【家族が亡くなったら】遺体搬送の費用はどれくらい?遠距離はどうなる?|永代供養ナビ
家族が亡くなったら、まずご遺族が考えるべきはご遺体の搬送です。
病院で亡くなった時には霊安室に移動してから数時間で、搬送先と依頼する葬儀社を決めて、ご遺体を搬送しなければなりません。
自宅で亡くなり警察へ引き取られた場合には、検視(検死)後に警察から連絡が来ます。
そこで警察署まで行きご遺体を受け取り、安置場所まで搬送する流れです。
ただこの場合も、いつ警察から連絡が来るか分からないため、遺体搬送を依頼できる葬儀社探しなど、予め準備は必要になります。
今回は、家族が亡くなったらまず行うべき遺体搬送について、ご遺体の搬送までの手順や注意点、距離によって違う遺体搬送に伴う費用目安をお伝えします。
遺体を搬送するまで
家族が亡くなったら、一般的には葬儀社で遺体搬送を依頼します。
遺体の搬送業者は国土交通省から「一般貨物自動車運送事業」の許可を得た業者に限られるため、タクシーなど一般的な業者に依頼することはできません。
(1)安置場所を決める
(2)葬儀社に依頼する
(3)ご遺体を安置する
ご遺体の搬送には霊柩車もしくは専門の寝台車が利用され、緑プレートの「8」ナンバーです。
ご遺族が自家用車でご遺体を搬送することもできますが、ご遺体の衛生管理を鑑みると、搬送車に依頼することをおすすめします。
(1)安置場所を決める
ご遺体の搬送を依頼する前に、ご遺族は搬送先である安置場所を決めなくてはなりません。
昔は自宅が多かったものの、集合住宅が増え、周囲への配慮や搬送経路の問題などから、葬儀社が提供する安置室への搬送が増えました。
・自宅
・葬儀社が提供する安置室
・民間業者が提供する安置室
また、コロナ禍の大阪では火葬場がひっ迫しているタイミングもありました。
葬儀社が提供する安置室もいっぱいの場合、面会に利用する民間業者の安置室の選択もあります。
・【家族が亡くなったら】遺体安置の場所選び。搬送依頼前に選ぶ3つの種類|永代供養ナビ
(2)葬儀社に依頼する
ご遺体の搬送先が決まったら、早々に葬儀社に遺体搬送を依頼します。
病院の安置室は数時間ほどで出なければならないため、なかには病院が紹介する葬儀社で遺体搬送のみを依頼することもあるでしょう。
・病院が紹介された葬儀社
・自分で葬儀社を探す
家族が亡くなったら、遺体搬送までの時間には限りがあるので、あまり考えたくないことではありますが、看取りの期間になった頃には葬儀社を検討しておくと安心です。
病院が紹介された葬儀社
ご遺体の搬送までに葬儀社が決まらなかった場合、病院でも提携している葬儀社を紹介してくれます。
実際に病室から霊安室まで移動して、ご遺体を整える仕事は葬儀社スタッフが担っている病院も少なくありません。
ご遺体の搬送のみをお願いすることもできますが、断りにくいデメリットの他、ご遺体が葬儀社提供の安置室である場合、搬送時点で葬儀までお願いした方がスムーズでしょう。
自分で葬儀社を探す
今ではインターネットで相見積もりを一括で取る、便利なサイトも見受けるようになりました。
・そして複数社に相見積もりを取ることで、それぞれの葬儀社を比較できて、相性の良し悪しが判断できます。
ご遺族が自分達で葬儀社を探す場合、「家族葬のパック料金」などがHPで見受けますが、プラスαのオプション料金がないか、見積り項目が細かい葬儀社がおすすめです。
ご遺体を搬送する料金の仕組み
では遺体搬送を依頼する場合の料金目安はどれほどになるでしょうか。
タクシーなどと同様、走行距離でご遺体の搬送料金も算出されますが、基本的には搬送車の車庫からの走行距離で判断します。
(1)10km~100km未満
(2)100km以上(中/長距離)
(3)海を越える遺体搬送
そのためご家族が遠方で亡くなった場合など、ご遺体の搬送で料金が掛かってしまうでしょう。
ですからご遺族の特別な希望がない限りは、その地で火葬まで終えて、焼骨したご遺骨の状態で自宅へ帰る選択が多いです。
(1)10km~100km未満
10km~100km未満の圏内で遺体搬送をする場合、基本的には「10kmまでの基本料金+10km毎の加算」で清算する仕組みが多いでしょう。
・10kmまでの基本料金…約1万5千円~2万円
・10km毎の加算料金…約3千円~5千円
ほどが一般的な料金システムです。
深夜帯や早朝は割増加算
タクシー同様に深夜料金や早朝料金として割増し加算されます。
またご遺体の搬送は車庫から計算するので、下記の項目も加算される点は注意をしてください。
・車庫からご遺体を乗せる場所までの走行距離
・ご遺体を乗せてから搬送先までの走行距離
・搬送車を待たせた場合の留置時間
・深夜や早朝の割り増し料金
搬送車を待たせる場合、多くは30分単位で加算されるでしょう。
スムーズに遺体搬送を進めることがポイントです。
(2)100km以上(中/長距離)
前述したように、自宅から離れた場所で亡くなった場合でも、100km圏内で火葬まで済ませてから、焼骨したご遺骨を前に葬儀を執り行う判断が増えています。
けれども100kmを超える中距離・長距離での遺体搬送の場合、下記のような料金が掛かるでしょう。
・高速道路
・フェリーなどの搬送料金
・2倍以上の人件費(交代ドライバー)
また人が亡くなるとご遺体は法的に貨物扱いになるため、空輸で搬送する手段もあります。
ただこの場合も、遠距離(500km以上が目安)になると20万円・30万円と掛かるでしょう。
中距離・長距離の費用目安
中距離や長距離の場合、高速道路やフェリーなどの実費費用は別料金として、700km以下で約35万円ほどが目安です。
・300km以下…約15万円ほど
・500km以下…約20万円ほど
・700km以下…約35万円ほど
700kmを超えると、航空機や船舶を利用した方が割安になるでしょう。
(3)海を越える遺体搬送
海を越える遺体搬送では、貨物扱いとして航空機もしくは船舶を利用します。
どちらを選ぶかは「遺体搬送が700km以下か以上か」が目安になるでしょう。
・700km以下…船舶
・700km以上…航空機
ただしそれぞれ飛行場や船着き場までの遺体搬送にも料金が発生するので、注意をしてください。
船舶での遺体搬送
船舶を利用した遺体搬送にはさまざまありますが、離島から本州へ搬送した一例では、約20万円でした。
目安としては、ご遺体の衛生管理費用(棺やドライアイスなど)を含め、約18万円~30万円ほどの価格帯です。
航空機での遺体搬送
航空機でも距離はさまざまですが、ご遺体の衛生管理費用(ドライアイスなど)を含め、日本国内であれば約18万円~35万円ほどの価格帯になるでしょう。
海外からの遺体搬送
家族が海外で亡くなったら、「日本までご遺体を搬送したい!」と願うご遺族も少なくありませんが、この場合も遺体搬送に相当な金額が掛かることは理解したいところです。
海外から日本へ遺体搬送をする場合も、貨物扱いとして空輸運賃で進められますが、ご遺体なので付添人やドライアイスなどの衛生費も掛かるでしょう。
・空輸運賃…約100万円~200万円以上
・空輸前後の遺体搬送料金…数十万円×二か所(海外・日本)
・現地での代行費用(事務的手続き)
・ドライアイス代
・遺体の衛生費(エンバーミング)
・付添人の人件費
…などなどです。
そのため判断としてはあまり一般的ではありません。
多くがご遺族が現地へ向かい、現地で焼骨をして骨壺の状態で日本へ連れて帰ります。
最後に
今回は、家族が亡くなったら行う遺体搬送の手順や注意点、費用目安をお伝えしました。
今回は稀な一例として、海外からの遺体搬送についても大まかにお伝えしましたが、毎年海外では500人以上の邦人が亡くなっています。
やはりそのなかには、それぞれ先方の環境・法律があり、ご遺族が思う通りには進まないこともしばしばです。
外務省から連絡を受けたら在外公館と連絡を取り合い、死亡診断書や埋葬許可証、遺体証明書、防腐処理証明書(エンバーミング)などの書類手続きをこなしながら、打ち合わせを進めます。
日本の遺体搬送とは手続きも衛生管理も異なりますので、実績のある葬儀社を利用してください。
まとめ
遺体の搬送手順や費用目安
●搬送手順
(1)安置場所を決める
(2)葬儀社に依頼する
(3)ご遺体を安置する
●費用目安
(1)10km~100km未満
・10kmまでの基本料金…約1万5千円~2万円
・10km毎の加算料金…約3千円~5千円
(2)100km以上(中/長距離)
・300km以下…約15万円ほど
・500km以下…約20万円ほど
・700km以下…約35万円ほど
(3)海を越える遺体搬送
・船舶…約18万円~30万円ほど
・航空機…約18万円~35万円ほど
・航空機…約18万円~35万円ほど
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