしょう。
(5)彫刻代
●墓石の表面に「〇〇家之墓」などと彫刻します
(近年では抽象的な「愛」「風」「絆」などの言葉も多いですね。)
彫刻代は約3〜8万円ほどが目安です。
花柄など、イラストを彫刻することもできますが、その分追加費用が掛かることもあるでしょう。
お墓の費用の支払い方法
永代使用料や墓石の費用では、それぞれ支払い方法が違うケースもあります。
あらかじめ理解しておくと、安心です。
①永代使用料
②墓石費用
①永代使用料
●永代使用料…墓地を契約する時に一括購入
現金一括払いが多いですが、霊園によってクレジットカード対応、メモリアルローンや多目的ローン対応もできますので、確認をしてみてはいかがでしょうか。
・メモリアルローンで永代供養を行う方法。カードローンとの違いとメリットデメリットは?
②墓石費用
最後に
以上がお墓を建てる費用や、安く抑えるポイントですが、お墓を購入することは、決して安い買い物ではありません。
ただ安いだけで即決するのは避けるようにしましょう。
・違う石材業者が良かったかもしれない
・地盤が弱いせいで墓石が倒れた
…などなど、お墓を建てる費用を抑えたおかげで、トラブルが起きてしまう可能性もあり得ます。
・信頼できる石材業者に依頼する
・立地や地盤は大丈夫なのか?
などを確認してください。
立地や地盤がしっかりしていないところに建てると、墓石が割れてしまって、新たにお墓を建て直すという事態になりかねません。
トラブルを防ぐ為にも安価なところだけで絞るのはやめておきましょう。
まとめ
お墓を建てる費用と、安く抑える方法
●現代、お墓を建てる費用が安くなった理由
・コンパクトなお墓が増えた
・ガーデニング樹木葬なども、お墓にカウントされている
・室内墓所も、お墓にカウントされている
・シンプルな洋墓が増えた
・永代供養付きの個別墓の登場
●お墓を建てる費用:内訳
・墓石代
・外柵代
・墓誌代
・付属品代
・彫刻代
●お墓の費用の支払い方法
・永代使用料…墓地を契約する時に一括購入
・墓石費用…工事前と後で2回に分けて支払い
※クレジットやローン対応をする霊園もアリ
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