
【大阪のお墓Q&A】お墓は住宅のように規格がある?ずらっと並ぶ霊園写真が多いけど…

大坂でお墓を見学すると「規格があるの?」との質問は多いです。
確かに霊園まで見学に行かなくても、パンフレットには同じ形の墓石がずらっと並ぶ様子を見受けます。
現代、大阪の終活現場では「お墓はいらない!」とする風潮もありますが、一方で大阪でお墓を建てたい人は、規格にはまらない、個性ある自由なお墓を建てたい要望も多いです。
今回は大阪のお墓見学で多い「規格はあるの?」との質問を、「のんびりできるお墓に入りたい」と相談があった伊藤さん(78歳・仮名)の事例を元にお伝えします。
【大阪のお墓Q&A】お墓は住宅のように規格がある?ずらっと並ぶ霊園写真が多いけど…

ゆとりをもって、のんびりと入りたい

大坂で終活中の伊藤さん(78歳・仮名)ご夫妻は、「夫婦の生前墓を、永代供養付きで購入したい」と言うことで、いくつかの霊園を見学しています。
大阪市内で複数の霊園のパンフレットを取り寄せ、今後も見学予定があるそうです。
そこで霊園のパンフレットを見ながら不安を感じていた事柄が、「大阪のお墓には住宅のように規格があるの?」と言うものでした。
●霊園から取り寄せたパンフレットの写真を見ると、どれも同じ形の墓石がずらっと並ぶ様子があります。
けれども、私達夫婦は「のんびりとした大きなスペースで、ゆったりと眠りたいね」と話してきました。
確かに大きな大阪のお墓は、規格の問題ばかりではなく、費用面の問題もありますが、気になるのは「墓地の広さや大きさ、形などに制約があるかどうか」です。」
…とのご相談でした。
仕事関係で生きているうちは都心部から離れることができなかったので、亡き後くらいは、のびのびとしたお墓に入りたい、と言うお話ですが、確かに大きな墓地に、似たような墓石が並ぶ宣材写真は少なくありません。
霊園の規約によるものが多い

大坂のお墓に規約があるかどうかは、多くが霊園の規約によるものが大きいでしょう。
お墓に関する法律には墓埋法(ぼまいほう)がありますが、その多くがご遺骨を埋葬するため墓地に関する事柄であり、墓地の敷地面積・お墓の形・大きさなどに言及はしていません。
この点が、地域の景観による高さ制限があるなどの「住居」との違いです。
(1)法律による制限や規準
(2)霊園の規約による制限や規準
ゆったりとした大きなお墓を建てたいとして、大阪のお墓で規格が気になる場合には、上記2点を確認すると良いですが、墓埋法(法律)からは特別な制限や規準はありません。
(1)法律による制限や規準
敢えて特筆するとすれば、墓地はご遺骨の埋葬などを行うため、知事の許可が必要です。
そのため全国的に個人でお墓を建てる「個人墓地」は、現代では認められないでしょう。
(沖縄など一部地域では、昔ながらの慣習が残る形で個人墓地に建つお墓も残っています。)
・公益財団法人
・宗教法人
・自治体
…以上が現代における霊園(墓地)の運営媒体ですが、知事の許可を受けるにあたり、判断材料となる、霊園(墓地)の規約はそれぞれ設けられているでしょう。
(2)霊園の規約による制限や規準
そのため大阪でお墓を建てるに当たり、墓主は墓地(霊園)の規約を守ることになります。
お墓の形や大きさなど詳細までは、ほとんどの墓地(霊園)で規制をしていることはないでしょう。
けれどもなかには、墓石の大きさ、形状まで規約で規制する墓地(霊園)がない訳でもありません。
…そのため墓地(霊園)購入の契約を交わした後では、規約に反した行為をした場合、契約解除になるでしょう。
ですから契約を交わす前に、大阪で希望のお墓が建つのかどうか、墓地管理者や規約を確認してください。
大阪の霊園で自由なお墓を建てる

確かに大阪の墓地(霊園)では、同じ規格の墓石がずらっと並ぶ様子が多くありますが、これは価格帯を抑えた墓石だからでしょう。
大坂のお墓でも規格外のものは多くあり、「デザイン墓」などと呼ばれます。
戸建て住宅で言うところの注文住宅に似ていますね。
●墓地(霊園)は一般的に区画に分けて分譲しており、これを「墓地永代使用分譲」と呼びますが、隣り合った複数の区画を購入し、大きな区画にできる霊園もあるでしょう。
まずは墓地見学時に墓地管理者に確認を取ってみてください。
墓地(霊園)の「聖地」とは
また大阪の墓地(霊園)では、墓地の一区画を「一聖地」などとも言います。
ただ、この「聖地」と言う単位は正式なものではなく、一聖地が何㎡かが一律で定まってはいません。
・墓地(霊園)の単位
・一聖地○○㎡と、明確な決まり事はない
・二聖地が一聖地の二倍とも限らない
さらに複雑な点は、墓地(霊園)によっては「一聖地×2=二聖地」とも限らず、二聖地は別の単位として、広さを定めている墓地(霊園)もあります。
この点が一般人としては戸惑いやすいのですが、購入を検討している墓地(霊園)の規則を確認すると良いでしょう。
環境にも配慮して選ぶ
また大阪でお墓を建てる際、規格外の大きな墓石を建てたい人は区画の広さが気に掛かるところですが、大切なポイントは広さばかりではありません。
・大樹の下はNG
・日陰は避ける
・水場からの距離
…などなど。
大樹の下では枯れ葉が多く掃除が大変になりますし、陽の当らない区画では苔やサビも生えやすいです。
住宅と同じように墓地(霊園)内でも、購入予定の区画まで見学し、お墓の維持管理がしやすい立地環境を選んでください。
・【大阪のお墓】墓地見学でよく見たい場所はどこ?確認したい4項目のチェックポイント
天皇陵のような大きなお墓?

また、ごく稀にですが大阪の終活では「天皇陵のようなお墓を建てたい!」などの質問もありますが、多くの墓地(霊園)で、これほどの墓地分譲は難しいでしょう。
この他にも「ピラミッドのようなお墓は建つの?」など、興味としての質問がありました。
お墓として建てることは難しい
前述したように大阪でお墓が建つ「墓地」は、一定の規約に基づき、知事の許可を得なければなりません。
お墓はご遺体やご遺骨を埋葬、埋蔵するため、公衆衛生上の配慮が必要であり、一個人にその責任を任せることを良しとしないためです。
・個人墓地は知事の許可が下りない
・墓地(霊園)では、大きな墓地を分譲できない
そのため公益財団法人・宗教法人・自治体が運営する墓地(霊園)内にお墓を建てなければならず、かと言って墓地(霊園)としても、天皇陵ほどの大きな敷地を、ひとりに分譲する判断はできないでしょう。
追悼碑として建てるならあり得る
ただ、以上はあくまでも「お墓」に対する規制です。
では「お墓」とは、そもそもどのようなものを差すのでしょうか。
…ご遺体やご遺骨を埋葬、埋蔵するもの
[墓埋法第2条Ⅳ・10条]より
そのため反対に考えると、ご遺体やご遺骨が埋葬・埋蔵されていない石碑であれば、知事の許可が下りた墓地(霊園)に建てる必要はなくなります。
ひとつのモニュメント・建造物として、家の庭でも山のなかでも、自分の土地であれば自由に建てることは可能です。
もちろん、そこにご遺体やご遺骨が埋葬・埋蔵さえされていなければ、生きる者がそのモニュメント(追悼碑や慰霊碑など)を「お墓」と呼んでも問題はありません。
最後に
いかがでしたでしょうか、今回は大阪のお墓見学時に多い「規格外のお墓を建てたい」「広い区画でゆったりと入りたい」などの質問に答えてみました。
最後の「天皇陵のようなお墓」は冗談で聞く人が多いものの、大阪では「家の庭に両親のお墓を建てたい」「裏山にお墓を建てたい」などの声は見受けます。
ただ最近では、身近で両親や家族の供養をしたい場合、追悼碑や慰霊碑をお墓として見立てる発想よりも、手元にご遺骨を残してお仏壇に祀る、自宅供養や手元供養の選択肢が増えました。
・大阪で増える手元供養、残りの遺骨はどうする?お墓を建てずに供養できる3つの選択肢とは
・墓じまいで取り出した遺骨を手元供養する家が増えた?複数の遺骨を収蔵する「お墓」型仏壇
まとめ
規格外の自由なお墓を建てるには?
●お墓に規格はある?
・法律による制限はない
・霊園の規約による制限や規準はある
●大きなお墓
・自由なお墓=デザイン墓
・複数の区画を購入する方法
・一聖地、二聖地の広さは霊園で異なる
●あまりに大きな区画は難しい
・追悼碑や慰霊碑として建てる方法
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