葬儀に子どもが参列する服装は?就学前の子どもと参列する持ち物、注意点やマナーを解説
・葬儀に子どもが参列する服装は?
・葬儀に就学前の子どもは参列してもいい?
・葬儀に子どもが参列するマナーはある?
葬儀に参列する子どもの服装は、子どもの年齢に応じて対応します。
例えば小学生であれば、子どもの礼服として平服(略喪服)を着用しますが、未就学児であれば、体調管理や動きやすさを優先しても良いでしょう。
本記事では、葬儀に参列する子どもの服装マナーや持ち物、注意点分かります。
後半には葬儀にふさわしい子どもの服装を調達する方法もご紹介しているので、どうぞ最後までお読みください。
葬儀で小学生の子どもの服装は?
◇葬儀での子どもの服装は、平服(略喪服)でも大丈夫です
葬儀に参列する子どもの服装は、学校指定の制服があれば、制服が礼服ですので喪服として着用して問題はありません。
一方、学校指定の制服がない場合、濃紺やダークグレー、黒などの落ち着いた色、無地で整えたお出かけ着「平服(略喪服)」が適切です。
葬儀の服装:男の子
◇モノトーンの無地で揃えた服装が適切です
さらにブレザーや黒のジャケットがあれば、上から羽織るとなお良いでしょう。
上半身のシャツは襟付きを選ぶと、品良く見えます。
<葬儀の服装:男の子の例> |
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[トップス] | ・黒やグレーのジャケット ・白いシャツ |
[ズボン] | ・黒やグレーのズボン |
[足元] | ・ローファーなど (運動靴でも良い) ・白か黒の靴下 |
黒であってもサテンやエナメルなど、光沢のある素材は華美に映るので、葬儀においては避けるべきでしょう。
ジャージもまた、黒であってもラフな印象を与えるので控えます。
葬儀の服装:女の子
◇ダークカラーのワンピースやツーピースが適切です
基本的には無地のものを選びますが、低学年までの幼い子どもであれば、地味なレースや柄が多少入っていても大丈夫です。
リボンやフリルが目立つなど派手なものは避け、上品な印象になるようにまとめれば神経質になりすぎる必要はありません。
<葬儀の服装:女の子の例> |
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[服装] | ・ワンピース ・スカートにシャツ |
[トップス] | ・ジャケット ・カーディガン |
[色] | ・黒 ・濃紺 ・グレー、ダークグレー …など |
[シャツ] | ・白い襟付きブラウス ・白いシャツ |
[足元] | ・落ち着いた色の靴下 ・ローファー ・運動靴 …など |
スカートはできるだけ丈の長いものを選び、ズボンでも問題ありません。
運動靴でも構いませんが、葬儀で子どもが着用する服装は、基本的に蛍光色や派手な柄を控えます。
葬儀の服装:足元のタブー
◇葬儀で子どもの服装は、運動靴でも構いません
葬儀に参列する子どもの服装で、靴はローファーなど、礼装で履くものが適切ではありますが、一般的にスニーカーを履いていても、失礼にはあたりません。
靴下は黒いがよいですが、白の無地や濃紺など、落ち着いた色であれば構いません。
くるぶし丈の短い靴下は葬儀の席にはカジュアル過ぎるので、足首が隠れる長さのものを選びます。
<葬儀の子どもの服装:足元タブー> |
|
[タブーの靴] | ・サンダル ・音のなる靴 ・蛍光色の靴 ・キャラクター柄 …など |
[靴下] | ・くるぶし丈 ・ニーハイソックス ・ルーズソックス |
また、葬儀にふさわしい子どもの服装では、未就学児や赤ちゃんでも素足は避けた方が良いでしょう。
くるぶし丈やニーハイソックス・ルーズソックスではなく、ふくらはぎからひざまでの長さの靴下が適切です。
葬儀で未就学の子どもが着る服装は?
◇モノトーンや落ち着いた色合いの無地で整えます
葬儀で未就学児の子どもが着る服装は、女の子・男の子に関係なく、モノトーンや黒・グレー・白・淡い色などの落ち着いた色合いの無地が安心です。
また装飾のない、シンプルなデザインの服を選びましょう。
・派手な色
・フリルが多用されている
・キャラクター柄
葬儀で乳幼児の子どもが着る服装は、長時間の参列にも配慮します。
通気性がよく快適な素材、おむつ替えがしやすい服装を選ぶと良いでしょう。
葬儀で赤ちゃんが着る服装は?
◇シンプルな服装で整えれば問題ありません
葬儀で乳幼児の子どもが着る服装については、小学生ほど気にする必要はありません。
タブーとなる、派手な色やキャラクター柄、フリルの多様などを避ければ、赤ちゃんの体調管理を優先した服装で良いでしょう。
おすすめの服装は、下記のようなものです。
<葬儀で着る赤ちゃんの服装> |
|
[柄] | ・無地 ・シンプルなデザイン |
[色] | ●モノトーン ・黒 ・グレー ・白 |
前述したように赤ちゃんの体調管理や快適な環境を重視し、通気性が良くおむつ替えがしやすい服装を選びましょう。
葬儀会場は冷暖房が効いていることも多いため、上着で体温調整を行い、おくるみなども準備すると便利です。
未就学児の子どもと一緒の葬儀で持ち物は?
◇子どもが泣きだした時の対策グッズも役立ちます
歩き出した頃の赤ちゃんは、両親の静止が効かないこともあるでしょう。
またトイレも自分ではなかなかコントロールできません。
そのため葬儀会場では、すぐに出入りできるよう、入口近くの席に座ります。
また予め喪主やご遺族にお伝えして、葬儀会場では、トイレやおむつ替えスペースなどがあるかを確認すると安心です。
葬儀の席ですので、おもちゃは音のでないものを選びます。
もしご乳児なら、ボーロやせんべいなど軽食を持って行くのもおすすめです。
乳児と参列する葬儀の持ち物は?
◇赤ちゃんを授乳できるグッズ、スリングなども便利です
赤ちゃんと葬儀に参列する際の持ち物として、抱っこひもやスリングがあれば、寝ている赤ちゃんを抱っこしたまま、お焼香もできて便利です。
<赤ちゃんと参列する葬儀の持ち物> |
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[おむつ替え] | ・おむつ ・おしりふき ・おむつを捨てる袋 |
[授乳グッズ] | ・粉ミルク ・哺乳瓶 ・授乳ケープ |
[参列時に便利] | ・抱っこ紐 ・スリング |
[着替え] | ●服の着替え(2着ほど) ・下着 ・ケープ、おくるみなど |
[緊急時] | ・母子手帳 ・健康保険証 |
赤ちゃんも素足ではなく靴下を履かせます。
マナーとしてばかりではなく、空調や温度調整にも役立つでしょう。
また赤ちゃんを連れて長時間の葬儀に参列することは大変ですので、お焼香のみの参列でも、問題はありません。
葬儀で学生の子どもが着る服装は?
◇学生は、年齢によって葬儀に適した服装が異なります
葬儀で学生の子どもが着る服装は、葬儀への参列にあたり、どれ位を自分でコントロールできる年齢かによって、対応が異なるでしょう。
例えば大学生であれば服装も、ほとんど大人の喪服マナーに準じます。
けれども小学生であれば、ある程度は動きやすい服装でも構いません。
中高生は制服が礼服
◇中高生は、学校指定の制服が正式な礼服です
学生にとっての正式な礼服は、学校指定の制服です。
そのため葬儀に中高生の子どもが参列する服装は、基本的に学生服を着用します。
ただし赤や緑など、目立つ色のリボンやネクタイがある学生服では、葬儀に参列している間は外すと安心です。
葬儀で大学生の服装は?
◇大学生は大人としてみなされるため、喪服を着用します
ただし急な葬儀や平服(略喪服)と案内状などで指定された場合には、リクルートスーツを代用しても問題はありません。
「平服(略喪服)」は、ダークグレーや濃紺の無地などで整えたお出かけ着です。
平服の場合、明るい色やストライプが入ったスーツは避けます。
<平服(略喪服)の場合> |
|
[色] | ・黒 ・ダークグレー ・濃紺 |
[男性] | ・リクルートスーツ ・ダークスーツ |
[女性] | ・ダークスーツ ・リクルートスーツ |
ちなみに同じ黒でも、リクルートスーツと喪服は素材や仕立ても異なるため、同じものではありませんので注意をしてください。
大学生や社会人になると、年齢的にも葬儀に参列する機会が増えるため、できれば大学生になったタイミングで喪服を新調しておくと安心です。
用意が間に合わなかった場合は、喪服のレンタルも検討しましょう。
葬儀に参列する大人の服装マナーについては、下記コラムに詳しいです。
・葬儀に参列する服装マナーは?身内だけの家族葬でも喪服が必須?タブーとされる服装は?
学生服がない場合の服装は?
◇学生服がない場合、平服(略喪服)が基本です
学生服がない場合、葬儀に子どもが参列する服装は、黒やダークグレー、濃紺などの落ち着いた色調、無地で揃えたコーディネートを選びます。
<学生服がない学生の服装> |
|
[服装] | |
●男性 | ・ジャケット+ズボン |
●女性 | ・ツーピース ・ワンピース ・シャツ+ジャケット …など |
[色] | ●落ち着いた色 ・黒 ・ダークグレー ・濃紺 …など |
[服装] | ・ジャケット ・セーターやベスト |
大人の平服(略喪服)同様、基本的に落ち着いた色で無地の服装で整え、小学生の服装よりも葬儀にふさわしい恰好を意識しましょう。
女性の足は透けた黒のストッキング、パンプスのヒールは3cm~5cmほどまでとし、靴だけではなく全体的に、光沢や飾りを抑えたマットなものを用意します。
平服(略喪服)マナーについては、下記コラムに詳しいです。
・弔事での「平服」は普段着ではない?「平服でお越しください」と指定されたらどうする?
葬儀での子どもの服装にタブーはある?
◇葬儀の子どもの服装タブーは、基本的に大人と同じです
特に葬儀に成長期の子どもが着る服装では、サイズが合っていない、汚れ、シワなどに注意が必要になるため、両親など、同席する大人が事前にチェックし、当日も汚れなどに配慮しましょう。
<葬儀で子どもにタブーの服装> |
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[デザイン性が高いもの] | ・派手な色 ・柄や装飾 ・キャラクター |
[殺生を連想させるもの] | ・革(毛皮) ・アニマル柄 |
[露出] | ・ミニスカート |
[おしゃれ用途] | ・髪飾り ・派手な時計 ・アクセサリー類 |
[カジュアル] | ・トレーナー ・デニム ・スウェット ・ナイロン素材 …など |
当日、食事などで汚れる心配がある場合には、よだれかけやエプロンなどを持参しても便利です。
肩以上の長い髪の毛は、黒のゴムなどで後ろにまとめます。
また大学生以上の大人は、葬儀用の薄い化粧「片化粧」で顔色を整えますが、高校生であっても、子どもはお化粧を施す必要はありません。
子どもの学生服が明るめな場合は?
◇学生服が明るいデザインでも、制服であれば問題ありません
近年では色や柄が明るいデザイン、チェック柄などの学生服も多いですが、学校指定の学生服であれば、葬儀に着用して問題はありません。
また夏服がポロシャツの場合も迷いますが、そのままで問題はありません。
気になるようであれば、紺のニットベストを着る、紺のジャケットを用意する対応も一案です。
夏場の半袖、半ズボンは大丈夫?
◇葬儀で子どもの服装であれば、半袖や半ズボンも問題はありません
葬儀で大人の男性はダークスーツでの参列となり、半袖はタブーです。
女性の袖丈もひじが隠れるものとなりますが、子どもは体温調整が難しいため、半袖でも失礼にはあたらないでしょう。
男の子は、夏の葬儀やお通夜などで半ズボンを着用しても、失礼にはあたりません。
女の子も袖が短くても問題ありませんが、肌の露出が気になる場合は、参列の際にカーディガンやボレロなどを着用しましょう。
礼服のリボンやフリルは外す?
◇リボンをきちんと留めて参列します
基本的に正式な制服であれば礼服となりますので、リボンを着用しても構いません。
リボンはしっかりと留めていれば、色や柄などがあっても問題ありません。
女の子のブラウスやワンピースでフリルがある場合、派手すぎなければ大丈夫です。
あまりにおしゃれ度が高い、デザイン性が高いようであれば、シンプルなシャツを選びましょう。
冬場のタイツ
◇女の子のワンピースにタイツは一般的なフォーマルな装いです
冬場の防寒対策なら、なおさら問題ありません。
寒い冬にデザイン性の高いニーハイソックスを着用するよりは、ワンピースの下にタイツを履くと良いでしょう。
葬儀で子どもが着る服装であればタイツも適していますが、無地の黒や白が基本で、柄やラメなどは避けます。
冬場のコートやブーツ
◇寒さ対策を優先します
寒さが厳しい近年では子どもばかりではなく、葬儀に参列するにあたり、温かなブーツを履いてくる年配の人々もいるでしょう。
コートもカジュアルすぎない、派手過ぎない、そしてファーなど殺生を連想させるものでないならば、寒い服に着用しても構いません。
大人のコート着用は、ビジネスコートや礼服のコートが求められますが、特に子どものコートは多少カジュアルでも許容範囲は広いです。
葬儀の子どもの服装はどこで買う?
◇葬儀で子どもが着る服装は、レンタルも可能です
葬儀のために成長期の子どもの服装を常備しておくことは大変ですよね。
大人になるとブラックフォーマルを基準とした準喪服の着用が求められますが、葬儀に子どもが参列する服装は、平服(略喪服)で問題はありません。
そのため一般的には価格を抑えたファストファッションで調達する人が多いですが、子ども用の喪服はレンタルもできますので、いざと言う時は、レンタルも便利です。
ファストファッションの費用相場
ファストファッションや子供服の量販店には、子供用の喪服も取り扱われています。
喪事だけでなく慶事にも利用できるものが多いので、重宝します。
●約1,500円~4,000円ほど/1着
近年ではインターネットでも購入できるので、近くに店舗がない方でも手に入れることができるのは嬉しいポイントです。
ブランド服の費用相場
デパートに行くと子ども服ブランドで、ブラックフォーマルが販売されており、料金はブランドにより幅も広く揃えています。
少々高価ではありますが、生地や品質が優れており、小物やアクセサリーを変えることで慶事や喪事にも使用できるのも魅力です。
レンタル服の費用相場
まとめ:葬儀で子どもが着る服装は、体調管理を重視します
葬儀で子どもが着用する服装は、モノトーンや濃紺、ダーググレーの無地などでまとめますが、特に未就学児や乳幼児の場合、子どもの体調管理が大切です。
葬儀は長丁場です。
一般的に葬儀は約1時間かかるため、体調面だけではなく、小さな子どもは泣き出してしまったり、じっと座っていられないこともあるでしょう。
葬儀に子どもが参列する場合、服装だけではなく喪主へ伝えておくこと、出入り口の席に座ることなどに配慮します。
また、途中で退出することはマナー違反ではありません。
お焼香の際には、夫婦が入れ替わりで行うなど工夫をすると良いでしょう。
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