墓じまいで取り出した遺骨の手入れ。洗浄や粉骨の費用目安はどれくらい?|永代供養ナビ
墓じまいで取り出した遺骨の「手入れ方法」に関する相談も多いです。
長年お墓に埋葬されていた遺骨は、骨壺に入れていても湿気などの影響で、カビが繁殖していたりと、納骨堂などに保管したいと思っていても、その状態に戸惑う人も少なくありません。
・洗骨とは?
・墓じまいの遺骨は手入れが必要?
・墓じまいで取り出した遺骨を納骨堂に納めたい
・墓じまいをして、一部を手元供養にしたい
今回は、配偶者や両親など、墓じまいで取り出した遺骨を手入れしたい時、遺骨の洗浄や粉骨(パウダー加工)を行う方法や費用目安をお伝えします。
「洗骨」とは?
●「洗骨(せんこつ)」とは、墓じまいで取り出した遺骨などを洗浄する手入れ方法です
墓じまいで遺骨を取り出した時、カビの繁殖がひどくて驚く人も多いでしょう。
葬儀が終わり埋葬した後、長い年月が経った遺骨は雨風や湿気によって汚れています。
●カビなどで汚れた状態の遺骨を洗浄することが「洗骨」です。
・雨風や湿気で汚れている
・異臭がする
・カビが生えている
・カビが繁殖している
・故人の供養として
長年雨風や湿気によりカビが繁殖した場合、重度な状態になってくると異臭がしたり、遺骨にカビが生えてしまうケースもあります。
この洗骨は単純に墓じまいの遺骨が汚れ、手入れをする目的もあれば、故人の供養として行う場合もあるでしょう。
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洗骨をするとどうなるの?
●洗骨をすることで、①遺骨の劣化や②遺骨を綺麗に保存できます
長く湿気の深いお墓のカロート(※)に埋葬していて取り出すと、カビの繁殖などの汚れが気になるでしょう。
このまま洗骨をせずに納骨堂などに納骨してしまうと、さらに劣化が激しくなりがちです。
・カビによる遺骨の劣化を防ぐ
・遺骨を綺麗に保存する
お墓に埋葬されていた遺骨は湿気に反応し、カビや黒ずみが発生しているものも多いですが、墓じまいの時に遺骨の手入れを怠ると、雨水などの影響で遺骨が溶けてしまうこともあり得ます。
「カロート」とは?
●「カロート」とは、遺骨を収納するスペースです
一般的には火葬後、遺骨をお墓内の「カロート」に納めます。
昔ながらの三段墓では地中にカロートがありますが、現代では地上に納骨室が設けられたデザインもあるでしょう。
・底が全て石材で覆われたカロート
・底の一部、もしくは全てが地面に繋がっているカロート
カロートには大まかに上記2種類のものがあり、底が地面と繋がっているカロートの場合、遺骨は骨壺から取り出して納骨し、自然と土に還る仕組みが多いです。
底が全て石材で覆われたカロートは、骨壺のまま納骨しますが、当然柱数が多くなると、新しい遺骨が入らなくなります。
先祖代々墓などでカロートがいっぱいになると、合祀墓へ合祀埋葬される流れが多いでしょう。
いずれにしてもカロートは、長年雨ざらしになっているので、湿気や水が溜まりやすい傾向です。
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洗骨は供養の一環
洗骨の流れ
●墓じまいで取り出した遺骨の手入れは、業者に依頼すると良いでしょう
墓じまいの遺骨の手入れは、①ブルーシートの上で骨壺から取り出して②水洗いをし、③天日干しで日光殺菌するなど、個人で行う方法もあります。
ただ骨壺を開けたり、遺骨を触ることに抵抗がある人は多いですよね。
そのため業者に依頼すると便利ですし、安心です。
一般的に墓じまいで取り出した遺骨は、下記の流れで手入れを進めることになるでしょう。
①目視できる部分を綺麗にする
②水で洗い流す
③洗浄機で洗浄する
④殺菌や乾燥をさせる
通常、墓じまいパックを利用するならば、打ち合わせの時に相談すると、業者が洗骨まで請け負ってくれます。
また近年では手元供養も増え、粉骨(パウダー加工)などの要望も増えたため、墓じまいに限らず、遺骨の手入れ業者も増えました。
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①目視できる部分を綺麗にする
●最初に目視できる部分を、ブラシなどできれいに削ぎ落とします
お墓の状態にもよりますが、墓じまいで取り出した遺骨は、全く土が付いていなかったり、べったり不純物が付いているものもあるでしょう。
カビもブラシで削ぎ落せるようであれば、取ってしまって問題はありません。
②水で洗い流す
●遺骨の汚れを削ぎ落した後、水で洗い流しながら洗浄です
墓じまいの遺骨であっても、手入れとしては一般的な汚れの落とし方と同じでしょう。
ブラシや歯ブラシなどを使用して、水で流しながら、細かな汚れを流していきます。
③洗浄機で洗浄する
●業者に依頼した場合、より細かい汚れを落とすために、専用の超音波洗浄機を使用します
墓じまいの遺骨の手入れを業者に依頼した場合、目に見えないカビや汚れを一掃するために、専用の超音波洗浄機を使って汚れを削ぎ落とす流れが多いです。
約1時間ほど掛けて超音波洗浄機に掛け、しっかりと汚れを落とします。
一連の流れを終えたら水切りですが、遺骨の衛生状況を保つためには、その後の乾燥が重要です。
④殺菌や乾燥をさせる
洗骨の費用
●洗骨を業者に依頼する場合、一般的な相場は約2~3万円です
墓じまいで取り出した遺骨の手入れは、依頼する遺骨の柱数の他、①取り出した時の遺骨の状態(汚れやカビの繁殖具合)や、②遺骨の大きさなどによって費用幅が出てきます。
ただ基本的に一般的な遺骨であれば、洗骨の相場は約2~3万円/1柱ほどと見積もって良いでしょう。
●基本的な相場は約2~3万円/1柱
・遺骨の数
・遺骨の状態
・遺骨(骨壺)の大きさ
・土葬されていた場合
現代の霊園などで墓じまいをする場合、遺骨の手入れも一般的な流れで充分です。
ただ昔の法律の元で裏山に建てた先祖代々墓を墓じまいする場合などは、土葬で埋葬された遺骨など、思いがけない事態も起こりえます。
遺骨(骨壺)の大きさ
●一例として約1~3寸ほどの小さい骨壷の場合は約1万円ほどの業者があります
ただ前述しているように、洗骨費用は遺骨(骨壺)の大きさだけではなく、遺骨の状態も費用を決める要素になるため、土がついていたりすると費用が少し高めになるでしょう。
土葬されていた場合
最後に
以上が墓じまいの遺骨を手入れする方法、そして業者に依頼した時の費用目安です。
墓じまいで取り出した遺骨を合祀墓に埋葬する場合、手入れをしない人もいますが、特に生前を知る親族や家族の遺骨は、手入れをしてから納骨式を行う選択が多くあります。
ただ墓じまいで取り出した遺骨の手入れは、1柱ごとの料金設定が多いため、たくさんの柱数を取り出した場合には、直近の遺骨のみを手入れする人も多いです。
遺骨の納骨先にも費用が掛かりますから、全体的な予算と相談しながら、できる範囲でご先祖様供養として、墓じまいの遺骨の手入れも、予算に組み込んでみてはいかがでしょうか。
・墓じまい後の永代供養に掛かる費用は?納骨後も支払いはある?選ぶ時の3つのポイント
まとめ
墓じまいで取り出した遺骨の手入れ方法は?
●洗骨をする
・雨風や湿気で汚れている
・異臭がする
・カビが生えている
・カビが繁殖している
・故人の供養として
●洗骨の流れ
・目視できる部分を綺麗にする
・水で洗い流す
・洗浄機で洗浄する
・殺菌や乾燥をさせる
●業者に依頼する
・基本的な相場は約2~3万円/1柱
●洗骨の費用を決める要素
・遺骨の数
・遺骨の状態
・遺骨(骨壺)の大きさ
・土葬されていた場合
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