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「針供養」とは?2023年2024年はいつ、どこで?目的や行い方、豆腐はどうする?

「針供養」とは?2023年2024年はいつ、どこで?目的や行い方、豆腐はどうする?

・針供養とは?行い方は?
・2023年2024年の針供養はいつ?
・針供養ができる神社寺院は?

 
「針供養」とは折れたり錆びたりして使えなくなった針を供養する行事です。
また昔は針仕事を主にしていた女性を労い、祈願を行う日でもありました。

 
神社寺院で針供養行事が行われる他、家庭でも豆腐やこんにゃくに針を刺して供養します。

 
本記事を読むことで、針供養とはなにか?行う日や行い方、針供養ができる神社寺院が分かります。
針供養にまつわる淡路神社の伝承もお伝えしますので、どうぞ最後までお読みください。

 

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針供養とは?

針供養とは?

◇「針供養」とは、事始めの「事八日」に行う針供養行事です

 
「針供養(はりくよう)」とは、「お針さま」などの愛称で親しまれる、折れたり錆びたりして使えなくなった針を供養する行事です。

 
針供養が行われる「事八日(ことようか)」は、事を納める「事納め」、事を始める「事始め」両方の意味があります。

 
毎年12月8日・2月8日のどちらも事八日ですが、関西地方では12月8日、関東地方では2月8日に行う地域が多いでしょう。

 

針供養の行い方は?

◇針を労い、豆腐やこんにゃくに刺して供養します

 
厚い布・固い布を日々差して1年間働いてきた針の労を労い、柔らかい素材の豆腐やこんにゃくに針を刺す行事です。

 
豆腐やこんにゃくに針を刺しながら、「長い間ありがとうございました」と感謝と供養を行います。
詳しい針供養の手順は、後半でお伝えしますね。

 
また針供養行事を行う寺社もあるので、使えなくなった針を持って行くと、司祭者が供養をしてくれるでしょう。

 

針供養を行う寺社は?

針供養を行う寺社は?

◇針の供養塔がある寺社などで供養を受け付けてくれます

 
大阪では、大阪天満宮(吉備神社)や太平寺が針供養を行う寺社として有名です。
針供養は、日ごろ家事を営む女性を労う行事でもあるため、同時に女性の祈願事にもご利益があるでしょう。

 

<針供養を行う寺社>
[寺社] [針供養行事] [備考]
●大阪市
①大阪天満宮
(吉備社)
・お針まつり
②太平寺 ・針・筆・茶筅供養
●京都府
③虚空蔵法輪寺 ・針供養
④幡枝八幡宮
(針神社)
・針供養 (12月8日のみ)
⑤武信稲荷神社 ・針供養祭 (12月8日のみ)

 
また全国的には富山県など一部地域ではありますが、事八日に「針せんぼ」や「針歳暮」と呼ばれる習慣があります。

 
その昔女性が主に針仕事をしてきましたから、主に女性が嫁いだ先に、実家の両親が贈る「お餅」で、「針歳暮」から分かるように12月8日の事八日が多いです。

 

①大阪天満宮(吉備社)

①大阪天満宮(吉備社)

◇大阪天満宮内の吉備社にて、例年では午前10時より行われます

 
大阪の針供養と言えば、大阪天満宮の「お針まつり」ですよね。

 

<針供養①大阪天満宮(吉備社)>
[住所] 大阪市北区天神橋2丁目1番8号
[TEL] 06-6353-0025
[HP] https://osakatemmangu.or.jp/

 
大きなこんにゃくにお針を差し供養をしますが、針供養では最も有名な神社のため、当日は長蛇の列になることも多いです。

 

②太平寺

②太平寺

◇針供養、筆供養、茶筅供養ができる供養塔があります

 
太平寺では昭和62年から、虚空蔵菩薩へ芸の上達を祈願するため、技芸道具である筆や、抹茶をたてる茶筅(ちゃせん)の供養塔が建立されました。

 

<針供養②太平寺>
[住所] 大阪市天王寺区夕陽丘町1-1
[TEL] 06-6779-9133(受付9:00~16:30)
[HP] https://www.taiheiji.com/

 
太平寺の供養塔では針仕事の針などは受け付けますが、注射器など医療で扱う針などは受け付けませんのでご了承ください。

 
また大阪天満宮・太平寺のいずれもコロナ以降、スケジュールが変更もあります。
確認をしてから出かけてください。

 

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「針供養」は女性のための行事?

「針供養」は女性のための行事?

◇針供養は、女性の幸せを願い行う行事です

 
平安時代に貴族社会で始まり、江戸時代に広がったのが針供養と言われていますが、この時代は主に女性が針仕事をしていました。

 

<針供養②太平寺>
[針供養の目的] ・お針さまの労を労い感謝する
・お針仕事の上達を祈願する
・毎日の針仕事をお休みする

 
ただ、それだけで大阪で針供養が「女性のための行事」と言われた訳ではありません。

 
針供養を司る神様は、人形供養や裁縫の上達を担う「淡島神(あわしまのかみ)」だと言われているためです。

 
針仕事を仕事として行う女性もいましたが、それ以上に家の妻・母として針仕事を行う女性が多かったことから、家庭でも針供養は行われていました。

 

「淡島神」とは?

「淡島神」とは?

◇「淡島神」は、女性の祈願事を叶えます

 
「淡島神(あわしまのかみ)」は女性に寄り添い祈願事を叶えてくださる、淡嶋神社のご祭神です。

 

<淡島神とは>
[淡島神社] 総本社は和歌山県の淡島神社(全国に1000社ほどある)
 [住所] 〒640-0103 和歌山県和歌山市加太118
 [TEL] 073-459-0043
[HP] https://www.kada.jp/awashima/index.html
[ご利益] ・婦人病治癒
・安産
・子授け
・縁結び

 
淡島神の出自は、当時は薬でもあるお酒の作り方を広めた「スクナビコナ(医薬神)」だった、など諸説ありますが、下記二つの説が広く知られています。

 

<淡島神の出自は?>
①伊邪那岐命と伊邪那美命の子
②天照大神の子

 
この淡島神を崇める「淡島信仰」は、江戸時代に祀られた人形とともに、淡路信仰を説いた「淡島願人(あわしまがんにん)」により日本に広がりました。

 

①淡島神は葦船で流された?

◇淡島神は不具の子として生まれたとの説があります

 
淡島神は国を作った国津神である、男性神「伊邪那岐命(イザナギノミコト)」と、女性神「伊邪那美命(イザナミノミコト)」の2番目の子として生まれました。

 
けれども、最初に産まれた蛭子命(ひるこ)とともに不具の子であったため、葦船(あしぶね)に乗せて流された、と言われています。

 

②婦人病により粟島に流された?

◇婦人病に掛かり、粟島へ流された女性とする説です

 
淡島神が天照大神(あまてらすおおみかみ)の六番目の子とする説では、住吉明神に嫁いだ後、婦人病に掛かり粟島へと流されたとされました。

 
この説から淡島神は女性の悩みを司る神として、祀られるようになります。

 
また江戸時代には、主に女性が担ってきた針仕事や人形供養の神様として、知られるようになりました。

 

針供養を行う「事八日」とは

針供養を行う「事八日」とは

◇「事八日」は1年の事納め、事始めを行う前の「忌み日」です

 
事八日(ことようか)」とは、年末年始に神様をお迎え・お見送りするために、慎みをもって過ごす日、忌み日とされます。

 
忌み日(いみび)」は、日常よりも慎みをもって過ごす日です。
そのため、日常仕事の畑仕事・針仕事はお休みして家で静かに過ごします。

 
年末は仕事を納める前の休み「事納め」の12月8日、年始は仕事を始める前の休み「事始め」の2月8日が「事八日」です。

 
ただ一方で年末年始に神様を迎える準備としては12月8日が「事始め」、2月8日が「事納め」となるため、どちらの暦も「事始め」と言えます。

 

<針供養を行う「事八日」とは>
●年末の事納め、年始の事始め
[事八日] [日にち] [多い地域]
・神事の事始め ・12月8日 ・関西地方
・神事の事納め ・2月8日 ・関東地方
●仕事の場合
・仕事の事納め ・12月8日 ・関西地方
・仕事の事始め ・2月8日 ・関東地方

 
また事八日は地域によって「魔物祓いの日」とも「招福の日」とも言われ、紙一重の暦です。

 
大阪では12月8日に針供養を行う地域が多く、同じく元旦へ向けて煤払い(掃除)やお飾りなどの準備を始める日でもありました。

 

①2月8日の事八日

◇12月8日の事八日は、元旦へ向けた神事の「事始め」です

 
12月8日の針供養により、人々の生業(畑仕事や針仕事)を休めて、元旦へ向かう準備を始める、「事始め」の日とされます。
一方で日々の生業は事納め、その昔は12月13日が煤払いの大掃除でした。

 

②12月8日の事八日

◇2月8日は、日常生活が始まる「事始め」です

 
12月8日から元旦へ向けた準備を始め、元旦を迎えて年神様をお迎えした後、年神様がお帰りになる、神事の事納めとなります。

 
そこで神事がひと段落ついて畑仕事や針仕事など、人々の日常生活が戻って来る「事始め」の日です。

 

事八日のさまざまな伝承

事八日のさまざまな伝承

◇事八日には妖怪が来る伝承、福が来る伝承があります

 
視点の違いにより妖怪が来る伝承、福が来る伝承と、正反対の言い伝えが残っているのが事八日です。
特に、下記2つの伝承はお金が入る、出ると正反対な点が興味深いですよね。

 

<事八日の伝承>
①わらじを掛けるとお金が降る
②一つ目小僧が果報(家財)を取っていく

 
家や地方によって、事八日の伝承が正反対になるのは、かつての「鼠小僧(ねずみこぞう)」によるものだった、とも言われています。
鼠小僧はもらった家には福をもたらし、盗まれた家にとっては災難です。

 

①わらじを掛けるとお金が降る

◇事八日にわらじを掛ける風習です

 
「事八日の夜に、子どもが家の軒先に編んだわらじや籠を掛けておくと、翌日に小銭が入っている」との伝承があります。

 
ある地方では、子ども達が家の軒先や庭の木々に編んだわらじを掛けて眠り、夜中に両親が小銭を撒く風習がありました。

 
子ども達は翌朝、掛けていた籠に入っている小銭を確認して「お金が降って来たんだよ!」と来福を祝福します。

 

<わらじを掛けるとお金が降る>
・大黒天様がお金を撒いた
・恵比寿様がお金を撒いた
☆鼠小僧がお金を撒いた

 
など、小銭が撒かれる理由はさまざまです。
鼠小僧は私腹を肥やした裕福な家からお金を盗んで貧しい家々に配るので、「裕福な家では『果報を取っていく』とされたのではないか?」と言われています。

 

②一つ目小僧が果報(家財)を取っていく

◇果報(家財)を守るため目籠を庭先に掛ける風習です

 
一つ目小僧から果報(家財)を守るため、目の多い目籠(めかご)を家の軒下や庭先に掛けます。

 
目籠は「目が多い」ですよね。
目が多い目籠を家の軒下や庭先に掛け、「たくさんの目」で一つ目妖怪を追い祓うためです。

 
地方によって違う行事の由来はさまざま、目籠の伝承は一説でしかなく、この他にも地域によって、さまざまな行事が全国で見受けられます。

 

家庭での針供養の行い方

家庭での針供養の行い方

◇お豆腐やこんにゃくに古い針を差します

 
寺社に行かず家庭で行う針供養の行い方は、針を労い、柔らかい豆腐やこんにゃくに刺す方法です。
刺した豆腐やこんにゃくは、神棚やお仏壇に供えます

 
家庭の他にも針供養を行う縫製工場などもあるでしょう。
行司さんや僧侶を呼んで、針供養の行事を行う会社もあります。

 

<家庭で行う針供養の行い方>
[針供養] ①豆腐やこんにゃくを用意
②古い針を刺す
③手を合わせて感謝を伝える
[神棚やお仏壇] ④神棚やお仏壇に供える
[針を処分する] ⑤塩を掛ける
⑥庭に埋める
(ゴミに出しても良い)

 
針供養はお針様を労わるとともに、女性の願い事を叶える行事でもありますから、供養とともに願い事を唱えても良いです。

 
昔の針供養では最後に家の庭に埋めましたが、現代はマンション暮らしも多いでしょう。
そこで、お塩を掛けてゴミとして出しても構いません。

 

針供養の日にいただく「お事汁」とは

◇「お事汁」は健康祈願の行事食、5種類の根菜類のお汁です

 
針供養を行う事八日は、慎み祓う忌み日でもあります。

 
そのためこの日は健康祈願として、健康的な5つの根菜類で作った「お事汁(おことじる)」をいただく地域もあるでしょう。

 
お事汁は「六質汁(むしつじる)」とも言われ、健康に良い5種類の根菜類、厄祓いの小豆を入れる地域もあります。

 

<お事汁の作り方>
・小豆
・芋
・大根
・人参
・こんにゃく
・ゴボウ
…など。

 
小豆(あずき)は豆の赤さが厄を祓うとされます。
針供養は「衣装」も表し、病気になると日々寝巻きを着るため、一部地方では元気だからこそ作業着(日常着)を着るとして、健康を願う風習もありました。

 
樹木葬と納骨堂どっち?
 

まとめ:針供養では豆腐に針を刺します

まとめ:針供養では豆腐に針を刺します

針供養を行う事八日は、12月8日・2月8日とふたつの暦です。
関西地域では12月8日、関東地域では2月8日が主な事八日の暦ですが、関東・関西それぞれの地域で違うでしょう。

 
寺社も含め両方の暦で行事を行う地域もあれば、12月8日のみ、2月8日のみの針供養も見受けますが、家庭で行う針供養は家の都合で問題はありません。

 
お針は日々食事だけではなく、良い衣装を着て生活する暮らしも意味します。
日々の温かな暮らし(衣装)に感謝する気持ちも込め、針供養を行ってみてはいかがでしょうか。

 

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永代供養ナビ編集長

株式会社霊園・墓石のヤシロ 営業本部長藤橋 靖雄

【経歴・プロフィール】

1998年入社。お墓販売、商品企画を経て、多様化する供養の形に応えるサービス・霊園プロデュースだけでなく、営業企画、WEBマーケティングなど幅広い埋葬、葬送事業を担当。
また、墓じまいや終活に関する各地域の終活イベント・セミナーにも講師として登壇し、終活のお悩みごとを解決するトータルアドバイザーとしても活躍。

【掲載メディア・登壇イベント】

株式会社エイチームライフデザイン運営

【保有資格】

終活カウンセラー 2級

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