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アパートで高齢の父親が孤独死をした体験談。遺体の搬送、大家さんと原状回復費用の交渉

アパートで高齢の父親が孤独死をした体験談。遺体の搬送、大家さんと原状回復費用の交渉

遠方に住む上田真子さん(48歳会社員:仮名)は、アパートでひとり暮らしの父親が孤独死したと、大家さんから連絡を受けます。
 
「できるだけマメに連絡を取っていた」つもりだった真子さんは、まさか親の孤独死が自分の身の上に起きるとは考えもしなかったそうです。
 
ただ慌てて、流されるままに葬儀まで済ませた体験談から、「今振り返ると…」後悔していること、アドバイスをしたい事柄を話してくれました。
 

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孤独死とは

孤独死とは

●アパート住民から異臭の苦情を受けて部屋を訪れた大家さんにより、父親の孤独死が確認されました
 
異臭の苦情を受けた大家さんは、高齢の父親だったためピンと来たようで、速やかに部屋に入ったと言います。
5日前に買い物に行く父親を見ていたため、孤独死をしてから4日以内ではありました。
 

<父親の孤独死:「孤独死」の定義とは?>
●孤独死とは
…誰にも看取られることなく息を引き取り、相当期間放置されるような、悲惨な孤立死(孤独死)
 
[参考]内閣府:高齢社会白書より

 
内閣府では放置された期間について「相当期間」と表現し、日数を明記していません。
そのため「○○日経ってから発見されたから孤独死」と言うものでもない、と言えます。
 
・死後4日以上経過(65歳以上)…42人/1日
・死後2日以上経過(65歳以上)…73人/1日

[参考]ニッセイ基礎研究所の調査(2009年)より
 
死後4日以上経過してから発見された65歳以上の高齢者は15,603人/年間でしたので、42人/1日の計算になり、孤独死の定義を2日以上の発見とすると、73人/1日にまでなると考えると、真子さんに限らず、誰もが体験する可能性があるのではないでしょうか。
 

ヘルパーさんは電話できない?

●山本裕子さん(46歳:仮名)は、ヘルパーさんが母親の孤独死を発見しましたが、「私は救急車を呼べない規則です」と言われました
 
こちらは真子さんの体験談ではありませんが、山本裕子さん(仮名)は、ヘルパーさんにより、母親の孤独死が発見されました。

これは事業所によっても違いがありますが、緊急時の救急車や警察への電話は家族が連絡しなければならず、事業所へ連絡をする規則もあります。
 

<父親の孤独死:ヘルパーさん等>
搬送先の費用は家族負担になる
救急車の付き添いは賃金が出ない

 
裕子さんのケースでは、車で4時間ほどの遠方に住んでいました。
兄弟もすぐに駆け付ける距離には住んでおらず、「救急車を呼んでください!」とヘルパーさんにお願いした時に、前述の言葉を言われています。
 
●そこで裕子さんは救急車に連絡、3時間ほどで実家に到着する旨を伝えました
 
この他にも「看護師さんに救急車は呼べない規則があると説明された」などの体験談がありました。
 
さまざまな事情を持つ人々に携わるヘルパー、看護師さん達ですので、事業所もトラブルを見越した規則なのかもしれません。
 

迷う時には救急車を呼ぶ

●明らかに亡くなっていると確認できる場合は警察(110番)ですが、救急車か警察か、迷う時には救急車(119番)を呼びます
 
一般的に親の孤独死が発見された場合は、顔色や表情など、明らかに亡くなっていることが分かるため、迷わず警察(110番)に連絡する発見者がほとんどです。
けれども迷うようであれば、救急車を呼んで問題はありません。
 

<父親の孤独死:救急車を呼んだ場合>
①救急隊員が到着
②完全に亡くなっていることを確認
③救急隊員が警察を呼びなおす
④警察が到着
⑤救急車は帰る
⑥警察による現場検証
⑦警察による遺体の検視

 
…このような流れです。
救急隊員は到着して明らかに亡くなっていることが分かると、何もせずに警察を呼びますが、家族も現場は触れることなく、待つことがポイントです。
 
慌てて遺体に触れたり、現場を荒らした時には事件性が疑われ、その後の現場検証や検視が長引き、なかなか遺体が返されない事態も起こり得ます。
 

 

 

警察へ遺体の運搬はどうする?

警察へ遺体の運搬はどうする?

●現場検証が終わると遺体の検視を行いますが、この時、警察は遺体の運搬を行わずに帰ってしまいます
 
真子さんが父親の孤独死に立ち会って驚いたことは、警察が現場検証を終えた後、「それでは続いて検視を行うので、警察まで遺体の運搬をお願いします。」と帰ってしまったことです。
 
呆然としていると、大家さんが「遺体の運搬は葬儀社がやってくれるよ」と言います。
気づけば手に葬儀屋リストが握りしめられていましたが、もしかしたら帰り際に、警察からもらっていたのかもしれません。
 

<父親の孤独死:遺体の運搬>
①葬儀屋を探す
②葬儀屋に遺体の運搬を依頼

 
真子さんのケースでは、「葬儀屋に遺体の運搬のみを依頼することは申し訳ない」と言う想いから、そのまま警察から遺体が戻された後の安置、葬儀まで依頼しました。
 
けれども、必ずしも葬儀まで依頼しなければならない訳ではなく、改めて納得できる葬儀が叶う葬儀社を探し、依頼をする家族もいます。
 

葬儀社の選び方、種類については下記をご参照ください。
【大阪の葬儀】最初に選ぶ葬儀屋4つの種類と選び方。注意点を詳しく解説|永代供養ナビ

 

死亡届は誰が出す?

●アパートで孤独死を発見した時、大家さんが死亡届を届け出ることもあります
 
死亡届は人の死亡を証明する手続きですから、必ず7日以内に届け出なければなりません。
死亡届を提出することで、故人の戸籍は除籍となり、住民登録は抹消、住民票除票が保存されます。
 
では仮にアパートで大家さんが父親の孤独死を発見し、家族が海外など何らかの事情で死亡届を提出できない、そもそも親族が見つからない時、どうすれば良いでしょうか。
 

<父親の孤独死:死亡届を提出する者>
●死亡届を提出する者は「届け出権者」です。
 
同居親族
・その他、同居者
家主、地主、または家屋もしくは土地の管理人
同居親族以外の親族
・後見人
・保佐人
・補助人、及び任意後見人
 
[参考]戸籍法87条1項・2項より

 
そのためひとり暮らしの高齢者がアパートの一室で孤独死を遂げた場合、大家さんは死亡届を出さなければならず、また故人の親族や後見人なども、死亡届を提出できます。
 

 

原状回復の特殊清掃

原状回復の特殊清掃

●原状回復の特殊清掃は大家さんが2割負担、残る8割を真子さんが負担しました
※ただし、この割合はあくまでも一例で、特に孤独死の場合は交渉により大家さんが9割負担になった事例もあります。
 
葬儀社を選び遺体の搬送を終えた後、アパートに戻ると大家さんから原状回復の相談を受けました。
 
「アパートの住民から苦情も受けた異臭は激しく、時間が経てば経つほど消すことが難しいため、一刻も早く特殊清掃業者を呼んで清掃したい」とのことです。
 

<父親の孤独死:原状回復の費用相場>
①1R/1K…約8万円~35万円ほど
②1LDK~3LDK…約15万円~50万円ほど
③4LDK以上…約23万円~65万円ほど
 
消臭剤/除菌剤散布…約1.5万円ほど~
オゾン脱臭…約3万円ほど~
害虫駆除…約1.5万円ほど~
床清掃…約3万円ほど~
畳撤去…約3千円/1枚ほど~

 
もちろん父親の孤独死は予想もしていなかった真紀さんは、特殊清掃業者を調べる余裕もなく、大家さんから紹介された特殊清掃業者を利用しました。
 
もしも最初から特殊清掃業者を探すならば、相見積もりを取るとともに、専門的な技術も必要なので実績を確認し、「特殊清掃士」の資格も確認すると、判断材料になります。
 
相見積もりを取る場合、見積もりの費用項目が細かく記載されている業者は、より安心っです。
 

※大阪の特殊清掃業者
関西クリーンサービス
特殊清掃プログレス

 

遺品整理業者へ依頼

●特殊清掃業者とともに、遺品整理を業者へ依頼しました
 
遺品整理」とは、故人の品や持ち物を整理して家・部屋を片付けることです。
遺品整理業者では、例えば下記のような作業を行ってくれます。
 
・家の物を必要品・不用品に分ける
・不用品の回収(産業廃棄物/危険物/医療機器などを除く)
・トラックに積み込み
・部屋の簡単な清掃
・養生

…などなど。
 
遺品整理業者は葬儀社スタッフに相談したところ、複数の業者を紹介してもらったため、相見積もりを取って選んでいます。
 

<父親の孤独死:遺品整理の費用相場>
①1R/1K…約5万円~8万円ほど
②1LDK~3LDK…約9万円~24万円ほど
③4LDK以上…約25万円ほど~

 
部屋の大きさ、部屋数、家の状態や物の量などにより、費用も変化するでしょう。
 
「父親が孤独死で発見された時のショックや異臭などで、落ち着いて遺品整理ができそうにない」と話す真子さんにとって、遺品整理業業者はとても助かりました。
 

※大阪の遺品整理業者
日本資産保全株式会社
メモリーズ

 

家財保険の特約を利用

家財保険の特約を利用

●アパート入居時に父親が契約していた「家財保険の特約」が適用され、原状回復費用がカバーされました
 
数日後に警察から検視を受けていた遺体が返され、葬儀社の所有する安置室に搬送されるとともに、事件性のない「自然死」であることが証明されます。
 
また大家さんより、アパート入居時に加入する家財保険の特約が適用する連絡です。
 

<父親の孤独死:家財保険の特約とは>
●家財保険では、下記3つの損害に対応しています。
家財の損害
第三者への賠償責任
大家さんへの賠償責任

 
大家さんとしては、父親が孤独死したことによる家賃の減額や、入居者がいない状態(空き室)による損害は補償されませんが、それでも父親の孤独死による原状回復が賄えるのであれば、大変助かる保険です。
 

未払いの家賃と、賃貸借契約の解除

●未払いのあった2か月分の家賃、及び賃貸借契約の解除を行います
 
大家さんと共に特殊清掃清掃費用を支払った後、父親が孤独死となるまで未払い分、2か月の家賃を清算し、賃貸借契約の解除の手続きを済ませました。
 
大家さんより「相続人になる人全員にお願いしたい」と言われ、父親の孤独死を知り駆け付けた兄と2人で手続きを済ませます。
 

<父親の孤独死:賃貸借契約の解除>
●「賃貸借契約解約申込書」に記入
相続人全員が記入
(今回の相続人は真紀さん、兄の2人)

 
余談ですが、「そう言えば父親がアパートに入居した当初、連帯保証人になった覚えがないけれど、どうやって入居したのだろう?」と、ふと疑問に思っていました。
するとアパート入居時の連来保証人は父親の友人です。
 
大家さんは「原状回復費用や家賃は連来保証人に連絡する方法もあった」と言いますが、もちろん、真紀さんはもともと、いずれも支払うつもりでした。
 

 

最後に

以上がアパートで父親が孤独死を遂げ、大家さんからの連絡によって慌てて駆け付けた上田真子さん(48歳会社員:仮名)の体験談です。
 
真子さんとお兄さんは、6年前に母親が亡くなってからアパートに移り住み、ひとり暮らしを続ける父親を気に掛けてきました。
 
できるだけ電話をする」と思ってきたなかで受けた父親の孤独死の連絡にショックと後悔でいっぱいだったのですが、後の葬儀で駆けつけてくれた父親の友人(アパートの連帯保証人)から、救われる「遺品」をもらいます。
 

※上田真子さんが経験した家族葬の体験談は、下記をご参照ください。
父親の孤独死「人が集まらない」と家族葬で10の後悔。死亡通知状を出して知る父の姿…

 

まとめ

父親が孤独死を遂げた体験談
●孤独死とは
・誰にも看取られず
・死後、相当期間の放置
・死後4日以上経過(65歳以上)…42人/1日
 
●大家さんが発見
・真子さんへ連絡
・警察の現場検証
・遺体を警察へ運搬
(葬儀社に依頼)
・死体検案書の受け取り
・死亡届の提出
・原状回復
(大家さん1割/家族9割)
・家財保険の特約が適用
・遺品整理
・未払い家賃の支払い
・賃貸借契約の解除

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永代供養ナビ編集長

株式会社霊園・墓石のヤシロ 営業本部長藤橋 靖雄

【経歴・プロフィール】

1998年入社。お墓販売、商品企画を経て、多様化する供養の形に応えるサービス・霊園プロデュースだけでなく、営業企画、WEBマーケティングなど幅広い埋葬、葬送事業を担当。
また、墓じまいや終活に関する各地域の終活イベント・セミナーにも講師として登壇し、終活のお悩みごとを解決するトータルアドバイザーとしても活躍。

【掲載メディア・登壇イベント】

株式会社エイチームライフデザイン運営

【保有資格】

終活カウンセラー 2級

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