大阪で増える手元供養、残りの遺骨はどうする?お墓を建てずに供養できる3つの選択肢とは
コロナ禍を受け、大阪では手元供養が増えていますよね。多くは火葬場で分骨して自宅へ持ち帰り、手元供養にします。(火葬場で分骨すれば、その場で分骨証明が発行されるので、手続きも簡単です。)
大阪の手元供養では、多めに遺骨を持ち帰るケースはもちろん、お墓がない葬送としてお墓に埋葬しないことを前提とし、遺骨を全骨、自宅へ持ち帰るケースも増えました。
ただ大阪の手元供養では、多くが小さな骨壺などに納めているので、遺骨が残ってしまうことも少なくありません。…この場合はどうすれば良いでしょうか?
今回は、大阪で手元供養を行った時に相談の多い、残りの遺骨の扱いについて、3つの方法をお伝えします。
大阪で増える手元供養、残りの遺骨はどうする?お墓を建てずに供養できる3つの選択肢とは
大阪で増える、「手元供養」とは
今大阪で急増している「手元供養」は、遺骨や遺灰を自宅で管理できる方法です。そのため「自宅供養」とも言われ、新しい供養の形です。
コロナ襲来の自粛要請により、思うようにお墓参りに行けなくなるなか、いつでも自宅で供養ができるとして、大阪では手元供養が選ばれるようになりました。
大阪では手元供養として、下記2つのパターンが見受けられます。
(1) 全ての遺骨や位牌を自宅で供養する、お墓がない葬送
(2) 従来通りお墓に納骨するものの、一部を分骨して手元供養
どちらを選ぶかは、それぞれ(A)供養の仕方、(B)供養に対する意識によって変わるでしょう。選択基準として信仰心の深さで霊園や寺院での供養を選ぶことがあります。
※ 分骨手続きについては別記事「大阪で分骨をするにはどうするの?分骨証明書の取得や掛かる費用、手続きの流れを解説!」に詳しいです。
大阪で手元供養が選ばれる3つの理由
コロナ禍のなか、大阪で手元供養が選ばれるようになったのには、「遠方にあるお墓に埋葬してしまうと、お墓参りが頻繁にできなくなるのではないか?」との理由を多く見受けます。
なかには頻繁にお墓参りができずメンテナンスが行き詰まったお墓を墓じまいして、大阪では手元供養を選んだ事例がありましたが、この他にも大切な家族を失ったショックや哀しみを癒すグリーフケアの側面も強い傾向です。
(1)グリーフケア(心のケア) … 故人を身近に感じながら毎日を暮らすために
(2)遺骨の丁寧な管理や供養 … お墓参りに遠方まで出向かずに供養ができる
(3)コストパフォーマンス … 手元供養はお墓がないため、安く抑えた供養ができます。
…それでは、下記からそれぞれ大阪で手元供養が増えた理由について、より詳しく解説しますので参考にしてください。
グリーフケア(故人を身近に感じる暮らし)
大切な家族を亡くした時、まず遺族は火葬で強い哀しみを実感することが多いですが、次に強いストレスを感じやすい儀礼が、納骨式です。
「遺骨を納骨してしまうことで、いよいよ魂まで離れてしまう気した…」そんな遺族も多いのではないでしょうか。
→ このような時、遺骨や遺灰を自宅に保管することで、常に心身ともに側にいる感覚になることができます。
決断せずにただただ火葬場から持ち帰った遺骨を安置するのではなく、大阪では手元供養と決めて仏壇の購入など準備を進めることで、温かく故人を思い出し、故人とのこれまでの関係性を振り返るとともに、これからの新しい関係性を築くと感じる声も多いです。
お墓がない葬送ができる(遠方のお墓)
コロナ禍でいつ自粛を求められるのか分からないなか、いつでも自宅で供養ができる「お墓がない葬送」が選ばれるようになっています。
● コロナ禍のなか大切な家族を亡くした家などでは、自粛により丁寧な供養ができない事態を避けるため、月命日まで日々気軽に供養ができる手元供養を選ぶ家が増えました。
→ 「納骨式を行うにも親族を招待しにくい」と、納骨式を先送りする一時期的な措置として手元供養を選ぶ事例もあります。
また、大阪では墓じまいをして手元供養を行う事例が増えたことをお伝えしました。
このような場合は「お墓型仏壇」として、仏壇をお墓に見立てて供養を進める家もありますが、多くは一時期的にコロナ禍が過ぎるまで手元供養とする家も多いです。
コストパフォーマンスがいい
一般的なお墓を建てるのに約150万円程費用がかかります。永代供養で最も費用を抑えた合葬墓でも約10万円~/1柱ですが、なかには突然のことで充分な費用を掛けられない家も見受けます。
● 特に核家族化が進むことにより、親族間の相互扶助の習慣が少なくなった今、一家族に掛かる葬儀費用の負担が重くなりました。
→ 経済的に供養ができない方でも供養の仕方によっては、ほとんど費用がかけずに故人を供養することができます。
大阪で手元供養を進める3つのデメリット
ただし大阪で手元供養をする時、選択した理由から見るメリットもあれば、お墓での供養にないデメリットもあります。大阪で手元供養は新しい形の葬送ですから、デメリットまで理解して進めると良いでしょう。
・親族の理解を得られない場合がある
・ジュエリーにした場合紛失するリスクがある
・骨壷などに発生するカビに注意する
…それでは、下記よりそれぞれのデメリットについて詳しく解説していきます。
遺族の理解を得られない場合がある
大阪では手元供養はまだまだ新しい形です。実際に大阪で手元供養が認知され始めたのは2000年頃でしょう。
● そのため例えば改葬(遺骨を他の墓所へ移すこと)の手続きでは、新しい埋葬先の許可がないと、遺骨を取り出せない自治体もあり、この場合には窓口で相談しなければなりません。
仏教の教えとしても遺骨をお墓に埋葬しないうちは「忌中」とされ、「成仏しないよ」と高齢の親族に反対された体験談は多いです。
ジュエリーにした場合紛失するリスクがある
大阪の手元供養ではジュエリータイプも広がっていますよね。特にグリーフケアの現場で多いタイプで、常に肌身離さず持ち歩いて供養ができる点が魅力です。
● ただ、気軽に持ち歩く分、ジュエリーを紛失するリスクもあります。紛失対策として、ジュエリータイプの外に、自宅では小さな骨壺に残りの遺骨を納めて祀る事例は多いです。
大阪でジュエリータイプの手元供養を選ぶ人々のなかには、粉骨した遺骨の残りを海洋散骨するケースも多いですが、この場合はジュエリーを紛失した時に遺骨が残らないことになります。
骨壷などに発生するカビに注意する
遺骨にカビが生えるの?と驚く方も多いですが、遺骨や骨壺にはカビが生えたり、水が溜まることもあります。
● 墓じまいで遺骨を取り出した後、多くはカビの除去や水抜きなど、遺骨の手入れを行うでしょう。自宅で遺骨を安置する場合も同じです。
→ ただ遺骨や骨壺にカビが生えるなどの状況は、火葬場から持ち帰った状態のまま安置しているケースが多いでしょう。最初の段階で粉骨まで手入れをしてもらうと、リスクは少なくなります。
また、骨壺を湿気の多い場所や風通しが悪いところで安置すると、保管容器内と外での温度差により結露が発生しカビが発生してしまうので注意しましょう。
手元供養の後、残りの遺骨はどうする?
大阪で手元供養を行った後、手元供養用の骨壺やジュエリーに納めた後、残った遺骨はどのように葬送すれば良いでしょうか。
● まだお墓に埋葬していない場合には、残った遺骨を含めた納骨もできますが、墓じまいの後やお墓がない葬送などでは、その扱いに困った体験談もあります。
→ と言うのも「墓地埋葬法」という墓地・埋葬に関する法律により、「埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行つてはならない」、…つまりどこでもむやみに埋葬できない、とされるためです。
そのため大阪で手元供養後に残る遺骨は、(1)お墓に納骨、(2)永代供養、(3)散骨、3つの方法で供養することができます。
お墓に納骨
大阪で手元供養を行った残る遺骨の扱いとして、最も一般的な方法が、お墓に納骨する方法ではないでしょうか。そもそも火葬場で喉仏のみ分骨するなど、ほんの少量を手元供養に分ける方も多いです。
ただし、この方法はもともと埋葬できるお墓がある家に多い選択になります。新たにお墓を建てて納骨する場合には平均的に約150万円以上と言われますので、計画的な葬送が必要です。
永代供養
お墓がない葬送として、大阪で手元供養の後に選ばれる方法としては永代供養が多いでしょう。ただし「永代供養」は形のないものなので、お墓の種類によって価格帯は幅広いです。
「永代供養」とは、霊園・寺院に遺骨を預け、永代に渡り遺骨の保管・供養をしてもらう方法です。そのため墓じまい後の遺骨であっても、継承者や墓主を必要としません。
● 永代供養墓には、主に3つの種類があります。
・合祀墓 (5万円〜30万円)
・集合墓 (20万円〜60万円)
・個別墓 (50万円〜150万円)
お墓を建てるより費用が抑えられるので、お墓を持ちたくないなどの理由なら永代供養を検討してみましょう。
※ 永代供養墓については別記事「【大阪の墓じまい】取り出した遺骨の永代供養の費用はどれくらい?予算に合わせた選択肢」でも詳しくお伝えしています。
散骨
散骨とは、遺骨を粉骨にして自然の中に返す供養方法です。大阪では手元供養の際にも粉骨するので、散骨と手元供養を合わせて供養する方も増えています。
しかし、法的にはグレーゾーンの散骨ですが、遺骨を撒くため場所に注意が必要です。苦情トラブルも多く、自治体によっては散骨できるエリアを限定しています。
散骨する際には専門の業者がいるのでサービスを利用するようにしましょう。
※ 散骨については「【大阪で終活】墓じまい後、自分の遺骨はどうする?散骨や自然葬、お墓のない3つの葬送」などにも詳しいです。
いかがでしたでしょうか、今回は大阪で手元供養が増えるなか相談の多い「手元供養の後、残った遺骨をどのように扱うのか?」について、大阪で手元供養が増えた背景やメリット・デメリットとともにお伝えしました。
また最近では「お墓がない葬送」のひとつに手元供養が数えられるようになったことで、複数の遺骨を自宅で供養できるよう、粉骨した遺骨を美しく納める「ブック型骨箱」なども販売されています。
「遺骨はお墓に埋葬するもの」と言う価値観では不思議ではありますが、後々費用を集めてお墓を建て、遺骨を埋葬するまでの一時期的な安置方法としても人気の選択です。
※詳しくは別記事「墓じまいで取り出した遺骨を手元供養する家が増えた?複数の遺骨を収蔵する「お墓」型仏壇」をご参照ください。
この他、納骨堂や自然葬などもありますので、予算に合わせて適切な葬送方法を選んでみてはいかがでしょうか。
まとめ
手元供養で残る遺骨はどうする?
(1)お墓に埋葬
(2)永代供養
・合祀墓 (5万円〜30万円)
・集合墓 (20万円〜60万円)
・個別墓 (50万円〜150万円)
(3)散骨
・海洋散骨
・里山(森林)散骨
・バルーン葬
・宇宙葬
※納骨堂、自然葬(樹木葬)などもあり
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