
2025年春のお彼岸に向けて:お墓参りの手順・必要な持ち物・マナー違反を解説

・2025年、春のお彼岸はいつ?
・2025年、春彼岸のお墓参りに行く持ち物は?
・2025年、春彼岸のお墓参りに行く、マナーやタブーはある?
2025年、春のお彼岸でお墓参りに行く7日間は、2025年3月17日(月)~23日(土)、最も故人と繋がるとされる春分の日は3月20日(木)となります。
ご先祖様供養の春のお彼岸には、丁寧なお墓参りをしたいですよね。
本記事を読むことで、春のお彼岸に行くお墓参りの持ち物や手順、お供え物やお墓参りのマナーやタブーが分かります。

春のお彼岸にお墓参り!持ち物は?

●主な持ち物は、①お墓掃除の道具、②供養道具、です
お墓掃除の道具が最も多いですが、霊園の多くはバケツや柄杓(ひしゃく)など、かさばる物は水場に常備され、自由に使える施設も多いです。
<2023年春彼岸のお墓参り:持ち物> | |
[お墓掃除の道具] | ①バケツや柄杓(公営墓地など) ②タワシ類 ③雑巾類 ④歯ブラシなど ⑤草刈り道具 |
[供養道具] | ⑥ろうそく・線香 ⑦お供え物 ⑧数珠 ⑨半紙 ⑩供え花 |
寺院墓地でご住職にご挨拶をしたり、彼岸会に参加するならば、約千円~3千円ほどのお布施を包むと丁寧です。
また「2025年の春のお彼岸では、お墓参りで読経供養を行う」と言う場合には、約3万円~5万円ほどのお布施を僧侶へ包むとともに、御車代(約3千円~5千円)法要後の会食なども検討しなければなりません。
春彼岸のお墓参り道具①バケツや柄杓
●公営墓地など、バケツや柄杓などを用意していない施設の場合に準備します
・柄杓
また大型霊園で毎年お彼岸のお墓参りで混雑する場合にも、マイバケツや柄杓を準備しておくと困ることがないでしょう。
春彼岸のお墓参り道具②タワシ類
●墓石を気付付けないよう、柔らかい素材のタワシを選びます
・メラニンスポンジ
お墓に付着した苔などは、タオルなどでは取りにくい汚れも多いです。
そのためタワシ類は必要ですが、お墓の傷は劣化に繋がるので、柔らかい材質のタワシを選んでください。(亀の子タワシなどは避けます。)
また最近ではメラニンスポンジも人気です。
ただ、メラニンスポンジもあまり強く擦ると傷の原因になるので、優しく擦ってください。
春彼岸のお墓参り道具③雑巾類
●水拭き用の雑巾、乾拭き用のタオルの2種類があると便利です
・乾拭き用のタオル
お墓掃除では水拭き→乾拭きになるので、水拭き用の雑巾、乾拭き用のタオルを多めに準備しておくと良いでしょう。
春彼岸のお墓参り道具④歯ブラシなど
●墓石の彫刻内部を掃除するのに歯ブラシを使います
・面が広い歯ブラシが便利
墓石の彫刻部分や花活け部分など、細かい箇所の溝などには歯ブラシが良いでしょう。
ただ、こちらも墓石に傷がつかないよう、柔らかい素材を選びます。
春彼岸のお墓参り道具⑤草刈り道具
●ゴム手袋やゴミ袋、熊手などの他、根の張った雑草にはねじり鎌なども使用します
・ゴミ袋
・ねじり鎌など
また玉砂利の墓地も多いですが、お彼岸のみお墓参りに行く家であれば、玉砂利を洗う洗剤を準備する家もあるでしょう。
春彼岸のお墓参り道具⑥ろうそくとお線香
●お線香はろうそくの火から付けます
・お線香
・チャッカマン
春のお彼岸では、お墓参りのお線香はろうそくの火から付ける作法があるため、屋外用の風に強いろうそくを準備すると便利です。
ろうそくに火を付けるまでにも風が強いと苦労しがちなので、チャッカマンなどを用意すると良いでしょう。
春彼岸のお墓参り道具⑦お供え物
●お墓参りでは、故人が好きだった食べ物や飲み物を準備する方が多いでしょう
・故人が好きだった飲み物
・持ち運びがしやすい
お酒であればワンカップのコップ酒など、持ち運びしやすいお供え物で良いです。
子どもいる場合、個包装のお菓子も人気があります。
●ただし、下記のものはタブーとされます
・辛みが強いもの
・肉魚類
・臭いの強いもの
春彼岸のお墓参りと言えば「ぼた餅」のイメージがありますが、ぼた餅はお仏壇に供え、お供え物としては持ち運びしやすいお菓子などでも問題はありません。
春彼岸のお墓参り道具⑧数珠
●お彼岸のお墓参りでも、供養をする数珠を手に合掌する人が多いです
・信仰する宗派の数珠
寺院墓地であれば、菩提寺(お墓が建つ寺院)の宗旨宗派に合わせた数珠を持参してください。
宗旨宗派不問の民営墓地などでは略式の数珠で良いでしょう。
春彼岸のお墓参り道具⑨半紙
●屋外のお供え物は、地下に置かずに敷き紙を敷いた上に供えます
・懐紙(かいし)
「懐紙(かいし)」とは、ちょっとしたお皿ほどの大きさの和紙で、その昔は懐に忍ばせたことから「懐紙」と呼ばれました。
懐紙でも良いですし、今では半紙だと購入しやすいでしょう。
春彼岸のお墓参り道具⑩供え花
●春のお彼岸でお墓参りに供えるならば、カラフルな花々でも問題はありません
・左右の花立てに2束
コチラも故人が好きだった花で良いのですが、仏花には棘や毒のある花を避けるなど、いくつかのタブーがあるので、棘があれば取るなどの対処が必要です。
春のお彼岸、お墓参りの手順は?

●お墓参りの大まかな手順は、①お墓掃除、②お供養、③後片付け、です
寺院墓地などに代々墓がある家では、春のお彼岸にはお墓参りの前後に御本堂に立ち寄り、ご本尊へ手を合わせるとともに、ご住職へご挨拶をする家もあるでしょう。
また菩提寺(寺院墓地を管理するお寺)で、お彼岸に説法をする「彼岸会(ひがんえ)」などを行っている場合には、彼岸会に参加する家もあります。
[1]御本堂へご挨拶(寺院墓地)
[2]お墓掃除
[3]お供え
[4]お供養
[5]後片付け
[6]御本堂へご挨拶(寺院墓地)
墓地には、自治体が運営する①公営墓地、宗教団体が運営する②寺院墓地、公益財団法人などが運営する③民営墓地があり、お墓参り前後のご挨拶など、手順が変わるでしょう。
また家によってはお供養の際、墓前に僧侶を呼び読経供養を行うこともあります。
「三回忌・七回忌などの節目のお彼岸では行う」など、墓主の判断です。
それでは、それぞれの手順をより詳しく解説していきます。
春彼岸のお墓参り[2]お墓掃除
●お墓掃除の流れは、①墓地内の清掃、②墓石を洗う、③乾拭き、です
墓地区画内の草刈りや玉砂利の掃除などを済ませてから、墓石を洗い、細かな部分を掃除したら、最後に乾いたタオルなどで拭き上げることで、墓石の寿命が延びます。
<2025年春彼岸のお墓参り:お墓掃除> | |
①墓地内の清掃 | ・草刈り ・雑草予防など |
②墓石を洗う | ・柔らかいタワシで洗う ・歯ブラシなどで細かい部分を洗う ・最後に頭から水を掛けて清める ・水鉢の水なども入れ替える |
③乾拭き | ・乾いたタオルなどで拭いて水分を取る |
お墓掃除のコツは、ともかく墓石に傷を付けないことです。
そのため柔らかい素材で洗いますが、ぬるま湯などが準備できれば、より掃除がしやすいでしょう。
春彼岸のお墓参り[3]お供え
●屋外のお線香は、束の中央を少し盛り上げて火を付けると付きやすいです
・花を供える
・お供え物を供える
お線香は宗派や家によっても供え方が変わります。
束を解いて家族がそれぞれ供える家し、家長が束ごと供える家もあるでしょう。
<2025年春彼岸のお墓参り:お供え> | |
①お線香を供える | ・ろうそくに火を灯す(ろうそく立て) ・ろうそくからお線香に火を付ける ・お線香立てにお線香を供える |
②花を供える | ・春の花を2対、左右に分けて供える |
③お供え物を供える | ・半紙(懐紙)を置く ・お供え物を置く |
特定の宗派を信仰しているならば、その宗派に倣ったお線香の本数を供えますが、あまり拘っていない場合には、個々にお線香を上げる時の本数は一般的に1本~3本/1人です。
春彼岸のお墓参り[4]お供養
●お墓参りでは、家長を中心として合掌します
地域によっては合掌をした後、墓前に供えたお供え物を下げ、墓前で家族が一緒にいただく習慣もあるでしょう。
「お供え物を生きた人々が食べても良いの?」との質問も多いですが、これはご先祖様と一緒にご馳走をいただく「供食」であり問題はありません。
作法としては、お線香の煙が終わった後に、お供え物を下げるとされます。
春彼岸のお墓参り[5]後片付け
春のお彼岸、お墓参りでタブーとは

●①他家のお墓を見ない、②お供え物マナー、③火の扱い、の3点です
お墓参りは心を落ち着かせて故人と繋がる作業ですので、人が多い春のお彼岸でのお墓参りでは、できるだけ私語を慎む配慮も必要になります。
①他家のお墓を凝視しない
②お供え物マナー
③火の扱い
特に久しぶりにお墓参りに行く時には、枯れ葉などのゴミも大量に出るうえ、お線香など火の扱いがあるため、火の元には充分に注意しなければなりません。
お墓参りタブー①他家のお墓を凝視しない
●お墓は故人の家、墓地は敷地だと捉えます
生きる身が暮らす住まいと同じように、覗き込んだり凝視をするのはタブーです。
ただ春彼岸のお墓参りの際、家のお墓の両隣は「御近所様」として、ご挨拶をする地域もあります。
お墓参りでタブー②お供え物マナー
●動物や鳥が食い荒らすことのないよう、お供え物は必ず持ち帰ります
缶ジュースなどは、供えたままになっている様子も見受けるのですが、野ざらしになってしまうので、持ち帰りましょう。
また時々故人が好きだったお酒など、お墓に飲み物を掛ける様子も見受けますが、汚くなる原因になるため避けてください。
お墓参りでタブー③火の扱い
●「口」は穢れとされる仏教では、口で火を消す行為はタブーです
・手で仰ぐなどして消してください。
また、春のお彼岸のお墓参りでは、大量のお線香に火を付けることもありますよね。
このお線香を燃え尽きるまで放置することは、火事の原因にもなり得ます。
お墓参りが終わったら、水を掛けて確実に消し、ゴミ袋に入れて持ち帰る(処分する)と安心です。
お墓参りの服装|どんな格好がふさわしい?

お墓参りの際は、ご先祖様に敬意を表し、周囲の人にも配慮した服装を心がけることが大切です。派手すぎる服装や露出の多い服装は避け、落ち着いた雰囲気の服装を選びましょう。
特に初めてのお墓参りに同行する場合や親族が集まる際には、慎重に選ぶことが求められます。
お墓参りに適した服装
以下のような服装を選ぶと、TPOに合った適切な装いになります。
✅ 派手すぎず、落ち着いた色合いの服装(黒・グレー・紺などが好ましい)
✅ 動きやすい服装(しゃがんで掃除をする際に邪魔にならないもの)
✅ 歩きやすい靴(ヒールやサンダルは避け、スニーカーやローヒールの靴を推奨)
服装は、単なるマナーだけでなく、心の持ちようを表すものでもあります。敬意を込めた身だしなみで、お墓参りに臨みましょう。
お墓参りに適した時間帯とは?

お墓参りの時間帯には特に決まりはありませんが、一般的には午前中に行うのが良いとされています。朝の清らかな空気の中でお参りをすると、より気持ちが落ち着き、心を込めた供養がしやすくなります。
お墓参りのおすすめ時間帯
お墓参りの頻度はどのくらい?行くタイミングは?

お墓参りは定期的に訪れることが望ましいですが、具体的に「何回行かなければならない」といった決まりはありません。大切なのは、ご先祖様を思い、感謝の気持ちを伝えることです。
お墓参りの定番のタイミング
特に以下の時期は、お墓参りをする人が多く、霊園やお寺も混み合うことが予想されます。
✅ 春・秋のお彼岸(3月・9月)
✅ お盆(8月または地域によって7月)
✅ 故人の命日(特に1周忌・3回忌・7回忌などの節目)
✅ 年末・お正月前(新年を迎える前にお墓をきれいにする習慣)
お墓参りは、頻度よりも「気持ち」が大切です。忙しくて頻繁に行けない場合でも、日常の中でご先祖様に手を合わせたり、心の中で感謝を伝えることも大切な供養の一つになります。
春のお彼岸でお墓参りに行けない時は?
●春のお彼岸にお墓参りに行けない時は、自宅で供養します
日本では春と秋のお彼岸と言えばお墓参りのイメージがありますが、実はお彼岸自体が日本独自の風習であり、なかにはお墓参りの風習を持たない地域もありました。
必ずしも「お墓参りに行かなければならない」訳ではなく、仏道を意識し、ご先祖様を供養する期間です。
・毎日お仏壇のお世話をする
・お墓参りに行く家族に、供物を贈る
ただ、毎年春のお彼岸に帰省をしてお墓参りをしているならば、家族や親族への気遣いは必要でしょう。
実家やお墓参りに行く家族へ、お花やお供え物を贈ると丁寧です。
お墓参りに子どもを連れて行く際の注意点

小さなお子様を連れてお墓参りをする際は、事前にマナーを教えたり、周囲の人への配慮を考えることが大切です。また、子どもにとっても、お墓参りはご先祖様とのつながりを感じる貴重な機会となります。
子どもにお墓参りの意味を伝える
お墓参り後の供花やお供え物の処理方法

お墓参りの後、供花やお供え物をどうすればよいのか悩む方も多いでしょう。基本的には、放置せず適切に処理することが大切です。
供花の処理方法
供花が枯れてしまう前に、以下のような対応をするとお墓をきれいに保つことができます。
✅ しおれた花は持ち帰り、自宅で適切に処分する
✅ 供花が枯れる前に、新しいものに取り替える
✅ ゴミ箱がある場合は、ルールに従って処分する
お花は通路側に向けて花を手向けることで、道行く人に癒しを与える存在ですが、長く放っておくと腐ってしまい悪臭の原因にもなります。約1週間を目安に、次回のお墓参りまで期間があるようならば、お墓参り後に持ち帰るようにしましょう。
お墓参りで心がけることのまとめ
お墓参りは、ご先祖様への感謝を伝え、家族の絆を深める大切な行事です。適切な服装や持ち物、訪れる時間帯を考慮しながら、気持ちよくお参りできるよう心がけましょう。
また、供花やお供え物の処理、子どもとの訪問時の注意点など、細かいマナーにも気をつけることで、より敬意を込めたお墓参りができるはずです。定期的にお墓を訪れることが難しくても、日々の中でご先祖様に感謝の気持ちを持つことが何よりも大切です。
お供え物の処理方法
お供え物も食べ物なので長く放っておくことで悪臭や野生動物が墓地を荒らす原因にもなります。環境や周囲への配慮を考え、持ち帰ることを前提にしましょう。
✅ 食べ物はその場に置きっぱなしにせず、持ち帰る(カラスや野生動物に荒らされる原因になるため)
✅ 飲み物も必ず回収する(ペットボトルや缶の放置は環境汚染につながる)
供花やお供え物の適切な処理を行うことで、お墓を清潔に保ち、気持ちよくお参りできる環境を維持できます。
まとめ:2025年春のお彼岸は3月17日~23日です

2025年の春のお彼岸は、3月17日(月)~23日(日)、ベストなお墓参りの日は、春分の日である3月20日(木)の午前中です。
また遠方までお彼岸のお墓参りへ行く場合、霊園内の芝生や東屋などでお弁当をいただく家族も見受けますよね。
最近では美しい木々で囲まれた庭園墓地も多くあります。
墓地によってはお墓の前で故人を偲びながら、家族でいただくこともあるかもしれません。このような場合にはお弁当や敷物なども準備すると良いでしょう。
まとめ
春のお彼岸にお墓参りに行く手順やマナーは?
●持ち物
<お墓掃除の道具>
・バケツや柄杓(公営墓地など)
・タワシ類
・雑巾類
・歯ブラシなど
・草刈り道具
<供養道具>
・ろうそく
・お供え物
・数珠
・半紙
・供え花
●手順
・御本堂へご挨拶(寺院墓地)
・お墓掃除
・お供え
・お供養
・後片付け
・御本堂へご挨拶(寺院墓地)
※家族でお弁当なども多い
●3つのタブー
・他家のお墓を凝視しない
・お供え物マナー
・火の扱い
●服装
・御本堂へ行くなら平服
・読経供養があれば平服
・家族のみならカジュアルでも良い
・足元は運動靴など歩きやすい靴
●行けない時は?
・お仏壇のお世話をする
・お墓参りに行く家族に、供物を贈る
お電話でも受け付けております
