
【葬儀社の種類】葬儀専門業者・互助会・協同組合・仲介業、葬儀社の4つの種類と特徴

葬儀社には主に4つの種類があります。
葬儀専門業者・互助会・協同組合・仲介業が、主な葬儀社4つの種類ですが、それぞれの業態や特徴を知ることで、いざという時もスムーズに良い葬儀社選びができます。
葬儀社を選ぶ時には、時間が限られていることが多いです。
病院で臨終を迎えた後、遺体は病院の霊安室に運ばれますが、病院の霊安室は数時間~長くて24時間ほど経てば出なければなりません。
この時間内で相性の良い葬儀社を選ぶには、予め葬儀社の種類と特徴、仕組みを理解しておくと良いでしょう。
今回は、葬儀社4つの種類、それぞれの特徴をお伝えします。
【葬儀社の選び方】葬儀専門業者・互助会・協同組合・仲介業、葬儀社の4つの種類と特徴

葬儀社選びは時間が限られる

病院で故人が臨終を迎えると、遺体は病院の霊安室へ運ばれます。
けれども病院の霊安室は、混雑している時であれば数時間、長くても24時間以内には出なければなりません。
遺体を搬送するため、この段階で葬儀社に搬送車を出してもらいます。
また現代では自宅へ搬送せずに、葬儀社の霊安室(遺体安置室)を利用する選択も多いです。
(1)搬送車を出してもらう
(2)遺体の搬送先を決める
・葬儀社が所有する(提携する)霊安室
・自宅
(1)搬送車を出してもらう
病院の霊安室から遺体を出すため、搬送車を依頼しなければなりません。
この時点で葬儀社が決まっていない場合、病院が提携する葬儀社を利用するケースがほとんどです。
●メリット
・葬儀社選びの手間が省ける
●デメリット
・割高傾向
・搬送のみを依頼したい場合、断らなければならない
病院が提携する葬儀社に遺体の搬送をお願いした場合、そのままの流れで通夜や葬儀まで契約することが多いです。
けれども病院が提携する葬儀社は料金が割高傾向にあり、搬送のみを依頼した場合でも、遺族は断らなければならず、これがストレスと感じる声は多くあります。
☆そのため、数時間~24時間と短い時間ですが、この間に納得できる葬儀社を選び、遺体の搬送からお願いできた方が、後々までスムーズです。
(2)遺体の搬送先を決める
病院から遺体を搬送する時には、当たり前ですが搬送先を決めなければなりません。
●自宅葬であれば自宅に搬送すれば良いのですが、今では葬儀社が提供する葬儀施設で通夜~葬儀まで執り行う人が多いでしょう。
葬儀社の種類のなかでも特に葬儀専門業者であれば、所有の葬儀施設及び霊安室を提供してくれる業者が多いです。
協同組合や互助会など、他の葬儀社の種類であれば、提携している葬儀専門業者などから、葬儀施設を準備してくれます。
葬儀社4つの種類

「葬儀屋」と呼ばれるものもありますが、葬儀社は主に4つの種類です。
・葬儀専門業者
・協同組合系
・互助会
・葬儀仲介サービス業者
葬儀社は種類によって特徴が別れるので、自分達がどのような点に不安があるのか、そして何を希望するのかを整理して、相性の良い葬儀社の種類を見極めると良いでしょう。
葬儀専門業者
最も安心できる葬儀社の種類が、葬儀専門業者です。
葬儀を専門的に扱っているので、あらゆる葬儀の種類に対応してくれる他、斎場などの施設を保有している業者が多いでしょう。
・斎場など施設を保有している
・葬儀に関する全てを任せられる
・窓口と葬儀スタッフが直結している
…などなどがあります。
HPなどを確認すると、家族葬や密葬など「特にどのような葬儀を得意としているか」も分かります。
斎場を保有する葬儀専門業者のなかには、火葬場と隣接していたり、火葬場までの移動車が用意されているなど、通夜→葬儀→火葬まで移動が便利な施設も多いです。
霊柩車の提供や香典返しの準備、仕出し業者の手配まで、それぞれの提携業者を取りまとめて準備を進めてくれる葬儀専門業者が多いでしょう。
協同組合系
JA・生協などの協同組合が運営している、組合会員向けの葬儀事業です。
ただ組合会員でなければサービスが利用できない訳ではありません。
葬儀の出資金を支払うなど、一定条件を満たす事で会員でなくとも利用する事ができます。
<協同組合系の特徴>
●いくつかの種類がある
・葬儀屋として独立
・葬儀専門業者と提携
※葬儀専門業者と提携している場合、割安で提供している協同組合系葬儀社もあります。
専門業社によって形態や利用サービスが異なるので、各協同組合に確認してみてはいかがでしょうか。
互助会
互助会とは「冠婚葬祭互助会」です。
掛け金を前払いすることで、特典がついたり割り引きなどのサービスを受けられる会員制の専門業者になります。
(1)冠婚葬祭に対して日ごろから掛け金を支払う
・3,000円/月×62回
・5,000円/月×48回など。
(2)掛け金を越えた料金は支払う
(3)互助会が準備する斎場などを利用する
互助会は故人が臨終を迎えた時点で選ぶのではなく、日ごろから掛け金を支払い「積み立てる」感覚です。
いざと言う時にもすでに葬儀社が決まっている点では便利ですが、日ごろから掛け金を支払っていたからと言って、葬儀全ての費用が賄えるケースはほとんどありません。
☆互助会系の葬儀社を選ぶ場合、入会前に下記を確認してください。
・費用がどれくらいまで出せるのか
・どこまでできるのか
・葬儀施設はどのような施設を提供してくれるのか
…ただ互助会は葬儀ばかりではなく、子どもの結婚式など、慶事も請け負ってくれるので、全て納得したら、契約を進めると良いでしょう。
葬儀仲介サービス業者
葬儀仲介サービス業者とは、葬儀社4つの種類のなかでも「仲介サービス」であることが特徴です。
そのため葬儀社の紹介をしてくれます。
葬儀仲介サービス業社自体は、葬儀自体の実施は行っていませんが、葬儀会社選びで迷っている、複数の葬儀会社から検討したい人々には便利でしょう。
●ただ、遺族としては仲介サービスの利用料は掛かりません。
→成約した時点で、紹介先の葬儀専門業社に仲介利が発生する仕組みです。
全国的に一律でサービスを提供している為、細かい注文や個別相談などの対応は難しい可能性があるため注意が必要です。
葬儀社の種類から選ぶ3つのポイント

葬儀社を種類から選ぶ上で確認しておくべきことは下記3点です。
(1)形式や規模
(2)宗教・宗派
(3)葬儀社の場所・設備
違和感を感じているのに、「急いでいるから」と、迷いながらもその葬儀社に決めてしまうと、後々後悔してしまいかねません。
事前に「宗教・宗派に対応しているのか?」「希望する葬儀ができない」といったトラブルを避ける為にも慎重に選ぶことが大切です。
(1)形式や規模
まず確認しておくべきポイントは、葬儀の形式や規模、またそれによる費用目安です。
現代は小さい規模の家族葬や一日葬なども増えました。葬儀の費用目安は下記です。
・火葬式 費用10〜30万円
・一日葬 費用30〜50万円
・家族葬 費用100〜120万円
・一般葬 費用200万円程度
最も信頼できる葬儀専門業者であっても、所有する設備に見合った葬儀形式(大きな葬儀/小さな葬儀など)や、得意とする葬儀形式があったりします。
まずは、形式や規模を確認して葬儀を進めていくといいでしょう。
(2)宗教・宗派
葬儀場・葬儀屋で、葬儀の実施が宗教や宗派によって限定されることがあります。
宗旨宗派を問わない霊園も増えた今、無宗教の家も現れていますが、あらゆる宗旨宗派、無宗教にも対応する葬儀社かどうかを確認すると、納骨時など、後々のトラブルを防ぐでしょう。
●宗教や宗派によって限定されている可能性があるので、亡くなった方の宗教・宗派を事前に確認しておくと安心です。
寺院墓地に先祖代々墓がある場合、その寺院墓地が「家」が代々信仰する菩提寺になります。
菩提寺の仏教宗派が葬儀でも取り入れたい仏教宗派となるでしょう。
(3)葬儀社の場所・設備
葬儀社の種類はもちろん、葬儀施設の場所や設備内容は、葬儀の満足度を大きく左右します。
・自宅からどのくらいの距離にあるのか
・交通機関の利用はしやすいか
・葬儀場の駐車場や施設内の設備は整っているか
…などまで比較検討すると、より適した葬儀社を決めやすいです。
葬儀場をネット見ただけではイメージが湧かない場合、直接葬儀場に連絡してみましょう。
葬儀社の違和感ポイント

互助会や協同組合系など葬儀社の種類によっては、(自社で葬儀業務を行っている業者もあるものの)窓口のみで、実際の葬儀は提携している葬儀専門業者にバトンタッチしていることも、少なくありません。
そんななかで最初の窓口のみならず、葬儀の打ち合わせで感じるさまざまな違和感は積もり積もります。
嫌な気持ちがするのであれば変更することも検討すると良いでしょう。
(1)葬儀費用は明確なのか
(2)葬儀社スタッフの対応
(3)予算が低くても対応を変えない
(4)成約を急かさない
最初の窓口と葬儀スタッフの印象が違う、葬儀の打ち合わせと具体的な葬儀スタッフの顔ぶれや印象が違う…、などの場合でも、いつでも葬儀社は変更できます。
ただ葬儀が進み始めた途中で葬儀社を変えるのも大変ですから、違和感などがあれば、本社など、その上に相談をするのも一案です。
(1)葬儀費用は明確なのか
葬儀費用は決して少額ではありません。
ですが、ザックリとした計算で見積もりを出されるというケースも少なくないでしょう。
●プラン料に
・どの内容が含まれているのか
・どの内容が含まれていないか
…きちんと詳細が明確になっている葬儀社を選ぶ。
それだけで後から高額請求にビックリするなどのリスクを事前回避します。
この点が曖昧なまま打ち合わせが進むようであれば、契約前に一度商談を保留にし、何社か比較して葬儀社に依頼する様にしましょう。
葬儀社スタッフの対応
故人が亡くなられて暗い気持ちになっているところ、葬儀社の対応が悪かったら嫌ですよね。
少なくとも遺族の気持ちに寄り添ってほしいものです。
葬儀当日の気配りをしてくれるのは葬儀スタッフです。
・身なりがキチンとしている
・親身に質問した内容を答えてくれる
・故人との時間を急かさない
…などなどがあります。
例えば、病院から紹介された葬儀社に遺体の搬送をお願いしたところ、遺体の前で呆然とする遺族を尻目に時計を見ながらせかせかと搬送を進め、「時間ですので急いでください!」と遺族が急かされた…、などの体験談がありました。
この他、病院の霊安室で紹介された後、すぐに遺体の前で葬儀の話を始めた…、との体験談もあります。
このような「違和感」は積み重なり、葬儀を終えた頃には「思い出したくもない」嫌な思い出になってしまいやすいので、最初の違和感で葬儀社を変えても良いでしょう。
(3)予算が低くても対応を変えない
上記のような葬儀社スタッフの対応のなかでも、予算により態度を変える場合です。
葬儀社は「盛大なお葬式を挙げたい」と言う想いはあるかもしれません。
●理由は利益的な話にはなってしまいますが、大規模な葬儀であれば、それだけ大金が動きます。
こちらの予算を伝えた後、予算が低いから適当にやってしまうという事例もあるです。
予算のことを話しても顔色一つ変えない葬儀社を選ぶようにしましょう。
(4)成約を急かさない
見積もり相談の時点で成約を急がせる葬儀社は、成約をした後にトラブルになる可能性があります。
割引きという言葉に惑わされる事がないように、複数社を比較検討するようにしましょう。
●葬儀で「急がせる成約」は望ましくはありません。
・説明が不十分
・各種対応の伝え忘れ
…などなどの可能性も出てきます。
やはり葬儀社の種類ばかりではなく、遺族が求めているのは葬儀スタッフの誠実な対応です。
この時点で遺族に吟味する時間を与えず「成約を急かしている」と感じさせる対応は、その時点で変更を検討すべき事柄ではないでしょうか。
最後に
今回は葬儀社4つの種類から見た、葬儀社の選び方についてお伝えしました。
結局はそれぞれの葬儀社や葬儀社スタッフの誠実さや質になってきますが、やはり葬儀を専門に扱う葬儀専門業者は、葬儀社4つの種類のなかでも安心です。
葬儀専門業者は斎場など葬儀施設を自社で所有している場合が多いですが、HPなどから、どのような斎場を所有しているのか、確認すると良いでしょう。
家族葬に多く対応している葬儀社であれば、10人以下の小さい規模で行う葬儀でも違和感のない個室スペースを保有していることになります。
しばしば聞こえる体験談が、家族葬で進めたものの、提供された斎場が大きすぎたため、祭壇などをグレードアップしなければ見栄えが悪くなった…、と言うものです。
葬儀社4つの種類のなかでも、特に互助会系に見受けられる体験談ですが、
・希望の葬儀の形式に多く対応しているか
・葬儀施設の大きさ
…まで確認して比較検討を進めると良いでしょう。
まとめ
葬儀社4つ種類と、選び方4つのポイント
●葬儀社4つの種類
・葬儀専門業者
・協同組合系
・互助会
・葬儀仲介サービス業者
●選び方4つのポイント
・葬儀費用は明確なのか
・葬儀社スタッフの対応
・予算が低くても対応を変えない
・成約を急かさない
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