郵送で提出する場合は、ポストに投下する日を記入し、持参する場合は、持参する日を記入しましょう。
 

住所・名前を記入します。
 

現在の自宅や事務所に保管している「手持ち現金」の金額を記入し、預金がある場合は、金融機関の名称・支店名・普通預金か当座預金などの記入をします。
 
「現金・預貯金等合計」の欄に手持ち現金と預貯金の合計を記入しましょう。
 
また預貯金等のうち、借入の担保になっているものは「その他財産の状況」の「その他の財産」として記載します。
 

売掛金や貸付金については、売掛先の、名所・住所・種類・回収予定日・回収方法等の金額を記入します。
 
種類の欄には、売掛金・貸付金・未収金の記入をし、回収方法には、現金・振込・手形・小切手等の回収方法を記入しましょう。
 

相続する財産の、有価証券・不動産・車などを保有している財産のそれぞれの欄に記入します。
 

住所や家番号、面積等で建物を特定しますが、注意点は登記簿に記載されている住所を記載する点です。
「登記簿謄本・登記事項証明書」を確認して、正確な住所を記載してください。
 

登記簿を取り寄せて確認したい場合、登記管轄区域の登記所か、最寄りの登記所で取り寄せができます。
※法務局　「所轄のご案内」(登記所検索)
 
また評価額は「路線価×面積」で求めてください。路線価は国税庁による「路線価図・評価倍率図」で確認できます。
※国税庁　「路線価図・評価倍率図」
 

どの口座の預貯金かわかるように、正確に記載をするのがポイントです。
財産目録を生前に作成する人が多いですが、預貯金残高は相続発生時点(被相続人が亡くなった時点)での残高を記載します。
 

 
通帳の保管者や払い戻しなどの状況は、備考欄に添えてください。
 

有価証券とは、株式・手形・小切手などです。
 
証券会社に預けている有価証券は、証券会社名(支店)と銘柄、株数を記載します。
複数の口座がある場合は、口座ごとに分けたりすることで、より分かりやすくなるでしょう。
 

こちらも評価額は相続発生時点の数字です。
相続開始日のその次の平均価格、前ヶ前月の平均価格の平均額が、「1番低い単価」で適用されます。
 

 
配当金の未払いも相続財産に含まれるのでその都度確認しましょう。
 

この他、財産目録には生命保険なども記載します。
家内に残された現金の他、家財としては換金価値のある骨董品などもそれに当たるでしょう。
 

生命保険の金額は解約返戻金の数字を記載します。
ただし法定相続人以外の受取人だった場合、遺産の限りにありませんので注意をしてください。
 
生命保険によって得た財産は、受取人の財産として扱われますので、相続税の課税対象でもありません。
 

借金の借入先・借入残高を記入します。
誰に対して借金をしたか・どれくらい返済額・借金総額が残っているのかを特定する必要があるでしょう。
 

借入先が銀行の場合は、銀行名と借り入れ額を記入。
個人での借り入れがある場合は、個人名と借金総額・返済額を記入しましょう。
 
また、借り入れ先が複数の場合は、契約締日など他の情報を取り入れるとハッキリします。
 
ただし、個人での借り入れは判明しにくいことが多いので注意が必要です。
 
 

以上が財産目録の書き方ですが、裁判所でテンプレートがダウンロードできるものの、決まった書類はありません。
 
それぞれに書きやすい形式で記入しているので、株式などのないシンプルな財産目録でしたら、必要事項がしっかりと記載されている限り、自由な形式でも良いでしょう。
 
裁判所でもよりシンプルな形式のテンプレートも提供されています。(相続財産目録)
 
自分亡き後の相続トラブルに不安がある場合、生前にできるだけの対策を取りたい場合には、遺言書は有効です。
 
遺言書とともに財産目録を添え、相続人それぞれが最低限に相続できる権利「遺留分」まで配慮した分配を指定しながら、遺言執行人の選任まで行えば、より安心できるでしょう。
 

まとめ

財産目録5つの項目、5つのポイント
●重要な5つの項目
 
(1)年月日
(2)申請者名等
(3)財産の状況、預貯金の状況
(4)財産の状況、売掛金・貸付金等の状況
(5)財産の状況、その他の財産の状況
 
●5つの内容
 
(A)不動産
(B)預貯金
(C)有価証券(株式)
(D)保険/現金/その他
(E)負債