老後破産の原因と実態とは?もしなったらどうなる?退職金や定年後の生活を守る対策を専門家が解説
「老後破産」という言葉をニュースなどで耳にし、
「自分たちの貯金や年金で本当に足りるのだろうか」
…と不安を感じている方は少なくありません。
かつては安泰と言われた定年後の生活ですが、現代では長寿化や物価高騰などの原因が重なり、誰にとっても老後破産は身近なリスクとなっています。
本記事では、老後破産の実態や陥りやすい人の特徴、そして万が一「したら」どうなるのかという現実を詳しく解説します。
大切なのは、老後破産の原因を正しく知り、退職金や年金の現状を把握して、早めに防ぐための方法を実践することです。
老後破産を回避し、家族全員が安心して明日を迎えるためのヒントを、終活の現場に携わるプロの視点からお届けします。
この記事は株式会社霊園・墓石のヤシロ(墓じまい・供養のプロ)が、2026年2月時点の制度・法律に基づいて執筆しています。最新の情報については専門家へご相談ください。(2026年2月18日公開)
老後破産の「実態」と「原因」:なぜ今、増加しているのか?
【実態】統計から見る老後破産の割合と現状
◇ 「老後破産」とは、高齢期に生活資金が底をつき、自立した生活が困難になる状態を指します。
現在の日本において、生活保護基準以下の収入で暮らす高齢世帯の割合は増加傾向にあり、決して一部の人だけの問題ではありません。
特に独居高齢者の増加や、年金支給額の伸び悩みといった社会的な現状が、この問題をより深刻なものにしています。
最新の統計データでも、高齢者世帯の約半数が生活の苦しさを感じているという実態が浮き彫りになっています。
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【原因】定年後の生活を脅かす人の「想定外の出費」の特徴
◇ 老後破産に陥る最大の原因は、単なる低年金だけではありません。
定年時に立てた資金計画が、インフレによる物価高や、住宅の修繕費、予期せぬ大きな病気といった「想定外の支出」によって崩れてしまうのが大きな特徴です。
特に、現役時代に高年収だった層ほど、生活水準を急に落とすことができず、貯蓄を切り崩すスピードが想定を超えてしまうケースも目立ちます。
もし老後破産に「したら」その後の生活はどうなる?
万が一、資金が底をつき老後破産の状態に「したら(なったら)」、その後の生活はどうなるのでしょうか。
● 現実的には、食費や光熱費を極限まで切り詰める生活を強いられるだけでなく、病気になっても医療費が払えず受診を控えるといった事態を招きます。
最終的には家賃が払えず住まいを失うリスクもあり、早い段階で行政や専門家へ相談を行い、生活を再建するための適切な支援を受けることが不可欠です。
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老後破産を招くリスク要因:親の介護・住宅ローン・退職金の使い道
「親」の扶養や介護、子供への教育費支援が家計を圧迫する例
自分たちの老後資金だけでなく、高齢になった「親」の介護費用や医療費を子が負担し、共倒れになるケースは少なくありません。
● また、成人した子供や孫への過度な教育費の支援を続けてしまうことも、老後破産の引き金となります。
家族を想う善意が、結果として自分たちの生活基盤を壊す「原因」となってしまうため、援助の範囲には明確な基準を持つことが重要です。
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住宅ローン完済と「退職金」の運用の落とし穴
多くの人が定年退職時に、「住宅ローン」の残債を一括返済してスッキリさせたいと考えます。
● しかし、退職金をすべて住宅ローン完済に充てて手元の現金を使い切ってしまうと、急な病気や災害への対応ができなくなり、結果として老後破産を招く「原因」となります。
退職後の資金計画とは、常に手元に現金を残しておく余裕が重要です。
[自宅に住み続けながら老後資金を確保する]
カードローンやリボ払いなど各種「ローン」のリスク
注意すべきは住宅ローンだけではありません。
・車の買い替えに伴うオートローン
・安易なカードローンの利用
・クレジットカードのリボ払い
…といった各種「ローン」が、年金生活における最大の破綻リスクとなります。
年金という限られた収入の中から、利息を伴う「ローン」の返済を続けることは、家計を根底から壊す大きな特徴があります。
老後破産を防ぐためには、現役時代以上に「借金(ローン)」に対してシビアになる必要があります。
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医療費の増大や熟年離婚が招く「悲惨」な家計破綻
老後の家計を根底から揺るがすのが、予期せぬ医療費の増大と、近年増加している熟年離婚です。
● また、熟年離婚によって世帯が分かれることもリスクです。
・住居費などの生活コストが二重にかかる
・年金分割をしても一人当たりの受給額が減る
…結果、生活が「破綻」するリスクが急増します。
実際に、離婚後の生活が想像以上に悲惨なものになったという体験談も多く、これらは老後破産の大きな原因とは切り離せない現実です。
【体験談】安易な熟年離婚が招いた「家計破綻」の現実
「定年後、夫との生活に耐えられず離婚。年金分割で月10万円ほど確保できる計算でしたが、一人暮らしの家賃と光熱費、さらに自身の病気による通院費が重なり、貯金は数年で底をつきました。
現役時代の生活水準が忘れられず、カードローンに手を出したのが最後、気づけば自己破産寸前まで追い込まれていました」
(60代女性・相談事例より)
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[理想のセカンドライフを送るための夫婦のルール]
定年(65歳)以降の本当の生活費シミュレーション
定年を迎えた後の生活では、現役時代には見えていなかった支出が浮き彫りになります。
● 本当に必要な生活費を算出する際、忘れがちなのが、
・住宅の修繕積立金
・固定資産税
・車の買い替え費用
…といった大きな「お金」です。
年金という限られた収入の中で、これらの不定期な支出をどう管理していくかが、老後破産を回避する鍵となります。
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早期に相談窓口へ行くべき理由と「投資」の考え方
◇ 老後破産を回避した成功実例に共通しているのは、家計が破綻する前に専門家へ相談している点です。
多くの人が「まだ大丈夫」と先延ばしにしますが、自治体の相談窓口やFP(ファイナンシャルプランナー)などの知見を借り、客観的に家計を分析することが対策の第一歩となります。
● また、焦りからハイリスクな「投資」に手を出すのは禁物です。
老後資金における投資の本来の目的は、増やすこと以上に「守りながら運用する」ことであることを忘れてはいけません。
生活保護の現実と受給を検討するタイミング
◇ 万が一、あらゆる対策を講じても生活が立ち行かなくなった場合、生活保護は国民の正当な権利です。
「現実」として、受給には預貯金や不動産などの資産活用が条件となりますが、老後破産によって最低限の生活や健康を損なう前に、検討すべきセーフティネットと言えます。
年金受給者であっても、年金額が最低生活費を下回る場合は差額を受給できる可能性があるため、まずは早めの相談が大切です。
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住宅(持ち家・賃貸)の維持費を抑える対策を相談
老後破産を防ぐ上で、住居費のコントロールは極めて重要です。
● 「持ち家」であれば…
・老朽化に伴うリフォーム費用
・固定資産税
● 「賃貸」であれば…
・更新料
・家賃の支払い
…が重くのしかかります。
住宅ローンの負担が重い場合は、早い段階で住み替えやリースバックなどの対策を検討し相談しましょう。自身のライフスタイルに合った住宅の形を見直すことが、結果として支出を抑え、年金生活の安定に繋がります。
解説:老後破産を「防ぐ」ために今すぐできる終活の方法
お金のゆとりは「心のゆとり」から:家計と「墓」の整理
老後破産を未然に防ぐためには、将来発生する大きな支出を「見える化」して、早めに整理しておくことが有効な「方法」となります。
● なかでも、意外と見落とされがちなのがお墓の維持費です。
一般的なお墓とは、購入後も管理費が一生涯(あるいは代々)かかり続けるものが多く、年金生活においてこれが心理的・経済的な重荷になるケースも少なくありません。
ここでは、将来の不安を安心に変えるための具体的な終活の重要性について詳しく解説を加えていきます。
[パートナーとの別れや、もしもの時に困らない備え]
ヤシロからのご提案:将来の大きな出費を抑える「終活」の進め方
私たちヤシロが数多くの終活をお手伝いする中で感じるのは、老後破産というリスクを過度に恐れるのではなく、「何を、いつまでに、いくらで準備するか」を決めることが最大の安心に繋がるということです。
例えば、管理費の負担がない永代供養という選択は、退職金や年金を日々の生活のために守る賢明な判断でもあります。
ご自身とご家族が、お金の心配をせずに穏やかな毎日を過ごせるよう、お墓のあり方から見直してみませんか。
[参照]
まとめ:老後破産のリスクとは?対策を知り早めの準備を
老後破産とは、決して一部の人だけに起こる特別な出来事ではありません。年金や退職金の現状を過信せず、定年前から「支出の見える化」と「固定費の削減」に取り組むことが、リスクを回避する唯一の方法です。
● 本記事でご紹介したように、
・住宅ローンの見直し
・親の介護への備え
・お墓のあり方
…を考える終活は、すべて繋がっています。
一つひとつの不安を解消し、家計を適切に整理することで、経済的にも精神的にもゆとりのある老後を迎えることができます。
もし一人で悩んでしまったら、自治体の相談窓口や専門家を頼ることも忘れないでください。
あなたの「これから」を、より豊かで安心できるものにするために。今できる一歩から始めてみましょう。
※本記事の監修・運営について
このコラムは、墓じまいや供養のプロである「株式会社霊園・墓石のヤシロ」が運営しています。公平な情報提供を心がけていますが、専門家としての知見を活かした自社サービスのご案内も含まれます。
【監修者メッセージ】
「老後破産」という言葉は、決して他人事ではありません。私たちが日々、終活や供養のご相談を受ける中で感じるのは、多くの方が「将来の不透明な出費」に対して強い不安を抱えているということです。
資金計画を立てる際、お墓や供養の準備を後回しにせず、早めに形を決めておくことは、単なる支出の整理ではありません。それは、自分自身とご家族が安心してこれからの人生を楽しむための「心の防波堤」を築くことでもあります。
これまでの経験から培った知見が、皆様の豊かな老後の一助となれば幸いです。
【執筆・監修:永代供養ナビ編集長】
株式会社霊園・墓石のヤシロ 営業本部長 藤橋 靖雄
1998年入社。
お墓販売、商品企画を経て、多様化する供養の形に応えるサービス・霊園プロデュースだけでなく、営業企画、WEBマーケティングなど幅広い埋葬、葬送事業を担当。
また、墓じまいや終活に関する各地域の終活イベント・セミナーにも講師として登壇し、終活のお悩みごとを解決するトータルアドバイザーとしても活躍中。
[TEL] 0120-140-846(受付時間9:15~17:30/年中無休・通話無料)
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