
手作りのエンディングノートを作成するには?自作の方法や必要な項目について紹介

「エンディングノートを作りたいけど、どうやって書いたら良いの?」
「市販のエンディングノートを見たことあるけど、気に入ったものがない」
エンディングノートは人生の集大成とも言えるため、強いこだわりを持って書きたいという方も多いのではないでしょうか。
本記事では、エンディングノートを手作りする方法について紹介します。また、入れるべき代表的な項目や、留意した方が良いことについても紹介します。
この記事を読んでエンディングノートについての知識を身に付けることにより、自分に合った方法でエンディングノートを作成できるでしょう。
エンディングノートを手作りしたいと考えている方は参考にしてください。
そもそもエンディングノートってどんなもの?
エンディングノートとは人生の終末に関して家族や友人、周囲の人に伝えておきたいことを書き留めておくノートです。自分が人生の終末にさしかかったとき、家族や周囲の人に伝えておくことを事前に用意しておけば、周囲の人の負担を減らすことができます。
人生の終末について記すノートですが、よりよい人生を送るため、よりよい死を迎えるためのノートとも言えるでしょう。
手作りのエンディングノートと市販品との違い
市販のエンディングノートは問題集のように項目や解説が書かれており、それについてのアンサーを埋めていく形式で、簡単に作成できる点がメリットです。
しかし人によっては必要のない項目があったり、多くのことを書きたい項目でもスペースが限られているため、書ききれない場合もあるでしょう。
一方で手作りエンディングノートは、ノートの種類・項目・文字量・書き方など全て自分で決められます。その分、作成するのに労力がかかりますが、想いが詰まったこだわりの1冊を作れるでしょう。
エンディングノートを手作りするメリット
手作りエンディングノートの場合は、好きな項目に好きな分だけ書くことができ、アレンジを加えれば、世界に1つだけのオリジナルノートを作れます。
ここからは、エンディングノートを手作りするメリットについて紹介します。
- 自分だけのオリジナルの1冊を作成できる
- 自分流にアレンジしやすい
自分だけのオリジナルの1冊を作成できる
まっさらなノートを使えば、形式に縛られず自分だけのオリジナルの1冊を作成できます。
また、気軽に書き進められる安価なノートやルーズリーフでも良いですが、大切なノートになるものであるため、紙質やデザインにもこだわったものを選んでみるのもおすすめです。
自分流にアレンジしやすい
複雑な事情があるがそれに該当する項目がない、遺産の項目はもう少し多めに書きたいなど、人それぞれ大切にしている事柄は違うことが多いでしょう。
手作りのエンディングノートは記入スペースが自由であるため、一般的な項目外のことも伝えたいなど想いがはっきりしている人におすすめです。
手作りのエンディングノートを作成する方法
ここからは、実際に手作りのエンディングノートを作成する方法を3つに分けて紹介していきます。作成に着手する前にあらかじめ流れを知っておくことで、より自分に合ったエンディングノートが作れるでしょう。
必要な項目を決める
エンディングノートの書き方は自由ですが、基本的な項目と入れておきたい項目をあらかじめ決めておきましょう。
市販のエンディングノートは、自分の基本情報、財産、資産、友人、ペット、介護、葬儀について書かれていることが多いです。その他にも、自分にもしものことがあったときを想像し、大切な家族に伝えたいことを考えて項目を書き留めておきましょう。
形式を決める
手作りのエンディングノートの場合は特に決まりはないため、形式はノート以外のものでも可能です。書く項目があまり決まっていない方は、思いついたときに書いてファイリングしていく方法もあります。
他にもバインダーやルーズリーフで継ぎ足していくタイプや、こだわりの画用紙で作成するタイプなどもあります。
家族と情報共有しながら内容を決める
エンディングノートの内容は残された家族にも関わってくるため、はじめから家族と情報を共有しながら内容を決めていくと、より良いエンディングノートになります。
エンディングノートを完成させるには、日々生活を送りながら、書き入れる項目と内容を埋めていくように、ある程度の時間が必要です。日頃から家族と情報を共有しておくとスムーズに作成できるでしょう。
手作りエンディングノートに入れるべき代表的な項目
手作りのエンディングノートは項目も全て自分で決めることができる分、必要な項目がうっかり抜けてしまう可能性も否めません。
ここからは、エンディングノートに入れるべき代表的な項目をいくつか紹介します。
自分に関すること
まずは名前・生年月日・住所・学歴・職歴などの基本情報を書きます。
また、経歴以外にも好きな食べ物や心に残っている出来事・ターニングポイントなど内面的な部分も書くことで、自分の人生を振り返れるのでおすすめです。
さらに、もしも自分に何かあったときのために、マイナンバー・パソコンの暗証番号・パスポート番号なども書き留めておくと、残された家族が行う手続きなどの処理がスムーズにできるでしょう。
医療・介護に関すること
終末期に入って医療や介護が必要になったときのために何を準備しているのか、どういう対応をしてほしいかなど自分の想いを書き留める項目です。
例えば、もし家族と会話がままならない状態になってしまったときに、末期の延命措置についての要望や費用の捻出について書いてあると、家族の負担も軽減されるでしょう。
また、通院している病院や薬の内容、介護する人への要望なども記しておくと、何かの役に立つ可能性があります。
財産に関すること
銀行の通帳や印鑑、年金証書、保険証書、不動産、有価証券、その他貴重品などを記録しておく項目です。
把握しているつもりでも、意外にもどこにあるのか忘れているだけでなく、存在すら忘れていることもあります。書き出すことで自分の財産を再確認し、整理できるでしょう。
例えば、使っていない銀行口座があったら解約して必要なものだけを残したり、保険の見直しをして現状に合った内容にしたりするとよいでしょう。
お葬式・お墓に関すること
自分の葬儀の方法や葬儀費用、納骨やお墓、遺影写真、信仰している宗教を記録しておく項目です。
死後については、家族にも話しづらいことでもあるため、ノートに記録しておくことで遺された家族の負担が軽減されます。また、ノートに記すことで自分も安心してこれからの人生を過ごせるでしょう。
遺言書・相続に関すること
遺言書がある場合はその保管場所、預貯金、現金、有価証券、保険証書、不動産などの相続について記録しておく項目です。財産の項目と合わせて書いておくと、より分かりやすいエンディングノートになるでしょう。
自分の死後、遺産相続のことで家族や親族が揉めたりするといったトラブルがないように、しっかり考えて正確に書きましょう。
また、借金も相続財産となるため、後々トラブルにならないよう隠さずに書くことが大事です。
その他必要な項目
その他伝えたいこと、頼みたいこと、メッセージなどを書きましょう。
例えば、残されたペットのお世話について・亡くなったことを知らせたい友人の連絡先・最期に伝えたいメッセージなど、必要な項目を考え継ぎ足していきましょう。
エンディングノートを手作りする際に留意すること
最後にエンディングノートを手作りする際に、気をつけておくと良いポイントについて紹介します。市販のエンディングノートの場合にも通じることもあるため、留意箇所を把握しておきましょう。
また、これらを理解した上で市販と手作りのどちらが向いているのか判断していきましょう。
誰が見てもわかるように工夫する
手作りのエンディングノートは全てがフリースペースになっているため、自分でデザインできるのが魅力的ですが、誰が見てもわかるよう工夫することが大切です。
例えば、何がどこに書いてあるか分かりやすいように目次を作成したり、インデックスシールを付けるのもおすすめです。
また、見出しページを作成したり、図や表を使って分かりやすくまとめたりすると良いでしょう。
内容をまとめるのに手間がかかることを認識しておく
手作りのエンディングノートは、形式や項目を決めてさらに見やすくまとめる工夫もしなければなりません。そのため、項目に沿って書くだけの市販のものよりも、内容をまとめるのに手間がかかってしまうことを認識しておきましょう。
また、項目を決めていく中で足りないことはないか不安な場合は、家族と相談するのも良いでしょう。
遺言書ではないことを理解しておく
エンディングノートは、死後の相続手続きなどのお願いをする遺言書とは別物であるということを理解しておきましょう。
遺言書には決まった形式があり、法的拘束力があります。それに対し、エンディングノートは介護や延命治療などの生きている間の願いや死後の希望などを書くもので、法的拘束力はありません。
出典:民法|e-Gov法令検索
家族に保管場所を伝えておく
手作りのエンディングノートに限らず、エンディングノートの存在を家族が知らなければ役にたちません。
また、手作りのエンディングノートの場合、一見しただけではそれがエンディングノートだと気づかない場合もあるでしょう。そのため、家族には保管場所を口頭やメモに残しておく形で伝えておくことが大切です。
手作りのエンディングノートを作成する方法について知っておこう
ここまでエンディングノートを手作りする際のポイントについて紹介しました。エンディングノートを手作りする場合、内容をまとめるのに手間や時間がかかってしまいますが、こだわりが詰まったエンディングノートになるでしょう。
この記事を参考に、エンディングノートを手作りしてみましょう。
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