
お墓を建てる費用は平均的にどれくらい?お墓の費用内訳と建墓後の維持管理費用を解説!

2017年に行われた調査(※)によると、お墓を建てる費用の全国平均は167.3万円、46.6%が100万円~200万円でした。
シンプルなプレート型の集合墓タイプなら約50万円~100万円ほどの永代供養墓も増えましたが、平均的なお墓を建てる費用は100万円は超えるため、計画的に進めた方が安心です。
①予算建て
②墓地選び
③墓石の石材
④デザイン
⑤完成後の維持管理費
このような支払いの流れを考慮した、予算建てが不可欠でしょう。
今回はお墓を建てる費用の内訳や、完成後に掛かる維持管理費までお伝えします。
(※)2017年 一般社団法人全国優良石材店の会「お墓購入者アンケート調査」より

お墓を建てる費用内訳
お墓を建てる費用を決める要素
これほどお墓は建てる費用の幅が広いものですが、例えば下記のような要素がお墓を建てる費用に大きく影響します。
●墓地に関する要素
・都心部や郊外などの立地、アクセスの良さ
・地域の地価
・区画の広さ
・墓地の設備やサービス
●お墓に関する要素
・墓石のランク
・墓石の使用量
・彫刻の複雑さ
・外柵など
・付属品の素材やランク
…などなどですが、細かな部分は墓地管理者や石材業者と相談をしながら決めても良いでしょう。
大切な事柄は、信頼できる墓地管理者や石材業者を選ぶこと、そして「これ以上は出せない」予算の上限を決めることです。
お墓や仏壇など供養に関する費用に扱う「メモリアルローン」などもありますが、無理のない予算内でお墓を建てることは十分にできます。
・【大阪のお墓】墓地見学でよく見たい場所はどこ?確認したい4項目のチェックポイント
お墓を建てる予算の内訳

お墓を建てる費用を予算内で抑えながら、後々まで満足できるお墓にするためには、内訳内容を理解して、バランスよく予算を振り分けることです。
お墓を建てる費用の基本は「墓地代(永代使用料)+墓石代」ですが、完成後にランニングコストとして「年間管理料(維持・管理費用)」が掛かります。
(1)墓地
…複数の霊園へ資料請求
(墓地を絞り見学する)
(2)墓石代
…石材業者と打ち合わせ、墓石デザインや石材を選ぶ
(霊園で提携する石材業者が一般的)
(3)年間管理料
…墓地全体の維持・管理費用
(区画内は個人で継承者が掃除や管理)
最初に墓地を探すときには運営母体による墓地管理者の種類を理解しておくと、バランス良く比較検討できるでしょう。
・寺院墓地(寺院による運営)
・民営墓地(民間による運営)
・公営墓地(自治体による運営)
・【霊園の種類と選び方】寺院墓地・公営墓地・民営墓地、それぞれのメリットとデメリット
お墓を建てる費用(1)墓地

墓地は住居と違い土地を購入して所有化しません、正しくは「永代使用権」を購入します。
●「永代使用権」とは、墓地を永代に渡り使用する権利です。
永代に渡るので購入者の生前はもちろん、継承されれば子や孫、その先の子々孫々まで使用可能です。
●土地と墓地の大きな違い
①土地…所有権
・所有者は購入者本人
・売却できる
・賃貸できる
・退去時の対応は買い手と相談
・相続税が掛かる
②墓地…永代使用権
・所有者は墓地管理者
・売却できない
・賃貸できない
・退去時は更地にして墓地管理者へ返還
・相続税が掛からない
墓地管理者としては霊園全体の衛星を保つため、日々共有部分の維持管理をしています。
そのため継承者がいないまま放置された無縁仏が現れた時、墓地を個々に所有されてしまうと、管理維持ができない背景が大きいです。
そのため継承時にも新たに更新料などは必要ないでしょう。
(年間管理料やそれに当たる項目/お布施は除く)
永代使用料の相場
この永代使用権の料金が永代使用料です。
権利のみ買うとなると借地のイメージがありますが住居のように退去(墓じまい)した時に、相応の返還金は生じません。
住居と同じように区画の広さや形状、立地などが大きく影響しますが、平均的に一区画は下記の費用が目安です。
①大阪府都心部…約80万円前後~100万円ほど
②郊外/地方…約60万円前後~80万円ほど
ちなみに東京都23区では130万円以上の墓地も多く、神奈川県でも墓地相場が100万円前後との調査結果です。
大阪府都心部では全国平均よりは高いものの、関東圏よりも少し割安に設定されていると言えます。
・大阪でニーズの高い永代供養墓とは。今までのお墓との大きく違う2つの型と5つのタイプ
お墓を建てる費用(2)墓石代

お墓を建てる費用の仕組みは、生きている者のマイホームと似ています。
住居には注文住宅や建売住宅がありますよね。
①オーダーメイド…墓地を購入した後に石材業者と打ち合わせ
②規格墓…土地と墓石のセット販売
また前項でも少し触れましたが、住宅でも建築業者指定の土地があるように、墓地も多くは墓地管理者が指定する石材業者に依頼するパターンが多いでしょう。
①オーダーメイド
一般的に墓地管理者(霊園)と石材業者は提携していますから、マイホームで言うと「条件付き土地」に似ています。
オーダーメイドタイプでは、石材業者は指定があるものの、内容は自由度が高いでしょう。
●墓地管理者が指定する石材業者と打ち合わせ
・墓石を選ぶ
・お墓のデザインを選ぶ
・付属品の素材やデザインを選ぶ
・外柵などの有無を決める
自由度が高い分、こだわりを出せばそれだけお墓を建てる費用もかさばります。
まず予算を決めて石材業者にお伝えし、予算内でバランスを取る流れが安心です。
②規格墓
近年では、お墓を建てる費用を抑えるために、いくつかの規格墓を用意して、墓地とのセット販売を展開している石材業者も多く見受けます。
・石材業者が、墓地の募集業務を委託されている
・墓地管理者(霊園)が、墓地とセット販売をしている
石材業者が委託を受けてセット販売している場合には、「墓地墓石建立費一式」などの表記が多いでしょう。
マイホーム購入での「土地付き建売住宅」に似ています。
どちらのケースでも、墓地とお墓を別々に建てるよりも割安傾向ですが、もしも石材業者にこだわりがある(墓地を選んだ場合)ならば、事前に確認してから契約に進んでください。
お墓を建てる費用(3)年間管理料
お墓を完成させた後、ランニングコストとして年間管理料(維持・管理費用)が掛かります。
分譲マンションを購入すると、共有スペースの管理費を払いますが、同じ役割です。
● 運営母体による墓地の種類によって、価格幅や名目は違います。
①寺院墓地…「護持会費」として約1万円~2万円ほど
②民営墓地…「年間管理料」として約1万円~2万円ほど
(墓地の規模や設備、サービスによって価格幅アリ)
③公営墓地…「年間管理料」として約千円~数千円ほど
(1万円に満たない墓地がほとんど)
生きている者のマイホームは土地を購入するので私有地ですが、墓地の場合は永代使用権なので所有者はあくまでも墓地管理者です。
そのため年間管理料を滞納した場合、一定期間が過ぎると使用権はなくなります。
(契約書にも記載されている墓地が一般的です。)
・お墓は撤去され更地になる
・納骨していた遺骨は無縁仏になる
最後に
以上がお墓を建てる費用の内訳や、予算内で納めるポイントです。
お墓を建てる費用は約50万円~約600万円以上まで価格帯も大きく、内訳も一般の人々には理解しにくい項目もあります。
同じ予算でも下記の点などに優先順位を付けて、内訳を振り分けると良いでしょう。
・管理状況(墓地内の衛星面やセキュリティ)
・墓地内の設備やサービス
・墓地区画の大きさ
・墓石デザイン
また見落としがちな点が完成後のランニングコストです。
お墓を建てる費用立てをする際に、当面の年間管理料も入れると分かりやすくなります。
また後々継承されることまで考慮して、予算計画を進めてください。
まとめ
お墓を建てる費用の内訳
●墓地
(1)永代使用権を買う
(2)永代使用料の目安
・大阪府都心部…80万円前後~100万円ほど
・郊外/地方…60万円前後~80万円ほど
●墓石
(1)価格幅が広い
(2)石材業者が指定される墓地
(3)墓地とセット販売されるお墓
●年間使用料
(1)完成後に払うランニングコスト
(2)墓地全体の維持・管理費用
(3)墓地によって料金目安が違う
・寺院墓地…1万円~2万円が目安(護持会費)
・民営墓地…1万円~2万円が目安
・公営墓地…千円~1万円未満が目安
お電話でも受け付けております
