
大阪でお仏壇の処分や新調、交換する方法。魂を抜く閉眼供養と処分まで3つの手順を解説

近年、大阪では墓じまいによりお仏壇も処分をする家が増えました。
その他にも家のリフォームや引っ越し、継承をきっかけに、よりモダンなお仏壇に交換する事例も多いですよね。
ただお仏壇は故人の魂を祀り供養する祭祀財産(さいしざいさん)ですから、ただ捨てるのは抵抗があります。
今回は、大阪でお仏壇の処分や新調、交換をする時に行う、開眼供養や閉眼供養の方法をお伝えします。
大阪でお仏壇の処分や新調、交換する方法。魂を抜く閉眼供養と処分まで3つの手順を解説
大阪でお仏壇の処分や新調、交換する方法。魂を抜く閉眼供養と処分まで3つの手順を解説

仏教宗派で違う開眼・閉眼供養の考え方

さまざまな仏教宗派が広がる大阪では、お仏壇の新調や処分、交換により開眼供養・閉眼供養を行う際、仏教宗派による開眼供養・閉眼供養の捉え方の違いを理解しておくと、ご住職とのトラブルが少なくて済みます。
最も違いが大きくなるのは、浄土真宗です。
そもそも他の仏教宗派では、人が亡くなると四十九日の忌中を過ぎて極楽浄土へ成仏しますが、浄土真宗では人は亡くなるとすぐに成仏します。
●そのため大阪の浄土真宗では、お仏壇を新調するに当たり「御本尊を家に迎え入れる」との考え、おめでたい法要です。
(1)浄土真宗での開眼供養の呼び方
・入仏法要
・入仏慶讃法要(にゅうぶつきょうさんほうよう)
(2)浄土真宗での閉眼供養の呼び方
・遷座法要(せんざほうよう)
・遷仏法要(せんぶつほうよう)
…と開眼供養も呼び名が変わるので注意をしてください。
また浄土真宗以外の仏教宗派では、開眼供養や閉眼供養を下記のようにも言います。
●開眼供養
・魂入れ(お魂入れ)
・入魂式
●閉眼供養
・魂抜き(お魂抜き)
・性根抜き(しょうこんぬき)
浄土真宗以外の大阪の仏教宗派では、故人の魂を入れる・出すため、上記いずれの呼び方であっても、開眼供養・閉眼供養と意味合いは変わりません。
誰が開眼供養・閉眼供養を行うのか
大坂でお仏壇の開眼供養や閉眼供養を行う主催者、施主は祭祀財産(さいしざいさん)の継承者です。
そのため大阪ではお墓の名義人がお仏壇の決断もできると言えるでしょう。
大坂ではお仏壇の開眼供養・閉眼供養を行う施主は、つまりお仏壇の新調や交換、処分の決定権がある人です。
大阪でお仏壇を新調する時
家族が亡くなると、大阪では四十九日法要を目安にお仏壇を新調します。
四十九日法要ではご住職を呼び読経供養を行いますので、この機会に一緒に、購入したお仏壇の開眼供養も依頼する家が多いです。
四十九日法要に合わせて、今までの白木位牌(仮位牌)から本位牌へと交換するため、位牌の交換に合わせて、大阪ではお仏壇も交換する流れが多いでしょう。
大阪では四十九日法要は読経供養の機会が多い法要でもあります。
・四十九日法要の読経供養
・御位牌(お仏壇)の開眼供養
・納骨式の読経供養
大坂ではお仏壇の開眼供養の後、お墓へ出向いて納骨式を行う慣習がありましたので、先祖代々墓など、すでに入るお墓がある故人のご遺骨は、四十九日で納骨です。
この場合は、五七日や六七日を目安に家族で開眼供養を行う選択が多いです。
反対に言えば、四十九日法要や納骨式と開眼供養の準備が一緒にできるので、施主としてはよりスムーズに進むでしょう。
新調時の開眼供養の進め方
大坂では新しいお仏壇を前に開眼供養として、ご住職に読経供養をお願いします。
ただ、正確には故人の魂が宿るのは御位牌であり、御位牌の開眼供養です。
・開眼供養のお布施は、四十九日法要や納骨式と合わせて包むと良いでしょう。
目安として約3万円~5万円/1回の読経供養ですから、四十九日法要と開眼供養を合わせる場合約5万円~7万円を包み、納骨式も合わせるならば約9万円~15万円ほどとなります。
迷った時には直接ご住職に聞いても構いません。
菩提寺がなく僧侶の手配に困るようであれば、購入した大阪の仏壇仏具屋さんや、納骨する霊園の墓地管理者などに僧侶の紹介を依頼するのも一案です。
・菩提寺があればご住職へ相談
・墓地管理者に僧侶の紹介を相談
・仏壇仏具店で僧侶の紹介を相談
・インターネットの僧侶派遣で依頼
・近隣寺院のご住職に相談
…などなどの方法があるでしょう。
大阪でお仏壇の処分

また大阪では墓じまいに伴い、お仏壇の処分を検討する家も増えました。
ただ墓じまいをしたからと言って、お仏壇まで処分する必要はありませんが、継承者がいないなどの理由での墓じまいが多いため、必然的に大阪ではお仏壇の処分も多い傾向です。
(1)閉眼供養を依頼
・日時の決定
・僧侶の手配
・閉眼供養
(2)御位牌のお焚き上げ
・霊園施設で永代供養を依頼
・寺院でお焚き上げを依頼
(3)お仏壇の処分
・仏壇仏具店に引き取ってもらう
・粗大ごみとして出す
…以上の流れです。
閉眼供養後は「物」になる
閉眼供養を終えると御位牌もお仏壇も魂の入っていない「物」になるので、その後は自由に処分しても構わないことになります。
また近年では位牌の永代供養も増えました。
お焚き上げよりも割高にはなりますが、「位牌塔」など、御位牌の永代供養を受け付けてくれる霊園があれば、相談しても良いでしょう。
残るお仏壇も「物」として処分ができます。
●大阪ではお仏壇の処分時、仏壇仏具店へ引き取ってもらう家が多いです。
ただ以前の大阪では、お仏壇も粗大ごみとして出す家が多くありました。
この場合、大阪ではお仏壇に塩を振ってから出す慣習も見受けます。
大阪で増えるお仏壇の交換

近年の大阪では古いお仏壇を、おしゃれでコンパクトなお仏壇に交換する事例も増えているのをご存知でしょうか。
この場合に大阪では、多くの家でお仏壇を新旧2つ並べ、閉眼供養と開眼供養を同時に行う方法が多いです。
お仏壇は新旧2つの仏壇を一緒に
下記ではお仏壇の購入後に僧侶の手配としていますが、これは民間霊園などにお墓がある家で、菩提寺がない場合となります。
菩提寺がある(寺院墓地にお墓が建つ)場合、仏教宗派によってお仏壇も変わるので、最初にご住職にお仏壇の交換を報告・相談すると良いでしょう。
(1)新しいお仏壇を用意する
・古いお仏壇の引き取りを相談
・新しいお仏壇の搬入日を決定
(2)僧侶の手配
(3)閉眼供養・開眼供養を同時に行う
・新旧2つのお仏壇を前に、読経供養をしていただく
(4)古い仏壇を引き取ってもらう
閉眼供養後に仏壇仏具店に引き取ってもらいます。
そのため古いお仏壇の引き取りを夕方以降とし、同日に済ませると便利です。
激減したお仏壇のお焚き上げ
以前の大阪では、菩提寺のご住職がお仏壇を引き取り、お焚き上げを行う方法が多く、お焚き上げを希望するならば、寺院へ相談してみても良いでしょう。
ただ御位牌とは違いお仏壇は大きな家具となり、そのため現代では問題も増えてきました。
・野外焼却を禁止する自治体が増えた
・環境問題への配慮
…このような視点から、今の大阪ではお仏壇のお焚き上げを受け付けていない寺院が増えています。
最後に
以上が大阪で増えたお仏壇の処分や交換、新調する時の開眼供養・閉眼供養と、閉眼供養後の処分の方法です。
この他に引っ越しをする場合も、引っ越し前に閉眼供養(浄土真宗:遷座法要)を行い、引っ越して、大阪でお仏壇を配置した後に開眼供養(浄土真宗:入仏法要)を行う家が多いでしょう。
また大阪では、古くからあるお仏壇を処分した後、墓地の使用許可証や分骨証明書、過去帳などの書類が見つかったり、処分後に紛失の相談が来る事例も少なくありません。
状況によってはご遺骨をお墓に埋葬する手続きが複雑になることもあるため、処分前には引き出し等をチェックしてから出すと良いでしょう。
まとめ
お仏壇の閉眼供養、開眼供養の方法
●お仏壇の新調
・開眼供養
・法要と一緒に行うと便利
●お仏壇の処分
(1)閉眼供養を依頼
・日時の決定
・僧侶の手配
・閉眼供養
(2)御位牌のお焚き上げ
・霊園施設で永代供養を依頼
・寺院でお焚き上げを依頼
(3)お仏壇の処分
・仏壇仏具店に引き取ってもらう
・粗大ごみとして出す
●お仏壇の交換
(1)新しいお仏壇を用意する
・古いお仏壇の引き取りを相談
・新しいお仏壇の搬入日を決定
(2)僧侶の手配
(3)閉眼供養・開眼供養を同時に行う
・新旧2つのお仏壇を前に、読経供養をしていただく
(4)古い仏壇を引き取ってもらう
※菩提寺があれば最初に相談
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