現代は家墓（先祖代々墓）から個人墓や夫婦墓が増えつつあり、大阪のお墓で入れる文字も、形式ばった昔ながらのスタイルから自由になりつつありますよね。
 
ただ一方で代々継承する家墓（先祖代々墓）を守りたい、今だからこそ建てたい方もいます。ここでは昔ながら大阪のお墓、彫刻する文字の基本をお伝えします。
 

…このように大阪で一般的にお墓（和墓）で彫刻する文字は、正面でも「やすらぎ」や「愛」などと言った抽象的な言葉はあまり見受けません。
 
ただ最近では、和墓と洋墓の中間のようなデザインの、コンパクトな縦型のお墓も見られます。このようなお墓では、抽象的な言葉もあるでしょう。
 
※　一般的な大阪のお墓に彫刻する文字については、別記事「お墓に名前を追加したい」で詳しくお伝えしていますので、こちらも併せてご参照ください。
 

一方、最近では寺院墓地から離檀（りだん、信徒から離れること）して、宗旨宗派不問の民間霊園などにお墓を改葬（お墓の引っ越し）をするケースの急増に伴い、大阪ではお墓に自由に文字を入れる人々が増えました。
 
ワンプレートで100万円以下のカジュアルな大阪のお墓も増え、より彫刻する文字も自由になっています。
 
ただ、後々まで大阪で残るお墓ですから、彫刻する文字もその場限りではなく、故人へのタブーに触れずマナーを守った言葉を入れたいですよね。ここでは、人気の言葉をいくつかご紹介していきます。
 

…漢字ではこのような言葉があります。一般的に大阪のお墓で彫刻をする文字は、和墓であれば棹石の中央部分になりますが、洋墓の場合デザイン性が高いものが多く、決まり事はありません。
 
右側に大きな余白を取って、左上に「空」と一言掘られていたり、そこに花の絵が掘られているなどのお墓も多いです。
 
ちなみに「風定花猶」は最後に「落」が付くのですが、落ちるはお墓においてタブーのため、付けません。「風が収まっても花はなお落ちる」と言う意味合いで、生前墓で希望する人々が多く「人が亡くなるのは誰のせいでもないんだよ」「必然だよ」と言うメッセージです。
 

…などなどです。決まり事のない大阪のお墓で彫刻する文字は、多種多様です。特に四文字以上の言葉になってくると、「あなたに逢えて良かった」「会いにきてくれてありがとう」など、文章に近いものも見受けます。
 

大阪のお墓で彫刻する文字は、基本的には自由ですが、故人や周囲へのマナーへ配慮すると、タブーに近い言葉も多いです。なかには彫刻を拒否されることもあるので、あまり過激な言葉や忌み言葉は避けてください。
 
前項でお伝えした漢字四文字「風定花猶」に「落」を付けないのと同じ意味合いです。
 

故人が好きな言葉など、ストーリーを知っていれば納得できる言葉であっても、何も知らずに読んだ人にとっては良い気持ちがしないかもしれません。読む人によって印象が変わる言葉も避ける方が安心です。
 
※浮いたか瓢箪（ひょうたん）は、行く先が分からないけれども軽くのらりくらりと流れる…と言うような意味合いで、人によっては自由人として好む方もいます。
 
一方「うたかた」は漢字で「泡沫」、この世の泡のように儚きものを差し、人によってはお墓には向いていないとするでしょう。
 
 

いかがでしたでしょうか、今回は大阪で増える自由なお墓に彫刻する文字について、複数の事例やタブーに近い言葉についてお伝えしました。
 
お墓は埋葬されると側面に故人の名を彫刻しますが、費用目安は一般的に一柱の彫刻で5万円前後とされています。（ただ、彫刻の方法などで異なりますので、彫刻の内容まで確認をして調整をするのも一案です。）
 
一方、今回の自由な文字のように文字単位で彫刻をお願いする場合には、石材店によって価格帯はさまざまですが、一文字三千円～が目安でしょう。
 
和墓や洋墓、墓石の種類によっても、大阪のお墓で彫刻できる文字数や場所なども変わりますので、デザインとともに選んでみてはいかがでしょうか。
 
※　お墓のデザインによって適切な文字数の目安や、お墓の彫刻する金額目安、宗旨宗派によって異なるお題目などについては、別記事「大阪でお墓に文字を彫刻するには？和墓洋墓で違う文字数の目安、宗旨宗派で違うお題目」でもお伝えしています。
 

まとめ

自由に彫刻するお墓、人気の言葉とタブー言葉
●漢字一文字
・想/絆/心/和/空/偲など
 
●漢字二文字
・永眠/感謝/再会/笑顔/故郷など
 
●四字熟語
・倶会一処/一期一会/花鳥風月など
 
●その他の言葉
・思い出/ありがとう/やすらかに、など
 
●英語の言葉
・Forever/Thank you/Wish、など
 
●タブーの言葉
・忌み言葉
・著作権に関わる言葉
・人によって印象が違う言葉