
【家族が亡くなったら】遺体安置の場所選び。搬送依頼前に選ぶ3つの種類|永代供養ナビ

家族が亡くなったら、まずご遺体の安置場所を決めなければなりません。
以前は病院の霊安室から自宅へ搬送する選択がほとんどでしたが、近年は葬儀社が提供する斎場の霊安室の利用が増えました。
ただ家族によってベストな選択はさまざまです。
老人ホームや長期入院で長く自宅へ帰れなかったケースでは、「一度自宅へ帰してあげたい」と、自宅へ搬送する選択も多く見受けます。
今回は、家族が亡くなったらまず決める遺体の安置場所について、3つの種類とそれぞれの注意点や費用相場をお伝えします。

家族が亡くなってから遺体安置まで

病院で家族が亡くなったら、遺体は病院の霊安室へ運ばれますが、病院では長い時間ご遺体の安置をしてくれません。
そのため家族は臨終が確認された後、数時間~24時間以内には、下記の事柄をこなします。
(1)遺体の安置場所を決める
(2)葬儀社を決める
(3)葬儀社に遺体の搬送を依頼する
病院でも葬儀社を紹介してくれますが、病院が紹介する葬儀社は割高になる傾向です。
また葬儀社は搬送のみお願いすることもできますが、お断りするのもあまり良い気持ちはしませんし、最初から葬儀までお願いできると心強いでしょう。
特に自宅以外で遺体の安置場所を選ぶなら、葬儀を行う斎場で安置してもらうと便利です。
ご遺体の安置場所を決める
法的に遺体は、臨終から24時間以上経たなければ火葬ができません。
そのため少なくとも24時間以上は、遺体を安置する場所が必要です。
(1)自宅に安置する
(2)葬儀社の安置室
(3)専門の安置施設
以前は自宅に遺体安置する選択が多かったものの、さまざまな理由から、今では葬儀社の安置室を利用する家が多いです。
火葬場や斎場のスケジュールもあるので、家族が亡くなった翌日の火葬ではなく、7日後の通夜や葬儀、火葬も増えました。
このような事情からも、遺体の安置設備が整っている葬儀社や専門の施設を選ぶ流れもあります。
(1)自宅に安置する

特に地方では昔ながらの慣習に合わせて自宅に遺体安置する選択は多いです。
そのまま自宅葬を執り行う家もあるでしょう。
・住み慣れた自宅で見送りたい
・ゆっくりと最期の時間を過ごしたい
この他、故人が長く病院に入院していたり、老人ホームで過ごしていたケースでは、「最期は家に帰してあげたい」と自宅で遺体を安置する家も多いです。
自宅にご遺体安置する注意点
ただし、ひと昔前と違い現代ではマンションやアパートなどの集合住宅が増えました。
集合住宅の場合、遺体を搬送するに当たり、搬入経路がない場合もあります。
特にエレベーターの乗り入れが困難な事例は多いでしょう。
・搬入経路の確認
・集合住宅では自治会や管理人に確認
集合住宅の裏側に業者用のエレベーターがあれば、そこから遺体を搬送できる可能性もありますが、難しい場合には他所の遺体安置施設を選ばなければなりません。
自宅にご遺体安置する手順
また自宅は専用の遺体安置施設ではないので、適切な環境に整える必要があります。
特に注意すべきは、冷えた室内環境でしょう。
夏場に自宅で遺体を安置すると決めたら、誰かが先に家に帰って、安置する部屋の冷房を付けておくと安心です。
・冷房の効いた部屋を準備
・北枕に安置する
・神棚は神封じを行う
・枕飾りを整える
・枕勤め(枕経)を依頼する
冬場であれば暖房を付けない程度で良いでしょう。
夏場は室温を18度ほどに保ち、冷房環境を整えておくことをおすすめします。
・【家族が亡くなったら】自宅でご遺体を安置する、家族が行う4つのポイント|永代供養ナビ
自宅に遺体安置する費用相場
自宅に遺体を安置する費用相場は、大まかに約2万円~10万円ほどでしょう。
枕飾りや遺体を安置する期間などで費用に幅があります。
また自宅から斎場や火葬場にご遺体を搬送するため、搬送費用にも考慮してください。
・ドライアイス…約1~2万円/1日
・枕飾り…約1~3万円
・ご遺体の搬送…(10kmまで)約1万5千円+距離に比例
この他、敷布団や掛け布団、ろうそく、お線香、白木位牌などを整える必要がありますが、葬儀社に依頼しているのであれば、準備を整えてくれるでしょう。
(2)葬儀社の安置室

今では斎場など、葬儀社が提供する遺体安置室を利用する家が多いです。
斎場の遺体安置室であれば、安置設備の整った環境のうえ、葬儀社スタッフに遺体の手入れを全てお任せできます。
・斎場でご遺体安置ができる
・葬儀スタッフに全てを任せられる
・搬入経路に問題がない
スムーズに遺体を安置するためには、早々に斎場や葬儀社を決めることです。
病院から遺体を搬送する時から、全てを任せることができます。
葬儀社に遺体安置する注意点
ただ葬儀社の遺体安置室を選ぶ場合、施設使用料は掛かるでしょう。
最近では翌日の火葬ではなく、数日間安置するケースも増えていますが、施設使用料は1日単位の仕組みが多いため、それだけ料金も高くなります。
・面会時間を定めている安置室も多い
・使用料は施設によってさまざま
・空き状況を確認する
ただし面会時間や使用料は、施設によってさまざまなので、規約を確認したり、電話で疑問点を聞いてから決めると安心です。
なかには自宅のようなプライベートスペースで、24時間故人に付き添える施設もあります。
葬儀社に遺体安置する費用相場
葬儀社の遺体安置施設を選ぶ場合、自宅よりも施設利用料が掛かるため、費用は割高傾向です。
費用相場は約3万円~15万円で、施設使用料は一日単位でプラス(約5千円~3万円)されます。
・施設使用料…約5千円~3万円/1日
・ドライアイス…約1万円~2万円/1日
けれども葬儀社の多くが「家族葬パック」などの、パック料金を提示しています。
そのなかに遺体の搬送や安置まで含まれているケースは多いでしょう。
(3)専門の安置施設

ご遺体の安置が、自宅や斎場の安置室を使用できない場合には、民間の安置施設を利用することも可能です。
一時的に利用できる点がメリットで、今では自宅のようなゆったりできるプライベートスペースを用意してくれたり、面会時間に制限のない施設もあります。
●ただし、あくまでも一時的なご遺体の安置施設なので、通夜や葬儀に際には遺体を搬送しなければなりません。
搬送料金は移動距離に比例して高くなる傾向です。
多くの業者で10kmまでを基本料金とし、それを超えると搬送距離に比例して料金が上がるシステムが多いので、斎場との距離も考慮した施設選びもポイントになります。
・【家族が亡くなったら】遺体搬送の費用はどれくらい?遠距離はどうなる?|永代供養ナビ
専門の遺体安置施設を選ぶ費用相場
葬儀社の安置室と同じく、施設によって使用料に幅がありますが、約3万円~10万円ほどが目安です。
こちらも一日単位で施設使用料がプラスされる仕組みがほとんどですが、約1万円~2万円/1日ほどの相場になるでしょう。
最後に
今回は、家族が亡くなったら数時間~24時間以内に決めなければならない、ご遺体の安置場所について、3つの選択肢をお伝えしました。
以前は家族が亡くなったら、まず自宅でご遺体を安置する家がほとんどでしたが、マンションなど集合住宅が増えた今、搬送経路や管理会社の許可関連の問題から、斎場を選ぶ家が多くなっています。
また自宅でご遺体を安置する場合は、冷房など適切な環境が整っていないため、あまり長い期間の安置はできません。
7日間が目安とも言われますが、実際には長くて3日ほどではないでしょうか。
近年は火葬場のスケジュールもひっ迫しているため、このような安置期間まで考慮して選ぶようにしてください。
・【家族が亡くなったら】昔と今で葬儀の形は変わった?まず決める3つの事|永代供養ナビ
まとめ
遺体安置、3つの選択肢
(1)自宅に安置する
●費用相場は約2万円~10万円
・搬入経路の確認
・集合住宅では自治会や管理人に確認
(2)葬儀社の安置室
●費用相場は約3万円~15万円
・斎場でご遺体安置ができる
・葬儀スタッフに全てを任せられる
・搬入経路に問題がない
(3)専門の安置施設
●約3万円~10万円
・一時的な安置施設
・面会のために使われることが多い
・さまざまな施設があるので確認する
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