
【2024年】樹木葬18のトラブルと対策は?役立つ知識やペット樹木葬トラブルも解説

・樹木葬に多い18のトラブルとは?
・樹木葬トラブルの対策は?
・ペットと入る樹木葬トラブルはある?
樹木葬トラブルを未然に防ぐには、過去のトラブル事例とその予防策を理解すると良いでしょう。
「樹木葬」とは墓石ではなく、樹木や草花を墓標とした遺骨の供養方法です。
自然葬のひとつとしての樹木葬が一般的ですので、多くの樹木葬で埋葬するとゆっくりと時間をかけて土へと還ります。
本記事を読むことで18の樹木葬トラブルや、その予防方法が分かり、未然に樹木葬トラブルを回避することができるでしょう。

樹木葬トラブル対策とは?

◇樹木葬を理解することが重要です
樹木葬はもともと自然葬のひとつとして登場しましたが、近年ではお墓のいらない永代供養のひとつとしても認知されています。
そのため樹木葬とひと口に言っても、契約者のニーズに合わせてさまざまな樹木葬墓地や埋葬方法、供養方法による種類が登場しました。
樹木葬トラブルを予防するためには、樹木葬のさまざまな種類を理解して、これから契約する樹木葬プランがどのような種類にあたるのかを見極めてから契約へ進むことが重要です。
樹木葬墓地や埋葬方法の種類は後ほど詳しく解説しますので、まずここからは、過去にどのような樹木葬トラブルが起きたのかをご紹介します。
(1)親族からの反対
◇樹木葬は新しい供養の形です
樹木葬は遺骨が土に還る自然葬のひとつで、先祖代々継承する従来の供養方法とは価値観が異なる、新しい形の供養方法です。
そのため家族や親族のなかには、馴染みのない供養方法に抵抗があったり、納得できないと反対する人もいるでしょう。
樹木葬では、納骨を済ませると二度と取り出すことができないものも多いため、契約前に家族や親族と話し合い、理解を得る必要があります。
(2)お墓参りができない
◇一般墓と同じお墓参りは難しい樹木葬墓地は多いです
墓石が建つ従来のお墓参りの感覚でお参りに行くと、「お墓参りができなかった」と後悔する樹木葬トラブルもあります。
樹木葬とひと口に言っても、その種類はさまざまにありますが、なかにはお参りスペースが他の家族と共有だったり、お線香やお花、食べ物を供える供養が禁止されている樹木葬墓地もあるでしょう。
従来のようなお墓参りがしたいと考えるならば、一般墓も検討すると安心です。
(3)予算よりも高額だった
◇樹木葬の費用内訳を把握して、オプションがないかを確認します
樹木葬の費用には一般的に永代使用料・永代供養料・埋葬料が含まれますが、樹木葬がまだまだ新しいため、一般墓のように決まり事はあまりありません。
そのため樹木葬墓地によって料金形態はさまざまなので、契約後にオプション料金の追加が積み重なり、結果的に予算オーバーになる樹木葬トラブルを見受けます。
その樹木葬に埋葬できる人数や、個別安置期間、石碑や銘板を置く場合の料金や彫刻彫金はオプション料金になっていないか、契約前に確認をしましょう。
(4)手入れが行き届いていない
◇見学時には樹木や草木の手入れが行き届いているかもチェックします
他のご遺骨と一緒に埋葬される合祀埋葬型や集合埋葬型の樹木葬で、墓地管理者による草木や樹木のメンテナンスが行き届いていなかった樹木葬トラブルです。
なかにはシンボルツリーや周辺の草木が枯れてしまっていたケースもあるので、見学時には墓地管理者によるメンテナンス状況を確認しましょう。
樹木葬区画内だけではなく、樹木葬区画へたどり着くまでの道中で、周辺の草花や樹々への手入れが行き届いていれば、より安心できます。
(5)家族と一緒に入れない
◇樹木葬の多くは、契約人数ごとの料金形態が一般的です
従来の一般墓は、お墓一基に対して永代使用料や墓石代がかかりますが、樹木葬の多くは埋葬する契約人数ごとの料金システムが多くあります。
そのためお墓は遺骨を納骨するカロートに埋葬できるならば、原則的に何柱でも納骨できますが、樹木葬は契約した人数分の納骨しかできない仕組みが多いです。
最初の契約時点で、樹木葬に何人の遺骨を埋葬したいのかを把握し、人数分の契約をする必要があります。
(6)納骨場所が分からない

◇合祀埋葬型樹木葬では、他のご遺骨と一緒に埋葬されます
遺骨を埋葬するカロートをひとつとし、布袋や骨袋から遺骨を取り出して、他の遺骨と一緒に埋葬される「合祀埋葬型樹木葬」では、遺骨の納骨場所が分かれていません。
そのため安い樹木葬と費用を重視して、合祀埋葬型樹木葬を選んだ場合、納骨すると一ヶ所にまとめられ、納骨場所が分からず、お参りがしにくい、などの樹木葬トラブルも散見されます。
(7)季節により景色が違い過ぎる
◇樹木葬の墓標は生きた草木や樹木が墓標となっています
一年中変わらない墓石と違い、樹木葬は生きた草木や樹木を墓標としているため、春夏秋冬で四季折々の表情を見せてくれるでしょう。
それが樹木葬の魅力でもありますが、一方で秋冬には草木の色どり、春夏で咲いていた花々や生い茂っていた草木が落ち着いて、寂しく感じることもあります。
生きた植物を墓標とする樹木葬は、四季で表情が変わることを理解してから、契約をしましょう。
(8)メンテナンスが負担
(9)改葬できない
◇樹木葬は、後々改葬できないプランが一般的です
「改葬(かいそう)」とは、一度埋葬した遺骨を取り出して、他の墓所へ引っ越すことをさします。
ゆっくりと時間をかけて土に還ることを目的として樹木葬の多くは、一度遺骨を埋葬すると、後から遺骨を取り出して改葬することができないプランが多いです。
最初から骨壺や骨袋から取り出して、他の遺骨と一緒に合祀される、合祀埋葬型樹木葬はもちろん、一定期間は個別安置期間を設けた樹木葬であっても、改葬を視野に入れているのであれば、契約前の確認が不可欠となるでしょう。
(10)許可を得ていない業者だった
◇人の遺骨は自治体が認定した墓地に埋葬しなければなりません
人の遺骨には取り扱いに法的な決まり事があり、自治体の知事が認定し「埋葬許可」を得た墓地区画に埋葬しなければ、刑法190条の遺体遺棄罪に触れてしまいます。
確かに2mm以下に粉骨した遺骨を山林に散骨する場合、法律はグレーゾーンではありますが、遺骨を埋葬するのであれば、自治体の許可を受けた墓地でなければなりません。
契約前に運営団体の業績や経営状況を確認し、信頼できる樹木葬墓地を選びましょう。
(11)お参りスペースが共有だった

◇樹木葬ではお参りスペースが共有の施設も多いです
特別区画を設けて樹木葬区画を提供するプランでは、区画の前に献花台やお線香をあげる大きな香炉を設けるなど、共有のお参りスペースを通して参拝する樹木葬墓地もあります。
ひとつのシンボルツリーのふもとに埋葬される樹木葬区画の場合、一般的に共有のお参りスペースが設けられていますが、お彼岸などお参りシーズンには混雑する可能性も否めません。
「落ち着いてお参りができなかった」などの樹木葬トラブルがあります。
(12)期間延長ができなかった
◇個別安置期間の延長ができなかった樹木葬トラブルです
樹木葬のなかには、一定期間は遺骨の個別安置期間を設けて、一定期間が過ぎると合祀埋葬されるシステムも少なくありません。
この場合、契約した個別安置期間の間に相談をすると、期間が延長できる樹木葬墓地もあれば、期間延長ができないものもあります。
将来的に契約期間が過ぎても家族が参拝することが予想されるならば、個別安置期間が延長できるかまで確認をしましょう。
・樹木葬と永代供養の違いとは?向いている人やデメリット、基礎知識を分かりやすく解説!
(13)自然葬ではなかった
◇最終的に施設内の合祀墓(永代供養墓)に埋葬されるものもあります
樹木葬を選ぶ人のなかには、「土に還りたい」として選ぶ人もいるでしょう。
けれども樹木葬とひと口に言っても、その埋葬方法はさまざまです。
土に還りにくい骨壺に納めて埋葬すると、遺骨が土に還ることが難しくなります。
またガーデニング樹木葬では、美しい樹々や草花に囲まれて眠ることができる一方、最終的には施設内の合祀墓(永代供養墓)に埋葬されるプランもあるでしょう。
自然回帰志向が強く、土に還ることを最大の目的とする場合、山林の奥深くで骨壺や骨袋から取り出し埋葬される里山型樹木葬などが適しています。
いずれにしても埋葬方法を確認してから、契約を進めることが大切です。
・樹木葬の費用はどれくらいかかる?相場は種類によって違う?内訳や安く抑える方法を解説
(14)お参り方法に制限があった
◇お線香や供花ができない樹木葬もあります
火の用心の観点からお線香をあげることが禁止されていたり、花を供えることを禁止する墓地もあるため、「イメージしたお参りができなかった」と後悔する樹木葬トラブルも多いです。
なかには供花は準備された花を1本、献花台に乗せるなど、細かな規定を設けた樹木葬墓地もあるでしょう。
ただし樹木葬でのお参り方法は墓地によって異なります。
お線香や供花によるお参りがしたいならば、契約前に規約をよく確認しましょう。
(15)アクセスが大変
◇郊外にある樹木葬墓地では、アクセス環境が行き届いていない場所もあります
特に、都心部から離れた郊外の山林奥深くに樹木葬墓地がある「里山型樹木葬」は、自然葬に近い一面があるため、アクセス環境が困難なものも多いです。
一方で都心部に近い霊園内で特別区画を設けて樹木葬プランを提供する「霊園型樹木葬」や「ガーデニング樹木葬」は、アクセス環境も良い墓地が多いでしょう。
なかには樹木葬墓地までハイキングのような山道が続くものもあるため、事前の墓地見学は不可欠です。
(16)ペットと一緒に入れなかった

◇ペットと一緒に入りたい場合、「ペット共葬可」の樹木葬プランを選びます
樹木葬は宗旨宗派を問わない自然葬のひとつですが、全ての樹木葬でペットと一緒に埋葬できる訳ではありません。
ペットと一緒に入れる樹木葬では、特別区画を設けて提供する墓地が多いです。
そのため「ペット共葬可」や「ペットと一緒に入る樹木葬」と謳っている樹木葬プランを選びましょう。
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(17)ご住職との相性が合わなかった
◇寺院墓地の場合、稀にご住職とトラブルになるケースもあります
樹木葬はその供養方法から、寺院墓地が提供する樹木葬墓地であっても宗旨宗派を問わないプランが一般的です。
けれども樹木葬プランによっては、運営管理をする寺院の檀家にならなければならないケースもあるでしょう。
樹木葬墓地もさまざまですので、なかにはご住職との距離が近く、お付き合いに疲れてしまった、檀家に入らなければならなかった、などの樹木葬トラブルもあります。
(18)多い人数分で契約してしまった
ペットと入る樹木葬のトラブル対策

◇ペットとどのように入るのかを確認します
現代ではペット専用の火葬場も広がり、ペットが亡くなると家族として手厚く供養をする飼い主が増えました。
火葬後はペット専用の納骨堂や手元供養、庭先に埋葬して供養をする方法もあります。
庭先に埋葬する場合、ペットの名前を刻字した墓碑も販売されているでしょう。
そのなかでペットと一緒に眠る樹木葬も登場していますが、後悔する声もあります。
ペットと入る樹木葬で、後々後悔しない対策として、「ペットとどのように入るのか?」種類や仕組みを理解し、自分の希望にあった樹木葬選びがポイントです。
①合祀型ペット樹木葬
◇飼い主1人とペット1匹で、約30万円~50万円が費用目安です
ひとつのスペースに他のペットと一緒に合祀されます。
シンボルツリーのふもとに合祀されるタイプと、庭園風に美しい草花で整備された特別区画で、永代供養墓に合祀される樹木葬もあるでしょう。
・ペットと別々に合祀
・ペットを先に供養したい
(樹木葬墓地による)
人とペットを一緒に合祀することに抵抗感を持つ方も多いため、人は人、ペットはペットでそれぞれに合祀されます。
飼い主も特別区画で眠ることができますが、同じ供養塔で合祀はされません。
②個別型ペット樹木葬
◇飼い主1人とペット1匹で、約60万円~80万円が費用目安です
ご遺骨1柱に対してひとつの区画を購入し、飼い主とペットがそれぞれ個別に埋葬されます。
けれども飼い主はペットの近くで眠ることができるでしょう。
・個別の区画がある
・ペットと別々に埋葬
個別型ペット樹木葬では、個別区画に埋葬した上に苗木を植樹する「植樹型」と、一本のシンボルツリーのふもとで個別区画が分かれる「シンボルツリー型」があります。
③永代供養型ペット樹木葬
樹木葬トラブル対策は?

◇樹木葬はまだまだ、新しい供養の形です
樹木葬トラブルが起きる背景には、樹木葬は一部で注目されているものの、世間的にはまだまだ新しく、馴染みの薄い遺骨供養の形であることがあげられます。
そのため樹木葬を提供する墓地側も、一般墓のように決まり事が定着しておらず、料金システムや提供する樹木葬プランも、墓地によってさまざまです。
そのため契約前に不安要素は直接確認をして、規約をしっかりと読み、後々お参りに行く想定をしながら現地見学をしてから決めましょう。
①家族に相談する
◇契約後に家族から反対のないよう話し合います
樹木葬は世間的にまだまだ馴染みがなく、家族や親族のなかには「樹木葬」と言う言葉自体を初めて聞く人も少なくありません。
そのためまずは関わる家族や親族に相談をして、必要があれば説明を重ねて理解を得てから、契約に進むことが樹木葬トラブルの予防には必要です。
②現地見学をする
◇現地で実際の様子を確認することは大切です
樹木葬を検討する際、まず興味がある樹木葬墓地から資料を請求します。
資料やパンフレットに掲載されているイメージ画像や写真は、想像力を掻き立てるものですが、それだけでは充分に状況が分かりません。
現地見学をしながら、樹木葬墓地までのアクセスや樹木葬区画の様子、区画までの道程や周辺環境まで丁寧にチェックし、気になる部分は質問をして解消しましょう。
③家族と一緒に見学に行く
◇ひとりよりも複数人の視点でみることができます
樹木葬に関わる家族など、複数人で現地見学をすることで、思わぬ事柄に気づくこともあるでしょう。
またひとりでは気持ちが高揚して見逃してしまいそうなポイントでも、複数人であれば、冷静に話し合うことも可能です。
この他、樹木葬に馴染みのない家族と一緒に現地に赴くことで理解が深まり、より強力的になってくれることもあります。
④アクセス環境をチェックする
◇将来的に高齢になった時も考慮してチェックします
樹木葬タイプによっては、郊外でアクセスが困難な環境で埋葬される樹木葬墓地もありますので、アクセス環境をチェックする意味でも、現地見学は必須です。
車で近い立地の樹木葬墓地もありますが、高齢になり車の返納をした後のことも考慮して、公共交通機関でのアクセスも確認することをおすすめします。
どれくらいの頻度で、どのようにお参りをするかを想定し、現地見学をしましょう。
⑤埋葬方法を把握する
◇埋葬方法によって費用も、その後の供養も大きく変わります
樹木葬は大まかに3つの埋葬方法があり、埋葬方法によって初期費用も大幅に変わるだけではなく、埋葬後の供養方法も変わるでしょう。
・集合埋葬型…骨袋や骨壺に入り、他の遺骨と一緒に埋葬
・個別埋葬型…個別の区画に区別して埋葬
個別埋葬型であれば、埋葬後も個別の墓標に向かって手を合わせることができます。
けれども埋葬するスペースが一ヶ所になる合祀埋葬型や集合埋葬型であれば、供養スペースが共有される樹木葬が多いです。
この他、埋葬にあたり遺骨は骨袋や骨壺から取り出されるのか、もしも骨袋や骨壺に入れて埋葬する場合は、どのような素材なのかも、遺骨が土に還る年月や流れに関わります。
⑥規約をよく読む

◇埋葬後の供養方法や、利用ルールを確認します
規約をよく読むことで、埋葬後にお線香や供花を供えることができるのか、契約をしてから供養の仕方に戸惑うことがなくなるでしょう。
また一般的に寺院墓地で提供する樹木葬であっても、宗旨宗派を問わないプランが多いですが、なかには檀家に入らなければならない墓地もあります。
規約をよく読むことで、埋葬後に戸惑う案件が少なくなるでしょう。
⑦契約更新について
◇個別安置期間が延長できるかを確認します
ガーデニング型樹木葬(庭園型樹木葬)などでは、一定期間の個別安置期間を設けた樹木葬プランが多いです。
13年など契約した一定期間は石碑やシンボルツリーを設けた個別区画に埋葬され、個別の墓標に向かってお参りができます。
そして個別安置期間が過ぎると、一般的に合祀埋葬される仕組みが多いです。
もしも個別安置期間を将来的に延長したいならば、契約前に個別安置期間の延長ができるかどうか、できる場合には延長契約の費用を確認しましょう。
⑧樹木葬で利用される樹々や草花を理解する
樹木葬墓地を理解してトラブル回避

◇樹木葬墓地には種類があります
樹木葬は当初、自然葬のひとつとして登場しました。
そのため里山の奥深くに樹木葬墓地を提供し、ご遺骨は骨壺や骨袋から取り出して埋葬され、長い時間をかけて土に還されます。
樹木葬はこのイメージが強くありましたが、現代では霊園の一部に樹木葬の区画を設けた墓地も多いです。
霊園の一区画に樹木葬墓地を設けることで、家族はより気軽に頻繁にお参りができます。
①都市型樹木葬
都市型樹木葬とは、都心部に近い立地にある樹木葬墓地です。
霊園型樹木葬とも呼ばれ、多くは霊園内に樹木葬墓地を設置しています。
・整備された環境で眠りたい
・費用は平均的
霊園内にあるのでアクセスしやすく、園内も整備された環境でお参りが可能です。
多くある都市型樹木葬のなかには、最終的に土に還らず、霊園内の永代供養墓へ合祀され、永代供養される仕組みのものもあります。
②里山型樹木葬
里山型樹木葬とは、山林の奥深い立地にある樹木葬墓地です。
「亡くなったら自然に還る」自然葬を目的とした墓地で、費用も安く抑えることができるでしょう。
・亡くなったら土に還りたい
・費用を安く抑えたい
自然葬を重視する里山型樹木葬は、高齢になると墓地にたどり着くまでのアクセスが困難になる可能性もあります。
なかには墓標らしい墓標がなく、印を付けるだけの樹木葬もあり月日が経つごとに、「どこに埋葬されたのかが分からなくなる」などの声もありますが、自然葬を希望する方々には適した環境です。
③庭園型樹木葬
庭園型樹木葬はガーデニング型樹木葬とも呼ばれ、イングリッシュガーデンや庭園のように美しい草花で整備された特別区で、区画を提供しています。
そのため自然葬を目的とした方々よりも「美しい草花に囲まれて眠りたい」と、環境を重視して選ぶ声が多いです。
・自然葬にはこだわらない
・個別に納骨したい
庭園型樹木葬には、小さな墓碑の下に個別のカロート(ご遺骨の納骨スペース)を設けて、契約した一定期間は個別にご遺骨を安置するプランも多くあります。
また個別安置期間が過ぎると、霊園内の永代供養墓に合祀される仕組みの庭園型樹木葬もあるので、土に還ることを重視する方は、確認をすると良いでしょう。
樹木葬の埋葬を理解しトラブル回避

◇樹木葬の埋葬方法にも種類があります
もともと自然に還ることを目的として登場した樹木葬では、トラブルが起きても再び個別に取り出すことができません。
そのため樹木葬でトラブルを起こし後悔しないためには、数ある樹木葬の埋葬方法を理解することも重要です。
ご遺骨を個別に埋葬したいのか、他のご遺骨と混ざっても良いのか、納骨後の参拝方法までイメージしながら、最も納得できる埋葬方法の種類を選びましょう。
①合祀型樹木葬
最初から合祀される埋葬方法の樹木葬が、合祀型樹木葬です。
ご遺骨は骨壺や骨袋から出して、ひとつのスペースに他のご遺骨と一緒に合祀されます。
そのため合祀型樹木葬は約3万円~15万円ほどの初期費用で済む、最も安い樹木葬です。
・墓標は合同で良い
・最初から合祀で良い
個別の区画に埋葬されないため、参拝する墓標も他のご家族と一緒になります。
一般的にはシンボルツリーのふもとに埋葬され、共通の線香台や供養台へ、お線香をあげたり、供物を供えるでしょう。
②集合型樹木葬
集合型樹木葬では、他のご遺骨と一緒にひとつのスペースに納骨されますが、ご遺骨はそれぞれ骨壺や骨袋で区分けされたままです。
骨壺や骨袋は木製や木綿の袋など、土に分解される素材を使用するため、ご遺骨が土に還るまでの長い年月のなかでは、他のご遺骨と混ざってしまいますが、最初はそれぞれ土中で区別されます。
・墓標は合同で良い
・最初は分けて埋葬したい
費用を安く抑えて樹木葬がしたいものの、他人のご遺骨と混ざってしまうことに抵抗がある方々が集合型樹木葬を選ぶ傾向です。
けれどもスペースは同じなので、参拝時の墓標は共通しています。
③個別型樹木葬
個別型樹木葬は個別の区画を購入して、ひとつのスペースにひとつのご遺骨を埋葬します。
そのため個別に埋葬され、納骨後も個別の区画に向かって参拝ができるでしょう。
個別型樹木葬は一般的にご遺骨1柱ずつの小さな区画を提供していますが、近年ではご夫婦やご家族だけが一緒に埋葬される「夫婦型」「家族型」も登場し、ニーズが高いです。
・個別に拝みたい
・個別に埋葬したい
個別型樹木葬では埋葬した上に、木の苗を埋める「植樹型」もありますが、全ての個別型樹木葬で苗木が植樹される訳ではありません。
「苗木を埋めて、樹木の成長とともに月日の流れを感じたい」と希望するならば、植樹型かどうかも併せて確認しましょう。
④永代供養型の樹木葬
永代供養型樹木葬は、最終的に霊園や墓地内の永代供養墓に合祀される樹木葬です。
そのため自然葬を重視する方が知らずに永代供養型の樹木葬を選ぶと、後々後悔する要因になるでしょう。
永代供養型樹木葬は、主に「美しい草花に囲まれて眠りたい」と希望する方々に人気です。
また墓碑を置く永代供養型樹木葬の場合、刻字料などの追加料金も確認します。
・個別の納骨期間が欲しい
・個別の墓標で拝みたい
・庭園のような区画で眠りたい
個別にご遺骨を安置する期間「個別安置期間」を設けた樹木葬も多いです。
墓碑の下にご遺骨を納骨するスペース「カロート」を設けて納骨するため、なかには個別安置期間であれば、ご遺骨を取り出して移動する「改葬」が可能なプランもあります。
また個別安置期間中は、毎年年間管理料を払う樹木葬墓地も多いでしょう。
⑤散骨型の樹木葬
まとめ:樹木葬トラブルは予防、対策ができます

樹木葬は新しい形の供養方法であり、継承者を必要としない永代供養として注目されるようになりました。
一般墓であれば墓石や永代使用料が必要になるため、コンパクトになった現代のお墓でも平均的に約175万円~の費用がかかると言われています。
一方で墓石がいらない樹木葬の費用相場は合祀型樹木葬を合わせると、約5万円~80万円ほど、平均値では25万円~50万円/1柱となっています。
けれどもただ安いというだけで樹木葬プランを決めてしまうと、思った以上にオプション料金がかかってしまったり、環境の悪い場所だったりと、思わぬ樹木葬トラブルに発展しかねません。
樹木葬トラブルを予め予防するには、資料やパンフレットをよく読み、納得できるまで現地見学をして、契約前には規約をよく確認しましょう。
お電話でも受け付けております
