
2025年2月の年中行事「初午」とは?いつどこで行うの?参拝できる神社や行事食は?

・2025年の初午はいつ?
・そもそも初午は?何をするの?
・初午を行う稲荷神社は?
2025年2月の年中行事「初午」は、稲荷神社が行う商売繁盛祈願の定例祭です。
初午は毎年2月に訪れる最初の午の日に行いますが、旧正月明け最初の午の日に行う稲荷神社もあるでしょう。
本記事を読むことで2025年の初午日程や、祈願できる稲荷神社や祈願の仕方、行事食が分かります。

「初午」はいつ、なにをする?

●「初午」とは、商売繁盛の神様稲荷神へ参拝「初午詣」を行う日です。
もともと「初午(はつうま)」は、稲荷神社のお祭りで、「稲が成る」稲荷神(いなりしん)は五穀豊穣を司る神様ですが、転じて商売繁盛の神様として愛されています。
「初午」と呼ばれる由来は、毎年2月最初の午の日に行うお祭りだからです。
<2025年の初午日程> ●十二支の干支が、繰り返されます。 |
||
・初午(はつうま) | ・2月6日(木) | ・丙午(ひのえうま) |
初午は「毎年2月最初の午の日」、暦には子・牛・寅・卯…と十二支が繰り返されるため、初午も毎年日程が違います。
また旧正月明け初めての午の日を「初午」とする神社、毎年3月初めての午の日を初午とする神社もあるので、初午詣を計画している人は予め神社へ確認をしてください。
2025年以降の初午はいつ?
◇2025年の初午は、2月6日(木)です
2025年2月の最初に訪れる午(うま)の日は、2025年2月6日(木)六十干支で言えば「丙午(ひのえうま)」にあたります。
※「十干(じっかん)」とは、甲乙丙丁…と続く10の要素を差しており、十二支の前に付くものです。
十干(じっかん) | ||||
甲(きのえ) | 乙(きのと) | 丙(ひのえ) | 丁(ひのと) | 戊(つちのえ) |
己(つちのと) | 庚(かのえ) | 辛(かのと) | 壬(みずのえ) | 癸(みずのと) |
十二支(じゅうにし) | ||||
子(ね) | 丑(うし) | 寅(とら) | 卯(う) | 辰(たつ) |
巳(み) | 午(うま) | 未(ひつじ) | 申(さる) | 酉(とり) |
戌(いぬ) | 亥(い) |
十二支だけでは十二日間のみですが十干が入ることで、十二支×十干の六十干支(ろくじっかんし)となります。
<初午:2025年~2025年の日程> | |
・2025年2月6日(木) | …先負/丙午、旧暦1月9日 |
・2026年2月1日(日) | …先勝/丙午、旧暦12月14日 |
・2026年2月8日(月) | …友引/戊午、旧暦1月2日 |
ただ現在では、2026年の初午が旧暦12月中に開催されるように、新暦2月初めての「午の日」を基準としています。
また旧正月明け最初の初午の日に「初午祭」を行うものの、新正月迎えて初めての午の日を初午とする神社もあります。
・新正月明け最初の午の日
・旧正月明け最初の午の日
・新暦2月の午の日
全国の稲荷神社では、酉の市ではありませんが「二の午」「三の午」で祭事を行う社や、新暦2月・3月初めて訪れる午の日に初午祭を行う社も見受けますので、出掛ける前に確認をしても良いでしょう。
初午神社の「おいなり様」とは?

◇五穀豊穣の神様「宇迦御霊神」です
初午で参拝する「おいなり様」とは、稲荷神稲荷神本社である伏見稲荷神社のご祭神、五穀豊穣を司る「宇迦御霊神(ウカノミタマ)」です
そもそもなぜ初午祭りを稲荷神社で行うのか…と言えば、稲荷神社を司る稲荷神が年明け最初の午の日に、この地に舞い降りたためと伝えられています。
では、「稲荷神」とは、どのような存在なのでしょうか。
●「稲荷神(いなりのかみ/いなりしん)」とは、稲荷神社のご祭神(本社である伏見稲荷神社)日本の神話に登場する女神「宇迦御霊神(うかのみたま)」です。
・宇迦(うか)…穀物
・御霊神(みたま)…魂
古事記では宇迦御霊神(うかのみたま)、日本書紀では「倉稲魂命(うかのみたまのみこと)」の名で登場しますが、いずれも同じ神様です。
そのため宇迦御霊神(うかのみたま)は五穀豊穣を表します。
五穀豊穣が転じて商売繁盛とも言われますが、稲荷神社を信仰していた商人達が繁盛したことをきっかけに、商人の間で深く信仰されるようになりました。
初午の始まり
◇「西暦711年の初午の日、稲荷神が伊奈利山へ降り立った」との言い伝えが初午の始まりです
またこの言い伝えから、全国の稲荷神社に祀られるようになりました。
その昔には旧正月明けの初午の日取りと言えば、子ども達が寺子屋へ入門する日でもあり、お祝いに良い日だったのでしょう。
初午ではなにをする?

◇稲荷神社へ初午の日参拝して、ご利益にあやかります
初午の日に稲荷神社へ参拝することで、お稲荷様の御利益にあやかると信じられてきました。
例えば国守りの伊勢神宮などは、国の平和や世界の平和を祈願しますが、稲荷神社では人々の暮らしや現世における衣食住と言った、身近な祈願事を得意とした神様です。
●庶民の生活に密着した祈願事を叶えます
・商売繁盛
・産業発展
・芸能上達
・人気運
・家内安全
・道開き
前述したように、もともとお稲荷様(稲荷神)は五穀豊穣の神様ですが、転じて現在では豊かな暮らしに繋がる、特に家計や経済面での恩恵が信仰されるようになりました。
大阪近郊では初午祭を行う稲荷神社もあり、全国3万社以上の稲荷神社の総本宮である伏見稲荷神社(京都市)を筆頭に、福豆を撒いたり、参拝者へお守りを配る社も多いです。
(詳しくは後ほどお伝えします。)
初午の行事食

●初午の行事食は、初午いなり、初午だんご、です
初午は稲荷神社への参拝が主な行事ですが、そればかりではありません。
家庭や神社へ行く道すがらの出店やお店で、初午いなりや初午だんごなどをいただき、一年の衣食住の安泰を祈願します。
[1]初午いなり
[2]初午だんご
全国的にはこの他にも「しもつかれ」と呼ばれる栃木県の郷土料理をいただく習慣もありますが、大阪の初午(はつうま)ではあまり見掛けません。
また店主や経営者など、特に商売繁盛の御利益にあやかりたい大阪の方々には、初午(はつうま)で参拝する時間を「午の刻」まで徹底する方も見受けました。 時刻は十二支で二時間ごとに分けることができます。
●午の刻…午前11時~午後13時
…気になる方はこの時間帯に参拝してみてはいかがでしょうか。
[1]初午いなり
![[1]初午いなり](https://www.yasiro.co.jp/eitaikuyo/media/wp-content/uploads/2023/01/26216314_s-1.jpg)
◇おいなりさんをいただきます
狐の代名詞でもある「おいなりさん」は、狐の大好物、初午の行事食です。
初午では、稲荷神の使いである狐を模して、油揚げの端っこを立てます。
油揚げの端っこを、耳に模したおいなりさんです。
初午に限らず、このスタイルのおいなりさんではないでしょうか。
[2]初午だんご
![[2]初午だんご](https://www.yasiro.co.jp/eitaikuyo/media/wp-content/uploads/2023/01/2386264-1.png)
◇初午祭では、白だんごを撒く社もあります
もともとは富山県の風習だった「初午だんご」ですが、大阪でも稲荷神社で開催される初午祭で、白だんごを撒く社もあるでしょう。
この由来は産業興隆の願いを込め、養蚕業者が繭(まゆ)に見立てた白だんごを供えたことから始まります。
大阪近郊で初午祭を行う稲荷神社

◇①瓢箪山稲荷神社(大阪府東大阪市)、②玉造稲荷神社(大阪市中央区)、③伏見稲荷大社(京都市)などがあります
初午の参拝にあたり、午の刻(午前11時~午後13時)にこだわる人もいますが、大阪の初午祭に参加したい場合には、必ずしもこの時間帯ではありません。
大阪では「初午祭」として福豆を撒く社もありますので、予め訪れたい稲荷神社の予定を確認して、参拝することをおすすめします。
(変更の可能性や、全ての稲荷神社で初午祭を行う訳ではありませんので、お出掛け前に確認をすると良いででしょう。)
[1]瓢箪山稲荷神社(ひょうたんやまいなりじんじゃ)
[2]玉造稲荷神社(たまつくりいなりじんじゃ)
[3]伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)
伏見稲荷大社は京都市ですが、いわゆる「おなりさん」の総本宮であり、稲荷信仰の総本山として有名です。
パワースポットとしても知られるため、大阪からも初午の日に参拝する人が多くいます。
[1]瓢箪山稲荷神社
◇瓢箪山稲荷神社は、瓢箪山駅商店街からすぐの小さな神社です
瓢箪山稲荷神社は、道の「辻」で道行く人々の吉凶を占う辻易者「辻占(つじうら)」の総本社としても知られています。
[住所]〒579-8051 大阪府東大阪市瓢箪山町8-1
[TEL]072-91-2153
[FB]https://www.facebook.com/hyotanyama.inari
毎年初午の日には福にあやかる「福餅」が配られるので、2023年度の情報は上記公式FBなどでチェックしてください。
[2]玉造稲荷神社
◇玉造稲荷神社は、日本書紀に記された玉のふるさとです
また、玉造稲荷神社は恋愛成就の神様として有名ですよね!
2023年初午の日には、「初午祭御朱印」の特別な御朱印があります。
玉造稲荷神社で初午の特別御朱印を目的に参拝へ行く場合、書置きには対応していないので、御朱印帳を持って行くと良いでしょう。
[3]伏見稲荷大社
◇伏見稲荷大社は、全国稲荷神社の総本宮です
大阪ではありませんが、京都の伏見稲荷大社は全国の稲荷神社の総本宮として、「初午大祭」が賑わいます。
商売繁盛や福を呼び込む初のお参り「福詣(ふくもうで)」「初午詣(はつうまもうで)」の愛称は有名です。
商売繁盛をしっかりと祈願したい人は、大阪から伏見稲荷大社へ、初午詣・福詣に足を延ばすことが多いでしょう。
伏見稲荷大社の初午大祭は、2024年は2月12日(月)、初午の日に朝8時から行っています。 商売繁盛や家内安全の御利益がある「しるしの杉」も有名です。
全国の初午行事

●奈良県の「旗飴(はたあめ)」などがあります
旗飴は飴を棒に撒いたお菓子で、その昔は初午の日になると、子ども達が近所の家々を廻る習慣もありました。
ハロウィンのようですが、このような近所から「御祝儀」を子ども達がもらう初午行事は、富山県の「利賀のはつうま」なども有名です。
<全国の初午行事> | |
・奈良の旗飴 | …子ども達が、棒に撒いた飴をもらいに集落を廻る |
・富山県の利賀のはつうま | …子ども達が福を与えに集落を廻る |
・大阪の初午いなり | …きつねの耳を象ったおいなりさん |
・鹿児島神宮の鈴かけ馬 | …鹿児島神宮の初午祭で行われる、鈴で着飾った馬 |
・栃木県のしもつかれ | …栃木県で初午の日に振る舞われる郷土料理 |
大阪では「初午いなり」が定番ですよね。
初詣ならぬ初午詣にご家族で出掛け、初午いなりを買って帰るのも良いかもしれません。
まとめ:2025年初午は2月6日(木)です

2025年2月6日(木)は初午、 毎年新暦2月の午の日を初午の日です。旧暦2月明け初めて訪れる午の日に初午祭を行う稲荷神社もあるので、予め確認をしてください。
昔は2月早々に初午が早く廻って来ると火事が起きやすいとも言われ、初午の日には「火の用心」の見回りが行われる地域もあるでしょう。
季節を感じにくい現代だからこそ、親子でおいなりさんやお団子をいただいて、家族で初午行事を楽しんでみてはいかがでしょうか。
まとめ
商売繁盛の御利益がある「初午」行事とは
●初午とは
・2月最初の「午の日」が初午
・2025年は2月6日(木)
・初午は稲荷神が舞い降りた日
●稲荷神社のご利益
☆人々の衣食住に密着したご利益
・商売繁盛
・産業発展
・芸能上達
・人気運
・家内安全
・道開き
…などなど
●初午の行事食
・初午いなり
・初午だんご
●初午行事のある社(大阪近郊)
・伏見稲荷大社(京都市)
・瓢箪山稲荷神社
・玉造稲荷神社(特別御朱印)
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