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親の遺品整理を自分で進める方法は?いつから・なにから始める?業者に依頼する費用は?

親の遺品整理を自分で進める方法は?いつから・なにから始める?業者に依頼する費用は?

・親の遺品整理を自分でする方法は?
・遺品整理をスムーズに進めるポイントは?
・遺品整理を業者に依頼したら費用はどれくらい?

 
親の遺品整理は思った以上に時間と労力を要します。費用を抑えるために自分で遺品整理を進めたものの近隣住民かクレームが出てしまったり、家具の搬出ができずに断念するケースもあるでしょう。

 
本記事を読むことで親の遺品整理を自分でスムーズに進めるポイント・ステップが分かります。後半では、遺品整理を業者に依頼した場合の費用相場もご紹介していますので、どうぞ最後までお読みください。

 

「遺品整理」とは?何をすればいい?

「遺品整理」とは?何をすればいい?

「遺品整理」とは、故人が残した持ち物などの品「遺品」を整理する作業です。遺品には不動産もありますが、一般的に遺品整理で対象となる「遺品」とは家にある物品全般を指します。

 
実家の親が亡くなり遺品整理をする場合、家の物品を仕分けして整理するため、価値のある品・価値のない品が入り混じるでしょう。使い古した家具家電製品もあれば、骨とう品も遺品整理の対象に含まれます。

 

①自分で遺品整理をするのに向いている人

ご遺族が自分で遺品整理をする作業は、当初想定した以上に時間がかかるケースが少なくありません。押し入れや引き出しなど、どんどん遺品が出てくることも多いためです。
基本的に時間に余裕があり、遺品整理が負担にならないご遺族に向いています。

 

<自分で遺品整理をするのに向いている人>
・実家が持ち家で退去の期日がない
・遺品が少ない(2tトラック1台程度)
・複数人で協力して遺品整理ができる
・故人と同居していた
・故人と近距離に住んでいた
・故人が終活をしており、財産整理を済ませている

 
そのためご遺族が遠方に暮らしていたり、時間的に余裕がない場合には遺品整理業者に依頼することも検討すると良いでしょう。

 

②遺品整理を自分でするメリット

遺品整理を自分で進めることで遺品業者に依頼せずに済むため、費用を安く抑えることができます。ゆっくりと時間を掛けて遺品整理ができる場合「費用を掛ける必要はない」と考えるご遺族も多いです。

 

<遺品整理を自分でするメリット>
・故人との思い出を偲びながら遺品整理ができる
・費用を大幅に抑えることができる

 
遺品整理を自分で進めることで、遺品から故人との思い出を追想できます。次第に温かな気持ちで故人の冥福を祈ることができ、フリーフケアに繋がることもあるでしょう。

 
「グリーフケア」とは、大切な家族を亡くした喪失によるショックを癒すことです。遺品整理で故人が生前に使用した品々を眺めることで、グリーフケアになることもあります。

 

 

③遺品整理を自分でするデメリット

一方で遺品整理を自分で進めることで、故人との思い出が再燃し辛いと考えるご遺族もいるでしょう。このようなケースでは遺品整理業者に依頼する方法も一案です。

 

<遺品整理を自分でするデメリット>
・遺品整理の作業が辛くなる
・作業時間が必要
・手間暇がかかる

 
実家が持ち家で期日がなくても、遠方に住んでいるとなかなか遺品整理ができません。遺品整理ができないまま空き家となった実家を放置してしまうケースもあります。遺品整理が負担に感じる場合は業者に依頼するとスムーズです。

 
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遺品整理を始める準備

遺品整理を始める準備

親の遺品整理をご遺族が自分で進める場合、始めてしまうと思った以上に収集が付かないこともあります。そのため忙しくなく、余裕のある時期にスケジュール感を持って進めてしまいましょう。

 
家族が亡くなるとご遺族は世帯主変更や相続手続きなど、あらゆる行政手続きを行います。また納骨・香典返しと、葬儀や法要に関する仕事も増えるでしょう。

 
そのため家族が亡くなって行う手続きをひと通り終えてから遺品整理を始めると、精神的にも余裕ができておすすめです。

 

①遺品整理はいつする?

遺品整理を始めるタイミングに決まりはありません。けれども故人が賃貸住宅に住んでいた場合、賃貸契約が切れる退去日までには、遺品整理をして家の物を出さなければならないでしょう。

 
実家が持ち家の場合、親の遺品整理は一般的に法要を終えた落ち着いたタイミングが多いです。特に忌明けとなる四十九日法要の後から、遺品整理を始めるケースは少なくありません。
のんびりと遺品整理を始めるケースでは、喪が明ける一周忌後のタイミングも多いです。

 

②遺品整理で準備する物

遺品整理ではまず家の品を分別するので、分別しやすいようダンボールにマジックペンで「不用品」など、用途を書いて分ける道具等があると便利です。
奥まで家の品を出すので埃も出やすく、足元も危ないため、服装には注意をしましょう。

 

<遺品整理に必要な持ち物>
●服装 ・作業着
(汚れても良い服装)
・マスク
・靴下・家履き
(足裏の怪我予防)
●持ち物 ・ダンボール
・ガムテープ
・ハサミ、カッター
・マジックペン
・ロープ類
・ゴミ袋
・ドライバーなど
(大型家具類等の分解)
●運搬
・台車
・小型トラック等

 
リサイクル家具等をリサイクルショップに売却するなど、運搬時に使用する車も用意します。運転手・そして大型家具・家電が移動する男手もあると安心です。家から家具・家電を持ち出す経路も確認しておくと良いでしょう。

 

③相続人に報告する

一人の判断で遺品整理を進めてしまうと、他の家族・親族とのトラブル要因にもなります。
例えば不要なものと判断した親の遺品を処分した後、兄弟姉妹から「あの遺品が欲しかった!」と言われても、捨ててしまった品は取り戻すことができません。

 
できれば相続人にあたる家族・親族と協力して、一緒に遺品整理ができれば理想的です。一緒に進めることができなくても、事前に報告してから遺品整理を始めましょう。

 

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遺品整理を自分で進めるポイント

遺品整理を自分で進めるポイント

故人が生前整理をしている場合、遺品整理にそれほど時間はかかりません。ワンルームのひとり暮らしであれば約3~5時間である程度の目途が立つでしょう。

 
けれども生前整理をしていない故人の遺品整理は3名以上で1日~3日は見積もり進めると良さそうです。特にご遺族による遺品整理は、思い出の品などが数多く出てきて時間もかかります。

 
初見でどのような遺品がどれだけあるかを確認したら、3名~5名以上の人手を集めて分担し作業を進めましょう。相続人となる家族・親族であれば相談もしやすいです。

 

①人手を集める

遺品整理を自分で進めるにあたり、思った以上に時間と手間暇がかかることは理解が必要です。全てを一人で進めようとせず、家族・親族と相談をしながら複数人で進めましょう。
 
人手が少ない場合には、遺品整理業者へ一部分を依頼することも想定したプランが安心です。大きな家具・家電を分解したり、搬出する作業も想定されるため回収業者の検討や複数の人手は確保した方が良いでしょう。

 

②捨てない遺品を保管する

財産や貴重品など捨ててはいけない遺品を最初に保管することで、紛失を防ぎます。特に大勢で取り掛かる遺品整理では、代表者が最初に捨てない遺品を避けておくことが先決です。

 
金庫や家の鍵、デジタル遺品の整理に不可欠なパスワードなども、最初の段階で確認をしておきましょう。後回しにしているうちに捨ててしまった・紛失してしまったケースは意外と多いです。

 

③スケジュール設定

遺品整理を自分で進める方のほとんどが、実家が持ち家などで時間的な制約がないケースです。そのためついつい先延ばしにして、いつまでも終わらないことがあります。

 
複数人で相談しながら進める遺品整理では、先延ばしにすればするほど人が集まらなくなり、スムーズに進めることが難しくなるでしょう。

 
まずはスケジュールを立てることが先決です。その日のうちにこなす事柄を決めて、作業を始めると早く進みます。

 
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遺品整理を進める5つのステップ

遺品整理を進める5つのステップ

遺品整理は多くの品を区分けして、適切に処分する工程です。引っ越しと手順は似ていますが、自分の物ではないため、区分けがしにくい作業となります。そのため遺品整理を始める前の遺品チェックは有効です。

 
遺品整理ノートでスケジュールを立てます。さらに事前に家の間取りを書いて、どこに・どのような遺品があるのかを可視化すると便利です。

 

①遺品を仕分ける

遺品はまず残すべき品・不用品の2種類に分類しましょう。その後、不用品はリサイクル可能な家電や家具等と、処分する品にさらに分類します。

 

<残すべき遺品>
①財産 ・遺言書
・クレジットカード
・キャッシュカード
・通帳
・現金
・印鑑
・有価証券
・健康保険証
・身分証明書(マイナンバーカード)
・年金手帳
・保険証券
・土地や不動産の権利書
・お墓等の権利書
・各種契約書類
・貴重品(貴金属・骨とう品・美術品など)
・ローン明細
・借用書
②セキュリティ ・スマートフォン
・鍵
・パソコン等
③思い出の品
・アルバム(写真)
・思い入れのある品
・故人が大切にしていた品

 
財産と違い思い出の品は故人を思い出し、捨てる作業が困難になるケースもあります。この場合には少し時間を置いて、淡々と進行できる他の作業を行いましょう。無理やり進める必要はありません。

 
他の相続人にとって思い入れのある品もあるでしょう。全ての遺品整理を一緒に進めることが難しくても、遺品の仕分けは他の相続人と一緒に行うとトラブルも少なくおすすめです。

 

②不用品を分別する

不要な遺品は燃えるゴミ・燃えないゴミなど処分方法によりさらに分別が必要ですが、まずは下記項目で仕分けをすると、分別しやすくなります。分類ごとにダンボール箱を用意すると分別しやすいです。

 

<不要な遺品の分類>
①リサイクル可能 ・衣服類
・家具
・家電(冷蔵庫など大型)
・家電(電子レンジなど小型)
・貴金属
②リサイクル不可 ・その他の不用品

 
急に親が亡くなった場合、家のなかは生活がそのまま残っています。特に冷蔵庫内の生鮮食品やお菓子などの腐りやすい品は早々に処分しましょう。植木鉢など手入れが必要な品も世話係を決めて引き取ります。

 

③不用品を処分する

不用品の処分ルールは自治体によって異なるため、疑問があれば自治体に連絡をしましょう。燃えるゴミ・燃えないゴミ・再利用・粗大ゴミなど、決まった曜日に捨てる品は指示に従い処分します。

 
特殊な素材を使用したサーフボードなどの品は、自治体によって産業廃棄物として処分しなければならないものもあるでしょう。古いデスクトップパソコンなども簡単には処分できません。

 
親と同居・近居ではなく処分に困った時には、不用品回収業者に依頼する方法もおすすめです。トラック一台分の単位で契約し、どのような不用品でも処分できるサービスも見受けます。

 

④リサイクル品を売却する

中古の家具家電・貴金属・衣類などはリサイクルとして売却できる品もあるでしょう。
貴金属は貴金属専門業者など、リサイクルショップを使い分けることでより高値で売却できるケースもあります。

 
家具・大型電化製品は引き取りに来てくれる業者もあるので利用すると便利です。
大型電化製品となる冷蔵庫・エアコン・洗濯機・テレビ・衣類乾燥機等は、自治体で処分すると「リサイクル家電」として処分時に料金が発生するので、引き取ってくれるリサイクルショップがあれば、安値でも売却できると助かります。

 
良い品であればフリマアプリなどを利用する方法もあるでしょう。パソコンなどはデータを初期化して出品してください。

 
リサイクル品として売却したお金は、相続人(家族・親族)で分配するとトラブルにもなりません。

 

⑤家を清掃する

親がひとり暮らしだった場合には、遺品整理を済ませた後に家を売却する流れも多いです。自分で掃除を行う場合には、薬剤の扱い方に注意をして充分に喚起をして進めます。

 
高齢者のひとり暮らしでは掃除が行き届かず、傷や汚れなど修理修繕・リフォームが必要になる家もあるでしょう。

 
また賃貸住宅に住んでいた場合、退去に合わせて原状回復を必要とします。自分でもある程度掃除や修復はできますが、ハウスクリーニング業者に依頼するご遺族も多いです。

 

⑥残った遺品を分配する

遺品整理により最終的に残された品は、相続人(家族・親族)で形見分けを行います。
ぬいぐるみや人形、故人が生前に愛した食器などで形見分けを希望する方がいないこともありますよね。

 
捨てるのは抵抗があるものの受取人がいない遺品は、寺院・神社でお焚き上げ供養してもらう方法も検討してください。

 
故人が生前に使用していた電動ベッド・車いすなどの介護用品は、寄付を募っている施設もあります。自社メーカーの電動ベッドを引き取る企業などもあるので、チェックしてみてはいかがでしょうか。

 

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遺品整理を業者に依頼する

遺品整理を業者に依頼する

人が暮らすということは思った以上に物が必要です。
遺品整理も「当初思った以上に物が多く、遺品整理に精神的・肉体的な労力がかかった」との感想は少なくありません。

 
遺品が多ければ当然時間もかかります。
ただでさえ思い出深い親の遺品を整理することは精神的に負担がかかるなかで、賃貸住宅での遺品整理は時間に限りもあるので精神的な焦りも生じるでしょう。

 
このようなケースでは遺品整理業者に依頼することも一案です。
金銭的に不安があるならば、一部分のみを遺品整理業者に依頼する方法もあります。

 

①遺品整理業者に頼む費用はどれくらい?

業者により遺品整理の費用は異なりますが、高齢の1人暮らしに多い1LDK~2DKほどの広さでは、約13万円~16万円ほどが目安です。
ただしグランドピアノの処分など、サービス外の遺品があれば追加料金がかかります。

 

<遺品整理の料金相場>
①1R~2Kほど ・約5万円~12万円
②1LDK~4Kほど ・約13万円~20万円
③3LDK~4LDK
・約21万円~25万円以上

 
以上が大まかな目安ですが、同じ広さでも遺品が多かったり搬出に分解が必要など、ケースによって遺品整理の費用は変化するでしょう。
所要時間の目安は1R~2Kほどで約3時間ほどを想定し、2LDK以上では8時間以上かかるケースも多いです。

 

②部分的に遺品整理業者に依頼する

部分的に遺品整理業者へ依頼する場合、不用品の処分・清掃を中心に依頼する方が多い傾向にあります。

 
自分で遺品整理を進めるにあたり、ギブアップする理由に多くの方々が「家具・家電の運搬や処分ができなかった」と挙げています。

 
また自治体でも処分できず、リサイクルショップでも受けつけてもらえない家電などは産業廃棄物として処分するため、不用品処分業者にまとめて任せてしまうケースが多いです。
遺品整理後のハウスクリーニングのみを依頼するケースもあります。

 

③遺品整理業者を選ぶポイント

遺品整理業者は多数あります。業者も遺品整理専門業者・リサイクル業者・清掃代行業者の他、庭の掃除などを請け負うような何でも屋「便利屋」が受け付ける遺品整理サービスもあります。

 

・業者の評価を確認する
・HPを詳細にチェックする
・電話をして対応をチェックする

 
また紹介してもらったり地域で知られる遺品整理業者であれば、利用した方から感想や生の声を聴いて決めると安心です。

 
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まとめ:親の遺品整理は1年以上かかることもあります

まとめ:親の遺品整理は1年以上かかることもあります

親の遺品整理は少数で進めてしまうと数週間~1年以上かかることもあるため、最初の遺品整理プランが不可欠です。

 
最初は家全体をチェックして、どこに・何があるかを把握しましょう。遺品整理をする全員が可視化できるよう見取り図などに書き入れて、どのような対処が必要かを確認します。

 
自治体によりゴミ捨ての曜日や分別方法も異なるので、事前に調べて計画的に行いましょう。大きな家具家電の搬出など個人ではこなしきれない内容があれば、その部分だけを業者に依頼することもできます。

 

 

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永代供養ナビ編集長

株式会社霊園・墓石のヤシロ 営業本部長藤橋 靖雄

【経歴・プロフィール】

1998年入社。お墓販売、商品企画を経て、多様化する供養の形に応えるサービス・霊園プロデュースだけでなく、営業企画、WEBマーケティングなど幅広い埋葬、葬送事業を担当。
また、墓じまいや終活に関する各地域の終活イベント・セミナーにも講師として登壇し、終活のお悩みごとを解決するトータルアドバイザーとしても活躍。

【掲載メディア・登壇イベント】

株式会社エイチームライフデザイン運営

【保有資格】

終活カウンセラー 2級

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