
曹洞宗の永代供養はどのくらいの費用がかかる?墓の種類や本山納骨についても紹介

「永代供養は自分達に合ったお墓なのかな?」
「曹洞宗の永代供養の費用相場を知りたい」
「曹洞宗の本山に納骨するにはどうすればいい?」
曹洞宗のお墓を探している人や、終活をしている人の中には、このような疑問を抱えていることも少なくありません。
本記事では永代供養の基礎知識に加えて、曹洞宗の永代供養の種類や費用相場、永代供養のメリット・デメリット、永代供養が合いやすい人の特徴、曹洞宗の本山納骨について詳しく解説しています。
この記事を読むことで、永代供養にかかる費用相場や曹洞宗の本山納骨について知れるだけでなく、永代供養の知識やメリット・デメリットが把握できるため、永代供養が自分達に合っているお墓なのか判断できるでしょう。
永代供養に興味がある人や、曹洞宗の永代供養に興味がある人は、ぜひこの記事を参考にしてください。
そもそも永代供養とは?
永代供養とは、家族や親族に代わって寺院や霊園がお墓を管理・供養してくれる埋葬方法のことです。
永代供養をすると家族や親族はお墓を継承する必要がなくなるため、お墓の継承者がいない人や身寄りのいない人から需要があります。
その他にも、お墓よりも子孫にお金を残してあげたいという人や、お墓に関する負担を子どもや孫にかけたくないという考え方の人が永代供養を選ぶようになったと言えるでしょう。
曹洞宗とはどういう宗派?
曹洞宗は、今から約800年前の鎌倉時代に道元禅師が中国から日本に伝え、瑩山禅師が日本に広めたことにより礎が築かれました。
曹洞宗の教えの根幹は坐禅にあります。曹洞宗の坐禅は、ただひたすらに坐る「只管打坐」ですが、お釈迦様が坐禅に精進し悟りを開いたことに由来するものです。
また、曹洞宗は日常生活の全てに坐禅と同じ価値を見出し、禅の修行として行います。例えば、日常生活の中の顔を洗う・歯を磨く・お風呂に入るといった何気ない行為1つ1つを丁寧に取り組むことが、身と心を調える大事な修行と考えられています。
曹洞宗の永代供養の種類とは
曹洞宗の永代供養は大きく分けると以下の3種類があります。どのお墓も寺院などの墓地管理者が永代に渡ってお墓を管理してくれますが、それぞれ特徴が異なります。
曹洞宗の永代供養は、どのようなものがあるか見ていきましょう。
集合安置墓
集合安置墓とは、個別の骨壺に納骨した後、他の人の遺骨と同じ場所で安置・管理される永代供養墓です。
個別の骨壺のまま納めるため、他の人の遺骨と混ざり合うことはありませんが、一定期間個別で安置した後合祀されるタイプも少なくありません。また、墓地によっては合祀する前であれば改葬や分骨に応じてもらえる可能性があります。
単独墓のように特定の人だけに向かってお参りすることはできませんが、他の人と同じ場所で安置・管理されることから、単独墓より費用面を安く抑えられるのがメリットです。
合祀墓
合祀墓とは、遺骨を骨壺から取り出し、他の人の遺骨とまとめて納骨する方法のことです。永代供養墓の中でも費用が安く抑えられますが、他の人の遺骨と混ぜてしまうため、改葬や分骨がしたくても後から遺骨を取り出せません。
そのため、合祀墓を受け入れられない家族や親族も多く、合祀墓を検討する前にしっかりと話し合うことが大切です。
単独墓
単独墓は、従来のお墓と同じように故人のみが入るお墓を建てる方法です。寺院や霊園が管理してくれるため無縁仏になる心配が少なく、お墓を建てたいけれども、お墓を管理・継承する家族や親族がいないという人におすすめです。
しかし、契約内容にもよりますが、33回忌や50回忌などを期限に一定期間を過ぎてから合祀されるケースがあります。また、実際にお墓を建てるため墓石代がかかる分、永代供養墓の中では費用が割高です。
曹洞宗の永代供養はどのくらいの費用がかかる?
曹洞宗の永代供養の費用は、お墓の種類によって異なります。1番安い価格帯で利用できるのは合祀墓で、3万〜10万円程度が相場です。
また、集合安置墓は価格帯が幅広く、例えば屋内のロッカータイプの納骨堂であれば10万円程度で利用ができます。しかし、寺院や霊園によってさまざまなタイプの集合安置墓があるため、30万〜70万円程度かかる可能性もあります。
お墓を建てたいけれども寺院や霊園にお墓の管理を頼みたいという人は単独墓がおすすめですが、費用は30万〜100万程度が目安です。
永代供養のメリット
永代供養は、さまざまなメリットがあります。永代供養の種類にもよりますが、お墓に関する負担を大きく減らせるため、身寄りのいない人や、お墓の継承者がいない人にとって永代供養は大変利便性が高いと言えるでしょう。
ここでは、永代供養のメリットを詳しく解説していきます。
費用を抑えられる
永代供養の種類にもよりますが、従来のお墓と比較すると永代供養は総じて費用が抑えられると言えるでしょう。
従来のお墓は、お墓を建てる土地を使用するための永代使用料を墓地管理者に支払ったうえ、墓石代などを含めると100万円以上のお金がかかることも珍しくありません。
一方、永代供養の中でも費用が安い合祀墓を選んだ場合、3万円程度からお墓を用意できます。
維持しやすく次世代への負担を軽減できる
従来のお墓はお墓の管理や掃除、定期的なお参りなどを自分達で行わなければなりません。しかし、永代供養はお墓の維持・管理を自分達で行うことがなく、寺院や霊園に任せられます。
自分達が亡くなったとしても子ども世代がお墓を維持・管理する必要がないため、お墓に関する負担を軽減できるのは永代供養の大きなメリットの1つでしょう。
基本的には宗教の縛りがない
世の中にはさまざまな宗教が存在し、仏教においてもさまざまな宗旨・宗派があります。永代供養は基本的に宗教の縛りがなく、無宗教はもちろんどのような宗旨・宗派の人でも自分の希望に沿って選べます。
また、従来のお墓は家族であっても宗教が異なっていると同じお墓に入れません。宗教を問わない永代供養であれば、たとえ違う宗教を信仰していたとしても同じお墓に入れる点がメリットです。
生前購入が可能である
終活している人の中には、自分が生きているうちにお墓を購入する生前購入を検討している人もいるでしょう。
生前購入は、自分の好みに合ったお墓が購入でき、自分が死んだ後家族の金銭的な負担を減らせるというメリットがあります。永代供養は生前購入が可能であり、身寄りのいない人や家族に負担をかけたくないという人から選ばれています。
永代供養のデメリット
永代供養のメリットを紹介しましたが、永代供養にはデメリットも存在します。永代供養の購入を検討しているのであれば、メリットだけでなくデメリットも理解しておくことが大切です。
以下では、永代供養のデメリットについて解説します。
納骨できる場所が限られている
永代供養墓は納骨できる区画が限られているため、自分達の好きな場所に納骨するのはほぼ不可能といって良いでしょう。
また、増設するのが難しいケースも多く、追加で納骨する場合は新規申し込みをして新たに永代供養墓の契約をしなくてはいけません。
合祀後は他の人と遺骨が混ざってしまう
永代供養は、はじめから合祀されるタイプと一定期間を経てから合祀されるタイプが一般的です。1度合祀されると他の人の遺骨と混ざり合ってしまうため、後から改葬したり分骨したりすることが不可能です。
改葬や分骨の可能性がある場合は、遺骨が混ざり合うことがない埋葬方法を選ぶなど、慎重に検討するようにしましょう。
理解を得られない場合がある
永代供養はいずれ遺骨が合祀されるのが一般的であるため、受け入れられない家族・親族がいる可能性があります。また、花をいけて個別にお参りできない場合があるなど、永代供養は従来のお墓と異なる点が多数存在します。
家族・親族の同意がなく物事を進めてしまうと、思わぬトラブルに発展してしまう場合もあるでしょう。家族・親族としっかり話し合ったうえで、永代供養の購入をしましょう。
墓の継承ができない
お墓の管理・継承をする必要がないというのは永代供養の大きなメリットである反面、子孫にお墓の継承をしたいと思ってもできなくなってしまいます。
お墓の継承を目的としていないため、たとえ単独墓であっても33回忌などと期限がありその後合祀されるのが一般的です。お墓の継承を考えているのであれば、永代供養ではなく従来のお墓にした方が良いでしょう。
永代供養を検討するときのポイント
ひとくちに永代供養といっても、さまざまな納骨方法や供養方法があり、費用面も異なります。また、永代供養を選ぶうえで立地も重要なポイントの1つです。
希望の条件が揃っている永代供養墓だったとしても、家族・親族の家から遠く、通いにくい場所だとお参りに行くのが大変になってしまいます。公共交通機関は利用できるか、車なら何分くらいかかるのかなどチェックしておくと良いでしょう。
このように、永代供養を選ぶ際は幅広い観点から検討することをおすすめします。
永代供養が合いやすい人の特徴
永代供養は、従来のお墓とは異なった新しい形の供養方法です。お墓に対する考え方は人それぞれのため、永代供養が合いやすい人もいれば合いにくい人もいます。永代供養との相性がよければ、違和感を覚えることなく永代供養を利用できるでしょう。
以下では、永代供養が合いやすい人の特徴を紹介します。
子どもや親戚がいない人
永代供養は子どもがいない、もしくは親戚がいないなどでお墓を管理・継承していくのが難しい人に向いているでしょう。
永代供養は、家族・親族に代わって寺院や霊園が管理・供養してくれます。そのため、お墓の管理・継承する人がいなくても、お墓が荒れ放題で放置されたままという状態を防ぐことができます。
管理の負担を減らしたい人
先祖代々継承してきたお墓が遠方にあると、お墓のお参りや管理をするには非常に手間がかかります。また、お墓を維持・管理する費用が負担になることも考えられます。
自分の子どもや親戚がお墓の管理をしてくれるとしても、金銭的・時間的な負担をかけたくないという人は永代供養が向いているでしょう。
自分の代で墓を最後にしたい人
さまざまな事情により自分1人だけ、夫婦2人だけでお墓に入りたいなど、自分の代でお墓を最後にしたい人は永代供養に合いやすいでしょう。
家族関係の変化や、生涯非婚率が増えたことなども永代供養の需要が高まっている要因の1つと考えられています。
曹洞宗は本山納骨も可能
曹洞宗には大本山總持寺と大本山永平寺の2つの本山があり、それぞれの本山に納骨が可能です。また、どちらの本山でも永代供養を行っているため、気になる方は検討してみてください。
ここでは大本山總持寺と大本山永平寺、2つの本山について解説します。
大本山總持寺
大本山總持寺の正式名称は諸嶽山總持寺と言い、約700年前に開創された歴史のあるお寺です。神奈川県にあり、JR鶴見駅から徒歩約5分と交通アクセスのよさも特徴の1つです。
大本山總持寺には慈照塔という永代供養墓があり、広い納骨室を共有する合祀墓になっています。ただし、慈照塔は継承者のいない人のためのお墓で、使用するには諸条件があるため注意が必要です。
条件や金額など、詳しいことは管理事業部まで直接問い合わせてみましょう。
大本山永平寺
大本山永平寺は、「永久の平和が実現する」という信念から命名されたと拝察されています。
福井県吉田郡永平寺町に位置しており、車・電車・バスなどさまざまな交通手段があります。車の運転ができない方でも、福井駅から永平寺門前まで直行バスが毎日運航しているため、所要時間30分程度で訪れることができます。
また、大本山永平寺の永代供養は、原則として受付から50年供養をしてくれます。永代供養の料金や詳細を知りたい人は、受付まで問い合わせてみてください。
曹洞宗の永代供養の費用相場を知っておこう
曹洞宗は永代供養ができますが永代供養は自分達に合ったお墓か、どのようなタイプの永代供養が合っているかなど慎重に検討しましょう。
ひとくちに永代供養といってもお墓の種類や埋葬方法などによって費用相場が大きく変わります。曹洞宗の永代供養を検討している人は、ぜひこの記事を参考に事前にしっかりと確認しておきましょう。
お電話でも受け付けております
