2026年4月の年金額と国保料が改正!老齢・障害・遺族年金など
「2026年4月から年金額はどう変わった?」
「2026年度の受給額は増える?それとも減る?」
「在職老齢年金の基準引き上げ、自分は影響を受ける?」
2026年度(令和8年4月分より)の年金支給額の改定について、厚生労働省が発表しました。
国民年金は1.9%増額、厚生年金は2.0%増額となり、4年連続の増額改定です。
本記事では、2026年の年金支給額の改定内容、生活者支援給付金の変更点、在職老齢年金の基準引き上げ、国民健康保険料の改定についてわかりやすく解説します。
※本記事は、供養を通じて多くのご家族に寄り添ってきた「霊園・墓石のヤシロ」が執筆しています。なお、記事内にはヤシロの納骨堂サービスへのご案内を含む場合があります。(2026年8月28日更新)
2026年の年金支給額はどのように決まるのか?
◇2026年度の年金支給額は、賃金変動率をもとに改定されました。
年金支給額は毎年1月に厚生労働省が改定率を発表し、4月分(6月支払い分)から反映されます。
● 名目手取り賃金変動率…2.1%
● マクロ経済スライド調整…▲0.2%(国民年金)▲0.1%(厚生年金)
● 年金改定率…国民年金1.9%増・厚生年金2.0%増
物価より賃金の伸びが低かった2026年度は、現役世代の賃金に合わせて賃金変動率(2.1%)が適用されました。
①公的年金の仕組み
◇公的年金は「現役世代が納める保険料を、引退世代の年金に充てる」賦課方式です。
少子高齢化が進むと現役世代の負担が重くなるため、年金制度の持続性確保が重要な課題となっています。
● 賦課方式のメリット…物価が上がると現役世代の賃金・保険料収入も増えるためインフレに強い
● 賦課方式の課題…少子高齢化が進むと現役世代一人当たりの負担が増大する
● 対策…マクロ経済スライドにより年金額の増加を抑制し制度の持続性を確保
②改定基準
◇年金額は毎年見直され、物価や賃金の変動率を基準に改定されます。
● 物価変動率…前年の消費者物価指数(CPI)の変動率
● 賃金変動率…2〜4年前の平均賃金変動率
● マクロ経済スライド…年金加入者の減少率や平均寿命の伸び率を加味して増額を抑制
物価変動率が賃金変動率を上回る場合は賃金変動率が優先適用されます。
2026年度は物価変動率3.2%に対して賃金変動率2.1%が適用され、そこからマクロ経済スライドを引いた結果、国民年金1.9%増・厚生年金2.0%増となりました。
[年金公式サイト]
・日本年金機構
・厚生労働省「令和8年度の年金額改定について」
2026年度の支給額の改正内容
◇2026年度の年金改定における基準値は以下の通りです。
● 名目手取り賃金変動率…2.1%
● 物価変動率…3.2%
● マクロ経済スライド調整率…▲0.2%(国民年金)▲0.1%(厚生年金)
● 年金改定率…国民年金1.9%増・厚生年金2.0%増
物価変動率(3.2%)が賃金変動率(2.1%)を上回ったため、賃金変動率が優先適用されました。
そこからマクロ経済スライドを引いた結果が今回の改定率です。
◇マクロ経済スライドとは?
年金が物価ほど上がらない理由がここにあります。年金額の増加を抑える仕組みで、少子高齢化が進む中でも年金制度を長く続けるための調整方法です。
[マクロ経済スライドについて詳しく]
・2024年年金改正:マクロ経済スライド
①老齢基礎年金(満額)
◇老齢基礎年金は、20歳から60歳までの間に一定の保険料を納めた全ての国民が65歳から受け取れる年金です。
2026年度は前年度比1.9%増額となりました。
| 項目 | 2025年度 | 2026年度 | 増額幅 |
|---|---|---|---|
| 月額 | 6万9,308円 | 7万608円 | +1,300円 |
| 年間 | 83万1,696円 | 84万7,296円 | +1万5,600円 |
※昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(満額)は月額7万408円です。
②厚生年金(夫婦2人分の標準的年金額)
◇厚生年金(夫婦2人分の標準的年金額)は2026年度、前年度比2.0%増額となりました。
| 項目 | 2025年度 | 2026年度 | 増額幅 |
|---|---|---|---|
| 月額 | 23万2,784円 | 23万7,279円 | +4,495円 |
| 年間 | 279万3,408円 | 284万7,348円 | +5万3,940円 |
※平均的な収入(賞与含む月額換算約51万円)で40年間就業した場合の目安です。
● 厚生年金期間20年以上の男性(単身)
2025年度:17万3,457円 → 2026年度:17万6,948円(+3,491円)
● 厚生年金期間20年以上の女性(単身)
2025年度:13万27円 → 2026年度:13万2,627円(+2,600円)
増額はありがたいですが、物価上昇(3.2%)には追いついていません。
NISAやiDeCoなど、年金以外の備えも早めに考えておきたいですね。
[年金定期便の見方]
・65歳からの年金はいくらもらえる?ねんきん定期便の見方を把握して、老後対策をしよう
2026年度の生活者支援給付金の改正
◇年金生活者支援給付金は2026年度、前年度比3.2%増額となりました。
低所得の年金受給者を支援する目的で導入された制度で、物価の変動に応じて毎年調整されます。
年金本体(1.9%増)よりも増額率が大きいのは、マクロ経済スライドが適用されないためです。
| 給付金の種類 | 2025年度 | 2026年度 | 増額幅 |
|---|---|---|---|
| 老齢年金生活者支援給付金 | 5,450円 | 5,620円 | +170円 |
| 障害年金生活者支援給付金(1級) | 6,813円 | 7,025円 | +212円 |
| 障害年金生活者支援給付金(2級) | 5,450円 | 5,620円 | +170円 |
| 遺族年金生活者支援給付金 | 5,450円 | 5,620円 | +170円 |
満額受給できる場合、年間約6万7,440円の上乗せとなります。
なおこの給付金は申請が必要です。対象者には日本年金機構からハガキが届きますので、必ず返送手続きを行いましょう。
2026年、在職老齢年金の改正
◇在職老齢年金とは、60歳以上の厚生年金加入者が働きながら年金を受け取る場合、一定の収入を超えると年金が一部または全額停止される制度です。
2026年4月から、この支給停止基準額が大幅に引き上げられました。
● 改正前(2025年度まで)…賃金+年金の合計が月額51万円を超えると支給停止
● 改正後(2026年4月〜)…賃金+年金の合計が月額65万円を超えると支給停止
● 効果…働きながら年金を受け取っても減額されにくくなり、就労継続を後押し
14万円もの大幅な引き上げにより、高齢者が安心して働き続けられる環境が整備されました。
「働くと年金が減る」という不公平感の解消につながる改正です。
① 2026年度の年金支給停止基準額
◇2026年4月から在職老齢年金の支給停止基準額が大幅に引き上げられました。
● 2024年度の基準額…月額50万円
● 2025年度の基準額…月額51万円(+1万円)
● 2026年度の基準額…月額65万円(+14万円)
2025年度は1万円の小幅な引き上げでしたが、2026年4月からは一気に14万円引き上げられ65万円となりました。
これにより、働きながら年金を受け取っても減額・停止されるケースが大幅に減少します。
②在職老齢年金の今後の見通し
◇2026年4月に65万円へ引き上げられましたが、今後もさらなる見直しが検討されています。
2025年6月に成立した年金制度改正法では、2027年度以降も経済状況や物価水準を踏まえたさらなる調整が予定されています。
● 2026年4月〜…支給停止基準額が月額65万円に引き上げ(実施済み)
● 2027年度以降…経済状況に応じたさらなる調整を検討
● 将来的な方向性…高齢者が働きやすい環境づくりを継続推進
最新情報は厚生労働省の公式ページでチェックしておきましょう。
2026年、国民年金保険料の改正
◇国民年金保険料は段階的に引き上げられており、2026年度も増額となりました。
物価や賃金の上昇を踏まえ、年金制度を長く続けるための調整が毎年行われています。
①2026年度の保険料
◇2026年度の国民年金保険料は月額1万7,400円です。
| 年度 | 保険料(月額) | 増額幅 |
|---|---|---|
| 2024年度 | 1万6,980円 | ー |
| 2025年度 | 1万7,000円 | +20円 |
| 2026年度 | 1万7,400円 | +400円 |
国民年金保険料は段階的に引き上げられており、2026年度は前年度より400円増の月額1万7,400円となりました。
年間では20万8,800円の負担となります。
②負担増による影響
年金額・国保料の改正で予想される問題は?
2026年の年金改正はいつ・何日から?
パートタイム労働者の社会保険加入拡大
◇2025年6月成立の年金制度改正法により、パートタイム労働者の社会保険加入対象が拡大されます。
これまで対象外だった中小企業のパートタイム労働者も、段階的に厚生年金・健康保険に加入できるようになります。
● 2027年10月〜…従業員36〜50人の企業が対象に
● 2029年10月〜…従業員21〜35人の企業が対象に
● 2032年10月〜…従業員11〜20人の企業が対象に
● 2035年10月〜…従業員1〜10人の企業も対象に
加入対象が広がることで将来の年金受給額が増えるメリットがあります。
企業側は保険料負担が増えますが、2027年の第1段階まで時間はあります。早めに準備を始めておきましょう。
2026年以降、年金改正の見通しは?
◇2025年6月に成立した年金制度改正法により、2026年以降も段階的な改正が続きます。
高齢化が進む中、年金財政の安定と受給者の生活水準の維持の両立が最大の課題です。
● 2026年4月〜…年金支給額改定・在職老齢年金基準額引き上げ(実施済み)
● 2027年10月〜…パートタイム労働者の社会保険加入拡大(第1段階)
● 2028年4月〜…遺族厚生年金の男女差解消(20年かけて段階的に)
● 2030年以降…次期年金改革(第3段階)へ移行予定
在職老齢年金の基準額引き上げにより高齢者が働き続けやすくなった一方、国民年金保険料の段階的な増額は現役世代の負担増につながります。
NISAやiDeCoを活用した資産形成を早めに始めておくことが大切ですね。
[2028年施行の遺族年金改正]
・【2026年最新】遺族年金は廃止される?2028年から5年有期給付へ|改正ポイントと対策
まとめ|2026年度は年金増額、でも負担も増加
◇2026年度の年金支給額は国民年金1.9%増・厚生年金2.0%増となりました。
ただし物価上昇率(3.2%)には追いついておらず、マクロ経済スライドにより実質的な増額幅は抑制されています。
● 年金支給額…国民年金1.9%増(月額7万608円)・厚生年金2.0%増
● 生活者支援給付金…3.2%増(月額5,620円)に増額
● 在職老齢年金…支給停止基準額が月額65万円に大幅引き上げ
● 国民年金保険料…月額1万7,400円に増額
● パート加入拡大…2027年10月から段階的に対象企業が拡大
年金増額はあるものの保険料負担も増加しています。公的年金だけに頼らず、NISAやiDeCoを活用した老後資金の積み立てをあわせて検討しましょう。
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・老後資金はいくら必要?65歳でいくら貯蓄?年金で生活できる?
【執筆・監修:永代供養ナビ編集長】
株式会社霊園・墓石のヤシロ 営業本部長 藤橋 靖雄
1998年入社。お墓販売、商品企画を経て、多様化する供養の形に応えるサービス・霊園プロデュースだけでなく、営業企画、WEBマーケティングなど幅広い埋葬、葬送事業を担当。また、墓じまいや終活に関する各地域の終活イベント・セミナーにも講師として登壇し、終活のお悩みごとを解決するトータルアドバイザーとしても活躍中。
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