
あなたは何型?広がるニーズと多様化する樹木葬②

今回は前回に引き続き樹木葬の分類について、特に「公園型樹木葬」の種類についてご紹介させていただきます。
前回のコラムで「公園型樹木葬」が樹木葬ニーズを急速に広げる原動力になっているとご紹介させていただきましたが、実は「公園型樹木葬」もその形状と仕組みによっていくつものタイプに分類されます。
公園型樹木葬は大きく分けるとこれもまた2つに分類されます。
墓標としてシンボルとなる木を使用した「シンボル型樹木葬」と、低木や様々な一年草、多年草を組み合わせ植樹をした庭園の装いで作り上げる「ガーデニング型樹木葬」です。

シンボル型樹木葬

まず、「シンボル型」ですが個別に植樹する「個別使用型」と1本のシンボルツリーを共同で墓標とする「共同使用型」にわかれます。
個別使用型は文字通り自分専用の木を植樹し、その根元に埋葬するタイプで、木そのものを墓標とするものや個別の小さな石碑をおいて墓標とするものなどがあり、いずれも埋葬されている故人の目の前で手を合わせ墓参することができ、個別の法要を墓前で行うこともできるので従来型のお墓のイメージに最も近く、樹木葬全体でも人気の中心となっています。
次に「共同使用型」ですが、こちらは桜や紅葉、セコイア等シンボリックな樹形や特徴を持つ大きな木を共同墓標として使用するタイプです。シンボルツリーの麓を芝生にし、直接土の中に埋葬するタイプが多く、傍目では何処に故人が埋葬されているのかはわからない場合が多いです。中には個別プレートを置くタイプも存在しますが、墓参場所から遠い場所だと確認ができないものもあります。
共同使用型樹木葬の大きな特徴は、樹木葬の墓域の正面や墓域を囲むように墓参者用の参拝所が設けられており、献花や焼香、お線香をあげることができるようになっています。
ガーデニング型樹木葬

最後に最近多くなってきている「ガーデニング型」と呼ばれるタイプの樹木葬です。
こちらはイングリッシュガーデンのように草花や造形物を配し芝生と組み合わせた庭園といえばイメージしやすいのではないでしょうか。綺麗に手入れされた墓域はまるで花壇のように四季折々の草花の彩りがお花に包まれて眠るような気持ちにさせてくれるのが特徴です。樹木葬と呼ぶには少し違うような気もしますが、最近では公園型樹木葬の中でも、より自然葬に近い雰囲気を持ち、自然に還ることができる樹木葬として人気が拡大しています。個別型樹木葬と比較し、安価で且つ視覚的にも非常に美しく特に女性から圧倒的な支持を得ています。
こちらも墓域の周りには献花や香炉等の参拝所が設けられており従来と同じように墓参することができます。ただ、埋葬される芝生の区域も庭園の一部になっていることもあり、共同使用タイプのシンボル型樹木葬同様、埋葬されている場所の特定や明示はできないことが多くなっています。
“ちょっと寄り道、ここだけの話”
「うちはガーデニング型樹木葬で個別の墓石があるタイプを契約した」という方も沢山いらっしゃると思いますが、ここではあえて樹木葬のカテゴリーには入れておりません。
確かに樹木葬のニーズの高まりと共に個別使用型のガーデニング型樹木葬として売り出されているお墓も増えていますが、それは樹木葬ではなく、実はそのほとんどが以前からあった「ガーデニング墓地」のカテゴリーに入るお墓なんですね。
自然葬や樹木葬のニーズに便乗する形で、墓石をメインにして周りに草花を植えることができるガーデニング墓地が名前を変えて販売されていると考えて良いでしょう。
まとめ
公園型樹木葬は大きく分けて2つ!さらに仕様の違いで細分化。
① シンボル型樹木葬
・墓標としてシンボルとなる木を植樹した樹木葬。
・「個別使用型」と「共同使用型」がある。
・樹木葬の中でも従来型のお墓に近く人気の主流の樹木葬。
② ガーデニング型樹木葬
・草花をふんだんに使用した庭園のような墓域を持つ樹木葬。
・公園型の中でも自然葬に近い雰囲気を持ち、自然に還ることができる樹木葬。
さて、前回、今回と樹木葬の分類についてご紹介してきました。
ここまで、読み進めていただいた方は自分の好みの樹木葬がだいぶ固まってきたのではないでしょうか。
次回、あなたは何型?広がるニーズと多様化する樹木葬③につづく。
次回は樹木葬のソフト部分、特に供養についてお届けします。
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