
樹木葬の里山型とは?決断前に確認したい、メリットやデメリットを解説!|永代供養ナビ

終活の広がりにより、一般的なお墓に埋葬されるよりも、今ニーズが高まっている葬送が、土に還る樹木葬ですが、特に里山型は全ての樹木葬の原点です。
ただ昔ながらのお墓への埋葬とは違うので、「後々後悔しないだろうか…」と心配になる人も少なくありません。
・樹木葬の里山型とは?
・樹木葬は「合祀」と違うの?
・樹木葬里山型の特徴
・樹木葬里山型は後悔する?
・里山型以外の樹木葬は?
確かに数々ある樹木葬の種類のなかでも里山型は合祀なので、理解をして選ぶと安心です。
そこで今回は、樹木葬のなかでも里山型について、多い質問に答える形で解説します。

樹木葬の里山型は、里山の自然葬

●樹木葬の里山型では、人離れた山林に埋葬する自然葬です
基本的には遺骨を骨袋から出したり、土に還元される素材の骨袋や骨壺に遺骨を納めて、最終的には土に還る形で遺骨を埋葬します。(一部に例外あり)
・自然が豊富な山林に区画がある
・遺骨を最終的に土に還す自然葬
・植樹型やシンボルツリー型がある
…などの特徴がありますが、ただ山林に埋葬区画があるだけで、骨壺に収めて埋葬され、一定期間が過ぎたら遺骨を取り出して合祀墓に埋葬される場合もあるので、土に還りたい場合は確認をすると良いでしょう。
・【樹木葬の選び方】自然(土)に還るシンボルツリー型樹木葬|仕組みで選ぶ6つのポイント
樹木葬里山型の特徴
「合祀」は他の遺骨と埋葬されること

●「合祀(ごうし)」は、血縁関係を超えて不特定多数の遺骨と埋葬されることです
樹木葬にも種類はありますが、里山型ではシンボルツリー型が少なくありません。
樹木葬を調べると「合祀(ごうし)」の言葉が出てきますが、その理由は、シンボルツリー型樹木葬の仕組みが、合祀墓と似ているためでしょう。
①合祀墓
…不特定多数の人々の遺骨を、ひとつの供養塔に合祀埋葬する
②シンボルツリー型樹木葬
…不特定多数の人々の遺骨を、ひとつの大樹(シンボルツリー)の麓に埋葬する
どちらも血縁関係の枠を超えて、不特定多数の人々の遺骨を、ひとつの墓標に埋葬します。
ただ合祀墓ではその墓標が供養塔であり、シンボルツリー型樹木葬では、その墓標が大樹であることが、大きな違いです。
樹木葬でも里山型の場合、山林にある大樹の麓に埋葬されるシンボルツリー型が少なくありません。
・合祀墓とは?メリットとデメリットや永代供養との違い、決断前3つの確認|永代供養ナビ
合祀の注意点
●合祀された遺骨は、二度と取り出すことができません
一般的な合祀墓では、遺骨を骨壺や骨袋から取り出して、ひとつのカロートに他の遺骨とともに合祀埋葬されます。
そのため後々になって後悔して「遺骨を取り出してください」と言われても、一般墓や納骨堂のように取り出すことができません。
必然的に、後々お墓を建てて埋葬するなど「改葬」もできないので注意をしてください。
●自然葬である樹木葬の里山型でも、遺骨を取り出して土に埋葬する仕組みが多いため(一部例外あり)、確認をしてから決めると良いでしょう。
樹木葬里山型のメリット

●樹木葬の原点でもある里山型は、より深い自然のなかで埋葬されます
樹木葬には都心部の霊園で埋葬される、ガーデニング型樹木葬などもありますが、さまざまな自然葬や樹木葬のなかで里山型を選ぶ人は、畑仕事や草木の手入れが好きだったなど、生前からより自然派志向だった人が多いです。
・より深い自然に埋葬される
・植樹型では環境対策に繋がる
・樹木葬の始まりが里山型
また遺骨が土(自然)に還る樹木葬自体は(土に還さない業者もありますが)、「お墓の煩わしい継承者問題から解放される」や、「建墓と比べて費用が安く収まる」「無縁仏になる心配がない」などなどの声もありました。
・お墓購入の項目「永代使用料」ってなに?永代供養料や管理費とは違うの?|永代供養ナビ
樹木葬の始まりこそ、里山型
●樹木葬の始まりは、1999年に祥雲寺の里山型から始まりました
1999年当時の祥雲寺、現在は知勝院(ちしょういん)で、里山ひと山を墓地として、山の斜面に遺骨を埋葬した後、植樹をする樹木葬です。
遺骨1柱の埋葬に対して1つの花木を植樹するため、自然環境の保全や再生に役立っています。
・【自然葬の種類】自然葬の種類と特徴。個別の墓標を残す自然葬もあるの?|永代供養ナビ
樹木葬里山型のデメリット

●樹木葬のなかでも里山型は、辺境地にある墓地が多いです
霊園内にある樹木葬エリアと違い、里山型は墓地管理者が所有する山林の山間部にポツリと出現することが多く、お参りに行くことが大変かもしれません。
・辺境地にありお参りがしにくい
・霊園のような管理はされていない
・ほとんどが遺骨を取り出すことはできない
さまざまな種類の樹木葬のなかには、遺骨を個別スペースに収蔵して残す種類や、整った霊園区画に埋葬される種類もあります。
けれどもそんな樹木葬のなかでも里山型は、本格的な自然葬による葬送で、土に還すことを目的とした葬送が多いため、一度埋葬すると遺骨を取り出せない仕組みが多いです。
また墓地管理者が所有する山林を利用し、自然のなかで葬送される希望者が多いため、霊園のように手入れが行き届いていたり、アクセスが便利な立地は少ないでしょう。
樹木葬の種類

●今では、それぞれの目的や希望に合わせた樹木葬の種類が豊富です
樹木葬のなかでも里山型は自然派なので、ここまで読んで「家は難しいかも…」と感じた人も多いかもしれません。
けれども純粋に、「美しく綺麗な草花に囲まれながら眠りたい」などの希望者も多く、それぞれの希望に合わせたさまざまな樹木葬の種類が生まれました。
①シンボルツリー型樹木葬(霊園内)
②ガーデニング型樹木葬
③植樹型樹木葬(霊園内)
…などなどがあります。
そのため自然に還りたいと樹木葬を選ぶ場合でも、自分の希望や優先順位を整理して、適切な樹木葬を選ぶと安心です。
①シンボルツリー型樹木葬(霊園内)
●シンボルツリー型樹木葬では、大きな大樹の麓に、不特定多数の人々の遺骨とともに合祀埋葬されます
・遺骨を取り出すことはできない
・合同の墓標(シンボルツリー)
樹木葬里山型にも山林のなかにある大樹の麓に合祀埋葬されるものもありますが、シンボルツリー型樹木葬(霊園内)では、シンボルツリーが霊園内にあるため、比較的お参りがしやすい点が違います。
●頻繁に参拝したいものの、自然葬を好む人々にニーズが高いです
②ガーデニング型樹木葬
●ガーデニング型樹木葬は、草花に囲まれた庭園内で眠りたい人々に向いています
草花に囲まれたイングリッシュガーデンのような庭園内で、一定期間は個別に遺骨が収蔵される仕組みが多い傾向です。
・ワンプレート型の墓石がある
・一定期間は個別に収蔵される
・夫婦や家族で収蔵される契約もできる
・最終的には合祀墓に合祀される
自然葬と言うよりは永代供養のひとつの形で、草花に囲まれた庭園で一定期間眠った後、合祀墓で合祀され、合同供養をしてもらう仕組みが多いでしょう。
個別の収蔵スペースがあるので、ガーデニング樹木葬は1柱ごとの契約ではなく、夫婦での契約や家族での契約も可能です。
なかにはペットと一緒に入るガーデニング型樹木葬もあります。
●参拝者も気持ちよくお墓参りができて、ニーズが高い樹木葬です
③植樹型樹木葬(霊園内)
●個別の埋葬区画が設けられ、1柱ごとに木の苗を植えます
植樹型は樹木葬の里山型でも多いのですが、こちらも里山型が山林で遺骨を埋葬、植樹するのに対して、植樹型樹木葬(霊園内)では、整えられた個別の埋葬区画で植樹を行う点が違うでしょう。
・個別の埋葬区画が分かる
・お参りは共同の供花台や焼香台で行う
一般的には最終的に土に還る仕組みが多いのですが、なかには一定期間が過ぎると遺骨を取り出して、霊園内の合祀墓に合祀されるものもあります。
(自然に還ることを目的とした場合、予め確認をすると良いでしょう。)
植樹型樹木葬では、霊園内でも一般的に1柱ごとの個別に契約する仕組みがほとんどです。
そのため夫婦で生前契約する際には、区画が空いている限り、隣り合わせで契約する人が多くいます。
最後に
樹木葬のなかでも里山型は、自然葬の原型に近いもので、より自然に還る希望を強く持ったいる人に向いた種類です。
特に樹木葬の里山型にはシンボルツリー型と植樹型がありますが、植樹型は埋葬時に苗木を植樹し、山林の再生や環境保全への具体的なアクションを起こします。
そのため故人が生前に自然を愛し、環境問題に興味を持っていた事例も少なくありません。
例えば登山を楽しみ、定期的に山の清掃活動を行っていた人などです。
・終活でお墓がいらない人がすべき5つの事柄、3つの失敗談とともに解説!|永代供養ナビ
まとめ
里山型の樹木葬とは。メリットとデメリット
・里山型は、山林にある樹木葬墓地
・合祀は、不特定多数の遺骨と埋葬されること
●メリット
・より深い自然に埋葬される
・植樹型では環境対策に繋がる
・樹木葬の始まりが里山型
●デメリット
・辺境地にありお参りがしにくい
・霊園のような管理はされていない
・ほとんどが遺骨を取り出すことはできない
●里山型以外の種類
・シンボルツリー型樹木葬(霊園内)
・ガーデニング型樹木葬
・植樹型樹木葬(霊園内)
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