【大阪のお墓Q&A】他の石材業者の方が安い?「騙された」とは限らない5つのポイント
大坂のお墓を購入する相談会では、しばしば「B石材店に行ったら、この値段の倍だった!騙されたのでは?」などの質問があります。
けれども石材は同じように見えて複雑で、同じ種類の墓石でも同じ価格帯とも限りません。
あまり墓石について詳しくない人が見ると同じように見えても、専門家が見ると、全く違うグレードの墓石だったりもします。
…とは言え、大阪でお墓は安い買い物ではないので、むやみに高値で買いたくはないですよね。
今回は「解約できないと言われた!」と相談された山田さんの事例を元に、問題点があるかどうかを検討します。
【大阪のお墓Q&A】他の石材業者の方が安い?「騙された」とは限らない5つのポイント
山田さんの相談例
山田さんのご友人は、大阪で(A)石材業者を訪ねてお墓の相談をしたそうです。
この時、その(A)石材業者から勧められた霊園で墓地を購入し、一緒に墓石も購入契約を交わしました。
この際、山田さんのご友人は頭金として50万円を支払っています。
●その際、(A)石材業者から購入した墓石が150万円でした。
…ところが、何日か経ってから訪ねた(B)石材業者で同じ種類の墓石を発見し、値段を聞いたら120万円と言われたようです。
そこで数日前に契約した(A)石材業者に連絡をし、墓石の購入をキャンセルしようとしましたが、山田さんのご友人はキャンセルが叶わず、騙されたと考えています。
(A)石材業者が墓石のキャンセルができない理由は下記でした。
・すでに戒名を彫っている
・頭金(20万円)は返せない
…そこで山田さんのご友人は、訴訟も検討しているようですが、俯瞰的にこの相談例を確認すると、必ずしも「騙された」と判断するのは早計かもしれません。
お墓も他の商品と同じ
…と言うのも他の一般的な商品、例えば家具や雑貨などでも、同じ商品が違うお店で、違う価格で販売していることはよくあるためです。
また「昨日買った洋服が、翌日セールになって半額になっていた!」なんて体験談もしばしば耳にするでしょう。
大坂のお墓でも墓石は「販売物」なので、同じような可能性はあります。
「騙された」とは限らない5つの理由
具体的に山田さんのご友人の件で「騙された」とは限らない理由は、下記5点です。
(1)墓石の違い
(2)彫刻の違い
(3)販売方針の差
(4)墓地と石材業者の提携は多い
(5)提携による問題点
確かに寺院墓地から離檀して、大阪の民間霊園へお墓の改葬(引っ越し)をしたかった墓主に対し、「特定の墓石業者しか入場を認めない」として、お墓の解体やご遺骨の取り出しを阻止するトラブル事例はありました。
提携する石材業者がある墓地は多いですが、ここで問題になるのは、その特権を利用した場合でしょう。
戸建て住宅の土地と建築業者の関係と同じように、石材業者を指定することが問題ではなく、それにより墓主が大きな損害を被った場合と言えます。
石材の判断は複雑
また大阪でお墓を建てる時には、インド産や中国産、御影石やクンナムなど、さまざまな石材から選ぶことになります。
主には下記のような点で選ぶことになるでしょう。
・墓石の色
・墓石の硬さ
・水の吸収率
同じ産地や石材の種類でも、墓石の価格はグレードによっても変わります。
(1)墓石の違い
・産地
・材質(グレード)
(2)彫刻
・掘り
・複雑さ
(3)販売方針の差
…墓石のグレードや材質、彫刻の細かさなどでお墓の価格は変わってきます。
そのため素人目には「同じ墓石が○○万円も違う!」と見えても、業界の人が見ると全く違う場合はあるでしょう。
また、「販売方針の差」と言うのは、販売時のサポートやアフターフォローを徹底している石材業者であれば、それだけ人件費も掛かりますが、後々まで安心できます。
これはマイホームを建てる時にも同じですね。
さらに、墓石はゆっくり売れる特徴のあるものですので、この点でも販売方針の差が出てきます。
墓地と提携する石材業者
民間霊園や寺院墓地の場合、墓地の統制を計るためにも特定の石材業者と提携を結んでいることが多いです。
これは一般的な墓地管理者と石材業者の仕組みで、特定の墓石業者でなければ、そこにお墓を建てられない墓地も少なくありません。
すでに依頼したい石材業者が決まった上で墓地を探しているのであれば、墓地購入の契約時に、墓地管理者と交わす規約を確認すると安心です。
(4)墓地管理者と石材業者の提携は多い
・墓地契約時に規約を確認する
・特約により墓地が安くなることもある
このような仕組みが多いことから、霊園で墓地を購入すると、同時に石材業者を紹介されますし、石材業者で墓石を購入すれば、墓地を紹介されるケースが多くなります。
問題になるケース
民間霊園や寺院墓地で特定の石材業者と提携関係にあるのは、ごく一般的な仕組みで問題はありませんが、これを武器にして市場よりも相当な高値で販売しているのであれば、問題です。
(5)提携により問題になるケースとは
・特権を利用して高値で販売している
・公営墓地で特定業者を指定している
公営墓地は行政が運営する墓地ですので、特定業者に偏る運営は問題になります。
また特別な理由もなく、特権を利用して同じ石材を高値で販売している場合にも、問題と捉える人が多いです。
ただ民間霊園も寺院墓地も人を相手にした商売ですので、あくまでも霊園内の統制を計るためにあるもので、特権を利用する事例はほとんどありません。
最後に
このようなことから、山田さんのご友人は「騙された」として訴訟も検討していますが、なかなか訴訟を起こすには難しいケースかもしれません。
ただ大阪でお墓や墓地を購入した時の細かな事柄は、ここでは明瞭になっていないため、もしも山田さんのご友人が、確実に騙されたと確信するならば、一度、強気で値段交渉をするのも一案です。
公営墓地で石材業者の指定があった場合などは、問題として取り扱っても良いかもしれません。
・大阪で納骨に合わせてお墓を建てる。墓地探しから納骨まで、大まかな流れと決める事柄
・【大阪のお墓】墓地見学でよく見たい場所はどこ?確認したい4項目のチェックポイント
まとめ
石材業者で値段が違う場合
(1)墓石の違い
・産地
・材質(グレード)
(2)彫刻の違い
・掘り
・複雑さ
(3)販売方針の差
(4)墓地と石材業者の提携は多い
・墓地契約時に規約を確認する
・特約により墓地が安くなることもある
(5)提携による問題点
・特権を利用して高値で販売している
・公営墓地で特定業者を指定している
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