年神様(としがみさま)とは?意味と、宿る正月飾り・お札の飾り方
・年神様の読み方と意味は?
・年神様が宿る正月飾りはどれ?
・年神様のお札はどう飾る?
年神様(としがみさま)は、お正月に各家庭を訪れ、新しい1年の実りと幸せを授けてくださる神様です。
門松やしめ縄、鏡餅などの正月飾りは、もともと年神様をお迎えするためのものです。
●年神様が宿るとされるのは、鏡餅です。
…門松は年神様が家を見つけるための目印、しめ縄は家を清らかな場所として区切る結界とされます。
本記事では、年神様の意味とご先祖さまとのつながり、正月飾りの役割と優先順位、お札の飾り方を解説します。
※本記事は、供養を通じて多くのご家族に寄り添ってきた「霊園・墓石のヤシロ」が執筆しています。
なお、記事内にはヤシロの霊園・樹木葬・納骨堂サービスへのご案内を含む場合があります。(2026年10月24日更新)
年神様(としがみさま)とは?意味と読み方
◇年神様(としがみさま)は、お正月に家々を訪れ、1年の実りと幸せを授けてくださる神様です
「歳神様」とも書き、「お正月さま」「歳徳神(としとくじん)」などとも呼ばれます。
| <年神様の基本> | |
| [読み方] | ・としがみさま |
| [主な呼び名] | ・歳神様、お正月さま、歳徳神、大年神(おおとしのかみ) |
| [授けてくださるもの] | ・その年の五穀豊穣 ・家族の健康と幸せ |
年神様の「トシ」は、もともと稲の実りを表す言葉です。
そのため年神様は、1年の豊作をもたらす穀物の神様として信仰されてきました。
『古事記』には、スサノオノミコトと神大市比売(かむおおいちひめ)の子として、大年神(おおとしのかみ)が登場します。
この大年神が、年神様のこととされています。
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別名は「歳徳神」|2027年の恵方は北北西
◇年神様は陰陽道で「歳徳神」と呼ばれ、歳徳神のいる方角が「恵方」です
恵方は、その年の福を招く縁起の良い方角とされています。
| <2027年の干支と恵方> | |
| [干支] | ・丁未(ひのとひつじ) |
| [恵方] | ・北北西やや北 |
恵方は、その年の十干によって決まります。
2027年は「丁(ひのと)」の年なので、北北西やや北が恵方になります。
●地域によっては、年神様を祀る「歳徳棚(としとくだな)」を恵方に向けて吊るします。
…「恵方棚」とも呼ばれ、お正月の間、年神様のお札や鏡餅をお供えします。
節分に恵方巻を食べるときも、この恵方を向いていただきます。
2027年の節分は、2月3日(水)です。
年神様とご先祖さま(祖霊)のつながり
◇年神様は、ご先祖さまの霊(祖霊)でもあると考えられてきました
民俗学者の柳田國男は、亡くなった人の霊は長い年月を経て家を見守る祖霊となり、お正月に年神様として家に戻ってくる、と考えました。
お盆にご先祖さまを迎えるように、お正月もまた、ご先祖さまを迎える行事だったという見方です。
年神様が、実りの神様であると同時に家族を守る神様とされるのは、こうした信仰が重なっているためといわれます。
[スタッフのマメ知識]
お正月は、神棚や玄関で年神様を迎えるとともに、仏壇でご先祖さまにも新年のごあいさつをします。
年末にお墓参りをして、1年見守っていただいた感謝を伝えるご家庭もあります。
[正月の仏壇飾り]
年神様はいつ来て、いつ帰る?
◇年神様は元日に訪れ、松の内の間は家にとどまり、松の内が明けると帰っていくとされます
年神様が家にいてくださる期間が「松の内」です。
| <年神様が来る日・帰る日(2027年)> | |
| [来る日] | ・大晦日の夜から元日にかけて |
| [家にいる期間] | ・松の内 ・関東は1月7日(木)まで、関西は1月15日(金)までが多い |
| [帰る日] | ・松の内が明けたころ ・どんど焼きの煙に乗って帰るともいわれる |
年神様は、元日の朝に初日の出とともにやって来るともいわれます。
初日の出を拝むのは、新しい年の神様をお迎えする意味もあるのです。
松の内の期間は地域によって異なり、同じ関西でも1月7日までとする地域もあります。
お住まいの地域の習わしに合わせましょう。
●おせち料理やお雑煮は、年神様へのお供えでもあります。
…お供えしたものを家族でいただき、年神様のご加護を分けていただくと考えられてきました。
お正月に使う祝い箸は、両端が細くなっています。
一方を人が、もう一方を年神様が使い、神様と食事を共にするという意味が込められています。
[お客様の体験談]
「我が家では、元旦の朝一番にお雑煮を作るのが習慣です。
できあがったら、まず神棚と仏壇にお供えし、家族みんなで神様とご先祖さまにごあいさつをします。
それから家族で新年のあいさつを交わし、お屠蘇をいただいてから、お雑煮を食べます。
お雑煮は家族みんなの大好物で、三が日は毎朝お雑煮になることがほとんどです。
お供えしたお雑煮は、しばらくしてから下げて、神様からのお下がりとして家族でいただいています。
後でいただくことを見越して、最近はお供え用を小皿に少しだけ盛るようになりました。」
(40代・女性・東京都)
[正月飾りはいつしまう?]
年神様が宿る正月飾りの優先順位は?
◇年神様が宿るとされるのは鏡餅で、優先順位は「鏡餅・門松・しめ縄」の順とする考え方があります
正月飾りには、それぞれ年神様をお迎えするための役割があります。
| <正月飾りの役割と優先順位> | |
| [1.鏡餅] | ・年神様が宿る「依り代(よりしろ)」 ・家の中で、年神様がいてくださる場所 |
| [2.門松] | ・年神様が家を見つけるための「目印」 ・年神様が降りてくる依り代ともされる |
| [3.しめ縄] | ・家を清らかな場所として区切る「結界」 ・不浄なものが入らないようにする |
●スペースの都合でひとつだけ飾るなら、年神様が宿る鏡餅を選びましょう。
…マンションなどで門松を置けない場合も、鏡餅があれば年神様をお迎えできるとされます。
ただし、年神様のお札を神棚などにお祀りしている家では、お札が年神様の宿る場所になります。
その場合、鏡餅は年神様へのお供えという意味合いになります。
鏡餅:年神様が宿る依り代
◇鏡餅は年神様の依り代で、お正月の間、年神様の魂が宿るとされます
丸い形は、神様が宿るとされる古代の丸い鏡を表しているといわれます。
大小2つの餅を重ねるのは、円満に年を重ねることを願うためとされます。
鏡餅には、縁起の良い飾りが添えられます。
| <鏡餅の飾りと意味> | |
| [橙(だいだい)] | ・家が「代々」栄える |
| [裏白(うらじろ)] | ・葉の裏が白いことから、清らかな心と長寿 |
| [譲り葉(ゆずりは)] | ・親から子へ、家が受け継がれていく |
| [紙垂(しで)] | ・神聖な場所であることを示す |
鏡餅は、床の間や神棚、リビングの目線より高い場所に飾ります。
年神様がいてくださる場所なので、清潔で落ち着いた場所を選びましょう。
門松:年神様が訪れる目印
◇門松は、年神様が迷わず家を訪れるための目印です
玄関の両脇に一対で飾るのが一般的です。
松は一年中緑を保つことから、古くから神様が宿る木とされてきました。
「松」は、神様を「待つ」に通じるともいわれます。
竹は、まっすぐ伸びる姿から成長や繁栄を表し、梅を添えることもあります。
竹の先を斜めに切る形には、徳川家康が武田信玄との戦いの後に始めた、という俗説も伝わっています。
●門松を置けない家では、松の小枝を玄関に飾るだけでもかまいません。
…「松飾り」として、小さな松を玄関や門に添える家庭もあります。
しめ縄(しめ飾り):家を清める結界
◇しめ縄は、家を清らかな場所として区切る結界です
年神様を迎える家が、不浄なものの入らない神聖な場所であることを示します。
神社の鳥居や御神木に張られているしめ縄と同じ意味があります。
家庭では、しめ縄に縁起物を添えた「しめ飾り」を玄関に飾るのが一般的です。
●しめ飾りによく添えられる縁起物
・紙垂(しで):神聖な場所であることを示す
・裏白(うらじろ):清らかな心と長寿
・橙(だいだい):家が代々栄える
・稲穂:五穀豊穣
しめ飾りの形は地域によってさまざまで、関西では「輪飾り」や、玉飾りと呼ばれる華やかなものも見られます。
年神様を迎える準備と、正月飾りを飾る日
◇年神様を迎える準備は12月13日の正月事始めから始め、正月飾りは12月28日までに飾るのがよいとされます
大掃除で家を清め、正月飾りを整えて、年神様をお迎えする準備をします。
12月13日は、お正月の準備を始める「正月事始め」の日です。
この日に家の煤(すす)を払う「煤払い」をして、年神様を迎える家を清めます。
地域によっては、12月8日を事始めとするところもあります。
年末の大掃除は、この煤払いが起源とされています。
2026年の正月事始めは、12月13日(日)です。
| <正月飾りを飾る日(2026年)> | |
| [28日(月)] | ・おすすめ ・「八」が末広がりで縁起が良い |
| [29日(火)] | ・避ける ・「二重苦」「苦待つ」に通じる |
| [30日(水)] | ・飾ってもよい ・旧暦の大晦日にあたるとして避ける考え方もある |
| [31日(木)] | ・避ける ・「一夜飾り」になり、年神様に失礼とされる |
●31日に飾る「一夜飾り」は、葬儀の飾り付けを連想させるともいわれます。
…年神様をお迎えする準備は、余裕をもって済ませておきましょう。
年神様のお札の飾り方と、いつまで飾るか
◇年神様のお札は神棚などの高い場所にお祀りし、お正月の間、またはその年の間お祀りします
年末に神社で年神様のお札を受け、年神様をお迎えする場所としてお祀りする習わしがあります。
| <年神様のお札の飾り方> | |
| [神棚がある家] | ・神棚にお祀りする ・地域によっては、恵方に向けた「歳徳棚(としとくだな)」を吊るす |
| [神棚がない家] | ・目線より高い、清潔な場所に置く ・棚や家具の上に白い紙を敷き、その上にお祀りする ・南向きか東向きにするのがよいとされる |
| <年神様のお札はいつまで?> | |
| [お正月の間] | ・松の内の間お祀りし、どんど焼きなどで納める |
| [その年の間] | ・1年間お祀りし、翌年のお正月に新しいお札と取り替える |
●お札をいつまでお祀りするかは、地域や神社によって異なります。
…迷ったときは、お札を受けた神社に確認すると安心です。
古いお札は、受けた神社の納め所に返すか、どんど焼きで感謝を込めてお焚き上げしていただきます。
年神様のお札は、年末に地域の氏神さまの神社で授与されていることも多くあります。
年神様(大年神・御歳神)をお祀りする神社には、次のようなところがあります。
| <年神様をお祀りする神社> | |
| [1]葛木御歳神社(奈良県御所市) ・御歳神をお祀りする神社の総本社とされる |
|
| [住所] | 奈良県御所市東持田269 |
| [TEL] | 0745-66-1708 |
| [2]飛騨一宮水無神社(岐阜県高山市) | |
| [住所] | 岐阜県高山市一之宮町5323 |
| [TEL] | 0577-53-2001 |
| [3]大歳神社(山口県下関市) | |
| [住所] | 山口県下関市竹崎町1-13-10 |
| [TEL] | 083-223-0104 |
鏡開きとどんど焼きで、年神様をお送りする
◇松の内が明けたら、鏡開きで鏡餅をいただき、どんど焼きで正月飾りを焚き上げて年神様をお送りします
年神様が宿っていた鏡餅や正月飾りは、感謝を込めて丁寧に片付けます。
| <年神様をお送りする行事(2027年)> | |
| [鏡開き] | ・1月11日(月)が一般的 ・鏡餅を下げて、お汁粉やお雑煮にしていただく ・地域によって、15日や20日に行うところもある |
| [どんど焼き] | ・小正月の1月15日(金)前後に行う地域が多い ・門松やしめ飾り、お札を神社などでお焚き上げする ・「左義長(さぎちょう)」「とんど焼き」とも呼ばれる |
年神様は、どんど焼きの煙に乗って天へ帰っていくといわれます。
どんど焼きの火で焼いたお餅を食べると、その年を健康に過ごせるとする地域もあります。
●どんど焼きに出せないときは、自宅で清めてから処分します。
…正月飾りに塩をふって清め、半紙や新聞紙に包んで、自治体の分別ルールに従って出しましょう。
松の内の1月7日には、春の七草を入れた七草粥をいただき、1年の無病息災を願う習わしもあります。
鏡餅のタブー
◇鏡餅は刃物で切らず、捨てずにいただくのが習わしです
年神様が宿っていた鏡餅には、年神様の力が宿ると考えられてきました。
●鏡餅の3つのタブー
・刃物で切らない:木槌などで割って「開く」
・鏡開きの前に食べない:年神様がいてくださる間はお供えしておく
・捨てない:家族で分けていただく
刃物を使わないのは、「切る」が縁を切ることや、武家にとっての切腹を連想させるためといわれます。
同じ理由で、「割る」ではなく「開く」という縁起の良い言葉を使います。
ただし、カビが広がってしまった鏡餅は、無理に食べないようにしましょう。
その場合は、感謝を込めて正月飾りと一緒にお焚き上げに出すと安心です。
よくある質問
◇年神様とお正月の迎え方について、よくある疑問にお答えします
読み方や子どもへの説明のしかたなど、迷いやすいポイントをQ&A形式でまとめました。
年神様の読み方は?
◇年神様は「としがみさま」と読みます
「歳神様」と書くこともあり、「お正月さま」とも呼ばれて親しまれてきました。
年神様のことを、子どもにはどう説明する?
◇「お正月に、家族みんなが1年元気に過ごせるよう、幸せを届けに来てくれる神様だよ」と伝えるとわかりやすいです
「門松は神様が迷わず来られるための目印で、鏡餅は神様がお正月の間いてくれる場所なんだよ」と、正月飾りと一緒に説明すると、子どもも興味を持ちやすくなります。
年神様と歳徳神は同じ神様?
◇同じ神様とされています
「歳徳神(としとくじん)」は、陰陽道での年神様の呼び名です。
歳徳神のいる方角が、その年の恵方になります。
2027年の恵方は?
◇2027年の恵方は、北北西やや北です
恵方は、その年の十干で決まります。
2027年は「丁(ひのと)」の年なので、北北西やや北になります。
仏壇にも、しめ飾りや門松を飾っていい?
まとめ:年神様を正月飾りでお迎えし、1年の幸せを願おう
◇年神様(としがみさま)は、お正月に家々を訪れ、鏡餅に宿って1年の幸せを授けてくださる神様です
正月飾りを整えて、新しい年の神様を心を込めてお迎えしましょう。
●年神様のポイント
・読み方:としがみさま(歳神様・お正月さま・歳徳神)
・宿る正月飾り:鏡餅が依り代、門松は目印、しめ縄は結界
・飾る日:12月28日がおすすめ、29日と31日は避ける
・お札:神棚など高い場所に、受けた神社の習わしに沿ってお祀りする
・お送りする:鏡開きで鏡餅をいただき、どんど焼きで正月飾りを焚き上げる
年神様は、家を見守るご先祖さまの霊(祖霊)でもあると考えられてきました。
お正月は、新しい年の神様とともに、ご先祖さまを迎える大切な節目でもあります。
年末のお墓参りで1年の感謝を伝え、清々しい気持ちで新年を迎えましょう。
お墓や供養のことでお悩みがあれば、霊園・墓石のヤシロまでお気軽にご相談ください。
【執筆・監修:永代供養ナビ編集長】
株式会社霊園・墓石のヤシロ 営業本部長 藤橋 靖雄
1998年入社。お墓販売、商品企画を経て、多様化する供養の形に応えるサービス・霊園プロデュースだけでなく、営業企画、WEBマーケティングなど幅広い埋葬、葬送事業を担当。また、墓じまいや終活に関する各地域の終活イベント・セミナーにも講師として登壇し、終活のお悩みごとを解決するトータルアドバイザーとしても活躍中。
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