
涅槃会の意味と2025年の行事内容|団子撒きの由来と楽しみ方

「涅槃会(ねはんえ)」とは、お釈迦様の入滅(亡くなられた)を偲ぶ仏教の重要な法会のひとつです。日本各地の寺院では、涅槃図のご開帳や特別な供養が行われ、多くの参拝者が訪れます。
本記事では、涅槃会の由来や風習、2025年の開催日程、さらに大阪近郊で涅槃図がご開帳される寺院情報について詳しく解説します。涅槃会における特別な行事やお守り、伝統的な行事食についても紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

涅槃会とは?その起源と意味を解説

お釈迦様が亡くなられたとされる日を偲ぶ「涅槃会(ねはんえ)」は、日本全国の寺院で毎年執り行われています。しかし、涅槃会の日程は地域や宗派によって異なり、旧暦と新暦の違いもあります。なぜ2月15日が命日とされているのか、その由来とともに詳しく解説します。
涅槃会とは?お釈迦様が入滅された日
涅槃会(ねはんえ) とは、お釈迦様が入滅(亡くなられた)されたことを偲ぶ仏教行事です。お釈迦様の命日は 2月15日 ですが、本来は 旧暦2月15日 を指すため、地域や寺院によって 旧暦と新暦のどちらを採用するかで日程が異なります。
涅槃会の開催日程(旧暦・新暦の違い)
お釈迦様の命日は「ヴァイシャーカの満月」

インドでは「ヴァイシャーカ(第二の月)の満月」が命日
仏教発祥の地であるインドでは、お釈迦様が入滅された日は 「ヴァイシャーカ(第二の月)の満月」 であると伝えられています。これは、月の満ち欠けを基準にする「太陰暦」 に基づくものです。
なぜ涅槃会は旧暦2月15日なのか?
「なぜ涅槃会は旧暦2月15日なのか?」については、太陰暦の満月が関係しています。
●太陰暦では、満月は基本的に 毎月15日頃 に訪れる。
●そのため、お釈迦様が亡くなられた満月の日を 旧暦2月15日 に設定。
●以降、日本の仏教界でも 2月15日 を「涅槃会」として定めるようになった。
お釈迦様は 35歳で悟りを開き、その後長い旅を続けながら弟子を増やしました。そして、80歳のヴァイシャーカの満月の夜 に入滅したとされています。
さらに、お釈迦様は 亡くなる3か月前 に自身の死期を悟り、弟子たちに説法を説いたと伝えられています。
大阪では「涅槃会」とともに三大法会が親しまれる
涅槃会に拝観できる「涅槃図」とは?

涅槃会では、お釈迦様の入滅(亡くなられた)された様子を描いた「涅槃図(ねはんず)」が御開帳され、多くの参拝者が訪れます。涅槃図には、お釈迦様を囲む弟子や動物たちの姿が描かれており、その情景を通じて仏教の教えを深く感じることができます。
それでは、涅槃図とはどのようなものなのか、その意味や由来、大阪で拝観できる寺院情報について詳しく解説します。
涅槃図とは?お釈迦様の入滅の様子を描いた仏画
「涅槃図(ねはんず)」 とは、お釈迦様が入滅(亡くなられた)された様子を描いた仏画のことです。涅槃会では、この涅槃図が寺院で御開帳され、特別な法要が行われます。
大阪では、涅槃会に合わせて涅槃図を拝観できる寺院があり、遠方から訪れる人も多くいます。特に、四天王寺では毎年多くの参拝者が訪れ、厳かな雰囲気の中で法要が執り行われます。
大阪で涅槃図が拝観できる有名な寺院
大阪で涅槃図を拝観できる寺院の中でも、特に有名なのが四天王寺です。四天王寺では、毎年2月15日に涅槃会の法要が執り行われ、多くの参拝者が訪れます。
当日は、涅槃図の御開帳をはじめ、仏足石釈迦如来石像前での献花など、さまざまな行事が行われるため、厳かな雰囲気の中で涅槃会を体験することができます。
以下、四天王寺の涅槃会に関する詳細情報をまとめましたので、訪れる際の参考にしてください。
<四天王寺の涅槃会> | |
[住所] | 〒543-0051 大阪市天王寺区四天王寺1-11-18 |
[TEL] | 06-6771-0066 |
※参考:四天王寺HP(涅槃会) |
毎年、新暦2月15日 に金堂で法要が行われ、午後には仏足石釈迦如来石像前(丸池西)で献花式が執り行われます。(献花料:1本1,000円)
※日程や金額は変更される可能性があるため、訪れる前に公式情報を確認しましょう。
四天王寺の涅槃会では「二歳まいり」も開催

四天王寺では「二歳まいり」という子どもの成長を願う行事も行われています。これは、幼い頃から聡明であったとされる聖徳太子にあやかり、子どもの知恵や健康を祈願する伝統的な祈祷です。
近年では、年齢を問わず、多くの子どもたちが参加し、家族で祈願する姿が見られます。では、この「二歳まいり」とは具体的にどのような行事なのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
「二歳まいり」とは?
四天王寺では、涅槃会と同じ日に「二歳まいり」の御祈祷も受け付けています。これは、幼い頃から頭の良かった 聖徳太子 にあやかる行事で、「賢く育つように」との願いが込められています。
現在では 二歳に限定されず、多くの子どもが授かっています。
●祈祷料:3,000円~(特別祈祷 5,000円~)
●受付場所:四天王寺金堂
[参考]四天王寺HP(二歳まいり)
二歳まいりの由来
聖徳太子は 2歳のときに「南無仏」と初めて唱えた とされ、これにちなんでお子さまの成長と知恵を願う儀式として定着しました。
涅槃会の「だんご撒き」とは?

涅槃会では、お釈迦様の遺骨(仏舎利)にちなんだ「だんご撒き」が行われる地域があります。この行事は、健康や厄除けを願い、多くの参拝者が集まる伝統的なものです。
特に大阪では、五色の団子を撒く風習が根付いており、「この団子をいただくことで一年間健やかに過ごせる」とされています。では、この「だんご撒き」はどのような由来があり、なぜ五色の団子が使われるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
涅槃会の団子撒きは仏舎利を模した行事
涅槃会では、 五色の団子 を撒く「だんご撒き」が行われることがあります。これは、お釈迦様の遺骨(仏舎利)が「五色に輝いていた」とされることに由来します。
大阪では、涅槃会の団子撒きが定番行事となっており、健康や厄除けを願うものとして広く親しまれています。
また、家庭でも お仏壇に五色団子をお供えする習慣 があり、地域によっては「春のお彼岸」と重なることもあります。
五色団子とは?涅槃会の伝統行事食
涅槃会の五色だんごを手作りしてみよう!

涅槃会の際に供えられる「五色だんご」は、お釈迦様の遺骨(仏舎利)が「五色に輝いていた」と伝えられることに由来しています。この五色は、仏教における五大要素(地・水・火・風・空)を表し、健康や幸福を願う意味が込められています。
大阪では、涅槃会の行事として五色の団子を撒く地域もありますが、家庭で手作りしてお仏壇に供えたり、家族でいただく風習もあります。
では、簡単に作れる五色だんごのレシピをご紹介しましょう!
簡単!五色だんごレシピ
昔は、母親や祖母が五色だんごを手作りし、お仏壇や神棚に供えるのが一般的でしたが、最近では市販の団子を用意する家庭も増えています。
特別な材料がなくても、簡単に作れる五色だんごのレシピをご紹介します!ぜひ、今年の涅槃会に作ってみてはいかがでしょうか?
【材料】
●白玉粉 …160g
●上新粉 …240g
●ぬるま湯 …約150ml
●砂糖 …240g
●色付け用材料
〇乾燥よもぎ(緑)
〇コーヒー(黒)
〇卵黄(黄)
〇食紅(赤)
【作り方】
1. 耐熱ボウル に白玉粉、上新粉、ぬるま湯、砂糖を入れ、よく混ぜる。
2. ラップをかけ、600Wのレンジで約3分加熱。
3. 一度取り出し、ヘラで混ぜる。
4. さらに透明になるまで1分ずつ追加加熱。
5. できた生地を5等分し、それぞれ着色する。
6. 一口サイズに丸め、蒸し器で5分ほど蒸す。
せっかくの涅槃会、お供え用としてだけでなく、家族で一緒に作ってみるのも良いでしょう。
「手作りの団子には特別な願いが込められる」とされ、今でも家庭で手作りする方も多くいます。
涅槃だんごのお守りとは?

涅槃会の伝統行事のひとつに、「涅槃だんごのお守り」があります。お釈迦様の遺骨(仏舎利)に由来し、健康や厄除けを願うものとされています。
では、この「涅槃だんごのお守り」はどのように作られ、どのような意味を持つのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
涅槃だんごを乾燥させてお守りにする風習
これは、涅槃会で供えられた五色だんごを乾燥させ、お守りとして一年間大切に持ち歩く風習です。
昔は、お母さんや祖母が手作りの布袋に涅槃だんごを入れて、子どものランドセルや身につける袋に縫い付けることが多かったそうです。最近では、寺院で配布されるものもあり、親しみやすい可愛らしいデザインのお守りとして受け継がれています。
涅槃だんごのお守りの作り方
まとめ|涅槃会は2月15日、お釈迦様の命日

涅槃会とは、お釈迦様が入滅された日を偲び、涅槃図が御開帳される仏教行事です。大阪では、五色団子を撒く「だんご撒き」や、聖徳太子にちなんだ「二歳まいり」も行われています。
また、涅槃だんごを乾燥させたお守りを持ち歩くことで、1年間の健康を願う習慣もあります。ぜひこの機会に、涅槃会の行事に参加してみてはいかがでしょうか?
まとめ
涅槃会とは?涅槃会団子とお守り
・お釈迦様が入滅された日が「涅槃会」
・三大法会のひとつ
・涅槃図の前で法要を行う寺院もある
・涅槃図を拝観しに訪れる人々も多い
・涅槃会団子を撒く地域や寺院も多い
・涅槃会団子は五色で作られる
・お家では涅槃会団子を手作りして供える
・涅槃会団子は乾燥させてお守りにする
・涅槃会団子のお守りは安全と健康のお守り
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