お墓探しをするときの3つのポイント!費用相場や失敗しないためのコツも紹介
「お墓探しって、どうやって始めればよいのだろう?」
「納得のいくお墓探しをしたい」
「そもそも、お墓の種類や費用が分からない」
お墓の購入を検討している人の中には、このような疑問や悩みを持っている人もいるのではないでしょうか。
本記事では、お墓探しを始めるタイミングをはじめ、墓地やお墓の種類、費用相場について詳しく紹介しています。
また、お墓探しの主な手順や失敗しないお墓探しのコツについても触れているため、本記事を読むことで、納得のいくお墓探しをするために必要な知識を身に付けられるでしょう。
お墓探しについて詳しく知りたいという方は、ぜひ本記事をチェックしてみてください。自分や家族にとって理想的なお墓を見つけましょう。
お墓探しをするタイミングは?
近年では、終活ブームなどの影響により、生前からお墓を探す人が増えてきています。
しかしながら、これまでのお墓に対する考え方が変化したことで、お墓探しや建立のタイミングについて悩んでしまう人もいるのではないでしょうか。
基本的に、お墓探しや建立のタイミングに決まりはありません。ただし、死期が近い場合など、避けた方がよい時期があるため注意が必要です。
まずは、一般的なお墓探しのタイミングである、「納骨に合わせて」と「終活のとき」について見ていきましょう。
納骨に合わせて探す
ライフスタイルの変化や後継者不足などにより、現代では葬儀後にお墓を探して建てることが多くなっています。葬儀後にお墓探しを行う場合、納骨のタイミングに間に合うようにと考える人もいるのではないでしょうか。
一般的に、納骨は四十九日法要に合わせて行われます。しかしながら、お墓の完成までには数か月かかります。
そのため、葬儀後にお墓を探す場合は、納骨のタイミングに間に合わせることは難しいでしょう。
このような場合、墓石を必要としない永代供養墓や合祀墓を選択すれば、準備期間を短縮できるため、納骨に間に合わせることは可能です。
終活するときに探す
最近では、終活の1つとしてお墓探しを行う人も増えています。自身が元気なうちにお墓探しを始めるメリットは、死後の埋葬の仕方やお墓の場所などを自分で決めておくことができる点です。
また、お墓の購入費用や手続きなど、家族や子どもにかかる負担も軽減できます。一方で、生前にお墓を購入することにはいくつかのデメリットがあります。
1つ目は、多くの公営墓地では、生前にお墓を建てられないことです。公営墓地を検討している場合には、事前に自治体の公営墓に関する窓口に問い合わせて詳細を確認しておきましょう。
2つ目は、生前にお墓を探して購入することで、長期間にわたる管理費や修繕費が発生することです。また、お墓をローンで購入した場合には、遺族がそのローンを相続することにも留意する必要があります。
お墓探しをするときに確認したい3つのポイント
お墓は、一度購入してしまうと、なかなか買い替えたり場所を変えたりすることは難しいでしょう。そのため、お墓探しを行う際には押さえておきたいポイントがあります。
以下では、お墓探しの3つのポイントを紹介していきます。ぜひ、お墓探しの参考にしてください。
- 施設内や周辺の環境
- 立地やアクセス
- サービスや設備
1:施設内や周辺の環境
お墓探しを探す際は、日当たりや風通し、水はけや地盤などについて確認しておきましょう。特にお墓が屋外にある場合、水はけが悪いと遺骨を納める場所に影響を及ぼしてしまう怖れがあります。
また、お墓がある霊園や墓地のチェックポイントとして、敷地内に管理事務所や休憩所などの付帯施設が設けられているかどうか確認しておきましょう。
古い寺院や霊園などでは、お墓参りの際に必要な施設がないケースもあるため、事前に確認しておくことが大切です。
2:立地やアクセス
お墓がある場所を決めるときには、お墓参りの頻度だけでなはく、墓守となる家族や親族が通いやすい場所にあるかも大切なポイントです。
墓守となる家族などのライフスタイルや年齢を考慮しながら、お墓の立地や交通アクセスについても検討していきましょう。
具体的な確認事項としては、自宅からの距離、自家用車でのルートや所要時間に加え、公共交通機関で到着できるかなどが挙げられます。
3:サービスや設備
まず、実際にお墓参りをしたときの状況をイメージしてください。
その上で、お墓の近くに線香や花を購入できる売店や、手桶や掃除用具、水道などの設備がある施設かどうかを確認しましょう。
そして、お墓の管理サービスについても必ず確認してください。お墓を購入すると、定期的に支払う管理費が発生します。
購入を検討している墓地は、誰がどのように維持管理しているのか質問し、しっかりと把握しておきましょう。
管理・経営主体別の墓地の種類
お墓探しをしていく中で、管理・経営主体別で墓地の特徴や種類に違いがあることに気づく人も多いのではないでしょうか。
それぞれの特徴に応じたメリットやデメリットがあるため、お墓探しの際には押さえておきたいポイントの1つです。
以下で、詳しく紹介していきます。
民営霊園
民営墓地とは、財団法人や宗教法人などの民間企業が運営する墓地です。宗教の制約がないところが多く、また申し込み条件もないため誰でもお墓を建てられます。
従来の墓地とは異なり、公園のような明るい雰囲気が特徴です。施設やサービスのバリエーションも豊富なため、多様なニーズに応えられます。幅広い選択肢の中から、自分の好みに合った墓地を選ぶことができるでしょう。
ただし、敷地の広さ、整備された施設や豪華な設備などに投資されている分、他の墓地よりも料金が高めなことには注意が必要です。
また、民営墓地の大半には指定石材店があり、その指定石材店でないと工事を依頼できない場合があります。民営霊園の利用を検討する際には、指定石材店の有無についても確認しておきましょう。
寺院墓地
寺院墓地とは、お寺の境内にある墓地です。民営墓地と同じく、指定石材店制度が設けられているお寺も多いと言われています。
また、その寺院と同じ宗派の人しか利用できない場合が多く、その寺の檀家になる必要があります。
檀家とは、お寺の経済的支援をする代わりに、さまざまな仏事や供養を優先的に手厚く行ってもらえる制度のことです。
上記のようなメリットの一方で、檀家になると、お寺によっては行事や合同法要などへの参加を求めたり、修繕費などのお布施をお願いしたりする場合もあります。
後継者は、お墓だけでなく檀家としての義務も引き継ぐことになります。そのため、寺院墓地を選ぶ場合には、後継者となる子どもや孫、親族からの了承を得ておく必要があるでしょう。
公営墓地
公営墓地は、都道府県や市区町村などの自治体が運営する墓地です。宗教の制約がなく、民営墓地より管理費や墓地使用料が安いことに加え、倒産のリスクが低いところもメリットです。
その一方で、管理・経営している主体者が各自治体となるため、墓地やお墓の管理状態は自治体によって差があります。場所によっては墓地自体が古く、あまり整備が行き届いていないケースもあるため、申し込む前に必ず現状を確認しておきましょう。
また、公営墓地を利用する場合には、申し込み者の住所が自治体の管轄内であることや遺骨を所持していることなどといった、応募資格を満たさなくてはなりません。
さらに、申し込み者が多いときには抽選となることにも注意が必要です。
多様化しているお墓の種類
近年のライフスタイルの変化により、お墓に対する価値観も変化しています。
その結果、お墓の種類もかつてのような先祖代々のお墓だけでなはく、樹木やお花の下で眠る樹木葬や屋内型の納骨堂など、さまざまな種類のお墓が増えています。
ここからは、多様化するお墓の種類について詳しく見ていきましょう。
一般墓
一般墓とは、昔からある伝統的なタイプのお墓のことです。霊園やお寺などの墓地に建てた墓石を、家単位で利用し代々引き継いでいきます。
縦長の和型墓石が一般的ですが、最近はモダンな洋型墓石や自由なデザイン型墓石を選ぶ人も増えています。ただし、墓地などの規約によって、墓石のデザインが制約されているケースがあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
納骨堂
納骨堂とは、室内で遺骨を安置するタイプのお墓です。ロッカー式納骨堂や仏壇式納骨堂、自動搬送式納骨堂など、その種類はさまざまです。
都心を中心に増えていて、駅からのアクセスが便利な施設が多い傾向があります。納骨堂は室内となっているため、天候の影響を受けず快適にお墓参りできるでしょう。
ただし、納骨堂に遺骨を収蔵できる期間は決められています。一定期間が経過した後は、他の遺骨と一緒に合祀されることを理解しておく必要があるでしょう。
永代供養
永代供養墓とは、遺族や子孫の代わりに霊園やお寺が遺骨の管理・供養を行ってくれるタイプのお墓です。そのため、遠方に住んでいる場合や後継者がいない場合に選ばれることが多くなっています。
しかしながら、永代供養墓は、永遠に遺骨の管理・供養を行ってくれるわけではなく、契約期間が過ぎると他の人の遺骨と一緒に合祀されることになります。契約期間は施設やプランによってさまざまですが、33回忌までとする場合が一般的です。
また、個別納骨タイプの他に、初めから合祀となるタイプの永代供養墓もあります。ただし、一度合祀してしまうと、後からの分骨には対応できないため、事前に分骨しておくなど、家族や親族と相談しておくことが大切です。
樹木葬
樹木葬とは、樹木の下に遺骨を埋葬して、墓石ではなく樹木を墓標とするタイプのお墓のことです。亡くなった後は、自然に還りたいという人におすすめです。
この樹木葬も永代供養墓の1つになるため、後継者は必要ありません。独身者や子どものいない夫婦を中心に注目されています。
ただし、土に還らないタイプの樹木葬も多いため注意が必要です。埋葬方法をよく確認した上で、申し込み手続きを行うようにしましょう。
お墓探しをするときに知っておきたい種類別の費用相場
お墓探しを行うときに欠かせない条件の1つが、お墓にかかる費用でしょう。ひと口に費用といっても、お墓の種類によって必要となる金額に違いがあります。
以下では、お墓探しをするときに知っておきたい種類別の費用相場について紹介していきます。ぜひ、チェックしてみてください。
一般墓の費用相場
一般墓の場合のお墓の費用は、墓石の彫刻や工事などを含めた墓石代と永代使用料の2つが大きく占めています。
特に墓石代は、標準的なタイプを選んだ場合でも総額200万円程度はかかるため、一般墓は他の種類のお墓よりも費用が高くなりやすい傾向にあると言えるでしょう。
また、一般墓の費用相場は100~350万円程度です。費用を抑えたい場合には、使用する石材の種類や産地、デザインなどで調整できます。
納骨堂の費用相場
納骨堂は、そのタイプによって費用が大きく異なります。比較的安価なタイプのロッカー型で20~80万円程度、少しグレードが上がる仏壇型で50~150万円程度が相場です。
また、納骨堂全体での相場は40~100万円程度とされ、最近では100万円を超えるタイプも登場しています。
永代供養の費用相場
永代供養墓の費用相場は納骨の仕方によって異なり、初めから合祀の場合は10~30万円程度、個別墓付きの場合は70~150万円程度とされています。
費用に大きな幅が出てしまう理由としては、個別安置の有無、個別した場合の期間、遺骨を埋葬するスペースの広さなどが挙げられます。
樹木葬の費用相場
樹木葬では、墓石の代わりに樹木を墓標としたり、埋蔵場所の周囲に草花を植えたりするため、お墓の費用もリーズナブルになります。
樹木葬の費用相場は20~80万円程度で、さらに他の故人と一緒に埋葬する場合には10万円程度まで抑えることが可能です。
お墓探しの主な流れ
お墓探しを始める場合、何から考えればよいのかと悩んでしまう人も多いでしょう。
お墓探しは、ほとんどの人にとって初めての経験となり、一度購入してしまうと簡単に買い替えや移転することはできないため、慎重な選択が必要です。
そこで、以下ではお墓探しの主な流れを紹介していきます。お墓探しを始める前に、ぜひチェックしてみてください。
後継者の有無を確認する
お墓探しをするとき、最初に検討することは「お墓の将来的な後継者はいるか」ということです。
お墓は先祖代々引き継ぐのが一般的ですが、少子高齢化によりお墓の継続的な後継者がいない家庭も少なくありません。仮に自分の子どもが後継者となったとしても、さらに孫が後継者となるかどうかまでは分かりません。
後継者が続いていかないお墓は無縁仏になりやすく、結果として処分されたり放置されて荒れ放題になったりする可能性があります。
次の世代に続く後継者がいない場合には、管理・供養を代行してもらえる永代供養墓がおすすめです。
墓地のエリアを決める
前述したように、お墓探しを行う際は墓地の場所を考えることも大切です。
家族や親族がお墓参りしやすいように、自宅から近い場所か、交通の便がよい場所を選ぶのが望ましいです。高齢になったとき、お墓参りが負担になる可能性があるでしょう。
予算を決める
お墓探しをするときは、まずお墓にかけられる予算を決めましょう。お墓にかかる費用の主な内訳は、永代使用料、管理料、墓石代です。
これら3つの中でも永代使用料と墓石代は高額になり、特に墓石代は選ぶ石材の種類や産地、デザインなどによって金額に大きな幅があります。
お墓の費用の相場についても、一般墓だと費用が高くなり、永代供養墓や合祀墓だと費用が安くなるなど、種類によって異なる傾向にあります。
予算をきちんと決めておくことで、お墓や石材の種類などの譲れない条件を落とし込んでいくことができるでしょう。
条件に合った墓地を探す
自分に合うお墓の種類や場所が決まったら、条件に合致するお墓を探しましょう。インターネットや新聞の折り込みチラシなどで、希望の地域を中心にチェックします。公営墓地の場合は、自治体に直接問い合わせするか、広報誌などで確認してみてください。
また、希望するエリアにある石材店を尋ねるのも1つの方法です。墓石を加工・販売する石材店は、その地域にあるお墓の建立を行うため、地域の墓地に関する情報についても詳しい可能性があります。
ただし、指定石材店制度がある墓地も多く、その石材店が提携している墓地しか紹介してもらえないケースもあります。幅広い情報を得たい場合は、提携する墓地が多い石材店に尋ねるか、複数の石材店を回ってみましょう。
実際に見学に行く
お墓の候補が絞れたら、次は実際に見学に行きましょう。このとき、必ず見学の予約を行うことをおすすめします。その理由は、墓地や霊園がお休みであったり、管理人が不在であったりする場合があるためです。
見学の予約をしておくことで、管理人や案内できるスタッフからお墓や施設などについて詳しく尋ねることができます。このとき、ホームページや資料で不明だったことや気になる点についても、直接質問しておくことをおすすめします。
また、墓地を見学するときは、墓地の管理状態や雰囲気、設備、管理人の人柄、交通の便などを確認しましょう。ホームページや資料だけでは分からないこともあるため、墓地が遠方の場合でも見学することをおすすめします。
そして、納得のいくお墓が見つかったら、墓地使用の申し込みを行いましょう。申し込みの際に、管理者に永代使用料と管理費を支払います。その後、管理者から墓地使用許可証が発行され、お墓を建てる準備が整います。
デザインを決め契約する
お墓が決まり、新しくお墓を建立する場合は墓石のデザインを考えます。墓石のデザインについては、石材店と相談しながら決めていきましょう。このとき、石の種類や形状、彫刻する文字などの細かい点についても決めていく必要があります。
オリジナルデザインに対応してくれる石材店もありますが、特殊な加工が必要だと費用が高額になる場合があるため注意が必要です。また、墓地や霊園によっては墓石のデザインに制限が設けられているケースもあるため、事前に確認しておきましょう。
そして、墓石のデザインが決まったら、石材店に見積もりを出してもらいます。見積もりの内容をしっかりと確認し納得できたら、石材店と契約を交わしましょう。墓石の完成後、付属設備などを含め問題がなければ、お墓の引き渡しが完了となります。
お墓探しで失敗しないためのコツ
ここまで、お墓探しに必要なお墓の種類や費用、そして実際に探すときの流れなどについて紹介しました。
以下では、お墓探しをより納得のいく形に仕上げるために、失敗しないためのコツを4つご紹介します。ぜひ、チェックしてみてください。
- 家族や親族の意見も聞く
- お寺や信頼できる第三者などに相談する
- 複数の場所を見学してみる
- 宗教や宗派を確認する
家族や親族の意見も聞く
前述したように、お墓探しを納得のいくものにするためには、家族や親族から意見を聞くことが大切です。
自分のお墓だからといって、自分1人で決めるのではなく、家族と相談しながら決めていきましょう。事前に家族とよく話し合い、お墓に対する考えを共有しておくことで、後から意見の食い違いが起こるのを防ぐことができます。
お寺や信頼できる第三者などに相談する
お墓探しは、多くの人にとって初めての経験です。もし、疑問や不安があるときには、お墓の購入経験がある信頼できる知人や、菩提寺の住職などに相談してみるとよいでしょう。
また、公営墓地を希望する場合には、管轄の市役所に相談窓口が設置されています。ホームページなどで相談窓口を確認し、相談してみてください。
複数の場所を見学してみる
お墓を決める際に、納骨を行う四十九日法要などのタイミングに合わせたいと考える人もいるのはないでしょうか。
しかしながら、お墓の購入を早めるために、候補を最初から1つに絞ってしまうことはおすすめできません。お墓は、一度購入してしまうと、買い替えや移転をさせることは簡単にはできないためです。
必ず複数の候補を挙げて比較しながら、お墓を選ぶようにしましょう。
宗教や宗派を確認する
選ぶ墓地や霊園によっては、宗教や宗派の制約を設けているケースもあります。特に、寺院墓地では檀家になることを前提としている場合もあるため、事前に確認しておくことが大切です。
お墓探しを行う際は、家族や親族とともに、どのような宗教・宗派の墓地、または霊園を選ぶかについても検討しておくとよいでしょう。
後悔しないお墓探しをしよう
本記事では、お墓探しのタイミングや確認ポイント、またお墓の種類などについて詳しく紹介しました。
多くの人がお墓の購入は初めてになり、お墓は一度購入してしまうと買い替えなどを行うことは容易ではありません。
自身はもちろん、家族や親族すべての人が納得のいくお墓を見つけられるように、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
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