新NISA・iDeCo改正で何が変わる?違いと活用法を解説
「新NISAって旧NISAと何が違うの?」
「iDeCoも改正されたって聞いたけど、どう変わったの?」
「新NISAとiDeCo、どちらを選べばいい?併用はできる?」
2024年1月から新NISAがスタートし、iDeCoも改正が続きますが、戸惑う方も多いのではないでしょうか。
●本記事では下記についてわかりやすく解説します。
・新NISAとiDeCoの改正ポイントと基本的な違い
・改正後、40代・50代からどちらを選ぶべきか
・新NISAとiDeCoを併用する場合のポイント
・老後資金を積み立てるための活用法
新NISAと改正が続くiDeCoも上手に活用して、将来の老後資金をしっかり備えていきましょう。
※本記事は、供養を通じて多くのご家族に寄り添ってきた「霊園・墓石のヤシロ」が執筆しています。
なお、記事内にはヤシロの納骨堂サービスへのご案内を含む場合があります。(2026年9月20日更新)
新NISAとiDeCoとは?2024年改正後の基本をわかりやすく解説
◇老後資金を準備する方法として、近年注目されているのが新NISAとiDeCoです。
どちらも税制優遇を受けながら資産を積み立てられる制度ですが、仕組みや目的が異なります。
まずはそれぞれの基本を押さえておきましょう。
新NISAとは?旧NISAからの改正ポイント
◇新NISAとは、投資で得た利益(運用益)が非課税になる少額投資非課税制度です。
2024年1月から旧NISAが大幅に改正され、より使いやすい制度へと生まれ変わりました。
●旧NISAからの主な改正ポイントは以下の通りです。
・非課税期間が無期限になった(旧NISAは5年・20年の期限あり)
・年間投資枠が最大360万円に拡大(旧NISAは最大120万円)
・生涯投資枠が1,800万円に設定された
・「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠を併用できるようになった
・売却した分の枠が翌年以降に復活するようになった
旧NISAの「一般NISA」「つみたてNISA」は2023年末で終了しています。
旧NISAで保有している商品はそのまま非課税で保有できますが、新NISAへの移管はできません。
[参照]
・金融庁「NISAとは?」
iDeCoとは?2024年改正後の変更点
◇iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、自分で掛け金を拠出・運用し、老後に受け取る私的年金制度です。
新NISAとの最大の違いは、掛け金が全額所得控除になるため、現役世代の節税効果が非常に高い点です。
●2024年以降の主な改正ポイントは以下の通りです。
・加入年齢の上限が60歳から65歳に引き上げられた
・企業型DCとiDeCoの同時加入がしやすくなった
・受給開始年齢の上限が75歳まで拡大された
ただし、iDeCoは原則60歳になるまで引き出せないため、老後資金専用の積み立てとして考えておくことが重要です。
[参照]
・国民年金基金連合会「iDeCo公式サイト」
※年金制度の改正と合わせて、老後の収入全体を把握しておくことが大切です。
[年金制度の改正]
・2026年の年金制度改正とは?在職老齢年金の基準引き上げ・給付額の変更点をわかりやすく解説
[年金額と国保料の改正]
・2026年4月の年金額と国保料が改正!老齢・障害・遺族年金など
新NISAとiDeCoの改正後違いを徹底比較
◇新NISAとiDeCoはどちらも税制優遇を受けながら資産を積み立てられる制度です。
ただ、それぞれ仕組みや目的が大きく異なります。
違いを正しく理解した上で、自分に合った活用法を選びましょう。
積立額・金額・税制の違い
新NISAとiDeCoの積立額・税制の違いをまとめると以下の通りです。
| 項目 | 新NISA | iDeCo |
|---|---|---|
| 年間積立上限額 | 最大360万円 | 最大81.6万円(自営業者の場合) |
| 生涯投資枠 | 1,800万円 | 上限なし |
| 掛け金の税制優遇 | なし | 全額所得控除 |
| 運用益の税制優遇 | 非課税 | 非課税 |
| 受取時の税制 | 非課税 | 退職所得控除・公的年金等控除 |
新NISAは運用益が非課税になる点が強みで、iDeCoは掛け金の全額所得控除による節税効果が大きいのが特徴です。
現役世代の節税を重視するならiDeCo、柔軟な運用を重視するなら新NISAが向いています。
[参照]
・国税庁「NISAに関する情報」
運用商品・配分の違い(改正後)
◇新NISAとiDeCoでは、選べる運用商品にも違いがあります。
●新NISAで選べる主な商品は以下の通りです。
[つみたて投資枠]
・金融庁が認定した投資信託
・ETF(長期積立に適した商品のみ)
[成長投資枠]
・株式・投資信託・ETF・REITなど幅広い商品
●iDeCoで選べる主な商品は以下の通りです。
[元本確保型]
・定期預金・保険商品(元本が保証される)
[元本変動型]
・投資信託(国内外の株式・債券・バランス型など)
新NISAは幅広い商品から選べる一方、iDeCoは金融機関によって選べる商品数が異なります。iDeCoを始める際は、商品ラインナップが充実した金融機関を選ぶことが大切です。
また、運用する資産の配分(アセットアロケーション)は、年齢やリスク許容度に合わせて定期的に見直すことをおすすめします。
引き出し・継続方法の違い(改正後)
◇新NISAとiDeCoで大きく異なるのが、お金の引き出し方です。
●新NISAはいつでも売却・引き出しができます。
売却した分の投資枠は翌年以降に復活するため、ライフイベントに合わせて柔軟に活用できます。
●iDeCoは原則60歳になるまで引き出すことができません。
60歳以降に一時金または年金として受け取ります。
ただしiDeCoは加入期間が10年以上必要なため、50歳から始めた場合は60歳では受け取れず、加入期間に応じて受給開始年齢が変わります。
[スタッフのマメ知識]
新NISAは途中でいつでも売却・引き出しができますが、iDeCoは原則60歳まで引き出せません。「どちらも同じ投資制度」と思って始めると、いざという時に困るケースがあります。
急な出費や病気など、まとまったお金が必要になった時にiDeCoは使えないため、緊急用の貯蓄は別に確保した上でiDeCoを活用するのがおすすめです。「老後資金専用の積み立て」と割り切って考えると、長続きしやすくなりますよ。
[老後資金について]
・【2026年度最新版】老後資金はいくら必要?65歳でいくら貯蓄?年金で生活できる?
[終活に掛かるお金]
・終活のお金はいくら必要?50代から始めるやることリストと費用・資産管理まで解説
新NISAとiDeCoどちらを選ぶ?併用はできる?
◇「新NISAとiDeCo、どちらを選べばいいの?」
という疑問をお持ちの方も多いですよね。
結論から言えば、どちらか一方ではなく、できれば両方を併用するのが最も効果的です。
40代からはどちらが向いている?(改正後)
◇40代から老後資金の準備を始める場合
新NISAとiDeCoの特徴を踏まえた上で優先順位を決めましょう。
40代におすすめの考え方は以下の通りです。
●節税効果を重視するならiDeCoから始めるのがおすすめです。
40代は収入が比較的高い時期のため、掛け金の全額所得控除による節税メリットが大きくなります。
月2万円のiDeCo積立で、年収500万円の方なら年間約4万円程度の節税効果が期待できます。
●一方、柔軟性を重視するなら新NISAが向いています。
子どもの教育費や住宅ローンなど、まとまった支出が見込まれる40代にとって、いつでも引き出せる新NISAは安心感があります。
どちらか迷ったら、まずiDeCoで節税しながら老後資金を確保し、余裕があれば新NISAでも積み立てるという方法が現実的です。
企業型確定拠出年金との併用ポイント
◇企業型DCとiDeCo・新NISAとの関係を整理します。
会社員の方の中には、勤務先で企業型確定拠出年金(企業型DC)に加入している方もいるでしょう。
●企業型DCとiDeCoの主な違いは以下の通りです。
・企業型DC…会社が掛け金を拠出する。加入は会社の規約による
・iDeCo…自分で掛け金を拠出する。任意加入
企業型DCに加入している場合でも、一定の条件を満たせばiDeCoに同時加入できます。
ただし、企業型DCの掛け金とiDeCoの掛け金の合計が拠出限度額を超えないよう注意が必要です。
新NISAは企業型DCとの制約がなく、自由に併用できます。
企業型DCで老後の基盤を固めながら、新NISAで柔軟な資産形成を行うのがおすすめです。
[参照]
・厚生労働省「確定拠出年金制度」
新NISAとiDeCoを併用する場合のシミュレーション(改正後)
◇新NISAとiDeCoを併用した場合
どれくらいの老後資金が積み立てられるのかをシミュレーションしてみましょう。
40歳から60歳までの20年間、毎月合計3万円(iDeCo1万円+新NISA2万円)を積み立てた場合の試算です。
| 項目 | iDeCo(月1万円) | 新NISA(月2万円) |
|---|---|---|
| 積立期間 | 20年間 | 20年間 |
| 積立総額 | 240万円 | 480万円 |
| 年利3%で運用した場合 | 約328万円 | 約657万円 |
| 合計 | 約985万円 |
さらにiDeCoの節税効果(年収500万円の場合、年間約2万円程度)も加えると、実質的な資産形成効果はさらに大きくなります。
2026年の在職老齢年金の改正により、60歳以降も働きながら年金を受け取りやすくなりました。公的年金と新NISA・iDeCoを組み合わせることで、より豊かな老後設計が可能になります。
[在職老齢年金の基準引き上げ・給付額の変更点]
・2026年の年金制度改正とは?在職老齢年金の基準引き上げ・給付額の変更点をわかりやすく解説
老後資金を積み立てるための活用法
◇老後資金2,000万円問題が話題になった時期があります。
金融庁の金融審議会が2019年に発表した報告書では、老後に約2,000万円の資金が必要になる可能性が示されました。
公的年金だけでは老後の生活費を賄いきれない現実を踏まえ、新NISAやiDeCoを活用した資産形成が重要です。
定期預金より新NISAやiDeCoが良い理由
◇「投資はリスクがあるから、定期預金の方が安心」
と考える方も多いですよね。
しかし、長期的な老後資金の準備という観点では、新NISAやiDeCoの方が有利なケースがほとんどです。
定期預金と新NISAを比較すると以下の通りです。
| 項目 | 定期預金 | 新NISA |
|---|---|---|
| 金利・利回り | 年0.1%前後 | 年3〜5%程度(運用次第) |
| 元本保証 | あり | なし |
| 運用益の税金 | 約20%課税 | 非課税 |
| 引き出し | いつでも可能 | いつでも可能 |
現在の低金利環境では、定期預金に100万円預けても1年間の利息はわずか1,000円程度です。
一方、新NISAで年利3%で運用できれば、同じ100万円が20年後には約180万円に増える計算になります。
もちろん投資にはリスクが伴いますが、長期・積立・分散投資を心がけることでリスクを抑えながら資産を育てることができます。老後まで20年以上ある方にとっては、新NISAやiDeCoを活用しない方がリスクとも言えます。
40代・50代から始める積立プランの指針
◇「もう40代・50代だから遅い」と思っている方もいますが、決してそんなことはありません。
今からでも十分に老後資金を積み立てることができます。
●40代・50代から始める場合のプランの指針は以下の通りです。
①まず自分の年金受給額を把握しましょう。
毎年誕生日頃に届く「ねんきん定期便」で、将来受け取れる年金の見込み額を確認できます。
※年金額と生活費の差額が、新NISAやiDeCoで補う必要のある金額の目安になります。
②次に無理のない積立金額を設定しましょう。
最初から大きな金額を積み立てる必要はありません。月1万円からでも始めることができます。
※生活費を圧迫しない範囲で継続することが最も重要です。
③そして節税効果の高いiDeCoを優先しましょう。
40代・50代は収入が比較的高い時期のため、iDeCoの所得控除による節税メリットが大きくなります。
余裕があれば新NISAも併用することで、より効果的な資産形成ができます。
新NISAとiDeCoの口座開設の流れ
まず自分の年金受給額を把握したら、次は実際に口座を開設して積み立てを始めましょう。
●新NISAの口座開設の流れ
①金融機関を選ぶ(ネット証券・銀行など。手数料や取扱商品を比較して選ぶ)
②オンラインまたは郵送で口座開設を申し込む
③マイナンバーカードなどの本人確認書類を提出する
④税務署の審査を経て口座が開設される(約1〜2週間)
⑤積立商品と月々の金額を設定して運用スタート
●iDeCoの口座開設の流れ
①金融機関を選ぶ(運用商品のラインナップと手数料を確認する)
②加入申込書を取り寄せる
③必要書類を揃えて提出する(会社員は勤務先から事業主証明書が必要)
④国民年金基金連合会の審査を経て口座が開設される(約1〜2ヶ月)
⑤掛け金と運用商品を設定して積立開始
新NISAは比較的すぐに始められますが、iDeCoは書類の準備に時間がかかります。早めに手続きを進めておきましょう。
[お客様の体験談]
50代になってから老後資金が心配になり、新NISAとiDeCoを始めました。最初は難しそうで躊躇していましたが、月1万円ずつの積み立てから始めたところ、思ったより簡単でした。
iDeCoは掛金が全額所得控除になるので毎年の税金も少し減り、老後資金を貯めながら節税もできて一石二鳥だと実感しています。新NISAは値上がりした時にいつでも売れるので、使い分けができるのも助かっています。もっと早く始めればよかったと思いました。
(大阪府・50代女性)
よくある質問|新NISA・iDeCo
新NISAとiDeCoについて、よくいただくご質問をまとめました。
新NISAとiDeCo、税金はどう違う?
◇新NISAとiDeCoはどちらも税制優遇がありますが、優遇される「タイミング」が異なります。
●新NISAの税制優遇は「運用中・受取時」です。
投資して得た利益(売却益・配当金)が非課税になります。
通常は約20%の税金がかかるところ、新NISAでは全額手元に残ります。ただし掛け金そのものへの税制優遇はありません。
●iDeCoの税制優遇は「積立時・運用中・受取時」の3段階です。
・積立時…掛け金の全額が所得控除になる(毎年の税金が減る)
・運用中…運用益が非課税になる
・受取時…一時金で受け取る場合は退職所得控除、年金で受け取る場合は公的年金等控除が適用される
つまりiDeCoは新NISAよりも税制優遇が手厚い分、60歳まで引き出せないという制約があります。現役世代の節税を重視するならiDeCo、柔軟性を重視するなら新NISAという使い分けが基本です。
途中でやめることはできる?
◇新NISAはいつでも売却・解約できます。
積み立てを一時停止することも可能で、生活状況の変化に合わせて柔軟に対応できます。
売却した分の非課税枠は翌年以降に復活するため、売却しても損をする心配はありません。
●iDeCoは原則として途中解約ができません。
ただし以下の方法で対応できます。
・掛け金を最低額(月5,000円)に減額する
・掛け金の拠出を一時停止する(運用指図者になる)
・転職・退職した場合は他の年金制度へ移換する
「やめたい」と思ったら、解約ではなく掛け金の減額や停止を選びましょう。これまで積み立てた資産はそのまま運用され続けます。
また、老後資金の準備と合わせて、相続や遺言についても早めに考えておくことをおすすめします。
[遺言の種類と作成方法]
・【相続対策】遺言の有効性が高い種類を選ぶ。遺言3種類のメリットとデメリットを解説!
まとめ|上手に活用して老後資金を備えよう
◇新NISAとiDeCoはどちらも老後資金を準備するための強力な制度です。
それぞれの特徴を理解した上で、自分のライフスタイルに合った活用法を選びましょう。
●今回ご紹介した内容を改めて整理します。
・新NISAは2024年から大幅改正され、非課税期間が無期限・年間最大360万円まで積み立てられるようになった
・iDeCoは掛け金の全額所得控除による節税効果が高く、老後資金専用の積み立てとして最適
・新NISAはいつでも引き出せる柔軟性があり、iDeCoは60歳まで引き出せない代わりに節税効果が高い
・40代・50代からでも遅くない。まずは月1万円からでも始めることが大切
・企業型DCに加入している場合でも、条件を満たせばiDeCoとの併用が可能
・公的年金・新NISA・iDeCoの三本柱で老後資金を備えることが理想的
「難しそう」「今さら遅い」と思っている方も、まずは自分の年金受給額を確認して、毎月の不足額を把握するところから始めてみましょう。小さな一歩が、豊かな老後につながります。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品への投資を推奨するものではありません。投資にはリスクが伴います。具体的な運用については、ファイナンシャルプランナーや金融機関の専門家にご相談ください。
[定年前後の収入減額に備える]
・定年前後にガクンと収入が減額する4つのタイミングとは。収入減額の理由を知って対策を
【執筆・監修:永代供養ナビ編集長】
株式会社霊園・墓石のヤシロ 営業本部長 藤橋 靖雄
1998年入社。お墓販売、商品企画を経て、多様化する供養の形に応えるサービス・霊園プロデュースだけでなく、営業企画、WEBマーケティングなど幅広い埋葬、葬送事業を担当。また、墓じまいや終活に関する各地域の終活イベント・セミナーにも講師として登壇し、終活のお悩みごとを解決するトータルアドバイザーとしても活躍中。
終活相談の現場では、老後資金や相続・遺言に関するご相談も多く寄せられており、生前準備の一環として資産管理の重要性を日々実感しています。
※本記事の金融・税制に関する情報は、金融庁・国税庁・厚生労働省の公式情報をもとに作成しています。
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