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永代供養ナビTOP永代供養コラム父親の孤独死「人が集まらない」と家族葬で10の後悔。死亡通知状を出して知る父の姿…

父親の孤独死「人が集まらない」と家族葬で10の後悔。死亡通知状を出して知る父の姿…

父親の孤独死「人が集まらない」と家族葬で10の後悔。死亡通知状を出して知る父の姿…

母親が亡くなってから6年、アパートでひとり暮らしをする父親が孤独死を遂げ、ショックのなか家族葬を執り行ったものの、後悔をしたと話すのは、上田真子さん(48歳会社員:仮名)です。
 
ひと口に「家族葬」と言っても、葬儀の規模から細かな選択、段取りまで、葬儀内容は多岐に渡ります。
 
「ある程度覚悟はしていても、誰しもが家族の死に直面するのは突然なので、ぜひ、その後悔を伝えたい」と、真子さんは話してくれました。
 
今回は「突然の家族の死で考えがまとまらないまま、流されるままに家族葬を執り行って後悔した」と話す真子さんの家族葬10の後悔を、葬儀までの流れとともにお伝えします。
 

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警察で紹介された葬儀社に全てを任せる

警察で紹介された葬儀社に全てを任せる

●家族葬の後悔
①警察(病院)から紹介された葬儀社が優秀とは限らない
②遺体の搬送だけ依頼すれば良かった
③葬儀社の知識を得て、自分で探せば良かった

 
ひとり暮らしの父親が孤独死を遂げた知らせは、突然でした
 
アパートの大家さんから連絡が来て駆け付けると、口は開けて顔は土色に乾き、明らかに亡くなっていたことが分かります。
 
大家さんの話では、最後に見たのは5日前ですので死後4日が経過…、母が6年前に亡くなってからひとり暮らしの父を兄妹で気遣い、「1週間に1度は連絡」と心掛けていただけに、ショックな現場でした。
 
心が追い付かないまま、警察は現場検証を進め、「次は検視なので警察まで遺体を搬送してください」と言います。
…でも、どうやって遺体を搬送しろと言うのでしょうか?
 

<家族葬で後悔:葬儀社探し>
●警察に相談をすると、いくつかの葬儀社を紹介してくれました。
 
複数の葬儀社リストがありましたが、一番最寄りの葬儀社へ連絡し、その日に警察まで遺体搬送となります。

 
異臭の苦情で入ったら発見した」と言う大家さんのお話通り、まるで「早く見つけて!」とSOSを発しているかのような、鼻に付く酷い臭いと現場のショックで、一刻も早く立ち去りたい想いも、葬儀社選びがおざなりになった理由です。
 
●後から聞くと、葬儀社には搬送のみを依頼することもできるようですが、「葬儀まで依頼しなければ申し訳ない」と、当時は考えます
 
遺体を警察まで搬送した後、大家さんに特殊清掃業者(遺品整理業者)の手配をしていただき、そのまま、その後は現場に入ることはできず仕舞いでした。
 

※大家さんの連絡で、父親の孤独死に直面した体験談は下記をご参照ください。
アパートで高齢の父親が孤独死をした体験談。遺体の搬送、大家さんと原状回復費用の交渉

 

家族葬を選んだ理由

●母が亡くなって6年、すっかり疎遠になっていた父親に対し、大きな規模の一般葬を執り行う気力がなかった…、と言うのも、正直なところです
 
母親が亡くなってから1年も満たないうちに、慣れ親しんだ戸建ての実家は、みるみるゴミ屋敷と化しました。
 
最初はひとり暮らしの父を気遣い、兄妹で家族を連れて顔を出しては掃除や暮らしの世話をしていましたが、何かと注意や批判が多く、兄妹も子ども達も足が遠のいていたのが現実です。
 
そして実家をさっさと売却すると、父親は現在のアパートに移り住んでいます。
その後、仕事を辞めてからは外出もせず、ほとんど引きこもり状態だったそうです。
 

<家族葬で後悔:父親との関係>
・現在の父親の人間関係を知らない
・現役時代の、職場関係を知らない
・「父は引きこもりだった」との大家さんの話

 
…大家さんより「自治会長さんへは、僕から連絡しようね」と言われ、都心部に住んでいて地域交流がない暮らしに慣れていたためか、「そう言えば自治会長さんへの連絡も必要だったのかなぁ」と、思う程度でした。
 
その時は、突然の父親の孤独死でショックを受けていたこともあり、むしろ「知らない人々ばかりで、気疲れしそう…」、そんな思いの方が強かったのを覚えています。
 

 

あまりに簡素な家族葬

あまりに簡素な家族葬

●家族葬の後悔
④会場を確認すべきだった
⑤会場に合う祭壇を選ぶべきだった
⑥安い葬儀で質素すぎた

 
父親は高齢で家族も兄と私の2人だったため、ごくシンプルな家族葬を選びました。
 
父親は年の離れた末っ子でしたので、親兄弟はすでに他界し、甥っ子や姪っ子など親族とは、もう全くと言って良いほど疎遠だったためです。
 
昨年の春までは勤めていた会社と契約をしていましたが、「体がもたない」と退職した後、ほとんど引きこもり状態になっています。
 

<家族葬で後悔:最も安い家族葬>
●家族葬のなかでも遺族の負担が少なく価格も安い、通夜を省いた「一日葬」です。
・寺院の敷地内にある施設だった
・広い施設に小さな祭壇で貧相に見えた
花などの装飾がなく、寂しかった

 
説明では「寺院内で葬儀」とあったため、てっきり本堂内での葬儀だと勘違いをしてしまいました。
 
寺院のご住職が読経供養を行うとばかり思っていましたが、寺院の敷地や施設を借りているだけだったようです。
出張で派遣僧侶が訪れて、読経供養をしてくださいました。
 

父親のかつての勤め先から、弔電の山!

父親のかつての勤め先から、弔電の山!

●家族葬の後悔
⑦思った以上に弔電で溢れる!
⑧香典辞退の意味がなかった
⑨返礼品が必要になり、返って費用が掛かることに…

 
これは真子さん兄妹にとって、思いも掛けない嬉しい後悔です。
父親の家族葬は、真子さん兄妹とその家族のみで静かに行おうと、葬儀後の訃報ハガキを送る予定でした。
 
けれども父親が昨年まで勤めていた会社の同僚は、アパートの連帯保証人になっていたことから、遺体の発見後、大家さんにより連絡をしています。
そこで父親の葬儀を知る会社の人々から、多数の弔電をいただいたのです。
 

<家族葬で後悔:弔電、供花の山!>
・供花やお線香と一緒の弔電
・会場には供花

 
丁度、「安いから」と安易に決めた葬儀プランで花のない、あまりにも簡素な祭壇にがっかりしていたため、弔電や供花には救われました。
 
連帯保証人になってくださった同僚の方には「香典辞退」を伝えていたので、御香典こそ届かなかったものの、「これは四十九日には返礼品を用意しなければね…。」と、兄と話すほど豪華な弔電や供花が多々あったことが印象的です。
 
●「こんなに弔電や供花が届くなら、香典辞退の葬儀でなければ、持ち出しもなかったかもしれませんね。」
 
小さな家族葬のため、少ない人数で親身に進めてくださっていた葬儀社スタッフの方が、ふと言います。
 
●なかには、供花とともに丁寧な手書きの手紙を添えてくださる人もいました
 
きっと人が集まらないから…」と家族のみの安い葬儀プランを迷わず決めましたが、確かに、こんなにしていただいたのなら、父親の知人・友人からお別れの場を奪ってしまったのかもしれません。
 

葬儀後、死亡通知状を送ると…

●家族葬の後悔
⑩葬儀後、弔問の申し出
[おまけ]最初から一般葬をしていれば、一度で済んだかもしれない

 
さらに家族葬を済ませた後、兄と二人で死亡通知状(訃報のお知らせ)を送ったところ、数か月に掛けて、多くの人々がパラパラと弔問に訪れました。
また私たち姉妹の知らぬ間に、遠方の親族とも多少の交流があったようです。
 

<家族葬で後悔:死亡通知状の後>
弔問に訪れる人々
・「有志で贈り物をしたい」と勤めていた会社から
・「子どもの受験の世話をしてくれた」と遠方の親族

 
…真子さん兄妹は、父親が孤独死で亡くなったこともあり、「ごくシンプルな家族葬を兄妹とその家族のみで執り行い、ただ静かに終わる」と思っていましたが、そんなことはありませんでした。
 
姉妹から見た父親と、周囲から見た父親は違っていたのです。
引きこもっていたのは自分の意思や体力、気力が弱っていたためで、決して人付き合いの悪い、難しい父ではありません。
 

 

孤独死は「悲惨な死」ではない?

孤独死は「悲惨な死」ではない?

●父親の同僚だった友人から、晩年の父の話をいろいろと聞きます
 
父親が最期に住んでいたアパートの連帯保証人になってくださった元同僚の友人は、最期の1年でも良く会って飲んでいた、唯一の人です。
 
父親は飲むと「妻とも老後はのんびり暮らそうと言ってきたんだ、定年退職して再就職して、また辞めて…。やっとのんびりできているんだよ。」と話していたと言います。
 
高齢者のひとり暮らし=寂しい」と思っていたのは子どもばかりで、本人は案外、残された時間を気楽に謳歌していたのかもしれません。
 

<家族葬で後悔:父親の最期の暮らし>
●そして元同僚の友人から、たくさんの絵はがきを見せてもらいます。
…父親が最期の数年間、楽しんでいた墨絵の絵はがきです。

 
こんなに多くの絵を描いていたんですね…。」
そう言って箱いっぱいの墨絵ハガキを見ていた時、ふと気付いたことは、「父親は引きこもりではなかった」と言うことです。
 
大家さんは「晩年は家に引きこもりっぱなしで、近所との交流も疎かになった」と教えてくれましたが、真実は違い、「墨絵の趣味に没頭していた」のではないでしょうか。
 
・妻がいた 子どもがいた 思い出いっぱい 幸せだなぁ
・ひとりで産まれて ひとりで死ぬ お気楽極楽 幸せだなぁ

 
本心から思っていたかどうかは定かではありませんが、箱いっぱいの墨絵ハガキには、このような文言もありました。
 
正に…、父親にとって老後のひとり暮らしも、孤独死も、決して可哀そうなものでも、悲惨なものでもなく、人生を全うしただけだったのです。
 

かつての同僚から「お別れ会」の提案

●家族葬の後悔
・元同僚から「お別れ会」の提案
 
そこで元同僚から父親のお別れ会をしたい、と提案をいただきます。
一般人がお別れ会なんて!」と一度はお断りしたのですが、「葬儀のような大袈裟なものではないし、自分達で勝手に集まるだけだから大丈夫!」と言われました。
 

<家族葬で後悔:お別れ会とは?>
①葬儀との違い
・偲ぶ人々の気持ちを大切にする
・形式にはこだわらない
・人柄から自由にプランニングする
 
②今回の「お別れ会」プラン
・ホテル会場で「同窓会」風
会費制
・父親が好きだった歌を流す

 
「○○(父親)のお別れ会をきっかけに、昔の同僚が集まって思い出話に花を咲かせると思えばいいよ!」と元同僚の友人は伝え、招待者リストを見せてくれます。
 
シニア世代とは思えないほど、スマホアプリを使いこなしている元同僚の友人は、すでにお別れ会に参加する人々の「グループ」を作っており、まるで父親がいるかのように、賑やかに計画を立てている様子です。
 
葬儀のような哀しみに溢れた雰囲気ではなく、温かな気持ちで故人の思い出を語り合う様子に、「ぜひお別れ会をしてください」と言っていました。
 

 

最後に

以上が、流れのままに家族葬を執り行い後悔をした上田真子さん(48歳会社員:仮名)の体験談です。
 
突然、父親がひとり暮らしをするアパートの大家さんから連絡が来て直面した、父親の孤独死のショック、そして流れるままに質素な家族葬を執り行い、後悔が募っていた真子さんでしたが、父親の元同僚の友人により、その後悔は癒されることとなります。
 
・葬儀社との打ち合わせをよく行い、オリジナルの葬儀をすれば良かった
 
父親のかつての同僚の人々によるお別れ会に参加した後、温かな気持ちで振り返ります。
 
「最初は後悔やショックの大きな父親の死でしたが、最終的に生前の父親の生き方や、交流関係を通して、温かな気持ちになれたことにホッとしている」
…そう、締めくくってくれました。
 
孤独死と言っても、人の死は最期の一瞬であり、父親の人生は確かにあったのです。
 

葬儀社の選び方打ち合わせについては、下記をご参照ください。
大阪で葬儀社の選び方と喪主が進める打ち合わせのポイント。注意点と決めておきたい事柄

 

まとめ

[体験談]家族葬で後悔した10の事柄
①警察(病院)から紹介された葬儀社が優秀とは限らない
②遺体の搬送だけ依頼すれば良かった
③葬儀社の知識を得て、自分で探せば良かった
④会場を確認すべきだった
⑤会場に合う祭壇を選ぶべきだった
⑥安い葬儀で質素すぎた
⑦思った以上に弔電で溢れる!
⑧香典辞退の意味がなかった
⑨返礼品が必要になり、返って費用が掛かることに…
⑩葬儀後、弔問の申し出
 
[感想]
最初から一般葬をしていれば、一度で済んだかもしれない
 
●後悔が癒される
①父親の趣味を知る
・父親のひとり暮らしは寂しくなかった
・孤独死でも、父親は悲惨ではなかった
 
②お別れ会の提案

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永代供養ナビ編集長

株式会社霊園・墓石のヤシロ 営業本部長藤橋 靖雄

【経歴・プロフィール】

1998年入社。お墓販売、商品企画を経て、多様化する供養の形に応えるサービス・霊園プロデュースだけでなく、営業企画、WEBマーケティングなど幅広い埋葬、葬送事業を担当。
また、墓じまいや終活に関する各地域の終活イベント・セミナーにも講師として登壇し、終活のお悩みごとを解決するトータルアドバイザーとしても活躍。

【掲載メディア・登壇イベント】

株式会社エイチームライフデザイン運営

【保有資格】

終活カウンセラー 2級

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