
あなたは何型? 広がるニーズと多様化する樹木葬①

近年、新たな供養の形として急速に広がりを見せる「樹木葬」。
1999年岩手県の祥雲寺が日本における発祥とされますが、今日までの約18年の間に様々な発展を遂げ、一口に樹木葬といってもそのバリエーションは多岐に渡ります。
皆さんは樹木葬といったらどのようなイメージを連想しますか?
山や森の中、沢山の木々に包まれた景色でしょうか?
それとも1本のシンボル的な大きな木とその周りに広がる青々とした芝生を連想されますか?
どちらも樹木葬のイメージで間違いではありませんが、近年では全国に広がるにつれ非常に多くのタイプの樹木葬と呼ばれる形が誕生しています。
今回はその中でも大きく2つに分けてそれぞれの樹木葬の特徴をご紹介します。

里山型樹木葬

元来、樹木葬とは、従来の墓石を使用したお墓ではなく、海や山等、自然の中の大きな循環の中に還る、自然回帰の思想が中心にありました。その為、樹木葬誕生当初は、より「自然葬」に近い形として自然林そのものを樹木葬墓地としたものや里山を整備して樹木葬墓地としたものが多く見受けられました。
これが樹木葬の2大分類のひとつ「里山型樹木葬」と呼ばれる形です。
里山型はシンボルとなるような大きな木ではなく、元々その森にあった木々や、新たに植樹した木を墓標として、その根元に散骨、又は土に還る骨壷等で納骨するなど、遺骨を自然に還す埋葬方法をとるのが特徴で、自然回帰の考え方を持つ方には理想的な樹木葬としてイメージと一致するのではないでしょうか。
一方、従来型のお墓のように墓石を置くことも無く、○○家や戒名等の彫刻も行わない為、木々が成長したり、山が自然に近いほどお墓としての認知は難しくなります。
自然林や里山を整備した樹木葬墓地が自然葬の思想的には近く、本来の樹木葬の形と呼べるかもしれませんが、従来のお墓参りという習慣を維持したい方にはちょっと難しい形かもしれません。
公園型樹木葬

一方、もう一つの樹木葬の分類として、より利用者のニーズに応える形で誕生し、近年の急速な樹木葬の普及の原動力になっているのが「公園型樹木葬」です。
「公園型樹木葬」は予め墓地として整備された霊園内に作られる為、休憩所、トイレ等のアメニティスペースや法事法要スペース、売店等の管理施設、設備、サービスが充実していることが特徴としてあげられます。また、樹木葬墓地自体も景観的にも配慮され、美しく整備されていることが多く、墓参者の目も楽しませてくれるのも特徴の一つです。
もう一つ、最大の特徴としてはお墓参りの習慣、方法を変えていないということです。
個別、集合の違いはありますが多くの「公園型樹木葬」のもう一つの特徴としてお墓参りをしやすいということがあげられます。
後述しますが、個別型の樹木葬では個々にお花立てや香炉があります。集合型のシンボル型やガーデニング型の樹木葬でも沢山の墓参に対応する献花台や香炉が備え付けられており、供花を挿して、お線香を上げるという従来と同じお墓参りの形を取っています。
二つの樹木葬の大きな違い
どうでしょう?一口に樹木葬といっても、この二つの樹木葬には大きな違いが有ると思いませんか?
樹木葬を検討される場合、まずはこの違いを理解した上で、自分が思考的にどちらの樹木葬が好みなのか見極めることが樹木葬を検討する近道となります。
さて皆さんは里山型?それとも公園型?どちらがお好きでしょうか・・・
次回、あなたは何型?広がるニーズと多様化する樹木葬②につづく。
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