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遺骨の納骨をしないで家に置くのはダメ?他にも納骨しない人はいる?しないとどうなる?

遺骨の納骨をしないで家に置くのはダメ?他にも納骨しない人はいる?しないとどうなる?

・法律では納骨をしないとダメ?
・納骨をしないとどうなる?
・納骨をしないでいいのはいつまで?

 
家族の遺骨を納骨しないで家に置くことは、法的に違法ではありません。
実際に「納骨するお墓がない」「気持ちの整理が付かない」などの理由で、遺骨を納骨しない人も増えています。
 
本記事を読むことで、遺骨を納骨しない選択をする際、どのような処置が法律に触れるのか、納骨をしないとどうなるのかや、納骨をしない安全な方法が分かります。
 

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法律では納骨をしないとダメ?

法律では納骨をしないとダメ?

◇納骨しないで家に置くことは、法的に問題ありません
 
遺骨を埋葬・納骨する場所については「墓地・埋葬等に関する法律」、略して「墓埋法」により定められています。
 
ただし納骨に期限は設けられていないため、納骨しないで家に置くこと自体は、法に触れることはありません。
 

[参考]
・厚生労働省「墓地・埋葬等に関する法律

 

納骨をしない人の割合は?

納骨をしない人の割合は?

◇2019年に実施された調査では、全体の7.1%が遺骨を自宅保管しています
 
実際に自社(株式会社霊園・墓石のヤシロ)が2019年5月末~6月初旬に、関西圏に住む40代~79歳の男女を対象として実施したインターネット調査によると、自宅で遺骨を保管する人が7.1%に上りました。
 

<自宅に保管している遺骨はありますか?>
●インターネット調査
[対象]
・関西圏在住に住む40歳~79歳の男女25,347名
 
[割合]
・保管していない…85.1%
・わからない…7.8%
納骨する予定だが自宅保管…5.2%
納骨する予定はなく自宅保管…1.9%

 
遺骨を納骨しないで家に置く割合は、全体から見るとたった7.1%とも言えますが、それでも納骨しない選択をする人がいる、と言うことが分かります。
 

納骨しない理由とは?

納骨しない理由とは?

◇納骨しない人々の理由は多岐に渡ります
 
さらに現代では遺骨を納骨しないで家に置く「手元供養」が広がりはじめ、仏壇仏具店では手元供養専用の骨壺や仏壇が販売されるようになりました。
 
けれども先のインターネット調査によると、納骨しない理由が明確ではない「特に(理由は)ない」と回答する人々が、全宅の約2割を超えています。
 

<納骨しない理由は?>
[1位]・身近に感じていたい
[2位]・お墓がまだない
[3位]・一周忌など時期がまだ
[4位]・寂しいなど気持ち的にまだ
[5位]・金銭的な問題

 
「特にない」を除いた上位5位が上記の結果です。
お墓は墓石代が掛かるため、コンパクトなデザインにしても一基100万円弱は掛かるケースが多いでしょう。
 
そのため気持ちの整理が付いていない理由だけでなく、そもそも埋葬先がないなど、金銭的な問題も目立ちます。
 

 

納骨しないで罪になるケースは?

納骨しないで罪になるケースは?

◇公共の場に遺骨を放置、ゴミに出す行為は違法です
 
ただし遺骨を公共の場所に放置したり、ゴミに出す行為は、手続きに則り火葬した遺骨であっても、刑法190条により罪に問われます。
 
実際に再婚した夫が、元妻の遺骨をコインロッカーに置きっぱなしにして逮捕された事件や、墓じまい業者が取り出した遺骨をゴミに出した事件がありました。
 

<刑法190条:遺骨遺棄罪>
「死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、3年以下の懲役に処する」

 
また家の庭などの敷地内であっても、遺骨を埋葬してしまうと墓埋法に触れてしまうので注意をしてください。
 

<墓地・埋葬等に関する法律「墓埋法」>
「遺骨の埋葬や納骨は、自治体が認めた場所にしかしてはいけない」

 
そのため遺骨を埋葬するならば、霊園や寺院墓地、公営墓地など、知事が墓地と認めた場所に埋葬することが定められています。
 
家の仏壇前など、遺骨を納骨しないで家に置くだけならば大丈夫ですが、遺骨の扱いには注意をしなければなりません。
 

[参考]刑法190条

 

遺骨を納骨しないとどうなる?

◇納骨に期限はありません
 
墓埋法では埋葬場所に指定はあるものの、遺骨を納骨する期限は定められていないため、ずっと遺骨の納骨をしないで家に置いておくことで、何かが起きることはないでしょう。
 
ただ家に遺骨が保管されているので、紛失リスクなど、いくつかのデメリットはあります。
 

<納骨しないメリット・デメリット>
[メリット]
①お墓の費用が掛からない
・お墓の購入
・維持管理費
②お墓参りに行く必要がない
 
[デメリット]
①遺骨紛失の恐れ
・火災や地震など
②保管者が亡くなった時どうするか?

 
納骨しないで家に置き続けるだけならば、いつまでも残しておいて法的に問題はないのですが、保管者が亡くなった後、残された遺骨をどのように扱うかは、対策を取っておくと良いでしょう。
 
夫婦であれば終活をして、夫婦で入るお墓や納骨堂、自然葬の生前契約などが挙げられます。
 

 

「納骨しないと成仏できない」とは?

◇「納骨しないと成仏できない」ことはありません
 
遺骨を納骨しないで家に置いていると、しばしば「納骨しないと成仏できない」と言われることがありますが、迷信であることがほとんどです。
 
「成仏」は仏教用語ですが、宗派によって違いはあるものの、一般的に四十九日の忌中、故人は冥土の旅に出て七日ごとに裁きを受け、四十九日目に成仏します。
 

<いつ「成仏」する?>
[浄土真宗]
●往生即成仏
・阿弥陀如来の他力本願により、亡くなるとすぐ成仏する
 
[その他の宗派]
・冥土の旅で七日ごとの裁きを受けた後、四十九日目で成仏する

 
日本では納骨の準備が間に合う場合、四十九日法要の後に納骨式を執り行う風習があります。
この風習が「納骨しないと成仏できない」と言う考え方の始まりかもしれません。
 

納骨しないで家に置く方法は?

納骨しないで家に置く方法は?

◇遺骨を納骨しないで家に置く方法は「手元供養」があります
[費用目安]約10万円~80万円
 
自宅に祭壇を設けて遺骨を祀る手元供養や、遺骨を少しペンダントトップなどに入れて持ち歩く方法もあります。
 
ただ、なかには「埋葬しなければ成仏しない」と、菩提寺のご住職から言われた事例もあるでしょう。
離檀(りだん)するなど、宗教的に自由な「無宗教」を選ぶ選択もあります。
 

<納骨しないで家に置く「手元供養」>
・喪失感で遺骨を納骨できない
・より身近に故人を感じて生きていたい
・自分が亡くなった時、一緒に納骨されたい
・毎日、供養をしたい
・お墓は残せないが、丁寧な供養がしたい

 
火葬場から戻ってくるときの大きな骨壺のまま手元供養を行うことは、スペースも取ります。
 
遺骨がそのままでは来客時も困りやすいため、遺骨を粉骨してパウダー状にした後、小さな可愛らしい骨壺に入れて祀ります。
粉骨は約15,000円~30,000円/1柱が目安です。
 

 

家に置かないが納骨をしない方法は?

家に置かないが納骨をしない方法は?

◇散骨や0葬などの選択があります
 
遺骨を家に置かないが、納骨しない方法としては、遺骨を海や山林に散骨する「海洋散骨」や、火葬場で遺骨を持ち帰らない「0葬」などがあるでしょう。
 
また遺骨を納骨しないで保管できる施設として「納骨堂」が多く選ばれるようになりました。
 

<遺骨を家に置かず、納骨しない方法>
[方法] [内容]
①散骨 ・遺骨を粉骨して自然に散骨する
②0葬 ・火葬場で遺骨を受け取らない
③納骨堂 ・遺骨を収蔵する施設に預ける

 
散骨や0葬と納骨堂の大きな違いは、遺骨が残るか残らないかです。
遺骨を手元に残しておきたいが家に置きたくない人は、納骨堂が適切でしょう。
 
散骨や0葬は遺骨が手元に残りませんが、納骨堂は施設に遺骨が収蔵されるため、現代ではお墓の代わりとしても利用する人々が増えました。
 

「散骨」とは

「散骨」とは

◇「散骨」は、粉骨した遺骨を自然に撒く方法です
[費用目安]海洋散骨で約5万円~30万円
 
「散骨」は火葬した遺骨を粉骨してパウダー状にした後、海や山林など、自然に撒く方法で、主に海洋散骨や里山散骨が多く選ばれています。
 
散骨は法的にグレーゾーンと呼ばれ、個人で散骨をしても法に問われることはありませんが、人の骨を撒くため配慮が必要です。
 
自治体によって散骨を禁止している海域や地域もあるため、散骨は散骨業者に依頼して進めると良いでしょう。
 

<散骨の種類>
・海洋散骨
・里山散骨
・空葬
・ロケット葬(宇宙葬)
…など

 
また、遺骨をそのまま散骨することは禁じられており、必ず2mm以下の大きさまで粉骨をしなければなりません。
粉骨業者に依頼する方法が一般的で、約3万円/1柱が目安です。
 
散骨もまた遺骨が残らない方法なので、業者を選ぶ際には、散骨に伴うメモリアルサービスが充実した業者を選ぶと良いでしょう。
 

・霊園内の墓碑に名前が彫刻される
・散骨を証明する、プレートの提供
・定期的な合同供養

 
また散骨は思い出の海で撒くなど、セレモニーとしての要素も強いです。
そのため遺骨を一部分骨して、散骨する人々も少なくありません。
 

 

「0葬」とは

「0葬」とは

◇「0葬」では火葬場に遺骨を引き取ってもらいます
[費用目安]約10万円~30万円
 
0葬(ゼロ葬)」と呼ばれるように、火葬場で遺骨を引き取ってもらうため、遺骨は手元に残りません
納骨しない選択はもちろん、骨上げや葬儀も行わない選択が多いです。
 
そのため賛否両論ではありますが、少子高齢化により終活が広がるなかで、宗教学者の島田裕巳氏が提案した新しい「死」として、遺言により希望する人が増えています。
 

<0葬を選ぶ理由>
・シンプルに「死」を迎えたい
・遠い親族として連絡があったが、生前に関わりがない
・葬送のための費用を極力抑えたい
・葬儀社に頼らず、自分達で済ませたい
・身内がほとんど(自分だけなど)いない

 
また病院で死を迎えた時、通夜や葬儀を執り行わずに、そのまま火葬場で火葬される「直葬」は都心部で25%までニーズが高まりました。
ただし遺骨が手元に残らないため、選択には注意が必要です。
 

●0葬を済ませた後に後悔する相談は多い

 
また故人の遺志ではなく遺族が0葬を選んだ場合でも、その後に後悔をして寺院などに手を合わせに行く人も多く見受けますので、判断は熟考して行うと良いでしょう。
 

「納骨堂」とは

「納骨堂」とは

◇「納骨堂」とは遺骨を収蔵する屋内施設です
[費用目安]約10万円~150万円
 
さまざまな納骨堂の種類がありますが、お墓などへ納骨しない葬送で、骨壺のまま専用スペースなどに安置される仕組みが多いでしょう。
 

<納骨しない葬送:納骨堂>
・今は納骨しないけれど、いずれはお墓を建てたい
・転勤族などでお墓の管理ができない
・自宅近くで気軽にお参りできる場所に安置したい

 
…などの目的が多く、心の整理が付いていないために納骨しないと言うよりは、お墓の問題が多い傾向です。
 
お墓の管理維持ができない」「継承者がいない」「お墓を建てる十分な予算がない」などが目的として多いでしょう。
 
そのため納骨しない葬送を選びながらも、お墓を持つ家と同じように、お盆やお彼岸などには供養や法要がしたい遺族に向いています。
 

 

お墓に納骨しない方法

お墓に納骨しない方法

◇「樹木葬」は樹木の麓に埋葬されます
[費用目安]約20万円~100万円
 
「お墓の維持管理ができない」「継承者がいない」などの理由で、お墓に埋葬したくない、納骨堂でも納骨しない方法を選ぶならば、樹木葬の選択も一案です。
遺骨はいずれ土に還りますが、一定期間は樹木の墓標に向かい供養ができます。
 

<樹木葬を選ぶ理由>
・故人が好きだった自然に還したい
・お墓がないが、心の供養がしたい
・納骨後も手を合わせる墓標が欲しい
・費用を安く抑えた供養がしたい

 
樹木葬には個別のスペースに埋葬される「植樹型」や、大きな大樹の麓に他の人々の遺骨と一緒に埋葬される「シンボルツリー型」などがあります。
 

<樹木葬の種類>
[個別の墓標を残したい]
・植樹型
・個別の墓標
 
[お参り先が欲しい]
・シンボルツリー型
・大きな墓標
(合祀墓と同じ)
 
[お墓の形も欲しい]
・費用を安く抑えたい
・お墓の形も欲しい

 
土に還る樹木葬はお墓の維持管理費用が必要ありません
埋葬時の一括払いで、暫くは樹木に向かいお墓参りもできるでしょう。
 
公園型樹木葬(ガーデニング型樹木葬)は、個別の収蔵スペースがあります。
維持管理費用は掛かりますがワンプレート型の墓石も可能です。
[費用目安]約30万円~150万円
(夫婦や家族などのお墓もあり)
 

 

まとめ:納骨をしない供養が増えています

まとめ:納骨をしない供養が増えています

ひと昔前の供養は「できるだけ大きな葬儀・大きなお墓を建てることで、故人の魂も供養できる」と考える人が多い傾向でした。
 
近年になって「心の供養」の言葉も広がり、形にこだわらず故人を思い偲ぶ供養が増えていますが、かつて夏目漱石中江兆民も「お墓や葬式は必要ない」と明言しています。
 
世界各地に人々の暮らしが広がるなか、より心を重視した供養として、納骨しない葬送は今後もニーズが高まるでしょう。
 

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永代供養ナビ編集長

株式会社霊園・墓石のヤシロ 営業本部長藤橋 靖雄

【経歴・プロフィール】

1998年入社。お墓販売、商品企画を経て、多様化する供養の形に応えるサービス・霊園プロデュースだけでなく、営業企画、WEBマーケティングなど幅広い埋葬、葬送事業を担当。
また、墓じまいや終活に関する各地域の終活イベント・セミナーにも講師として登壇し、終活のお悩みごとを解決するトータルアドバイザーとしても活躍。

【掲載メディア・登壇イベント】

株式会社エイチームライフデザイン運営

【保有資格】

終活カウンセラー 2級

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