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樹木葬とは何?目的やお墓・永代供養との違い、樹木葬墓地の種類、埋葬方法の種類を解説

樹木葬とは何?目的やお墓・永代供養との違い、樹木葬墓地の種類、埋葬方法の種類を解説

・樹木葬の特徴とは?
・樹木葬の仕組みや、選ぶポイントは?
・樹木葬の費用相場は?
・樹木葬に向いている・いない人とは?
・樹木葬に多いトラブルは?対策はある?

 
樹木葬」とは墓石を墓標とするのではなく、樹木や草花を墓標としてご遺骨を埋葬する、新しい形の供養方法です。
ご遺骨の自然回帰を目的とするので、継承者お墓を管理する必要がありません。

 
本記事を読むことで樹木葬の特徴や埋葬3つの種類、埋葬場所(供養方法)で違う3つのタイプや選び方のポイント、トラブル対策費用相場まで分かります。

 

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樹木葬とは

樹木葬とは

◇樹木葬とは、樹木や草花を墓標とします

 
樹木葬(じゅもくそう)」とは、「樹林墓地」とも言われる、遺骨を埋葬した場所に墓石を建てず、樹木や花を墓標として使用するお墓です。

 

<樹木葬とは>
[樹木葬とは] ・墓標が樹木や草花
・明るさや美しさがある
・自然循環を意識した造り
[埋葬後] ・個人で管理する必要がない
・継承者を必要としない

 
樹木葬は埋葬後にご遺族が個人で管理をする必要がありません
そのため、お墓の継承者がいない、定期的にお墓の掃除ができる人がいない時にはメリットが高いです。

 
また「自然に帰りたい」との想いを持つ人々にとっても魅力的な供養方法でしょう。
樹木葬は寺院墓地や民営墓地の他、近年では公営墓地でも採用され始めています。

 

樹木葬は過半数を超えた

◇樹木葬は2023年、選ばれたお墓の種類で過半数を越えました

 
現代、お墓選びで重視されるポイントは永代供養の形です。
ひと昔前は一般墓が主流だったものの、2023年度の消費者全国実態調査では、納骨堂が一般墓を上回り、さらに樹木葬は全体の過半数を超える結果となっています。

 
樹木葬は1999年に初めて登場したとされる、ごく新しい供養方法です。
けれども樹木葬は急速に広まり、時代のニーズとマッチして、主流となりつつまあります。

 

<樹木葬ニーズの推移>
[2018年~2022年] ・樹木葬の利用者…16.6ポイント増加
・新規の開拓…約1.8倍
[2020年~2022年] ・利用者数…連続3年1位

 
このデータから見ても、一般的なお墓から樹木葬への移行が見て取れます。

 
継承者がいなくても墓地管理者がご遺骨の管理や供養を担ってくれる、そのうえ自然へと還る考え方が軸になっている点が利用者が急増する背景です。
日本の生涯未婚率や核家族化が進む現代のニーズに対応しています。

 

 

樹木葬墓地には種類がある

樹木葬墓地には種類がある

◇樹木葬墓地には都市型と里山型の2種類があります

 
ゆっくりと長い時間をかけて土に還元される樹木葬は自然葬のひとつとなるため、一般的には自然深い山深くで、大樹のふもとに埋葬されるイメージが強いです。

 
けれども樹木葬のニーズには、費用を抑えた供養がしたい、継承者がいらないお墓のない供養がしたいなど、自然回帰だけではありません。

 
そのため樹木葬墓地は自然奥深い山林だけではなく、霊園などでも提供しています。

 

①都市型の樹木葬墓地

◇主に霊園の敷地内で提供する樹木葬墓地です

 
都市型の樹木葬墓地は「霊園型樹木葬墓地」とも呼ばれます。

 
樹木葬は墓石を建てないため、小さいスペースでも提供できることから、都市型の樹木葬墓地の多くは、敷地内に特別区画を設けて提供する霊園が多いでしょう。

 
大きな大樹のふもとに他のご遺骨と一緒に埋葬される合祀型もありますが、都市型樹木葬墓地では、ご遺骨ひと柱につき、ひとつの区画を提供する個別埋葬型が多い傾向です。

 
一年中整備された霊園内にあるため、里山型樹木葬と比較してアクセス環境が良く、手軽にお参りができます。

 

②里山型の樹木葬墓地

◇山林の奥深くにある墓地が里山型の樹木葬です

 
里山型の樹木葬は、一般的な樹木葬のイメージに近い、緑豊かな山林の奥深くで提供する樹木葬墓地となり、より自然葬に近い形で供養ができます。

 
そのため、より自然回帰志向が強く「亡くなったら土に還りたい」と希望する方々に選ばれる樹木葬墓地です。

 
里山型の樹木葬では、もともと山林にそびえていた大樹をシンボルツリーとして、大樹のふもとにご遺骨を埋葬する方法と、お申込みごとに樹木を植樹して育てる方法があります。

 

樹木葬の埋葬方法には種類がある

樹木葬の埋葬方法には種類がある

◇樹木葬には大まかに3つの埋葬方法があります

 
樹木葬はいずれ土に還ることを目的とするため、一度埋葬すると再び取り出すことが難しいプランが一般的です。

 
そのため合祀墓と同じように、骨壺や骨袋から出して、他のご遺骨と一緒に合祀されるイメージがありますが、この他にもいくつかの埋葬方法があります。

 
樹木葬での埋葬後に、個別の墓標に向かってお参りがしたいかなど、後々の供養まで想定して希望に適した埋葬方法を選びましょう。

 

①個別型の樹木葬

◇個別型では、個別の区画を購入し埋葬します

 
個別型の樹木葬では、大きなシンボルツリーとなる大樹のふもとに、個別区画が設けられたタイプです。
また、個別区画にご遺骨を埋葬した後、苗木を植樹する植樹タイプもあるでしょう。

 
故人が埋葬された区画がはっきりと分かるため、埋葬後も個別区画に向かって参拝ができる点がメリットです。

 
ただし契約時に個別区画に埋葬される期間が定められている霊園や墓地もあります
この場合は一定期間が過ぎると、合祀埋葬となるでしょう。

 

②集合型の樹木葬

◇集合型では、骨壺や骨袋に入った状態で埋葬されます

 
集合型の樹木葬では、申し込んだご遺骨は全て同じスペースに埋葬され、個別区画は提供されません。

 
けれども土に分解される材質の木材や綿などの自然素材で作られた骨壺や骨袋に、ご遺骨を収めて埋葬されるため、埋葬の時はご遺骨が分かれます。

 
ただし長い時間をかけてゆっくりとご遺骨が分解され、土に還る過程では、一緒に埋葬された他のご遺骨と一緒になっていくことは否めません。

 

③合祀型の樹木葬

◇合祀型では、骨壺や骨袋から出して合祀されます

 
合祀型の樹木葬は、シンボルツリーのふもとでご遺骨を骨壺や骨袋から取り出し、他のご遺骨と一緒に合祀埋葬される仕組みです。

 
そのため最初から他のご遺骨と一緒になってしまうデメリットはありますが、その分、樹木葬のなかでも、最も安い樹木葬の埋葬方法です。

 
里山型樹木葬では、ご遺骨を埋葬した場所が分からなくなるケースもあるため、人工的なプレートなどで埋葬場所に印を設ける樹木葬墓地もあります。

 

樹木葬の特徴:お墓や永代供養との違い

樹木葬の特徴:お墓や永代供養との違い

◇樹木葬は四季折々の自然に囲まれた供養です

 
樹木や草花が墓石代わりになるだけではなく、樹木葬の目的は、故人が四季折々に移り変わる自然のなかで、時の流れを感じながら安らかに眠る環境を整えています。

 

<樹木葬の特徴>
①樹木や草花がシンボル
②継承しない個人供養
③供養を安く抑える
④宗旨宗派を問わない

 
また樹木葬には特別区画を庭園に見立ててご遺骨を埋葬するため、施設によってさまざまに樹木や草花の他、芝生スペースが設けられるなどしています。

 

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特徴①樹木や草花がシンボル

◇樹木葬の墓標は、墓石ではなく樹木や草花です

 
樹木葬の墓標が、お墓の代わりに樹木や草花であることは、他の供養方法と最も大きく違う供養方法でしょう。

 
霊園やプランによって、桜・紅葉・ハナミズキなど多種多様なシンボルツリーが用意され、その周囲にご遺骨が埋葬されます。

 
また樹木葬には、さまざまなスタイルがあることも特徴的です。
樹木ではなく草花や芝生で囲まれ、ピクニック気分で参拝できるようなガーデニング樹木葬もあります。

 

 

特徴②継承しない個人供養

◇樹木葬はお墓の管理や継承を必要としません

 
樹木葬は基本的に継承を必要としない、個人の永代供養です。
そのため一度埋葬されると、ご遺族はお墓の掃除や年間管理料などの支払いなど、その後に行うべき事柄は何もありません

 

●そのため継承者を目当てとしない、おひとりさまご夫婦、友人同士など、同世代で利用されることがほとんどです。

 
樹木葬の他に継承者を必要としないご遺骨の供養方法は、合祀墓や納骨堂などがありますが、納骨堂の場合はご遺骨を個別に安置する期間において、年間管理料の支払いが必要になるでしょう。

 

 

特徴③供養を安く抑える

◇樹木葬は墓石を必要とせず、埋葬するのみです

 
樹木葬はシンボルとなる樹木や草花のふもとに埋葬されるのみの、最もシンプルな供養方法になるため、費用も格段に安く抑えます。

 

●一般のお墓のように墓石や区画を必要としません

 
個別区画にご遺骨を埋葬する樹木葬でも、埋葬するスペースはごくコンパクトなものとなるでしょう。

 
このような樹木葬の特徴が、現代のご遺骨の供養やお墓へ向けた、人々のニーズもぴったりとマッチしています。

 

特徴④宗旨宗派を問わない

◇樹木葬は基本的に宗教的に自由であることが多いです

 
一般的に寺院墓地でお墓を建てる場合、その寺院を信仰する檀家になることを求められますが、樹木葬は宗旨宗派を問わない墓地管理者が多くあります。

 

●樹木葬は自然回帰を目的としたものも多く、寺院墓地内に設けられた樹木葬だった場合にも、宗教的に自由なまま受け入れてくれる寺院が多い傾向です。

 
もちろん、もともと宗旨宗派を問わないことが多い民間霊園や公営墓地から提供された樹木葬は、宗旨宗派を問いません。

 

 

特徴⑤自然葬のなかでも墓標がある

◇他の自然葬と比べて、樹木葬は墓標があります

 
樹木葬は長い年月を経て故人のご遺骨が土へと還る、自然へとご遺骨が循環される「自然葬」のひとつです。

 

●けれども同じ自然葬である海洋散骨や空葬などと比較すると、樹木葬は埋葬後も参拝する対象がある点が大きく違います。

 
海洋散骨などをすると、散骨した場所に来て漠然とお参りすることができますが、ハッキリとした参拝対象はありません。

 
一方で樹木葬は、墓標・シンボルとして樹木があるため、参拝対象がはっきりとしています。

 

樹木葬に向いている人

樹木葬に向いている人

◇自然に還りたい、継承者がいない人に向いています

 
お墓のないご遺骨の供養方法は、樹木葬の他にも合祀墓などの永代供養墓納骨堂など、さまざまです。

 
けれども樹木葬は自然葬の一種として、継承者を必要としない永代供養の要素を持ちながらも、ご遺骨が自然に還る特徴があります。

 
一方で自然葬にも海洋散骨や空葬など、さまざまな供養方法がありますが、樹木葬は唯一、樹木というハッキリとした参拝対象を持つ自然葬です。

 

①継承問題を解消したい

樹木葬は一度埋葬されると、後々の管理や継承を必要としません
そのため、子や孫など後の世代に負担をかけたくない人に向いています。

 

・子どもが遠方に住んでいる
・お墓のことで面倒をかけたくない
継承者がいない

 
樹木葬は継承者を必要とせず、安価で自分だけの墓標を持つことが可能です。
一度埋葬するとご遺骨の供養や管理は墓地管理者が担ってくれるため、子どもたちへの負担を軽減したい人々の終活で選ばれています。

 

②自然に還りたい

近年は自然回帰志向が広がりつつあります。
自分亡き後、自然に還りたい」との願いに対応する供養方法が、樹木葬です。

 

●樹木葬は長い年月を掛けて、穏やかに眠りながら、ゆっくりと自然に還ります。

 
一般的なお墓は墓地として分けられ、怖い・暗いイメージを持つ人もいるでしょう。
暗いお墓に入りたくない」と考える人にも最適です。

 

③費用を抑えたい

◇墓石を必要としない樹木葬は、費用を抑えたい人に最適です

 
合祀埋葬の樹木葬であれば、埋葬後の費用も一切かかることなく、埋葬料のみでご遺骨を供養できます。

 

●ただしガーデニング樹木葬や個別埋葬など、樹木葬の種類によって費用幅が広くなるので、予算を決めて選びましょう。

 
夫婦や家族、ペットと一緒に入る樹木葬、長い個別安置期間を設けた樹木葬などは、一般墓を建てるよりも高い費用になることもあります。

 

樹木葬に向いていない人

樹木葬に向いていない人

◇従来の供養方法にこだわりがある人には向いていません

 
先祖代々継承してきたお墓、供養の慣習が根強く残る家系もあるでしょう。

 
お墓の継承を代々行い、後世まで守ってもらいたい場合、樹木葬は継承する形式の供養方法ではないので、その要望に対応できないためです。

 

<樹木葬に向いていない人>
[お墓を代々継承したい] ・お墓を継承したい
・一般墓に埋葬したい
・親族の同意を得にくい
[お墓のデザインにこだわり] ・デザイン墓に埋葬されたい

 
ガーデニング樹木葬など、コンパクトな墓石が墓標として付くプランもありますが、目的は樹木葬なので、墓石の形はワンプレート型のシンプルなものが多いでしょう。

 
そのため墓石のデザインにこだわりがある人などは、樹木葬には向いていません。

 

樹木葬で埋葬するまでの流れ

樹木葬で埋葬するまでの流れ

◇樹木葬は見学当日に契約をする必要はありません

 
このように樹木葬を選ぶには、複数の墓地・霊園で提供する樹木葬プランを実際に確認し、総合的な費用まで比較検討することがポイントです。

 
そのため樹木葬は必ずしも、見学当日に契約する必要がないことを理解し、一度持ち帰ってから検討しても良いでしょう。

 
また見学時にはお墓の関係者、複数人で行くことで、お互いの意見が聞けたり、思わぬ部分に気づくこともできます。

 

①情報収集

◇樹木葬プランはさまざまです

 
樹木葬を検討し始めたら、まずはインターネットで情報収集をするとスムーズでしょう。
まだまだ決まり事のない樹木葬は、霊園や墓地によってタイプもさまざまです。

 
そのためいくつか気になる樹木葬墓地やプランを見つけたら、資料請求をして、じっくりと比較検討をすることをおすすめします。
資料請求はインターネットフォームの他、電話などでも可能です。

 
またインターネットによる情報収集をしている場合には、口コミも併せてチェックをすると、尚イメージがしやすく役立つでしょう。

 

②現地見学

◇現地見学は必ず予約をして行きましょう

 
特に里山型樹木葬の場合、山林の奥深くに位置する樹木葬墓地も多く、転倒やケガのリスクを伴います。

 
また自然葬により深い里山型樹木葬墓地になると、まるでハイキングをしているかのように墓地までのアクセスが困難になり、山林で迷ってしまう方も見受けます。
そのため現地見学は必ず予約を入れて、樹木葬墓地のスタッフに案内してもらいましょう。

 
また疲労していると冷静なチェックや判断もしにくいです。
体力に無理のないよう、多くても1日2件~3件、休みを挟みながら水分補給を充分して、余裕を持ってまわりましょう。

 
また一人では見落とす部分もあるため、家族など複数での現地見学をおすすめします。

 

③契約と入金

◇現地見学当日に即決する必要はありません

 
樹木葬墓地の現地見学で、個別区画や申し込み枠が残っていれば、その日の内に契約へ進むことはできます。
公営墓地で定員オーバーがあった場合などは、抽選が行われるでしょう。

 
けれども現地見学当日に契約をしなけらばならない訳ではありません。
規約があれば埋葬後の供養方法もイメージしながら確認をして決めます。

 
契約内容も現地で確認するだけでは、見落としのリスクも高まりますので、契約書をコピーしてもらい、自宅に持ち帰り、家族と相談しながら検討すると安心です。
契約を交わし入金を済ませたら、いつでもご遺骨の埋葬ができます。

 

④墓地使用許可証

◇墓地使用許可証を受け取ります

 
「墓地使用許可証」とは、区画を使用する権利証です。
特に樹木葬墓地の区画を生前契約した場合、亡くなった後、納骨する際に提出しなければなりません。

 
紛失した場合、再発行もできますが手続きが必要となるため、仏壇の引き出しなどに大切に保管すると良いでしょう。

 

⑤埋葬許可証の提出

◇ご遺骨の埋葬は、埋葬許可証が必要です

 
樹木葬墓地の墓地使用許可証を得たとしても、人のご遺骨は埋葬するための法律「墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法)」により、勝手に埋葬することはできません。

 
契約した樹木葬墓地に埋葬許可証を提出し、納骨式となります。
埋葬許可証は火葬場で発行される書類で、一般的に火葬場から戻ってきたご遺骨とともに保管されているでしょう。

 
終活により樹木葬を契約する場合、生前契約により契約者が亡くなった時点で、死亡届を提出し火葬、火葬場で発行された埋葬許可証を持参し、埋葬となります。

 

 

⑥樹木葬

◇樹木葬墓地の管理者と日程を調整します

 
埋葬許可証を提出したら、樹木葬墓地の墓地管理者と日程調整をして、ご遺骨を埋葬しましょう。

 
自然葬のひとつである樹木葬は、宗旨宗派を問わない無宗教の方も多いため、納骨式の規模や考え方はさまざまです。

 
納骨式を行わずに埋葬だけを済ませる家族もいますし、故人とごく近しい身内だけで行う納骨式もあるでしょう。

 
通常の納骨式に倣い読経供養を行う場合は、僧侶を手配します。
読経供養のお礼にお布施として、約3万円~5万円を包んでお渡ししてください。

 

 

樹木葬3つの種類で違う、費用相場

樹木葬3つの種類で違う、費用相場

◇樹木葬の費用相場は、種類によって異なります

 
樹木葬には埋葬の仕組みや環境によって、主に3つの種類に分かれていることはお伝えしましたが、それぞれに費用相場も異なります。

 
大きなシンボルツリーとなる大樹のふもとに埋葬される樹木葬は、大まかに合祀埋葬や集合埋葬で埋葬される仕組みです。

 
一方で近年人気が高い、個別区画にご遺骨を埋葬して、その上から木の苗を植える「植樹型」は個別埋葬の種類となります。

 
骨壺や骨袋にご遺骨を入れたまま埋葬する樹木葬では、木製など、土に還る素材を利用した骨壺や骨袋が多いです。

 

<樹木葬3種類の埋葬方法>
[埋葬の種類] [内容] [費用相場]
①合祀埋葬 ・他のご遺骨と共に合祀
・骨袋や骨壺から出す
・約3万円~30万円
②集合埋葬 ・他のご遺骨と共に合祀
・骨壺や骨袋に入れて埋葬
・約20万円~70万円
③個別埋葬 ・個別区画に埋葬される
・骨壺に入ったままなど
・約50万円~180万円
④ガーデニング樹木葬 ・小さな墓石を設ける
・個別スペースに収蔵
・骨壺に入った状態
・樹々や草花に囲まれた庭園風
・約50万円~180万円

 
個別埋葬型を選ぶと、それぞれの個人的なエリアが設けられます。葬儀費用は合祀型よりも高額となりますが、比較的リーズナブルな価格で個別スペースを利用することができます。

 
ただし施設により規約は違いますが、個別埋葬された樹木葬であっても自然葬ですので、基本的に一度埋葬したら、再び個別に取り出してお墓に引っ越す「改葬(かいそう)」はできません。

 

 

①合祀埋葬の費用相場

◇樹木葬の合祀埋葬は約3万円~30万円、最も安価な価格帯です

 
同じスペースに他のご遺骨と一緒に、故人の遺骨を埋葬する方法が合祀埋葬です。
一般的に、大きな大樹などを墓標「シンボルツリー」とします。

 
このような合祀型は最も安価傾向にありますが、なかには「他のご遺骨と混ざって埋葬されるなんて…」と、合祀埋葬に否定的な声もありますので、家族・親族と話し合い決めると良いでしょう。

 

②集合埋葬の費用相場

◇樹木葬の集合埋葬は約20万円~70万円、ご遺骨は個別に分かれ埋葬されます

 
樹木葬のなかでは合祀埋葬と似た埋葬方法ですが、シンボルツリー(墓標)となる樹木のふもとに、個々にご遺骨が分かれる状態で埋葬される点が違いです。

 

●シンボルツリー(墓標)のふもとで、個別区画にご遺骨を区分けして埋葬したり、個別の土に還る骨袋や骨壺に納められて埋葬しています。

 
集合しているものの、ご遺骨は個別に分かれ埋葬されるため、合祀型よりも費用は高くなりますが、一般の墓と比べると費用を抑えることができるでしょう。

 

③個別埋葬の費用相場

◇樹木葬の個別埋葬は約50万円~180万円、個別に区別する埋葬方法です

 
個別埋葬では個別スペースを設けたり、ご遺骨1柱に1本の木をシンボルツリーとするものもありますが、その分費用も高くなります。

 

●個人利用の場合、相場はおおよそ70万円ですが、高い場合には100万円以上になることもあり、樹木葬の合祀埋葬と比べると安価とは言い難いかもしれません。

 
けれども個別埋葬型の樹木葬は、家族での利用が可能な点が魅力です。
自分一人の故人単位でも契約できますし、夫婦や家族用樹木葬の提供も見受けます。

 
個別埋葬型では一定年数が過ぎると、墓地管理者の判断によりご遺骨を合祀墓に移して、永代供養を行う墓地もあるので、理解をして購入を進めてください。

 
 

④ガーデニング樹木葬の費用相場

◇ガーデニング樹木葬は約20万円~180万円、庭園風の区画に収蔵されます

 
ガーデニング樹木葬は専用の特別区画を設けた墓地が多いです。
草花や樹木を植えて美しい庭園風の環境のなか、ワンプレート型のコンパクトな墓石によるお墓が、樹木のふもとにならびます。

 

●ガーデニング樹木葬の場合、個別安置期間が過ぎると墓地内の合祀墓に合祀埋葬される仕組みが多いでしょう。

 
ガーデニング樹木葬では個人・ご夫婦・ご家族でひとつのお墓に入るプランも多く、収蔵される人数により費用も異なる仕組みです。

 

1柱(個人)…約50万~80万円
2柱(ご夫婦)…約100万~130万円程度
3柱(家族)…約130万円~180万円

 
また近年のガーデニング樹木葬では、ペットと一緒に入れるタイプも見受けるようになりました。
費用目安としては、ご夫婦とペットで約150万円~180万円ほどです。

 
ただし一般的に人とペットを一緒に埋葬する供養方法は規約として認められていない墓地が多いため、「ペットと一緒に入る樹木葬(お墓)」プランを選んでください。

 

 

樹木葬の費用内訳

樹木葬の費用内訳

◇樹木葬の種類によって、埋葬料の他にも費用がかかります

 
合祀埋葬型の樹木葬であれば、埋葬料だけで済みますので、費用が安くなりますが、個別スペースを設けた個別埋葬型、ガーデニング樹木葬では、それぞれ別途費用が掛かってきます。

 

<樹木葬の費用内訳>
[費用項目] [樹木葬の種類]
①埋葬料 ・全ての樹木葬
②使用料 ・個別埋葬
・ガーデニング樹木葬
③年間管理料
(霊園・墓地により異なる)
(個別安置期間)
・ガーデニング樹木葬
④彫刻料
(墓石、銘板料)
・全ての樹木葬
・ガーデニング樹木葬

 
コンパクトながら墓石を持つガーデニング樹木葬は、自然葬よりも永代供養墓に似たシステムになるため、彫刻料や年間管理料が掛かる墓地・霊園もあります。

 
けれども樹木葬の一種なので、納骨後も年間管理料が掛からない墓地・霊園も多くあるでしょう。

 

①埋葬料

◇遺骨を埋葬する費用が「埋葬料」です

 
ただ墓地・霊園のなかには後述する「使用料」にこの埋葬費用を含めるケースもあります。

 
樹木葬を家族など複数人で利用する場合、それぞれの埋葬ごとに費用が発生するため、個人と比較して高額になるでしょう。

 

②使用料

◇遺骨を埋葬する区画を利用するための費用です

 
一般的な費用目安として、骨壺から遺骨を取り出して合祀埋葬が約3万円から30万円ほどとなります。

 
ただし個別スペースを必要とする個別埋葬、複数人で契約する家族埋葬では、約10万円以上/1柱を設定する墓地・霊園も多いでしょう。

 

③年間管理料

◇墓地・霊園の公共スペースや設備の年間管理料です

 
ただし、樹木葬の場合は個別埋葬やガーデニング樹木葬であっても、埋葬後の年間管理料はかからない墓地・霊園も多くあるでしょう。

 
一般的に樹木葬の年間管理料がかかるのは、生前契約において、契約者が生前の場合に、管理費用が発生するケースなどです。

 

④彫刻料(墓石料)

墓誌がない樹木葬では、故人がここに眠ることを証明するものとして、銘板を選択するかどうかをオプションで選ぶ墓地・霊園もあります。

 
このような樹木葬で、埋葬された方の名前を墓誌やネームプレートに彫刻したり、貼り付けたりする費用です。

 
もしくはガーデニング樹木葬で、個別の墓石墓石彫刻を施す費用も、これにあたります。

 

樹木葬を選ぶポイント:タイプを知る

樹木葬を選ぶポイント:タイプを知る

◇樹木葬には3つのタイプがあります

 
樹木葬は立地環境で違う3つのタイプがあるので、選ぶ時にはどのタイプを求めているかを家族で話し合うと良いでしょう。

 

<樹木葬3つのタイプ>
①公園タイプ
②庭園タイプ
③里山タイプ

 
自然回帰を優先事項としているならば、自然奥深くの立地環境が好まれますし、草花に囲まれた美しい環境で、快適なお墓参りがしたいならば、霊園・墓地内に設けられた樹木葬が適切です。

 

①公園タイプ

◇霊園・墓地内の区画に、公園のような環境を整えた樹木葬です

 
霊園や墓地内を公園のように整備し、芝生や花木を植えて整備された樹木葬が公園タイプとなります。

 
墓標としてシンボルツリーが1本植えられた墓地もあれば、区画を分けた樹木葬もあるなど、埋葬の種類は霊園・墓地によってさまざまです。

 
一般公開している墓地・霊園もあり、公園にピクニックに行く気分でお墓参りができるなど、明るい供養が魅力のタイプとなります。

 

②庭園タイプ

◇イングリッシュガーデンのような庭園風に整えられた樹木葬です

 
寺院の境内や霊園の特別区画に整備された庭園内の樹木葬です。
公園型よりもより、美しい草花で庭園風に整備された環境が多く、墓標はシンボルツリーのふもとに複数埋葬される種類が多いでしょう。

 
コンパクトな墓石を持つガーデニング樹木葬も、この庭園タイプが主流です。

 

③里山タイプ

◇静かな山林の奥深くなど、自然豊かな環境に埋葬されます

 
そのため里山タイプの樹木葬では、都心から離れた場所が一般的です。
広大な面積を持つ山林や丘などに整備され、ご遺骨1柱が埋葬される区画に、ひとつのシンボルツリーが植樹される、個別埋葬の植樹型が多い傾向にあります。

 
自然のなかで埋葬する自然回帰を重視する人々は里山タイプが適切です。

 
他のタイプと比べて墓地の整地も最小限、最終的には樹木の生命力が溢れるように埋葬されるでしょう。

 

樹木葬を選ぶ6つのポイント

樹木葬を選ぶ6つのポイント

◇見学時には、後々お墓参りに行くことを想定してチェックします

 
継承者を必要としないご遺骨の供養方法として樹木葬を選んだ場合、その魅力は樹木があるため、墓石を建てなくてもお墓参りの対象があることです。

 
特に家族や夫婦で樹木葬を選んだ場合、残された家族はお墓参りに行く機会が増えるでしょう。
お墓参りに行くことを想定して、見学をすることが樹木葬を選ぶポイントです。

 

<樹木葬を選ぶ7つのポイント>
①利便性、立地条件
②管理や設備
③宗旨宗派
④費用
⑤合祀までの期間
⑥合祀後の供養
⑥合祀後の供養
⑦景観

 
また日ごろから霊園・墓地を見慣れていない人が一般的ですよね。
そのため費用の相場観や環境の比較基準を持つためにも、複数の墓地・霊園で提供される樹木葬を見学することをおすすめします。

 

ポイント①利便性、立地条件

◇「お墓参りしやすい場所かどうか」を想定して現地へ行きます

 
樹木葬はその目的から、景観の良さを重視しがちです。
けれども家族が高齢になった時まで想定した場合、景観が良いだけでなく、利便性の良さも重視されます。

 
例えば自宅から遠すぎる場所を選ぶと、お参りする方に負担がかかるでしょう。

 

・自宅からのアクセス
・最寄駅からの所要時間
・路線バスの有無
(送迎バスの有無)
・駐車場の台数
・駐車場から区画までの距離

 
沖縄では車移動も多いですよね。
車を使用する方は、霊苑に隣接している駐車場か、どれだけの台数を収容できる駐車場が完備されているかを確認しておくと安心です。

 

ポイント②管理や設備

◇樹木葬の見学時には、衛生面や設備環境をチェックしましょう

 
樹木葬は夫婦やご家族など、2人以上の埋葬を希望するケースが多いため、最初に埋葬されたご家族のお墓参りに訪れることが多いです。

 

・公共スペースの掃除状況
・トイレなどの設備環境
・管理人の常駐
・受付の有無や様子

 
美しい環境で眠りたい故人の遺志を尊重する樹木葬では、お墓参りにご家族が来ない場合にも、墓地の管理状態や設備は非常に重要です。
管理人が常駐しているか、受付やトイレなどの設備を確認すると良いでしょう。

 

ポイント③宗旨宗派

◇宗旨宗派の有無を確認します

 
特に寺院墓地の樹木葬を利用する場合、その寺院に信仰する「檀家」となることを求められる寺院もあるので、事前に確認すると良いでしょう。

 
基本的に民間霊園や公営墓地では、樹木葬に限らず宗旨宗派不問が多いです。
寺院墓地でも現代では、樹木葬の場合に宗旨宗派を不問とする寺院が増えました。

 

 

ポイント④費用

◇樹木葬には年間管理料が必要なもの、必要ないものがあります

 
年間管理料とは、公共スペースの管理に対する料金です。
分譲マンションにもありますよね。

 

●年間管理料が発生する樹木葬の場合、合祀までの間、年間約5千円~2万円ほどが一般的な相場となるでしょう。

 
一方、年間管理用がが不要な樹木葬でも、管理の質清掃状況、墓地の整備状態を確認したいところです。

 
また別の名目で高額な料金がかかっていないかも、チェックします。
永代使用料や永代供養料、彫刻料など、その他にかかる費用についても確認して、総合的に判断しましょう。

 

ポイント⑤合祀までの期間

◇ご遺骨が最後に合祀される樹木葬では、合祀までの年数を確認します

 
個別埋葬の樹木葬では、個別に埋葬される期間が一定年数に定められているものもあり、永久に個別区画が利用できるとは限りません。

 
一般的に個別埋葬の樹木葬では、契約した個別区画にご遺骨を納めてから、合祀されるまでの期間がさまざまです。

 

<合祀までの期間の一例>
・埋葬後7年で合祀
・埋葬後13年で合祀
・埋葬後33年で合祀

 
平均的には約13年ほどでの合祀を多く見受けますが、いつ合祀されるのかを事前に書くにしておくと、後々のトラブル回避にもなります。

 
費用も変わるため、合祀までの年数と費用を比較検討することもポイントです。
一見、樹木葬の費用が高そうに見えたプランでも、よくよく合祀までの期間を確認して、年数で割ると1年あたりの費用が安いこともあります。

 

ポイント⑥合祀後の供養

◇合祀された後、合祀墓での供養方法を確認します

 
契約年数が過ぎて合祀されると、個別区画を利用する権利はありません。
ご遺骨は墓地・霊園が主催する合同供養により、他のご遺骨と一緒に供養されます。

 
個別区画に埋葬される契約期間が3年・5年と短い場合、合祀された後もご遺族のお墓参りや供養が続くこともあるため、合同供養の頻度家族参加の可否を確認しておくと安心です。

 
また合祀された後も、33回忌など回忌法要を墓前で行いたい場合には、墓前での個別法要が可能かどうかも確認します。

 

まとめ:樹木葬はニーズに合わせたプランが選べます

まとめ:樹木葬はニーズに合わせたプランが選べます

樹木葬は美しい草花や樹木を墓標とした、墓石を持たないご遺骨の供養方法です。

もともとは「亡くなったら土に還りたい」と希望する方々に指示された、自然葬のひとつでしたが、現在ではお墓を持たない供養を目的として選ぶ方も増えました。

 

そのため樹木葬のなかでも特別区画にイングリッシュガーデンのような美しい草花で整えられた庭園を造り、そのなかで永代供養を行う「ガーデニング樹木葬」も登場し、多くの方々に選ばれています。

 

樹木葬を選ぶならば、費用を抑えたい、継承者のいらない供養がしたい、自然に還りたいなど、目的を明確にして優先順位を設け、複数の候補から選ぶことで、後々まで後悔しない樹木葬プランを選ぶことができるでしょう。

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永代供養ナビ編集長

株式会社霊園・墓石のヤシロ 営業本部長藤橋 靖雄

【経歴・プロフィール】

1998年入社。お墓販売、商品企画を経て、多様化する供養の形に応えるサービス・霊園プロデュースだけでなく、営業企画、WEBマーケティングなど幅広い埋葬、葬送事業を担当。
また、墓じまいや終活に関する各地域の終活イベント・セミナーにも講師として登壇し、終活のお悩みごとを解決するトータルアドバイザーとしても活躍。

【掲載メディア・登壇イベント】

株式会社エイチームライフデザイン運営

【保有資格】

終活カウンセラー 2級

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